Zimbabwe
作詞&作曲&唄; Bob Marley (1973年、発表。)
訳詩; 久保AB-ST元宏 (2008年6月24日 火曜日 1:12Am)
Every man gotta right to decide his own destiny,
人間ならば、自分自身の運命を決める権利ぐらいは持つべきだ。
And in this judgement there is no partiality.
さらに、その判断は不公平であってはならない。
So arm in arms, with arms, we'll fight this little struggle,
だから、銃をとって叫べ!
'Cause that's the only way we can overcome our little trouble.
それだけが、たったひとつの方法だから。
Brother, you're right, you're right,
だから兄弟よ、権利を主張するお前は正しい。
You're right, you're right, you're so right!
まったくもって、正しい。なぜならば、お前自身が、権利なのだ!
We gon' fight (we gon' fight), we'll have to fight (we gon' fight),
さぁ、戦おう、「異議なしっ!」っーか、戦うべきだ。「異議なしっ!」
We gonna fight (we gon' fight), fight for our rights!
いくぜっ、「異議なしっ!」権利を獲得するために!「異議なしっ!」
Natty Dread it in-a (Zimbabwe);
ナッティドレッドがいるのは?「ジンバブエ!」
Set it up in (Zimbabwe);
キメようぜ、「ジンバブエで!」
Mash it up-a in-a Zimbabwe (Zimbabwe);
ジンバブエをぶっつぶせ!「ジンバブエを愛せ!」
Africans a-liberate (Zimbabwe), yeah.
アフリカ人が、ジンバブエをジンバブエにするんだ。
「いとしのジンバブエ・・・。」きっと。
No more internal power struggle;
ジンバブエ人同士の政権争いなんて、もうやめようぜ。
We come together to overcome the little trouble.
くだらねぇことに気をとられず、一緒にやろうぜ。
Soon we'll find out who is the real revolutionary,
だれがホンモノの革命家かってこと、じきに判るぜ。
'Cause I don't want my people to be contrary.
だから友よ、一緒にやろうぜ。
And, brother, you're right, you're right,
そうだ兄弟、お前は正しい、お前も正しい、
You're right, you're right, you're so right!
どいつも、こいつも、一人ひとりが、それぞれの理由で、正しい!
We'll 'ave to fight (we gon' fight), we gonna fight (we gon' fight)
「You」が「We」になり、戦おうじゃないか!「異議なし!」
We'll 'ave to fight (we gon' fight), fighting for our rights!
「We」になれば戦える!「異議なし!」権利を守るためにこそ!
Mash it up in-a (Zimbabwe);
ぶっつぶすのは?「ジンバブエ!」
Natty trash it in-a (Zimbabwe);
粉々にしちまえ!「ジンバブエを!」
Africans a-liberate Zimbabwe (Zimbabwe);
アフリカ人こそがジンバブエを解放できるのだ!
「真のジンバブエを!」
I'n'I a-liberate Zimbabwe.
「私たち」を超えて、「私」と「私」こそがジンバブエを解放できるのだ。
(Brother, you're right,) you're right,
「兄弟よ、いいこと言うぜ〜♪」そーゆー、お前もなっ♪
You're right, you're right, you're so right!
お前も、お前も、お前も、個人が個人で正しい。
それが権利というもの。
We gon' fight (we gon' fight), we'll 'ave to fight (we gon' fight),
一緒に戦おうぜ。「異議なしっ!」やればできる。「異議なしっ!」
We gonna fight (we gon' fight), fighting for our rights!
いよいよ、やるぜ。「今こそ!」ただし、権利のためだけに戦おう。
To divide and rule could only tear us apart;
分割して統治するやり方なんて、俺たちをバラバラにしたいだけさ。
In everyman chest, mm - there beats a heart.
みんなの胸に耳をすましてごらん。ほら、胸の鼓動はごまかせない。
So soon we'll find out who is the real revolutionaries;
近所のおじさんたちをだましている
インチキ革命家のバケの皮をはがし、
And I don't want my people to be tricked by mercenaries.
誰がホンモノの革命家かを見つけ出そうぜ、今すぐにでも。
Brother, you're right, you're right,
ところで日本の兄弟たちよ、お前たちはダイジョーブか?おい?
You're right, you're right, you're so right!
インチキ町長や、インチキ町会議員なんて、いないよな(笑)?
We'll 'ave to fight (we gon' fight), we gonna fight (we gon' fight),
自分の脳味噌で考えろ!「それが戦うということだ。」そう。「そうだ!」
We'll 'ave to fight (we gon' fight), fighting for our rights!
だからジンバブエのことを知ってほしい。「君自身のことも。」
問題は、権利だ!
Natty trash it in-a Zimbabwe (Zimbabwe);
粉々に砕いちまえ、このくだらねぇジンバブエ!
(ジンバブエってどこだ?)
Mash it up in-a Zimbabwe (Zimbabwe);
きっちり、つぶしちまえ、このみにくいジンバブエ!
(ここも、ジンバブエか?)
Set it up in-a Zimbabwe (Zimbabwe);
そして、ジンバブエをジンバブエにするのだ。(それって・・・)
Africans a-liberate Zimbabwe (Zimbabwe);
アフリカ人が自力でジンバブエを解放する。
(日本人は日本を解放できるのか?)
Africans a-liberate Zimbabwe (Zimbabwe);
アフリカ人だからこそ、アフリカ人だけが、ジンバブエを解放できるのだ。
(沼田町民は沼田町を解放できるのか?)
Natty dub it in-a Zimbabwe (Zimbabwe).
ナッティ・ダブがジンバブエを吹き返す。
(日本で今、流れている曲はなんなんだ?)
Set it up in-a Zimbabwe (Zimbabwe);
ジンバブエをジンバブエにするために!(ジンバブエ・・・。忘れない。)
Africans a-liberate Zimbabwe (Zimbabwe);
アフリカ人がジンバブエを解放する。(白人では、なく。)
Every man got a right to decide his own destiny.
そして、全ての人類が、
それぞれ自分自身の運命を決める権利を持つ日が来ることだろう。 |
ジンバブエは、ボブ・マーリーの聖地。
ボブは、1980年4月17日に独立式典に国賓として招かれ、感動のライブを行った。
彼の短くも美しく燃えた音楽人生の中でこの瞬間は最も輝いた、
歴史的ライブ・セッションのひとつとなった。
ボブが、その名もズバリ、「ジンバブエ」と名付けた曲を入れたアルバムは、
『Survival (サヴァイヴァル)』(1979年)。
このアルバムのコンセプトは、
ボブの夢でもあるアフリカ連合の必要性を訴えること。
今、こんなハナシが出てきている。
↓
リビアの独裁者カダフィ大佐とジンバブエのムガベ大統領がトップ会談を行い、
世界でもっとも長く独裁政権の座にある2人が、
近い将来設立が見込まれるアフリカ合衆国
(USA、UNITED STATES OF AFRICA)の
初代大統領、副大統領になるべきだとの認識で一致した。
53カ国が参加するアフリカ連合(AU)は、
2008年7月にガーナでアフリカ合衆国設立を話し合う。
カダフィ大佐は39年、ムガベ大統領は28年、独裁を続ける期間の長さで
正副大統領を分かち合おうというわけだ!! |
ボブの夢を汚すな!
アルバムジャケットには、47のアフリカの国々と1の太平洋の島国
(最下段、左から3番目のパプアニューギニア)、
合計48カ国の国旗がデザインされている。
1979年のアルバム当時には使用されていたが、
2008年現在ではほとんどが使用されていない。
ジンバブエの国旗が2つあり、アフリカの7カ国の国旗が無い。
国旗がのっていない国は、カダフィ大佐のリビアをはじめ、
カーボベルデ、コモロ、エリトリア、ナミビア、南アフリカ共和国、西サハラ。
ジンバブエの2つの旗(上から4段目、右から3番目の旗と、
下から2段目、右から3番目の旗)は、政党Z.A.P.U.の旗。
Z.A.P.U.とは、独立戦争時にゲリラ軍ZANLAを指揮していたライバル政党ZANUと
合併して現在の与党ZANU−PFを作った政党。
曲「ジンバブエ」では独立が遅れていたローデシアの応援歌を歌った。
非公式な国歌とまでとらえられている。
ボブは、1981年5月11日、脳腫瘍で死去。享年、36歳。
その2年前に発表されたこのアルバムは
その後の病歴をまったく感じさせないエネルギッシュな名作。
ボブのアルバムの中で最も政治的メッセージが強いと評するものも多い。
また、マイルス・ディヴィスの
1975年2月1日の大阪フェスティヴァル・ホールでのライブを収めた
アルバム『Pangaea (パンゲア)』にも、
ズバリ、「ジンバブエ」と名付けた曲が入っている。
もちろん、こちらはマイルスによるオリジナルの別曲だ。
この曲は41分42秒もあり、CDを1枚ぜんぶ使い切っている。
妖気みなぎる怪作&怪演だ。
ジャズというよりは、まるで生き延びたジミ・ヘンドリュックスのその後のようだ。
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