ビルマ VS ミャンマー ★ Around the Burma in my Life |
▼久保元宏の行きたいトコ アイルランド (更新日;2006年12月18日) |
ビルマ VS ミャンマー ★ 2007 「知る」という戦いの方法。 ▼久保AB-ST元宏が持っているビルマ≠ミャンマー本。
▲左から、出版された順。 三上義一『アウン・サン・スー・チー 囚われの孔雀』 (1991.12.10 講談社) 根本敬『アウン・サン 封印された独立ビルマの夢』 (1996.7.29 岩波書店) 寺井融「ミャンマー百楽旅荘 庶民の生活探訪記』 (1996.9.30 三一書房) 西原理恵子、鴨志田譲『アジアパー伝』 (2000.4.20 講談社) 田辺寿夫、根本敬『ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー』 (2003.5.10 角川書店) ★右の私の「読書感想文」(がくっ。)は、古本の購入時に書いたもの→
それ&ぞれの古本は、「さがした」とゆーよりは、 古本屋に行ったら、目の前に「あった」から、買って&読んだ。 特にシンパシーを感じた著者、根本敬さんとはEメールでの交流が、すぐに始まった。 ただし、私が根本さんの顔と声を初めて知ったのは、 2007年9月26日のミャンマー軍政のデモ弾圧のテレビ・ニュースでだった。 ↓
▲2007年9月26日(水曜日) 11Pm TBSテレビ『ニュース23』に出演した根本教授。 ▲根本教授はこの番組以後、各局や新聞などに何度も登場することになる。 |
三上義一『アウン・サン・スー・チー 囚われの孔雀』
(1991.12.10初版 講談社)カバー写真;Sandro Tucci/Blackstar 定価\1500→古本\105 購入日 2005年3月6日 Bookoff 札幌南1条店 ▲アウン・サン・スー・チーは、この本が 出版される2ヶ月前の1991年10月14日 にノーベル平和賞を受賞している。その せいかこの本はハード・カバーで、表紙 の写真も美人をアピールしていて豪華 な雰囲気プンプンである。さぞや当時の 店頭では平積みされて多くの人が立ち 読みをしたのだろう。ただし、あれから14 年、日本人がミャンマーの現状を理解し たとか、興味を持っているとは到底思え ない。それはこの本が古本屋で105円 で売られていることが証明しているのか もしれないのだが。さらに、私にとっての ビルマのマイ・ブームのきっかけになっ た本、田辺寿夫&根本敬『ビルマ軍事 政権とアウンサンスーチー』の出版は、 2003年5月だが、この『囚われの孔雀』 の出版の1991年12月までのビルマでは 激しい民主運動弾圧、特にスー・チー が書記長だったNLD(国民民主連盟) への弾圧がひどかったようだが、ここまで 政治が揺れ動いたのに、この12年間を はさむ二冊の本の主張がほぼ同じなの には驚かされる。書中の各章の分け方 も「アウン・サン・スー・チー伝」、「日本 とビルマ」、「民主化運動」などほぼ同じ である。これは12年後の方の本が怠惰 であったからではなく、問題が進展して いないということであり、むしろ国際的に 問題を放置していた世界の責任である と解釈すべきである。ここまで問題が純 化しているのも、キー・パーソンとしての アウン・サン・スー・チーの存在のお陰 である。しかし同時にビルマ・ミャンマー の政治情報と言えばスー・チーの監禁 情報しか報道しない世界中のマスコミの 怠惰さを見ていると、彼女の存在のみが 全てであるかのような巨大な存在が本人 の意図とは別に、流動的で複雑な問題 を単純化しようとする巨大マスコミの嗜好 が隠蔽してしまう巨大なゴミ箱のフタのよ うな広告塔に彼女がなってしまっている というヒニクを感じてしまう。もしも彼女が この世からいなくなってしまったらビルマ 報道は無くなるのだろうか?まさか。が、 彼女が存在しているうちにこそ、行動を しておかなければならないことは沢山あ るのだ。それはビルマ人だけの課題で はなく他国の我々の課題でもあるのだ。 |
根本敬『アウン・サン 封印された独立ビルマの夢』
(1996.7.29初版 岩波書店)定価\2427→古本\1300 購入日 2007年7月29日 Bookoff 旭川旭町店 ▲著者、39歳にしての初の著書の主題 を、あえてスー・チーではなく、その父に してビルマ独立の英雄アウン・サンに選 んだことは、その後の著者の行動の伴う 執筆活動の象徴のようである。この本が 出版された当時の日本は、軍事政権を 認め、ビジネスマンが著者に「今ビルマ に行ったら儲かりますか?」と、質問する 時期であった。その時に、日本軍とともに イギリス軍を破ったアウン・サンを書くこと の意義は大きかったはず。まさに定本。 |
寺井融 『ミャンマー百楽旅荘(パラダイスホテル) 庶民の生活探訪記』
(1996.9.30 初版 三一書房)定価\1600→古本\680 購入日 2004年12月18日 Bookoff 札幌南1条店 ▲三一書房と言えば左翼出版社である と思っていたが元民社党職員の旅行記 を出しているんだなぁ。意外とノンポリ。 |
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西原理恵子 鴨志田穣 『アジアパー伝』 装画;西原理恵子 装丁;安彦勝博 (2000.4.20 初版 講談社) 定価\1470→古本\425 購入日 2004年12月4日 ブックバーゲン深川店 ▲外観からしてイカガワシイ本。ハード・ カバーなのに、チープな絵とレタリング・ デザイン。こりゃ、マイナー出版社かよ、 と思いきや、天下の超メジャー講談社。 超メジャーであるならば、何か「考え」が あるのでは?と、貧しい勘繰りをしてしま う私であったが、やはり確信犯的に雑な 本造りをしている。25年前ならばパンク 製本と呼ばれたかもしれない(笑)。私 は、沼田図書館でミャンマーを調べた時 に参考にしたのだが、実際に現代のミャ ンマーを記録している本が少ないから、 こーゆー選択にならざるをえなかったの だが、ポル・ポト軍に捕まったり、今年、 殺されたハシダさんも同行者として出て くるのだから、実はかなり本格派なのか もしれない。うさんくさいイラストも、実は 無頼夫婦を表現するのに最適なのか。 いずれにせよこうして未整理(?)のまま さらけ出さなければならない表現もある のだし、それを実行させてくれたのが、 超メジャー講談社ならではの懐の深さ、 なのかもしれない。実際この後シリーズ 化されたわけだし、ユーザーもこの生々 しさを求めていたのでだ。新方法論か。 |
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田辺寿夫、根本敬 『ビルマ軍事政権とアウンサンスーチー』 (2003.5.10角川書店) 初版 定価\800→古本\300 購入日 2004年3月13日 Book Market 野幌店 ▲今、日本でミャンマーを語るのに最も ふさわしい二人による「ビルマ民主化」。 アウンサンスーチーの情報しか入らない 日本では必要で貴重な意義有る文献。 せっかくだから、もっとこなれた文章で 書いて欲しかった。ちょっと悪文かもね。 |
Whose are military forces? 軍隊って、誰のもの?
2007年9月27日 旧首都ヤンゴンで、 ミャンマー軍が、非武装の日本人を至近距離で殺す。 1945年3月27日 アウン・サンが率いるビルマ軍が、日本人に向って発砲した。 あれから62年ぶりに、 再び、ビルマ軍が、日本人に向って発砲した。 しかし、今度は殺された日本人は、アウン・サンの娘、スー・チーを応援していた。 ビルマ軍は、ビルマ人を守らず、何を守るために存在しているのだろう? Whose are military forces? 2007年9月28日 日本人ジャーナリストが殺されたというショッキングなニュースが世界をかけめぐる中、 その翌日も、反政府デモなどが行われた。 あいかわらずミャンマー軍は非武装のデモ参加者へ威嚇発砲をし、警棒で殴打した。 デモの主役だった僧侶の多くが前日に拘束されるなどしたため、僧侶は前日までの10万人以上から、20人前後へと激減。 この日は市民ら3千人以上がデモに参加し、ミャンマー軍をなじったり、投石したりした。 参加した学生リーダーは「僧侶たちはよくやってくれた。今度はわれわれが続けなければならない」と話した。 このほか、別のグループ約500人が国歌を歌いながら行進し、沿道の市民が拍手を送った。 この日も当局による僧院への襲撃、僧侶の拘束が続いた。 もはやミャンマー軍政には、仏教へのタブーは無くなったようだ。 さらに、ミャンマーでは、インターネット接続ができなくなった。通信会社関係者は海底ケーブルの損傷が原因と説明しているが、 軍事政権がデモ武力弾圧を伝える映像や情報が流れるのを防ぐため遮断したらしい。 しかし、インターネットによる情報は、今も瞬時に世界に流れ続けている。 そこが、1988年にミャンマー軍が数千人の国民を殺した時との、大きな違いである。 恵まれた書斎で、一人のうのうとインターネットを観ることが、ビルマ市民を一人救うのかもしれない。 そして、その時、インターネットの「目」として前衛に立っていた男、 長井健司(享年50歳)を想い出すべきなのだろう。 |
★ビルマ(ミャンマー)では、2007年8月15日の軍政によるガソリン&灯油の大幅値上げに対し、各地でデモや抗議行動が続いている。 ★ところで、今、話題の『テロ特措法』だけど、 無知な私は分らないので、ダレか教えて欲しいんですが、 最初、私は、この法律によって、日本の自衛隊が米英艦船などへ「給油」している、と思っていた。 で、よーく考えると、
の、どれ? 安倍首相の逃げ出しドタバタ最中の2007年9月18日、国連「感謝」決議(笑)でテロ特措法のお墨付き?なんでしょーが、 これ、もし、上記の「3」なら、 「感謝」されて、あったりまえ〜(笑)♪ これ、もし、上記の「3」であって、 それが原因で、この国のガソリンや灯油が値上げしているのなら、おい&おい、これ、どうよ?で、ございます。 燃料の値上げは日本国内では、「中国の北京オリンピックなどの需要の急成長」、「欧米の投機筋」と説明されていますが、 まずは、これが「3」であれば、その費用と、日本国民の生活燃料の負担増の相関関係を説明していただきたい。 もちろん、カンケー無いなら、無いでも、いい♪ でさ、もしも、もしもですが、この「油」販売で利益を上げている石油会社がいたら、イヤだなぁ〜♪ だってさ、この法律が施行されてからの6年間で700回、約220億円相当の給油活動が、行なわれたってーんだから。 もちろん、国民の緊急の要望は、コレがアフガンの安定、再建にどう役立ったかの検証であり、それを判断するための情報開示、だよね。 で、どうなの?
さて、日本の僧侶(=たとえば、創価学会のみなさん?)も、この件でデモをしてみて、 この機会に、国民からの尊敬の度合いをリサーチされてはいかがでしょーか? text by 久保AB-ST元宏 (2007年9月26日 2:44Am) |
今日の一句 石焼藷(いしやきいも)くるまれている世界地図 (久保元宏 1999.11)
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歴史から飛び出せ! ★たとえば→8月26日の歴史★
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ミャンマー: キンニュン首相就任1年 ソフト外交、二つの顔 ミャンマーのキンニュン首相が就任して1年。軍事政権としての民政移管案「ロードマップ」を発表し、周辺国との関係強化に努めるなど活発な外交を展開してきた。 首相を含む「トップ3」の役割分担を明確にし、国内的な締め付けと国際的な立場の強化を同時に図ろうとする軍政の戦略も鮮明になってきた。 ◇民政移管案で批判回避−−外 ◇民主化勢力は封じ込め−−内 「中東で起きていることは、誤った決定が大量の流血と混乱をもたらす典型例だ。 我が国は同様の失敗を避けるため、民主化という目標に向け一歩ずつ進んでいる」。軍政が15日発表した声明だ。 パウエル米国務長官が13日、最大野党「国民民主連盟」(NLD)のアウンサンスーチー書記長らの政治対話参加が実現するまで経済制裁は解除しないと表明したことに、真っ向から反論した。 イラク情勢の悪化を逆手に取った声明には、国際社会での孤立回避に一定の成果を上げてきたとの軍政の自信がにじみ出ている。外交攻勢の立役者がキンニュン首相だ。 昨年8月25日、国家元首であるタンシュエ国家平和発展評議会(SPDC)議長が兼任していた首相職をまかされたキンニュン氏は直後の同月30日、 軍政主導の民政移管の手続きを示した7段階の「ロードマップ」を発表した。 今年、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)各国を訪問してロードマップに理解を求め、周辺国との関係強化をアピールしている。 タンシュエ議長は「会談でスーチーさんの名前が出るだけで不快そうな表情をあらわにした」(外交筋)といわれ、外交は不得手だった。 対照的にキンニュン首相はソフトなイメージを国際社会に売り込み、この1年ですっかり対外的な「顔」となった。 軍人が支配する国権最高機関SPDCでは明確な序列がある。 トップはタンシュエ議長(上級大将)、2位はマウンエイ副議長(上級大将補)、3位がキンニュン首相(大将)。この3人が現在の最高実力者だ。 第1書記だったキンニュン氏の首相就任により、マウンエイ副議長=軍▽キンニュン首相=政治・外交▽タンシュエ議長=総括−−という3者の役割がより鮮明になった。 キンニュン氏の首相就任後もトップ3人の力関係には大きな変化はない模様だ。 昨年8月の人事では、タンシュエ議長が最も信頼する忠誠派だといわれるトゥラシュエマン陸海空軍作戦調整官が中将から大将に昇進し序列4位に昇格した。 議長が依然として軍の人事権を握り、権力に陰りはないことが示されている。 ◇国民会議、再開日程示さず ロードマップの一環として今年5月17日、新憲法草案策定のための国民会議が8年ぶりに再開された。 しかし、会議は7月9日に休会され、再開の日程は示されないままだ。 一方、NLDの党員に離党を迫り、軍政の翼賛組織である連邦団結発展協会(USDA)に加わるよう圧力をかける動きが広がっているという情報がある。 そもそもロードマップは国際圧力をかわすためのアリバイ的なものという色彩が濃厚。 対外的には中国やインド、タイなど友好的な国との関係強化を図りながら、ロードマップを強調して欧米からの批判をかわし、 国内的にはスーチー書記長の自宅軟禁を継続してNLDの影響力低下、民主化勢力の封じ込めを狙っていくとみられる。 ……………………………………………………………………………………………………… ■ことば ◇ロードマップ 軍政が昨年8月に発表した民政移管プロセス案。 (1)国民会議再招集 (2)段階的プロセスの履行 (3)新憲法草案策定 (4)新憲法採択のための国民投票 (5)総選挙実施 (6)議会招集 (7)国家指導者選出と新政府樹立−−の7段階が示されている。 毎日新聞 2004年8月24日 東京朝刊 | |
歴史から飛び出せ! ★たとえば→6月19日の歴史★ |