10月 11月 12月 気ままな教室日記(11月) 1月 2月 3月
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11月30日(火) G┃P┃S┃携┃帯┃
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CECの事業で「GPS携帯電話と情報追記型GIS」の実践が始まりました。こ
れは、GPS機能付きの携帯電話を持ってフィールドワークを行い、写した写真を
取得した緯度経度情報をもとに地図上にプロットするというものです。後日、そこ
に情報を追記していき、できあがった地図をもとに、考察をするというものです。
今日は午後を全部利用して、子どもたちが普段遊んでいる場所、昔遊んでいた場所
へ出かけていって、写真をとってきました。
学校に残って、サイトを見ていると、子どもたちが取材した写真がリアルタイムで
アップされていきます。これは見ていてとっても楽しく、新しい学習のシステムだ
なあと思いました。ただし、費用が大がかりになるというのが今のところの欠点で
はありますが。
どのグループも思い思いの遊びを写真に収め、何事もなく全員学校にもどってくる
ことができました。さすがに5年生になるとしっかしとしたものだと思います。
本来子どもたちにはこういう力が育っているし、こういう力を育てていかなければ
ならないのでしょうが、事なかれ主義や危険防止という意味からも、子どもたちに
冒険の場を与えることが本当に少なくなってしまったと思います。残念なことだと
思います。
すっごく楽しかった、という子どもたちの感想がとても印象的でした。
11月29日(月) 怒┃り┃
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授業でプロジェクターを使おうとしたのですが、コードが短くて間に合わなかった
ので、子供たちに、
「延長コードないかな?」
と聞いてみました。ところが、子供たちからはこれと言って反応がありません。あ
るかないか返答したり、何人かの子がさっと動いてさがしたり、そういうことが全
くないのです。全員が席についたまま、舞台かテレビでも見るようにこちらをなが
めているか、あらぬ方を見つめてぼーっとしているか、ひそひそと私語をしている
か・・・。つまり、こちらは完全に無視されています。
これは、学級の状況としては甚だよくありません。
無関心になっているのは最も悪い状況です。
教師の指示に対して、好意的に価値ある反応をするのが最もよいクラスです。
教師の指示に対して、好意的に無価値な反応をするのも悪くありません。
教師の指示に対して、好意的とは言えないが反応をするのも見所があります。
しかし、教師の指示に対して無関心なクラスはかなり問題ありです。
その状況になりつつあるのではないでしょうか。
そこで、そのような無関心な態度はすこぶるよくないと、厳しく指導しました。

こういう時に、厳しく指導するのは間違っているという人がいます。教師の指示に
関心が寄せられないのは子供の責任ではなく、教師のやり方がまずいか教師が信頼
されていないからだというわけです。

でも、そういう人に私はお伺いしたい。
「本当にそうなのですか?」
と。本当に教師が信頼されていないから子供が無関心なのですか?指示に対して、
関心を示してすぐに動くということが、行為としては価値のあることで、そういう
行為のとれる人が価値のある人になり、社会のためになるのだから、積極的に動く
ことが大事だ、ということが分かっていないからではないのですか?そういうこと
を教えていないからではないのですか?そういうことを教えていくのが学校であり
教師なのではないですか?

なんでもかんでも子供中心で、子供の行為は純粋でそれは汚れのないもので、教師
風情が手をかけるのは間違っているという、子供純粋天使観は、本当に子供を大切
にしているのでしょうか。間違ったことを厳しく指摘し、正しい行いをきちんと示
し、将来社会で価値のある行動をとり、価値のある人間として認められていくよう
に数々のことを、自分を雑巾のように汚しながら、教え磨いていくのが教師なので
はないでしょうか。

私は最近、その基本を忘れていたような気がします。
11月28日(日) 帰┃宅┃
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12時の飛行機で宮崎を発って、帰宅しました。
11月27日(土) セ┃ミ┃ナ┃ー┃
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「でき学セミナーin宮崎」が盛大に行われました。
講師の先生は、堀田先生、志水先生、横山先生、有田先生、野口先生。参加者は
230名を超え、大盛況でした。その晩のパーティ、2次会、3次会と続き、就寝
は午前4時近くになっていました。大変充実したセミナーでした。
11月26日(金) 宮┃崎┃へ┃
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「でき学セミナーin宮崎」に参加するために、5時20の飛行機に乗りました。
宮崎は風が強く、しかし暖かかったです。前夜祭で、地元のスタッフの方々と語ら
いました。
11月25日(木) 明┃日┃の┃準┃備┃
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明日、午後宮崎に向けて出発します。
その準備をしました。
11月24日(水) 火┃山┃と┃地┃震┃調┃べ┃学┃習┃
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理科の選択学習の続きをしました。火山について調べる子と地震について調べる子
に分かれますが、3対2くらいの割合で火山について調べる子が多いようです。ど
ちらを調べるかを検討する段階では、G−Takを利用させてもらいましたが、実
際に調べる段階になると、G−Takは画像・映像が中心となるため、一人調べ学
習には向かないようです。子供たちは、自分自身で検索をして、情報を集めること
になります。
今までにインターネットで検索することには慣れているので、結構すいすいとまと
めているようです。ソフトは発表名人を使っています。
今日は、2時間の理科の時間をこれにあてましたが、あと1時間でほとんどの子が
終わるというので、国語の時間を理科に振り替えることにしました。
結果、1名を除いて全員がまとめ終わりました。
作品を見てみると、それなりにきちんとまとまっているのですが、カット&ペース
トで作ったものがほとんどで、それはいいのか悪いのか評価に苦しむところです。
自分自身の感想などは書いてあるのですが、ほとんどが他人の文章をまとめ直した
ものなので、こういうのは作品としてどう評価されるのでしょうか。
研究論文としては「引用」として通用する部分です。でも、論文が引用ばからでは
誰にも認められないように、小学校のまとめ学習であっても、引用に終始してしま
ってはならないはずです。引用して体裁よくまとめるのも一つの学力には違いない
と思いますが、そこからさいに一歩すすめて、それをどう解釈しそこから何を生み
出すかまでを指導しなければならないでしょう。インターネットの情報を加工して
作品を作った場合の評価についても考える時期に来ていることを思いました。
11月23日(火) M┃M┃原┃稿┃
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メールマガジン用の原稿を執筆。
書くべき原稿が多いのですが、それは幸せなことです。
11月22日(月) 合┃格┃祝┃
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合格祝いを宇都宮で行いました。
途中から、合格祝いそっちのけで、いろいろと語りあいました。以前はサークルで
飲むと教室での実践についての話題やこれからのイベントの企画などの話題が多か
ったのですが、最近は人生について語ることが多くなりました。そういう話をおお
真面目に語り合うところがいいところです。
11月21日(日) 買┃い┃物┃
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明日、知人の採用試験合格祝いがあり、そのプレゼントを買いに行きました。家内
と一緒に行きました。買い物を始めて、すぐにカバンの物色が始まってしまい、ま
ず、私のカバンを先に選ぶことになってしまいました。今まで使っていたものが、
何だか使いにくくなったので、ちょっと大きめのがっちりしたものを買いました。
それからプレゼントを買いました。プレゼントはアンパンマンの指人形にしました
が、こんなんでいいのでしょうか。
11月20日(土) 編┃集┃会┃議┃
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今日は、これから出版する「5年コピー資料集」の編集会議でした。サークルのメ
ンバーで書きます。各自が自分の分担の原稿を何本か書いて持ち寄り検討しました
。その過程でいくつか確認もできました。
コピー資料集のコンセプトは、「やって楽しい」です。
資料集になるべく「イラスト」「クイズ」「パズル」を取り入れるということです
。このコンセプトのもとに、アイデアを出し合いました。
午後は、自宅で「kyositu.com」ニュースの記事集めです。
11月19日(金) 説┃諭┃
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学級担任でないからという理由と、こういうことに慣れていない子どもたちで、負
担感ばかりを感じることがあるようなので、説諭をずっと控えていましたが、今日
は子どもたちに少し話をしました。
漢字の学習パズルをやっていました。読み仮名のしりとりです。何分たってもなが
めているだけで、答えをノートに書こうとしない子がクラスの半分くらいいます。
できないわけではないのです。書こうとしないのです。やる気がないのでもないの
です。いい子たちなのです。でも、書かないのです。
それは、正解ばかりを気にしているからです。
勉強ができないわけではないのに、進んで発表することはほとんどしません。おそ
らく、間違いを書くことを恐れているのでしょう。書かなければ、答えを用意しな
ければ「分かりません」「終わっていません」で済むからです。指名されて答えて
間違って恥ずかしい思いをしないで済むからです。
こういう考え方からは抜け出さないと、人間、進歩がありません。なぜなら、多く
の成功はその何千倍もの失敗に支えられて現れるものだということを歴史が証明し
ているからです。つまり、成功のためにはその何千倍もの失敗が不可欠なのです。
失敗は成功のもと、ということわざはまさに真理です。失敗が成功を作るのです。
これを知っている人間と知らない人間とでは何をやり遂げるかに大きな差が出てき
ます。
失敗をおそれて行動しない人間には成功は絶対に訪れません。失敗というのは実は
成功の一部分なのです。失敗というの貯金と同じです。積めば積むほど、後で大き
な利息を生みます。その利息が成功をもたらすのです。
失敗をおそれてはいけません。それは自分の可能性を小さめてしまうことです。

こんな話をしました。
学級担任だったら、こういう考え方をことあるごとにつたえて、子どもたちの間に
共通の価値観を持たせていくところですが、学級担任でなく、一緒にいる時間も少
ない状況ではなかなか伝えることはできません。
しかし、教師として教科内容の教授だけに終始することは、私にはやっぱりできな
いのだということが分かります。教師からこういう部分を抜いてしまったら、相当
魅力が減るのではないでしょうか。そんなことを考えました。
11月18日(木) 道┃徳┃授┃業┃研┃究┃会┃
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道徳の授業では、相変わらず、ある場面、局面での登場人物の心情が問われます。
いつからこのような授業のパターンが一般的になったのでしょうか。心情を問うて
いれば道徳の授業になるというわけではないと思います。心情を問うのは目的で
はなく、手段であるはずです。では、その手段でもって何をなそうとするのでしょ
うか。それは子どもたちに道徳性を養うことでしょう。
私の敬愛する野口芳宏先生がある時、こうおっしゃいました。「私は主体的に行動
するということには、何の意味も見いだしません。主体的ということがいいのなら
殺人だって主体的に行うのです。大切なのは価値あることを主体的に行うのであっ
てやみくもに主体的であることを大事にすることは意味のないことです。」
道徳性とはまさに「価値のあることがらを主体的に行う能力」のことでしょう。
ならばそのためにやらねばならないことは二つしかありません。
一つは、何が価値のあることなのかを知らしめることです。
もう一つは、その価値あることを行動に移す勇気と意志を培うことです。
読み物教材を扱って、ある場面での人物の心情を考えさせることが、上記の二つの
どちらかに密接に関わって、しかも時間をかけて考えさせるほどの重要性を持って
いるのかどうかの吟味が必要なのではないでしょうか。
あまりに短絡的に、人物の心情を扱っていればいいというのでは、道徳の未来はな
いように思います。
また、よく道徳なのか学級指導なのかというのが話題になりますが、これほどナン
センスな話題はありません。子どもに道徳性を養うのに、道徳の授業でなければあ
らないとか学級指導であってはならないとか、そんなことを考えているから、本気
の道徳指導が成立しないのです。道徳か学級指導かなどという、後発のカテゴリー
に全ての状況を分類することからしてすでに不可能です。そのカテゴリーを分ける
ことにやっきにならねばならない、つまりカテゴリーに分別できずにクロスオーバ
ーしている部分があるという事実が、すでに両者に分類することが不可能であるこ
とを表しています。
道徳であって、学級指導でもあるという範疇があっていいのですが、そんなことも
含めて重要ではありません。総合的な学習の時間が設置されているくらいですから
道徳と学級指導が総合的に扱われる時間があってもいいのです。
道徳か学級指導かという話題が出されるたびに、その背後にある教育理念の貧困さ
を感じで意欲が極度に減退するこのごろです。
11月17日(水) 文┃章┃読┃解┃の┃指┃導┃過┃程┃
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今日から5年生が臨海自然教室に出かけました。今日の天気はいいのですが、明日
明後日と雨のようで、活動が危ぶまれます。3年生のときに担任した子どもたちで
すので、一緒に行きたかったのですが・・・。バスに乗り込むまでお見送りをしま
した。病気にならずに帰ってこられることを期待します。

6年生の国語が説明文教材に入りました。
文章読解の大きな目標は「正しく」読みとることにあります。読みには二つの側面
があります。「ことがら(内容)」と「述べ方(構成)」です。このどちらも正し
く読みとれていなければなりません。
そこで、まず「ことがら」を読む事から始めます。本当は、両者は密接に関連しあ
っていますから、どちらか一方だけを取り上げることは難しいのですが、教える場
合いは両者を一つずつ取り上げて教えた方が、学びやすいでしょう。
「ことがら」はまず文章の陳述にそってとらえていきます。文章は、ある意図のも
とに素材(言葉)を並べたものです。その並び方は適当ではなく、筆者のある意図
のもとに並んでいます。ですから、冒頭から順を追って読んでいくのが、もっとも
自然な読みの流れということができます。もちろん、あっちこっちページをめくり
ながら読むことも必要に応じて行いますが、それがメインになってしまっては筆者
の陳述の意図が見えなくなることもあります。
冒頭から、音読によって読み下していきます。そして、内容を押さえておいた方が
よいと判断できるところ、あるいは、子どもたちが見落としがちなところ、読み誤
りやすいところに来ると、そこで読みをいったんストップして、内容が読めている
かどうか発問することになります。
概して、この自然な読み方が文章読解指導では有効ではないかと思います。
11月16日(火) 分┃数┃の┃足┃し┃算┃・┃引┃き┃算┃
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5年生の分数の足し算・引き算の勉強です。この段階ではまだ分母が同じ分数同士
の計算ですから、通分が必要ありません。通分がなければ、分数の計算は基本的に
簡単です。つまり、分数の計算においては通分をマスターすることに全力を注げば
いいということになります。
何はともあれ、子どもたちにやり方を問うてみると、何と、半分以上の子がすでに
やり方を知っているというではありませんか。公文式の塾に行っている子が数名い
て、その子たちはもう通分までできるようです。恐れ入りました。
勉強はどんどん進んで、あっという間に、分数の足し算・引き算までできるように
なってしまいました。
11月15日(月) 研┃究┃授┃業┃
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5時間目に研究授業を行いました。6年理科の大地のつくり(2)です。火山活動
か地震のどちらかを選んで調べ学習をする単元の最初の時間です。これからどちら
を調べるのかを決めました。
コンピュータを用いた授業を、ということでしたので、コンピュータ室で行いまし
た。
まず、今日の課題を書いたワークシートを子どもたちのコンピュータに転送し、そ
れを用いて学習活動を確認しました。
次に、G−Takという教育係ポータルサイトを用いて、火山や地震のたくさんの
画像や動画を閲覧させました。そして、気づいたことや疑問点をワークシートに記
入させました。記入もコンピュータ上で行いました。最後の10分でプロジェクタ
ーを用いて、気づいたことを発表してもらいました。
こんな流れで授業が進みました。子どもたちはコンピュータに慣れているので、割
とスムーズに進む事ができました。
11月14日(日) 研┃究┃授┃業┃準┃備┃
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午後から学校へ行き、明日の月曜日に行う研究授業の準備をしました。しかし、ほ
とんどできませんでした。帰宅してから続きをやる予定です。
11月13日(土) 授┃業┃ス┃テ┃ッ┃プ┃ア┃ッ┃プ┃講┃座┃i┃n┃栃┃木┃
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今日は、サークル結成以来初の自前講座の日でした。私は3コマを担当しました。
参加者はサークルメンバーを入れて25人程度でしたが、結構楽しくできたと思い
ます。私は、自身の体験した「掲示板荒らし」のことと「高学年女子への接し方」
「野口流国語授業」を担当しました。改めて、聞いていただく方に楽しんでもらう
ことの難しさを学びました。貴重な学びの場であり、このような学びをどんどんと
積んでいくことが大切なのだと思いました。
11月12日(金) 学┃力┃向┃上┃研┃究┃発┃表┃会┃
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午後から上河内町立西小学校の研究発表会に参加しました。思ったよりも遠くて大
変でした。
11月11日(木) 保┃健┃委┃員┃会┃発┃表┃の┃練┃習┃
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保健委員会が来週の月曜日にクイズをやります。その練習を体育館で行いました。
練習につきあって、プロジェクターの操作や、言い出すタイミングなどを子どもた
ちと確認しました。
11月10日(水) 就┃学┃前┃教┃育┃I┃N┃中┃国┃
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国語で漢字の話題になったとき、中国では小学校に入学する前にどれくらいの漢字
を覚えると思うかを質問してみました。
「日本では小学校6年間で1006文字を勉強します。6年間で1006文字です
からね。中国では小学校に入学する前に、どれくらいを習うと思いますか?」
こういう質問をされた場合、子どもの思考はこのように動きます。
(1)数はいくつかと質問された。
(2)質問するからには、かなり予想をはずれた答えだろう。
(3)この場合、少なくはずれてもインパクトはない。
(4)となると、かなり大きな数だろう
という状況の論理が優先してしまうようです。ですから、
「3000個」
などというべらぼうな予想が出ます。小学校に入学する前の、日本で言えば幼稚園
生が、3000個もの漢字を覚えるのは現実には全く不可能です。しかしそのよう
な論理的な思考はされません。
これはいったいどうしてなのでしょうか。
意外性を重視するクイズ番組が多すぎるからでしょうか。
いずれにしても、これをやられるとかなり授業がしらけてきます。
論理的な妥当な推論をする「能力」と「態度」を育てることが大切です。前者は教
育の対象としてよく取り上げられますが、後者はどうでしょうか。あまり正面から
話題にされないような気がします。しかし、この基本的な態度がなければ、力もつ
かないのではないかと思います。
11月 9日(火) お┃も┃し┃ろ┃い┃授┃業┃
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単純におもしろおかしく授業をすることを、何となく軽蔑していた時期がありまし
た。つい最近まではそう思っていたと言ってもよいと思います。たぶん、それは間
違ってはいないのだと思います。しかし、今は、単純におもしろおかしく授業をす
ることもいいものだと思います。
何とか授業中、子供たちを笑わそうと努力しています。
なるべく子供たちに声をかけようと努力しています。
かなりのエネルギーが必要です。
軽妙なトークを続けていると、相当疲れます。
そんなことをしないで淡々と黙々と授業をした方が経済的なのだと思うのですが、
そうはいきません。
どうしてこうなってきたのか、いつか分析してみたいものだと思います。
11月 8日(月) 代┃休┃
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今日は、土曜日の学習発表会の代休の日です。

でも、朝から学校へ行って仕事をしました。
休みの日なのですが、いろいろな業者の方や問い合わせの電話が多くて大変です。

今朝から長男が修学旅行に出かけています。
11月 7日(日) 会┃議┃
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朝9時から12時まで会議です。
その後、コンピュータのシステムを見せていただきました。

帰宅は8時頃でした。
11月 6日(土) 発┃表┃会┃
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今日は学習の発表会です。
5年生と6年生は4時間目に体育館で発表しました。
昨日けっこう指導したので、6年生がどんな発表になるのか興味津々で、後ろでビ
デオを構えながら見ました。

練習をした部分は練習をしたなりに、上手にできていたのではないかと思います。
もっと時間をかけてきっちり仕上げると、いいものになるなあと思いました。

6年生の発表が終わって、あわただしく京都へ向かいました。

CECのプロジェクトの集まりが京都でありましたので、夜9時に京都に着き、メ
ンバーの方々と合流しました。
11月 5日(金) 発┃表┃指┃導┃
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6年生の「ごんぎつね」の練習を見ました。始まる前には担任の先生に、
「今更いろいろ言ってもしょうがないから、今日はうんとほめまくるよ。」
と言っていたのに、練習を聞いて、気がかわってしまいました。ここをこうすれば
いい発表になるのになぁ、と思えてもったいなくて仕方がなかったからです。

こんなことになるなら、もっと早くからかかわっておけばよかったと思います。私
にも遠慮があって、なかなかそれができませんでした。

指導のポイントが3つありました。

【兵十が鉄砲でうつまでの表現】
鉄砲で撃つまでの場面を、子どもたちはそれまでと同じ調子でたんたんと語ってい
ます。ですから、緊迫感が全く伝わってきません。
「ここはね、緊張がだんだんと高まってくるところです。クライマックスですから
ね。せりふが少しずつ早くなって、間が短くなって声が大きくなっていきます。や
ってみます」
と言って、そのくだりを読みます。こういう本気の読みに子どもたちは少しも触れ
ていません。中には笑い出す子もいます。この子は厳しく注意します。でないと、
緊張感が保てません。

子どもたちにいきなりやらせてみました。たったこれだけの指導で見違えるほど、
感じが出て上手になってきます。何度か練習をして、うまい具合になりました。

【最後の場面】
最後は兵十が「ご〜ん」と呼びかける声3連発で終わるのですが、この部分が何度
きいても除夜の鐘のように、まったく情感がありませんでした。
「鉄砲で撃つでしょう。そして、兵十がごんのところに走っていきますね。そして
ごんを見る。それから家の中を見る。どうして見るの?いたずらをされていないか
確かめるんだね。それからくりに気づく、ここまでの時間が必要です。ですから、
どんと撃った後、相当の間がありますよ。」
「そして、おや?と気づく。このおや?っていうのを、本当にはっとしたようにや
らなければいけません。やってごらん。」
「そして、そのおや?の後、兵十は全てに気づくんでしょう?今まで憎らしい、見
つけたら殺してやろうと思っていたきつねが、実は自分に毎日栗やまつたけを運ん
でくれていた。それに気づく、でも、兵十はそのごんを鉄砲で撃ってしまった。と
りかえしのつかないことをした、そのことにも気づく、しかし、気づいた時にはも
う遅いんだね。そういう気持ちがここで一気に胸の中にこみ上げてくる。そして、
ごん、お前だったのか、ってなるんでしょう。そのせりふに兵十の気持ちを全てこ
めてせりふを言うんだよ。さあ、」
「うん、来るよ。来る、みんなの気持ちが俺の心の中にまで来る。そういうせりふ
を言うんだよ。そして、最後のご〜んというのは、絶叫になる。ここはもう絶叫で
いいんだよ。叫ぶんだ。大声で叫ぶのは難しいけどね。」
ここで見本を見せます。担当の女子に何度かさせてみました。でも、全然だめでし
た。今更、絶叫指導は無理なので、男子の有志に変更しました。頑張ってくれまし
た。いい絶叫です。これで、除夜の鐘ではなく、兵十の声になりました。

【ナレーション】
ナレーションの言い方を練習させました。乾いたたんたんとした音読なので、少し
情感を込めて読むように。
【歌】
教室で歌の練習をしました。特に男子。

こうやって、けっこうよくなったような感じです。

明日は発表です。
11月 4日(木) 子┃ど┃も┃の┃見┃方┃
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午前中は特殊学級設置学校長会議に校長のかわりに出席して、特別支援教育につい
ての講話を聞いてきました。

午後は学校にもどって勤務です。5時間目に5年生の朗読を聞きました。発表はあ
さってです。もうこの時期になっては、情感を込めた読み方などは指導してもでき
ません。ですから、気をつければできることを注意します。

基本はまずほめて認めることです。
「みんなの発表を聞いたけどね、この前よりもすっごくよくなってるよ」
と言ってから、本当に目立ってよくなっている子一人一人に、どこがよかったかと
努力したことのすばらしさを話していきました。

「ここを注意するとね、もっとよくなるからね。
まず、あわてて読んでいる人がいるから、一つ一つのことばをゆっくりと読むとい
いね。(手本を見せます)
次に、見ているお母さんたちはみんなのことしか見ないんだ。ここに映っている絵
なんか見ないでみんなのことを見ている。だから、みんなは自分が読むときになっ
たらちゃんと前を向いて、お母さんに顔をみせよう。
最後に、会話を読む人と、会話の次に読む人は、ちょっと間を長くあけよう。
この3つに注意して読んでごらん。」

こんなお話をして、その後少しだけ練習をしました。この言葉だけで、気をつけて
読める子は何人もいるものです。子どもはすばらしいです。

放課後、担任の先生にこんな話をしました。
「もうこの時期に来たら、時間がないからなかなかこれ以上上手にはならないよ。
担任から見ると、もっともっとって思えるけど、もうあまり言ってもしょうがない
から、今が100%だと思った方がいいね。

子ども達はとってもよくやってるよ。上手下手はあるけど、一生懸命さではみんな
最高。誰も手を抜かないもの。それはAさんがそうやって指導してきたからだね。
いい指導をしてきたからだよ。Aさんがこれをやろうっていって、子どもたちがそ
れに答えてくれたんでしょう。覚えてきなって言えば、みんな覚えようと努力して
くるし、昨日だってほとんどの子が練習をしてきたはずだもの。みんなとってもよ
くやってる。だから、今が100%だよ。あとは、これに少しずつ積み上げていっ
てさらに上手になることを目指すといいね。

ほめるんだけど、それは無理にほめるんじゃないよ。子どもたちのほんの少しの部
分を見れば、ほめることはいくらでもあるんだ。今日は、俺は全員をほめることだ
ってできたよ。全部を見ちゃだめなんだよ。子どもたちのほんの一部を見る。その
一部が光ってる。(ほたると同じですね。)その1%をほめるようにするといいね


人をほめるってことはね、自分をほめるているんだよ。人を叱るってことは自分を
叱るってこと。ここまできたら、子どもたちをほめて、自分をほめて、最高にいい
発表会にするといいね。」

土曜日はいよいよ発表です。
11月 3日(水) 仕┃事┃
━┛━┛
祝日ですが、学校で仕事です。15日に情報教育の研究授業がありますので、その
指導案を作りました。
11月 2日(火) 学┃習┃発┃表┃会┃の┃練┃習┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛
今日も、学習発表会の練習を見せていただきました。今日は5年生の練習に少し長
くつきあい、気づいたことを話しました。

朗読なのですが、読むこと=声を出すことに集中しすぎてしまい、声に表情がなく
なってしまうのが残念です。声に表情をつけるのは少しの練習ではなかなかうまく
なりません。表現の前に吸収しなければならないからです。何から吸収するのかと
いれば、それは上手な朗読を聞く事しかありません。しかも、これを真似するのだ
という気持ちで聞く事です。

さらに、自分でそれを真似して表現したものを録音して聞いて、さらに直していく
ことが必要になります。

こういうことは、ちょっとやそっとではできませんし、子どもたちが自分一人の力
でやることもほとんど不可能です。ですから、そういう方向で指導することは大切
ですが、できるところまで高まったらそこでよしとしなければなりません。

とはいえ、どういうふうに表現するのか、その方向は示す必要があります。

こういう時に、次の言葉がかなり有効です。
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」

いよいよ発表会は土曜日です。
11月 1日(月) 学┃習┃発┃表┃会┃の┃指┃導┃
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6年生と5年生の学習発表会の出し物を見せていただきました。少し指導をしてほ
しいと言われましたので、気づいたことを子どもたちに話しました。

まず6年生。発表をするという構えができていないように見えました。照れていた
り、おふざけになっていたりするところがあります。そこから直します。

①「心構え」と板書。何でも行動をする前には構えが必要です。野球でもそうだし
剣道でもそう。打つ前には構えなければなりません。発表のときも、これから発表
するぞという心構えが必要です。それがないと照れてしまいます。発表する人が照
れていると、見ている方が恥ずかしくなります。幼稚園生の発表を見てごらんなさ
い。上手ではないけれど、見ていて恥ずかしいなんて思わないし、見ていていい気
分になるでしょう?あれはやっている方が照れないで本気でやっているからです。
上手下手ではないんです。照れずに本気でやれば下手でも見ている人は気分がよく
なるものです。そういう発表をするためには、心構えが必要です。歌うときもせり
ふを言う時も、心構えを持って、照れずにやります。

②ごんぎつねというお話ですが、脚本には書いてないけれども、教科書には、ごん
がくりやまつたけを持っていってそっと置いてくるって書いてありますね。どうし
てそっと置いて来るんですか?見つかると殺されるからですね。でも、本当は見つ
けてもらいたいんでしょう?くりやまつたけを持っていっているのは俺なんだよ、
って兵十に分かってもらいたいんでしょう?でも、分かったら殺されるかもしれな
いんですね。それでも持っていくんでしょう?同じひとりぼっちになった者同士が
お互いに分かり合いたいと思っているけど、分かったら殺されるかもしれない、そ
ういう気持ちでごんは毎日くりやまつたけを持っていきます。そして、ある日、つ
いにそれを分かってもらえたときは、死ぬときだったわけです。
最後の場面というのはそういう場面です。ちょっとやってみようね。

ここで最後の場面を読み合わせします。漸増法を用いて、だんだんと大きく緊迫し
た雰囲気を出します。私がまず朗読をして雰囲気をつかませ、口移しで言い方を教
え、全員で声を出して調整します。これだけでぐっとよくなっていきます。

③最後に歌について。歌をさっき聴いたけどね、下手です(笑い)。すごく下手。
声がね、きれいな声になっています。まず、きれいな声を出す練習をしなくてばな
りませんね。歌うときにはのどから声を出してはいけません。普通のお話するよう
な声を出してはいけません。歌専用の特別の声を出します。特に、男子が下手なの
で男子だけ練習をします。

そして、私が歌ってみせ、子どもたちがそれをまねして声を出してみました。何度
か練習をするうちに、少しずつ上手になっていきます。その後全員で練習してみる
と見違えるように上手になります。練習をすればいくらでも上手になっていくもの
です。

「構え」を作ること、これは練習でも本番でも大切なことです。これがちゃんとで
きれば、成功も近いと思います。

続いて5年生。「とべないホタル」の朗読です。
こちらは聞いていて、照れずによくやっていました。構えはまずまずです。でも、
全体的に声が固くて、不自然な抑揚と調子が目立ちます。

①発表の前には構えが大切ですが、みんなの場合はそれはよくできていますよ。だ
から今から教えることを守れば、もっともっと上手になれます。

このお話はどんなお話ですか?やさしくてあたたかくて感動的なお話ですね。だか
らそういう感じで読むんです。世界で一番やさしいお母さんがいるとします。みん
なの家のお母さんよりちょっとだけやさしい。そういう世界一やさしいお母さんを
頭の中に思い浮かべてごらんなさい。そのお母さんがね、自分のかわいいかわしい
子どもに、お話を聞かせてあげるんです。世界一やさしいお母さんがかわしい子ど
もにお話してあげるんだから、こんな感じでになりますよ。(数行を朗読)こうや
って地の文は読みます。

②それから今度はせりふの部分ですね。せりふの部分は普通に話すように読めばい
いんです。だから、隣の人に話し掛けちゃえばいいの。隣に人に向かってお話する
ように読めばいいんです。(数カ所を朗読)こんなふうに読みます。

これは今説明を聞いてすぐにできるわけではないけど、何回も練習をすると上手に
できるようになります。今のままでも、見ているひとたちは一生懸命やっているな
あって聞いてくれると思うけど、もっともっと上手になってびっくりさせてあげる
といいですね。