順位 | タイトル | 著 者 | 出版社 |
1位 | 魔王の足跡 | ノーマン・ベロウ | 国書刊行会 |
2位 | ローリング邸の殺人 | ロジャー・スカーレット | 論創海外ミステリ |
3位 | 狼の帝国 | ジャン=クリストフ・ グランジェ | 創元推理文庫 |
4位 | 証拠は眠る | オースティン・フリーマン | 原書房 |
5位 | 赤髯王の呪い | ポール・アルテ | ハヤカワミステリ |
6位 | 絞首人の一ダース | デイヴィッド・アリグザンダー | 論創海外ミステリ |
7位 | 死の舞踏 | ヘレン・マクロイ | 論創海外ミステリ |
8位 | 12番目のカード | ジェフリー・ディヴァー | 文藝春秋 |
9位 | デス・コレクターズ | ジャック・カーリー | 文春文庫 |
10位 | 荒ぶる血 | ジェイムズ・C・ブレイク | 文春文庫 |
次点 「死の相続」 セオドア・ロスコー 「奇術師の密室」 リチャード・マシスン
第10位「荒ぶる血」 ジェイムズ・C・ブレイク(文藝春秋 文春文庫)
日本で発表された作品はこれで2作目ながら、既に妙な貫禄で読むものを魅了するブレイクの作品。ひとりの男の半生が書かれているだけなのに何故こんなにも魅了されるのか? ひとりの殺し屋の出生の謎と今起きている事件が交錯し、偶然にも一つながりの物語が生まれ行く!!
第9位「デス・コレクターズ」 ジャック・カーリー(文藝春秋 文春文庫)
今年最強のサイコ・サスペンスはこれだ!「百番目の男」の第2弾にあたる本書。前作のようなバカミスっぷりは影をひそめたが、その分プロット重視の濃厚なサスペンス作品として仕上げられている。12月に出た作品ゆえに、評判となるのは2007年になってからか!?
第8位「12番目のカード」 ジェフリー・ディーヴァー(文藝春秋 単行本)
ひとりの黒人少女を執拗に付け狙う謎の男。最初はただのレイプ魔と思われたが、その犯行ぶりはプロの犯罪者を臭わせる。リンカーン・ライムとその仲間達が事件に介入して行くと、徐々に140年前に起きた歴史的事実が浮き彫りになってゆく。
第7位「死の舞踏」 ヘレン・マクロイ(論創社 論創海外ミステリ)
雪の中で発見された熱射病による死体。そして死体と同じ顔をしたもう一人の少女から語られる奇妙な出来事。この犯罪の根本はどこから生まれ出てきたものなのか? ベイジル・ウィリング博士が活躍する最初の事件。
第6位「絞首人の一ダース」 デイヴィッド・アリグザンダー(論創社 論創海外ミステリ)
2006年の短編集、No.1作品はこれだ! ミステリのみにとどまらず、何が飛び出すかわからないルール無用の短編集。最初の一編を読んでみれば惹きつけられること間違いなし!! 寝かしたままにしておくにはもったいなさすぎる作品集。
第5位「赤髯王の呪い」 ポール・アルテ(早川書房 ハヤカワ・ミステリ)
とある地方で語られる“赤髯王の呪い”。16年前に起きた封印された事件が“赤髯王”の名のもとに復活する。“赤髯王”の正体とは!?
他三作の短編も逸品ぞろい。
第4位「証拠は眠る」 オースティン・フリーマン(原書房 ヴィンテージ・ミステリ)
これぞ古典本格ミステリの決定版。ソーンダイクン博士が謎の毒殺事件に挑む。毒殺された男に対して、誰がどのように毒をもったのかということをソーンダイクン博士が暴き出す。地味ではあるが端正なミステリに仕上げられた逸品。
第3位「狼の帝国」 ジャン=クリストフ・グランジェ(東京創元社 創元推理文庫 2005/12)
これは2005年に出版された作品であるが、放っておくのがもったいなくてランキングの中に入れてしまった。怪奇的な雰囲気の中でひとりの記憶障害のある女性が真実を探り出して行く。しかし、その真実とは恐るべき・・・・・・・。ノンストップ・アクション・スリラーともいえるこの作品、結末の見えない展開にページをめくる手を止めることができなくなること請け合い。
第2位「ローリング邸の殺人」 ロジャー・スカーレット(論創社 論創海外ミステリ 2005/12)
これも2005年に出版されたのだが、埋もれさせたくない一冊ということであえてランキングに取り上げた。論創海外ミステリは60冊くらい出版されていて、今更手にとりづらいという人もいると思うのだが、この一冊だけは読みのがさないでもらいたい。
奇妙な屋敷ローリング邸で起こる、奇妙な出来事。真実と垣間見えたとき、全ての出来事が明らかに・・・・・・
第1位「魔王の足跡」 ノーマン・ベロウ(国書刊行会 世界探偵小説全集)
今年これよりも良いと思われる作品があったかもしれない。また、この作品を読めばトリックがすぐわかるという人もいるかもしれない。しかし、それにもかかわらず、この古典本格推理小説の香りが濃厚にただよってくる雰囲気は他の作品ではまねのできないものなのである。静かな夜に読むにはもってこいの一冊。雪の中の足跡トリックを描いた、本格推理小説の古典作品をぜひともご堪能あれ。
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