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パラパラ・・・Literary Criticism
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故・田中千博1936 - 2006年) さんの遺品、154 冊の本が届き、全 て読み終えた

text by うぇ〜ん!久 保AB-ST元宏 (2007年5月29日1:8Pm)
ついに 2007年、私は45歳になった。
四捨五入すれば、
「人生50年」を経験できちゃった。
がくっ。
もー&こーなると、
「アレ&コレをしたい」、っーよりも、
「アレ&コレをアキラメよう」、
っー選 択の年齢に入ったのね。

たとえば 今までは、
「あの本を読みたい。」だったけれど、
これからは、
「あの本を読むのはアキラメよう。」、
と・ゆーコト。

私の場合 で言えば、
いつかは読みたかった、
トルストイ『戦争と平和』、
折口信夫『全集』は、もーアキラメた。
その代わり、
プルースト『失われた時を求めて』や、
永井荷風『全集』は、読んでおきたい。

こんな 「選択」は、
映画にも、音楽にも、
コンサートや舞台にも言えるコトだ。

私は『オペラ』狂想曲な日々を 終え、
そんなコトを想っていた新年&早々、
2007年1月26日、
私の書斎に、段ボール箱が5つ届いた。

差出人 は、東京の田中光代さん。
2006年に70歳で亡くなったご主人、
故・田中千博さんの蔵書が届いたのだ。
その冊数、154冊!

まず、1 日かけて
全ての本を出版年の順番にならべた。
その出版された順番に
全ての本を読み終えたのが、
2007年5月24日10:37Pm、だ。
読み終えるのに、4ヶ月かかった。
さて、この大量の本、どこにしまおう?
・・・がくっ。
★1月の、クリスマス・プレゼント♪
ここ、古 本屋の倉庫?んじゃぁーナイよ。
無器っちょな俺は まるで闘牛士♪『ス ロバキア国立オペラ「カルメン」』沼田公演が、
2007年1月19日に 終わったばかりの
2007年1月26日、 久保AB-ST元宏の書斎に届いた、
5つの段ボール箱だよん。
パラパラ・・・1942 年〜1969年 9冊
山田憲太郎『東亞香料史』
(1942.5.1初版、東洋堂)
\3.5→古本\3000→もらった。
世 界一、香料に鈍い国の学習努力。
浅野巌『科學新書31 食鹽』
(1942.8.1初版、河出書房)
\1.5→古本→もらった。
食 鹽、つまり食塩。膨大な情報編集。
時雨音羽『鹽と民族』
(1943.7.20→1944版、日本講演協會)
\2.85→古本→もらった。
著 者は詩人だが、科学的系譜研究。
桑田忠親『茶道辞典』
(19564.3→1974/42版、東京堂出版)
\2300→古本→もらった
茶 道を通して見る日本文化の全て。
井原西鶴、東明雅・校訂『日本永代蔵』
(1956.9.25→1989/36版、岩波書店)
\360→古本\350→もらった
町 人の経済生活を初めて書いた作。
今村信雄『落語事典』 限定1500冊
(1957.9.15→1958.7/2版、青蛙房)
\600→古本\2500→もらった。
明 治の伝説的落語記者、次郎の子。
続群書類従完成会『群書解題 第3巻』
武家部・飲食部・日記部
紀行部・装束部
(1960.7.10→1981.12.30/3版、
続群書類従完成会)
\5000→もらった。
中 世の本を分類分けした濃い解説。
Fujiya Hotel『We Japanese』
(1964.2初版、Yamagata Press)
\?→もらった。
1934 年から続く、外人観光客ガイド。
加藤秀俊・岩崎爾郎
加太こうじ・後藤総一郎
『追補 明治大正昭和 世相史』
(1967.6.15→1983.2.28/追補10版、
社会思想社)
\1800→もらった。
「世 相史」確立に燃えた、民俗学者。

うぉおおおおおー!もく&もくと本を読んでいると、髪が伸びる。
2007 年4月26日、書斎にて。
パラパラ・・・1970 年代 24冊
編;山崎正一+市川浩『現代哲学事典』
(1970.4.16→1997.11/48版、講談社)
\1325→もらった。
フー コー以前の、哲学風景の確認。
篠田統『[新装復刻版]すしの本』
(1970.6.25→1993.3復刻、柴田書店)
復刻にあたって;石毛直道「篠田学」
装丁;中島かほる
\2300→もらった。
500 冊を成した巨人の古典的完成。
和田静郎『ルーレット』
(1973.4.1初版、虹有社)
\800→もらった。
田 中氏がルーレットの話をしていた。
柳田国男『分類食物習俗語彙』
(1974.4.10初版、角川書店)
\2900→もらった。
学 校教育から抜け落ちた、民俗語。
編;朝倉治彦、井門寛、森睦彦
『日本名数辞典』
(1974.8.30→1976/3版、東京堂出版)
\2000→もらった。
し かし田中さんの興味の深さは凄い。
猪俣勝人『世界映画名作全史 戦前編』
(1974.11.30→1978/10版、社会思想)
\640→もらった。
1911 年生れの著者の記憶映画館。
編;大野晋、佐竹昭広、前田金五郎
『岩波 古語辞典』
(1974.12.25初版、岩波書店)
\2200→もらった。
「体 系」とは探索と整理の情熱の子。
古賀守『ワインの世界史』 署名本
(1975.11.25→1987/8版、中央公論)
\460→もらった。
1914 年生れ、ドイツで哲学を学んだ。
三田村鳶魚『全集 第十巻』
娯楽の江戸、江戸の食生活、花柳風俗
(1975.5.15初版、中央公論社)
\1890→古本→もらった。
田 中さんなら当然、押さえている本。
編;株式会社サン・アド『酒の本棚』
コリン・ウィルソン、ジョン・アップダイク、
アレック・ウォー、渡辺一夫、星新一、
イタロ・カルヴィーノ、ノーマン・メイラー
(1976.9.30初版、サントリー)
\非売品→もらった。
「易 しくはないが不可能ではない。」
キングズレー・エイミス『酒について』
訳;吉行淳之助、林節雄
装幀・イラスト;佐々木侃司
(1976.10.12→1976.11/2版、講談社)
\1000→もらった。
こ れぞ、イギリスのオトナのユーモア。
エリック・A・モーリィ『葡萄酒と健康』
訳;中村耕三
(1977.6.20初版、紀伊国屋書店)
装幀;初山ゆう子
\1200→もらった。
フ ランス人のワイン信仰トンデモ本?
特命全権大使
『米欧回覧実記』
〔全5冊〕
編;久米邦武
校注;田中彰
(岩波文庫)
\720→もらった。
全 てを知ろうと
した田中さんら
しい蔵書。彼の
興味は食だが、
幕末維新期の質
の高い遣外使節
団の崇高な意識
は田中さんの生
き方そのものだ。
(一)
(1977.9.16→
1993.10.18/13刷)
(二)
(1977.10.16→
1993.10.18/11刷)
(三)
(1979.12.17→
1993.10.18/10刷)
(四)
(1980.8.18→
1993.10.18/10刷)
(五)
(1982.5.17→
1993.10.18/9刷)
森銑三
『おらんだ正月 江戸時代の科学者達』
(1978.10.9→1989.8.12/2版、冨山房)
\880→もらった。
実 証精神が時代を生き生きとさせた。
大石慎三郎『江戸時代』
(1977.8.25→1999.5/30版、中央公論)
\753→もらった。
概 説書だが250年の躍動的な平和。
『世界風俗
じてん』
(三省堂)
\1200→
もらった。
同 じサイズに
並べられた雑学
の数々。体系に
なる以前の荒野
に多くの魅力を
見つけられる。が
体系に入れば、
つまらないゴミに
なる。田中さんに
とってはこの本の
食のネタはもう興
味がない。体系
済みだからだ。
磯見辰典、崎山直
宮前安子、
池田孝江、藤川徹
崎山小夜子
『Ⅰ衣食住の巻
ヨーロッパ』
(1978.10.25→
1982.9.20/3版)
矢島文夫、
加藤祐三、
川村光郎、
岡本隆三、長弘毅
大島直政、奥源造
重村智計、林正子
『Ⅱ衣食住の巻
アジア』
(1978.10.25→
1982.7.1/3版)
ロベール・クルティーヌ
『食卓のバルザック』
訳;石井晴一、渡辺隆司
(1978.12.28初版、柴田書店)
装幀;豊田正太郎
\2800→もらった。
ル セットと文学と批評精神の、融合!
ニコライ『ニコライの見た幕末日本』
訳;中村健之介
(1979.5.10→2001.2/16版、講談社)
\609→もらった。
『罪 と罰』同じ雑誌に連載された書。
芳賀登、青木直己、宮田登など
『日本史用語辞典』
(1979.10.9→1981.2.5/3版、柏書房)
\3800→もらった。
附 録に「部落関係用語」が付いてる。

もく&もくと本を読んでいると、髪が伸びる。
2007 年5月10日書斎にて。
もく&もくと本を読んでいると、
髪が伸びる(笑)。
そもそも 私が田中千博さんと出合ったのは、1987年9月23〜24日。
道庁が主催で翌年、行なわれた『食の祭典』の前夜祭として、
北海道内の食文化の関係者を集めての
イヴェント『レール・フォーラム』でのことだった。
札幌と函館の間を、お座敷列車に乗って、
途中下車で美味いものを喰い1泊2日で往復する、という企画だった。
田中さんは文化人類学者の山口昌男らと共に、
このハデでバブリーな企画のメインのゲストとして参加していた。
かねて山口昌男のファンであった私は、当時はサラリーマンであたが、
会社を説得して(笑)、参加した。

列車の内 外で、私は多くの方と議論や意見交換をしたが、
参加者の中で田中さんの「食」の知識量と、世界中での体験の豊富さは、
他を圧倒するものであった。私は、「この人、だれ!?」状態だった。
もちろん、「食」以外では山口昌男の独壇場だったが。
当時、田中さんは51歳。すでに著作も多い有名人。私は、25歳。
無名の貧乏サラリーマンが太刀打ちできる相手ではなかった。

しかし、 そこはズー&ズーしい私、
すぐに自分の会社の情報誌の取材の名目で田中さんに手紙を出した。
それは、「食をめぐる書物」という私の企画で、アンケートとして
名刺交換をしていた田中さんに郵送した。
田中さんからはすぐに、ていねいな返事が届いた。
それから、私と田中さんの「文通」が始まったのだ。

そして、 昨年の死。

訃報
さよなら、田中千博さん。
Goodby, Mr.Kazuhiro Tanaka.
病室で朝から普段着って、ちょっとスゴイ。
2005 年11月20日(日)午前9時  久保が最後に会った姿。
末期癌の病棟で、パジャマも着ずダンディを保つ 田中さん。
私と田中 さんの出会いがアンケート「食をめぐる書物」であり、
私が最後に会ったのも本を返しに病室へおじゃました時であった。
そう想えば、二人の間にはいつも「書物」が媒介となっていた。
もちろん、語ることは「食文化」についてだが、
そこに第三者としての「書物」が加わることにより、
会話の抽象度も具態度も高度化された。

すでに私 は田中さんからはご本人の著作も含めて、
生前からたくさん本をいただいてきた。
死後、こうしてまた大量にいただいたのだが、
これらが今までとは決定的に違うのは、
生前は田中さん本人が本を選んだのであり、
死後は未亡人となった奥さんが選んでくれた、という差であろう。
しかしながら、田中さんは末期癌のベッドに横たわりながら、
奥さんが撮影した書斎の本棚の背表紙をペンで書き込みながら、
「これは久保くんへ。これは、○○さんへ、これは・・・。」と、
生前贈与のように蔵書の行方を分けていたらしい。
であるから、この大量の本を奥さんが送る前に、
「雑本ばかりで価値のある本はありません。」とへりくだってはいたが、
やはり、これらの本は、いくつかの選択肢を経て、
私の手元に届いたことには間違いは無い。

単純に出 版年別に分けてみたのが、この左右上下にあるリストだ。
書物の下記に書いたのが私の感想だ。偶然なのだろうが、
それぞれの時代にバランスよく分けられた冊数が並んでいる。
  • 1942〜1969年  9冊
  • 1970年代     24冊
  • 1980年代     35冊
  • 1990年代     45冊 (同じ本が2冊あった。)
  • 2000年代     41冊
種類別に 分けてみると、こうなる。
食  35冊 食の民俗学   6冊
料理  2冊 すし  1冊
漬物  1冊
食材 11冊 全域  1冊
生鮮  5冊 肉    1冊
魚    2冊
米    2冊
調味料 5冊 香辛料 1冊
塩    4冊
飲料 16冊 酒 10冊 ワイン  5冊
ビール  1冊
日本酒 4冊
コーヒー 1冊
茶     5冊
地域 93冊 全域    3冊
欧米    18冊 全域    3冊
スペイン  2冊
イギリス   1冊
フランス  3冊
イタリア   6冊
ハンガリー 1冊
アメリカ   2冊
アジア    3冊 全域    1冊
朝鮮    2冊
日本    69冊 古語    3冊
江戸 外人の日記 15冊
都市の庶民 24冊
農民と農業  3冊
政治と武士 15冊
食       5冊
明治・大正・昭和  4冊
芸術 26冊 哲学    4冊
音楽    1冊
文学   13冊
演劇    1冊
映画    4冊
落語    2冊
ルーレット 1冊

なんと も、『共犯新聞』的!
っーか、田中さんの博覧強記がよく分る広範囲なジャンル!
もちろん、すでに田中さんが蔵書を私以外にも
多くの方々に贈呈先に振り分けていたのだから、
料理人には「料理本」、ソムリエには「ワイン本」などと
分けていたのだろう。つまり、私がいただいた本以外にも
私が目にできない多くのジャンルもあったことであろう。
田中さんの本来の専門は、「食肉」と「イタリア・ワイン」であるから、
とくにその方面の書物が一番多かっただろうが、
それらはしかるべき贈呈先へ行ったのだろう。

ちなみに 「塩」の本が多いのは田中さんが伯方の塩の元社長、
故・松本永光氏と交流があったからだろう。私にも懐かしい人だ。

そして西 洋料理で始まった田中さんの「食文化」研究人生は、
江戸の「食文化」研究で終えることとなる。で、あるから
亡くなられた直後の書斎には江戸の本が多かったのであろう。
私に届いた本の多くが江戸関係であったのも理解できる。
また、その最晩年、田中さんから選ばれた本が
私の書斎に届けられたというのも感慨深い。

田中さん からいただいた本のほとんどには、
ラインマーカーや付箋、書き込みが無数にある。
それを追うだけでも、田中さんの興味の方向が分る。
一見、「食」とは無関係のような本でも、その痕跡が「食」につながる。

たとえ ば、田中さんが私にくれた「芸術」関係の本は
田中さんが私の趣味を知っていて私を指名したのだろう。
それら一見、「食」とは無関係の本でも、田中さんは
「食」にまつわる記述を探し出しては、線や付箋を付けている。

中に、 ルーレットの本があるが、これにも私は思い出がある。
もう10年以上前に一緒に酒を呑んでいたとき、
突然、田中さんがルーレットの必勝法(?)について説明し始めた。
私は興味が無いし、酔っていて難しい理論は頭には入らなかった。
それが、先日、林真理子がバブル期の記録を書いた
小説『アッコちゃんの時代』を読んでいたら、
西洋社会におけるルーレットの文化について書かれていた。
田中さんは、西洋文化を食から始めて、
全てを知ろうとし、体験したのだということに
今さらながら気がついたのと前後して、いただいた本の中に
日本人が書いたルーレット本では今では古典と呼ばれている本が
入っていることに感謝した。
パラパラ・・・1980 年代 35冊
南和男『江戸っ子の世界』
(1980.8.20→1987.4.10/2刷、講談社)
\420→古本\200→もらった。
田 中氏の「江戸は先進地」の基礎?
編;広川勝美、監修;土橋寛
『民間伝承集成 語り部の記録
6 塩の道 裏側の回路』
(1980.11.10初版、創世記)
\2800→古本→もらった。
こー ゆー記録も1980年が限界かも。
角山栄『茶の世界史
緑茶の文化と紅茶の社会』
(1980.12.20→'86.5.5/8刷、中央公論)
\560→もらった。
茶の発見が資本主義を促進した説。
ファニー・クラドック
『シャーロック・ホームズ家の料理読本』
訳;成田篤彦
(1981.3.27→1985.8.15/4刷、晶文社)
\2800→もらった。
ハ ドスン夫人の回顧録によるレシピ。
村岡實『日本のホテル小史』
(1981.6.15初版、中央公論社)
\460→もらった
プ ロデュース業の、完成された箱庭。
ピエール・ブリザール、山本七郎ほか
『比較文化の眼
欧米ジャーナリストによる飲食エッセイ』
(1982.5.25→1983.10/2刷、サントリー)
\850→もらった。
サ ントリーが果たした食文化の貢献。
築地「海恵(けいけい)」主人 保科武
『魚三味 味三昧 ととやのたわごと』
装幀;山中弘
(1982.6.30→1982.10/改5刷、ミリオン)
\1000→古本→もらった。
10 歳から50歳まで酒屋だった魚屋。
小泉武夫『酒の話』
(1982.12.20→1991.5/14刷、講談社)
\600→もらった。
若 書のためか総論的。珍酒に興味。
編;ジェシカ・クーパー
『人類学者のクッキングブック』
訳;石毛直道、山下輸一
(1983.4.15初版、平凡社)
カバー;ブリューゲル「農民婚礼の宴」
\2400→もらった。
こ れもまた世界知を把握したい実践。
編;株式会社サン・アド
『酒の本棚・酒の寓話
−バッカスとミューズからの贈りもの−』
コリン・ウィルソン、ジョン・アップダイク、
アレック・ウォー、渡辺一夫、星新一、
イタロ・カルヴィーノ、ノーマン・メイラー
(1983.7.11初版、サントリー、TBS)
\850→もらった。
カ ルヴィーノとメイラーが削除された。
小森厚『どうぶつ学名散策』
(1983.7.27初版、東京書籍)
\1000→もらった。
体 系に魅せられギリシア語を学ぶ?
篠田一士『世界文学「食」紀行』
(1983.9.25初版、朝日新聞社)
装幀;中島かほる
\1200→もらった。
博 覧強記の文学批評家の素は食?
松田毅一、E・ヨリッセン
『フロイスの日本覚書
日本とヨーロッパの風習の違い』
(1983.10.25→1984.2.20/再版、
中央公論社、中公新書707)
\480→もらった。
体 系の再構築のための、外部の眼。
雑誌『國文學』第29巻3号
特集;食の文学博物誌
山口昌男、吉田光邦、澁澤龍彦ほか
(1984.3.20初版、學燈社)
扉;三嶋典東
\790→もらった。
山 口昌男の非「食の人類学」宣言?
澁澤龍彦『華やかな食物誌』
(1984.9.10初版、大和書房)
\1800→もらった。
研 究者そのものがジャンルになる力。
村岡實『日本人と西洋食』
(1984.10.10初版、春秋社)
\1600→もらった。
博 覧強記。食の入り口はどこにでも!
本間千枝子『コロンブスの目玉焼
料理と英語のアメリカ発見』
(1984.12.10初版、講談社)
\1000→もらった。
言 葉と料理は閉鎖的な点似ている。
中野三敏『江戸名物評判記案内』
(1985.9.20初版、岩波書店)
\480→古本\200→もらった。
都 市は情報の塊であり江戸もしかり。
関山和夫『落語食物談義』
(1985.12.25初版、白水社)
\1500→もらった。
こ の手の本は多いが、観てきた強さ。
編;清水勲『ビゴー日本素描集』
(1986.5.16→1994/21刷、岩波新書)
\520→もらった。
当 時の外人の眼が今の我々の興味。
淀川長治、田中英一、渡辺祥子
『グルメのためのシネガイド』
(1986.5.20初版、早川書房)
\600→もらった。
落 語と同様集めれば民俗学になる。
岡本綺堂『風俗 江戸物語』
(1986.9.4→1987.2.4/3版、河出書房)
\420→もらった。
綺 堂の養子が青蛙房の社長なんだ。
荻内勝之『ドン・キホーテの食卓』
(1987.5.15初版、新潮社)
\700→もらった。
コ シード(煮込み)料理からの発想。
筑波常治『日本の農書
農業はなぜ近世に発展したか』
(1987.9.15初版、中央公論社)
\540→もらった。
在 野の知が農書というロマンを産む。
編;北村孝一『世界ことわざ辞典』
(1987.10.20初版、廣済堂)
\2800→もらった。
ど んな民俗もことわざがある理由は?
渡辺正澄、藤原正雄
『ワインと料理の相性診断』
(1988.3.20→1991.3.29/4版、講談社)
\1300→もらった。
エ イミス本から12年。常識になった。
辻達也『江戸時代を考える』
(1988.3.25→1997.6.30/8版、
中央公論社、中公新書870)
\693→もらった。
折 衷主義や経験・実証は庶民から。
氏家幹人
『江戸藩邸物語 戦場から街角へ』
(1988.6.25→2000.5.20/16版、
中央公論社、中公新書883)
\714→もらった。
普 遍化しにくい個別の列挙の魅力。
古雑誌『現代思想』88年9月vol.16-11
特集;料理 食のエステティーク
青木保、樺山紘一、四方田犬彦ほか
(1988.9.1、青土社)
\980→古本\500→もらった。
食 が準備する、安易なイデオロギー。
セドリック・デュモン
『アレグロ・グスト 音楽家風クッキング』
訳;武石哲夫、みどり
(1988.10.1初版、音楽之友社)
\1900→もらった。
強 引な企画だが、さすが西欧人だ。
チャールズ・
パナティ
『はじまり
コレクション』
訳;バベル・
インター
ナショナル
(フォー・ユー)
\1550→
もらった。
『Ⅰ いわゆる
”起源”について』
(1989.3.15初版)
眉 唾もアルだろう
が、興味の横糸。
『Ⅱ だから
”起源”について』
(1989.4.20初版)
面 白がる才能。
C.B.ハイザー・Jr
『食物文明論 食料は文明の礎え』
訳;岸本妙子、岸本裕一
(1989.3.25初版、三嶺書房)
\3090→もらった。
倫 理の本。実践と実行の具体案は?
フィリップ・ジレ
『近世ヨーロッパ美食紀行
旅人たちの食卓』
訳;宇田川悟
(1989.8.21初版、平凡社)
デザイン;谷村彰彦(杉浦康平プラス)
\2890→もらった。
旅 人という衝突現場の、見事な活写。
尾佐竹猛『幕末遣外使節物語』
(1989.12.10→99.7.21/11版、講談社)
\903→もらった。
文 化の衝突をあえて演出する必要。

パラパラ・・・1990 年代 45冊
(内、 2冊、同じ本。)
宇田川悟『食の大地フランス』
(1990.5.1初版、柴田書店)
\1400→もらった。
ワ イナリーだけではない、食の現場。
塚田孝雄『シーザーの晩餐
西欧古代飲食綺譚』
(1991.3.10初版、時事通信社)
\1400→もらった。
メディア都市ローマだからこその食。
興津要『大江戸長屋ばなし
庶民たちの粋と情の日常生活』
(1991.5.15→1993.8.12/3刷、PHP)
\530→もらった。
行商人などが巧みに、データ収集。
ルイス・フロイス
『ヨーロッパ文化と日本文化』
(1991.6.17→94.2.15/8版、岩波書店)
\410→もらった。
箇 条書きというシンプルな、比較表。
吉澤淑『酒の文化誌』
(1991.7.20初版、丸善)
\640→もらった。
約 20年で日本の酒の本は進化した。
エウジェニア・サルツァ・プリーナ・
リコッティ『古代ローマの饗宴』
訳;武谷なおみ
(1991.8.21初版、平凡社)
\6000→もらった。
食 で伝記を再編して人間味が増す。
吉田元『日本の食と酒
中世末の発酵技術を中心に』
(1991.9.10→93.2.10/2刷、人文書院)
\2266→もらった。
食 と歴史に科学という視点を加えた。
西尾忠久
『ミステリー風味 グルメの世界』
(1991.10.28初版、東京書籍)
\1500→もらった。
バ ブルならではの、文。これも財産?
大石慎三郎『大江戸史話』
(1992.2.25初版、中央公論)
\460→古本\250→もらった。
常 識の確認だがデータの量は魅力。
深井雅海
『江戸城御庭番 徳川将軍の耳と目』
(1992.4.25→95.5.30/6版、中央公論)
\700→もらった。
忍 者よりもロビイストに近いのかなぁ?
編;中山時子、石毛直道
『食と文学 日本・中国・フランス』
(1991.5.15初版、フーディアム・コミュ)
\1800→もらった。
デー タよりも「心象」を摘み出すべき。
松崎芳郎『年表 茶の世界史』
(1992.5.30初版、八坂書房)
\3800→もらった。
ど んな世界にもヲタクはいるってコト。
李進熙『江戸時代の朝鮮通信使』
(1992.8.10→94.1.20/2版、講談社)
\900→もらった。
差 別と排除への反証を事実でする。
鄭大聲『食文化の中の日本と朝鮮』
(1992.9.20→99.5.25/10版、講談社)
\693→もらった。
時 間的隣人の江戸と、空間的隣人。
中野三敏
『江戸文化評判記 雅俗融和の世界』
(1992.10.15初版、中央公論社)
\612→もらった。
文 化に進化論は適用できない魅力。
編;熊倉功夫、石毛直道
『食の文化フォーラム 食の思想』
執筆;井上如、樺山紘一、増成隆士、
小西正捷、堀内勝、林左馬衞、
吉田集而、豊川裕之
(1992.10.31初版、ドメス出版)
\2369→もらった。
樺 山の西洋の「共食」論が、面白い。
福田一郎、山本英治『コメ食の民族誌
ネパール・雲南と日本』
(93.2.25→94.6.30/3版、中央公論社)
\680→もらった。
ネ パールから始まる日本のコメ談義。
藤田覚
『松平定信 政治改革に挑んだ老中』
(1993.7.15初版、中央公論社)
\720→古本\350→もらった。
小 泉改革と比較する論文はあるの?
渡邊忠司『町人の都 大坂物語
商都の風俗と歴史』
(1993.9.15初版、中央公論社)
\720→もらった。
都 市は農業から遊離して生れた場。
B・M・ボダルト=ベイリー
『ケンペルと徳川綱吉
ドイツ人医師と将軍との交流』
訳;中 直一
(1994.1.15初版、中央公論社)
\720→古本\280→もらった。
「生 類憐みの令」は福祉立法の魁!
渡辺万里『スペインの竈から』
(1994.3.15初版、柴田書店)
\2800→もらった。
仏 伊で思考停止してる日本のため。
宮本啓『映画音楽への招待』
(1994.4.20初版、保育社)
\640→もらった。
映 画名と曲名を羅列したのみ、浅い。
福崎春子『茶書と料理』
(1994.10.5初版、ドメス出版)
\2060→もらった。
料 理書原典研究会という志の世界。
林茂『基本 イタリア料理
素材からメニュー作りまで』
(1994.10.27初版、TBSブリタニカ)
\1800→もらった。
基本どころか今さら聞けない体系本。
周達生『カラーブックス 中国茶の世界』
(1994.11.30初版、保育社)
\700→もらった。
日 本でブームにならぬ豊かな世界。
興津要『食辞林 日本の食べ物語源考』
(1994.12.25初版、双葉社)
\714→もらった。
脱 力ネタも多いが出典の多く豊かだ。
伊藤博『カラーブックス コーヒー事典』
(1994.12.31初版、保育社)
\714→もらった。
田 舎臭い編集。本当にバブルの本?
大石慎三郎『新書・江戸時代①
将軍と側用人の政治』
(1995.6.20初版、講談社)
\650→もらった。
自給自足から交換経済に変わる時。
吉村作治『世界の食材探検術
比較食文化論 食糧・野菜編』
(1995.7.31初版、集英社)
\1529→もらった。
海 外の市場の写真を観るワクワク感。
ミシェル・ブラウン
『ロイヤル・レシピ 英国王室料理』
訳;井村君江
(1995.6.20初版、筑摩書房)
\2600→古本→もらった。
懐 かしい明星大学の妖怪先生の訳。
佐藤常雄、大石慎三郎
『新書・江戸時代③
貧農史観を見直す』
(1995.8.20初版、講談社)
\650→もらった。
貧 農の原因は飢饉ではなく流通か!
市村佑一、大石慎三郎
『新書・江戸時代④
鎖国=ゆるやかな情報革命』
(1995.9.20初版、講談社)
\650→もらった。
鎖 国は情報の集中管理という新説。
Michael Jackson's
『Pocket Beer Book 1996 Edition』
(1995.10.16初版、Mitchell Beazley)
$12.95→もらった。
日 本のコーナーが無く、アジアのみ。
童門冬二『江戸のビジネス感覚』
('88→96.9.15文庫初版、朝日新聞社)
\571→もらった。
バ ブル期に書かれた江戸商業復興。
田崎真也『ワイン生活
楽しく飲むための200のヒント』
(1996.9.25初版、新潮社)
\980→もらった。
田崎が言うならとゆー雰囲気サスガ。
編;日本文化研究所
『ニッポン不思議発見! Discover Japan』
訳;松本道弘
(1997.1.14初版、講談社)
\1260→もらった。
日 本文化を和英の併記で提示する。
吉田元
『江戸の酒 その技術・経済・文化』
(1997.1.25初版、朝日新聞社)
\1339→もらった。
い よいよ酒文献も全体が把握された。
手島麻記子『12のパリの物語』
(1997.11.26初版、立風書房)
\2000→もらった。
東 京でパリ気分を味わうとゆー作戦。
ロバート・フォーチュン
『幕末日本探訪記 江戸と北京』
訳;三宅馨
(1969底本、1997.12.10初版、講談社)
\1008→もらった。
蒐 集欲が知識欲と伝達欲を産む例。
山本博文『参勤交代』
(1998.3.20→1998.4.30/2版、講談社)
\693→もらった。
権 力の最大の不安=情報のために。
ハインリッヒ・シュリーマン
『シュリーマン旅行記 清国・日本』
訳;石井和子
(1998.4.10→1998.6.22/5版、講談社)
\756→もらった。
欧 米至上主義ではない視線の批評。
編;南條竹則『書物の王国14 美食』
著者;アイリアノス、ラム、青木正児、
ジャン・レイ、幸田露伴、ドーデ、洪巽、
ゴーゴリ、ユウェナーリス、岡本かの子、
久間十蘭、ルガリエン、鈴木信太郎
(1998.4.20初版、国書刊行会)
\2310→もらった。
ハ イセンスな選択の、アンソロジー。
編;早稲田大学演劇博物館
『日本演劇史年表』
(1998.10.21初版、八木書店)
\3990→古本→もらった。
7 世紀から1997年まで執拗な記録。
山本博文
『長崎聞役日記—幕末の情報戦争』
(1999.2.20初版、筑摩書房)
\693→もらった。
「野 元日記」の発見と知識と想像力。
武光誠
『藩と日本人 現代に生きる<お国柄>』
(1999.10.4初版、PHP研究所)
\689→もらった。
情 報は豊富だが、国柄研究は浅い。
そーゆー ワケで、いただいた本は、どれも&これも、
田中さんのメガネにかなった本であるのだから、それぞれに興味深い。
が、正直、連続して似たテーマの本を何十冊も読むのはキツイ(がくっ)。
毎日、似たテーマの本を1〜2冊づつ読んでいくと、
一種のトランス状態になる(笑)。脳味噌の中は、もー江戸時代(笑)。
が、一歩、書斎を出れば、世間の人は
「そもそも、江戸の食文化とは・・・。」な〜んて誰も考えていない。
読んでいる本は健康的なんだけど、
どーもやっていることが地下活動(?)のようだ。

それで も、まず本を種類ごとではなくて
出版年の順番に読んだからこその発見もあった。
まず、出版の編集技術のダイナミックな変化だ。
1942年から2006年に渡る64年間の出版技術の遍歴を、
体験させていただいた。

1942〜1969年の本。
左上 が太平洋戦争開戦の翌年、1942年の『東亞香料史』初版本。
以下、右へ、さらに下段へと年代順に並べてある。
まず戦中 の書物は、
まるでサッカーのゴールのように、それ自体で奇蹟の結晶のようだ。
著者も気合が入っているし、装丁にも独特の和風な手造り風味がある。
それが戦後になると、活字に飢えた大衆にエサをあたえるようになる。
しかし、田中さんが選んだ本は貴重な時代の息吹が閉じ込められていた。

たとえ ば、初版と2版で合わせて限定1500冊の
今村信雄『落語事典』(1957.9.15、青蛙房)には、
著者が、明治の伝説的落語記者、今村次郎の子であると伝える
小説家の久保田万太郎の愛情のこもった序文がある。このくだりは
私の蔵書、矢野誠一『文人たちの寄席』(1997年、白水社)に
引用されているなど、この本自体が重要な落語史の証言者となっている。
私などは矢野の本によって息子の信雄すらも落語『試し酒』の作者で
あり、すでに故人であると知ったのだから、古書の世界は深い。
そもそも、青蛙房(せいあぼう)という出版社の名が味があるではないか。
高度成長本期〜バブルの本。
いた だいた1970年代から1980年までの本の群れ。

さて、 1970年代の本は、そろそろ集まってきたデーターを
無作為に並べているような印象の本が多い。
つまり、とりあえず本を作ろうとデーターを集めまくったのだが、
いつのまにか1冊の本に足りる量が集まり、
見切り発車的に出版した本が多い。だからこそ、情報が野生のまま
詰まっている印象があり、田中さんのようなこれから本を書こうという
40歳前後の年齢の者は、それらをワクワクして読んだのだろう。

そして 1980年代に入ると、明らかに本の作り方が変わってくる。
つまり著者と同じぐらいに編 集者の努力が透けて見える本が多くなる。
1970年代にもてあましたデーターを体系化しようという力が動き出すの だ。
その時に、古典の「再」発見も重要な平行作業となってくる。
最後の本。
いた だいた1990年代以降から2006年までの本の群れ。
1980 年代の体系への強い意志に勢いをつけたのがコンピュータだ。
1990年代はコ ンピューターが本を作り出した時代だ。
活字はあっという間にコンピュータ文字になり、簡単になった編集作業が
より高度で複雑な紙面作りを可能にしてゆく。

2000 年代はコンピューターの編集と出版が新書本の時代を作った。
1冊の本のクオリティは高くなり、本の企画から出版までが
より短時間でできるようになった。
そこでまるでプ ラカードのような新書本が多く出版されるようになる。
へんなおじさん、ちょっとスゴイ。
2007 年5月21日、昼休み。
書斎にて。
へんなおじさん、神よ!紙よ。
2007 年5月21日、午後2時20分。
床屋にて。
短期間に これだけの本を読むとなると、
少々、修行僧のようになる(笑)が、
さすがに残りがあと15冊を切ったころから、
さすがの私も切なくなってきた。
つまり、ほぼ田 中さんの人生の長さ(1936年〜2006年)の
時代の本(1942年〜2006年)を、時系列に読んできたのだから。
田中さんも私と同じように古本屋が好きなので、いただいた本は
出版年に買って読まれたのではない本も多くあるのだろうが、
基本的には田中さんが読んだ順番に読んだことになる。

たぶん田 中さんの友人であろう宇田川悟の『フレンチの達人たち』
(2004.8.20初版、河出書房新社)は、バブル崩壊後も
高い志を続けている高級フレンチ・レストランを紹介した本だ。
この本などを読んでいると、私は少なくとも毎年、東京に行って
田中さんとこのようなレストランで食事をするべきだったと後悔した。
そして、もっと田中さんと直接、向かい合いながら話をするべきだった。
思えば、田中さんは何度も私に電話、手紙、Eメールをくれた。
一度、田中さんからいただくと数回にわたる意見交換が始まるのだが、
それらのほとんどは田中さんから私へ仕掛けられてきた。
そんな偉大な存在に
私はもっと甘えても良かったのではないのだろうか?

だんだん 悲しくなってゆく読書のピークは、
篠田達明『徳川将軍家十五代のカルテ』(2005.5.20、新潮社) だった。
徳川将軍の病歴を記録したこの本の、癌で亡くなった3人、
家康(死因・胃がん)、秀忠(死因・胃がん)、水戸光圀(死因・食道が ん)の
項目に、田中さんは執拗に線を引きながら読んでいる。
これも、死んでゆくものたち。
篠田 達明『徳川将軍家十五代のカルテ』に田中さんが記入した線。
田中さん は、皮膚がんだった。
首から始まった皮膚がんは、リンパ腺状に全身に広がった。
皮膚がんは他のがんとは違い、目に見えるので、自分で病状が確認できる。
自分の全身の皮膚を読みながら、多くの江戸の文献を読み解き、
最後の著書パラパラ・・・『食の鳥獣戯画 江戸の意外な食材と料理』を書き上げた。
そして、
2006年10月12日、木曜日、朝6時30分。享年70歳。

最も新し いいただいた本は、それぞれ2006年5月20日の発行だった。
ほとんどの本が古本屋に売れないぐらいに書き込みがしてあるのに、
この2冊だけはまったく手が入っていない。明らかに読んでいないのだ。
田中さんの死を知ってすぐに奥様に電話した時に聞いたことを思い出す。

「ずっと入院されていたのですか?」
「癌研の有明病院へ5月の下旬から、43日間。
7月6日には一度、退院したのよ。通院で過ごしたのですが、
体力がどんどん落ちて、7月24日に再入院。
この間に、2回、危ない時期があり ました。そして、81日後に・・・。」
パラパラ・・・2000 年代 41冊
V・F・アルミニヨン
『イタリア使節の幕末見聞記』
訳;大久保昭男
(1987底本、2000.2.10初版、講談社)
\903→もらった。
いっ たい欧米人の訪日記は、何冊?
鈴木晋一『たべもの東海道』
(1991底本、2000.2.20初版、小学館)
\903→もらった。
現 在に伝承されている料理は何か?
片桐一男『江戸のオランダ人
カピタンの江戸参府』
(2000.3.15初版、中央公論)
\1029→もらった。
鎖国に外人が国内を移動する意義。
編;「旅名人」編集部
文;沖島博美
写真;占部英文
『旅名人ブックス 25
ハンガリー 「千年王国」への旅』
(2000.7.15初版、日経BP社)
\1575→もらった。
ハ プスブルグ家に対抗する文化魂。
川添裕『江戸の見世物』
(2000.7.19初版、岩波書店)
\735→もらった。
エ ンターティメントとメディアの源流。
深井甚三
『江戸の宿 三都・街道宿泊事情』
(2000.8.21初版、平凡社)
\756→もらった。
現 代のホテルにどう伝承されてるか?
櫻井寛『世界の鉄道旅行案内』
(2000.9.20初版、講談社)
\987→もらった。
誘 惑の本。著者は写真家ゆえ魅力。
田中圭一『百姓の江戸時代』
(2000.11.20初版、筑摩書房)
\714→もらった。
網 野史観が先だが、それに触れず。
大野敏明『知って合点 江戸ことば』
(2000.12.20初版、文藝春秋)
\724→もらった。
料 理は消えても訛りは残るから凄い。
立川昭二『養生訓に学ぶ』
(2001.1.8初版、PHP研究所)
\693→もらった。
江 戸最大のロングセラーの理由は?
中江克己『お江戸の意外な生活事情
衣食住から商売・教育・遊びまで』
(2001.2.15初版、PHP研究所)
\540→もらった。
「意外」という凡庸句が田中氏好み?
杉浦日向子『大江戸美味草紙』
(1998底本、2001.6.1初版、新潮社)
\420→もらった。
の んびりした語り口が江戸っぽいね。
大石慎三郎『田沼意次の時代』
(1991底本、2001.6.15初版,岩波書店)
解説;田原総一朗
\1050→もらった。
田 沼の評価を逆転させた大胆な説。
小川敏男
『毎日食べて健康になる
漬物の驚くべき効用』
(2001.7.26初版、チクマ秀版社)
\315→もらった。
食べにくい野菜ほど健康にいい!?
沖村かなみ『こだわり食材&買える店』
(2001.12.25初版、新星出版)
\1575→もらった。
観 ているだけで楽しいが欲しくなる。
吉川誠次、大堀恭良
『日本・食の歴史地図』
(2002.1.10初版、日本放送出版協会)
\714→もらった。
今 も残る古代食が示す食歴史変遷。
佐野芳和
『松浦武四郎 シサム和人の変容』
(02.4.1初版,北海道出版企画センター)
\4200→もらった。
陶 酔的な文章が不快。善助に興味。
渡辺万里
『アルカンタラ 修道院のウズラ料理
スペイン料理 七つの謎』
(2002.4.20初版、現代書館)
\2100→もらった。
中世から味覚が変わっていない国。
吉川誠次、大堀恭良
『続・日本・食の歴史地図』
(2003.1.10初版、日本放送出版協会)
\714→もらった。
過 疎化が食文化も消そうとしている。
森銑三『新編 おらんだ正月』
編;小出昌洋
(1938底本、2003.1.16初版,岩波書店)
\693→もらった。
碩 学と、読み易い文章。啓蒙の鏡。
鈴木章生『江戸の職人
その「技」と「粋」な暮らし』
(2003.1.25初版、青春出版社)
\700→もらった。
ものづくり都市=江戸。生活に結晶。
磯田道史『武士の家計簿
「加賀藩御算用者」の幕末維新』
(2003.4.10→2003.4.20/2版、新潮社)
\714→もらった。
古 文書を発見した若い学者の熱気。
大隅清治『クジラと日本人』
(2003.4.18初版、岩波書店)
\735→もらった。
密 度の濃い鯨文化談義も捕鯨から。
池 田律子『イタリアのおいしい旅
—スローフード・ガイドブック』
写真;廣瀬智央
(03.7.17初版,阪急コミュニケーションズ)
\1898→もらった。
料理から食材の時代へ。凄い国だ。
佐野真由子『オールコックの江戸
初代英国公使が見た幕末日本』
(2003.8.15初版、中央公論社)
\903→もらった。
日 記ではない分、思い入れが潔い。
松村賢治『庵を結び 炭をおこす
【続・旧暦と暮らす】』
(03.12.12→03.12.15/2版,ビジネス社)
\1680→もらった。
若林博士と 同い年!具体的な提案。
神崎宣武『江戸の旅文化』
(04.3.19→04.12.17/4版、岩波書店)
\819→もらった。
実 は「旅行大国」だった江戸の日本。
金森敦子『伊勢詣と江戸の旅
道中日記に見る旅の値段』
(2004.4.20初版、文藝春秋)
\735→もらった。
旅 とは当時は唯一&最大の情報か。
編;21世紀研究会『食の世界地図』
(04.5.20→04.9.10/3版、文藝春秋)
\934→もらった。
コ ンピュータ時代こそのデータ整理。
宇田川悟『フレンチの達人たち』
(2004.8.20初版、河出書房新社)
\1890→もらった。
ポ スト・フレンチ・バブルのタイミング。
池田匡克、池田愛美
『イタリアの市場を食べ歩く』
(2004.9.1初版、東京書房)
\1995→もらった。
スー パーと違い市場の買い物は狩。
田中耕造
『京都市場長のおいしい内緒話』
(2004.9.28初版、講談社)
\1575→もらった。
市 場とは、自分でつくる美味しい味。
篠田達明
『徳川将軍家十五代のカルテ』
(2005.5.20→2005.7.25/5版、新潮社)
\714→もらった。
病 もまた「食」の一種なのか。毒も薬。
安藤優一郎『観光都市 江戸の誕生』
(2005.6.20初版、新潮社)
\714→もらった。
出 揃った情報を観光の眼で再構築。
ジェームス・M・バーダマン
『ミシシッピ=アメリカを生んだ大河』
訳;井出野浩貴
(2005.8.10初版、講談社)
\1680→もらった。
ブルースとカンボ。NOニューヨーク。
黒川光博
『虎屋 和菓子と歩んだ五百年』
(2005.8.20初版、新潮社)
\714→もらった。
老 舗で歴史を串刺しにする新史観。
ヘルベルト・プルチョウ
『江戸の旅日記
—「徳川啓蒙期」の博物学者たち』
(2005.8.22初版、集英社)
\735→もらった。
外 人が古書を再読し日本語で考察。
野火迅
『常識として知っておきたい
世界の名作映画50』
(2005.10.5初版、河出書房新社)
\756→もらった。
名 作という意味のゆらぎも考察せよ。
マーク・カーランスキー
『「塩」の世界史
歴史を動かした、小さな粒』
(2005.12.30初版、扶桑社)
\2310→もらった。
塩 のよる保存は、流通を可能にした。
田島正樹『読む哲学事典』
(2006.5.20初版、講談社)
\798→もらった。
「全 体=世界」を脳味噌の中に作る。
原田信男『コメを選んだ日本の歴史』
(2006.5.20初版、文藝春秋)
\829→もらった。
こ の分野の第一人者によるコメ通史。



★高文堂からの、贈り物!
出版 は、
田中さんの死後だった。
私に届いた田中さんからの最後 のEメールは、これだ。

差出人 : 田中千博
送信日時 : 2006年5月23日 8:54Pm
宛先 : 久保AB-ST元宏
件名 : Re: 6月15日、東京で。

久保元宏様
 明日から癌研の有明病院へ入院します。
今度の個室は携帯電話が使えるというので、いちど試してみます。しばらく免疫性の低下やら貧血などで、外へは出られない でしょう。
病院名は他言無用にして下さい。田中千博
最 も新しいい2006年5月20日の発行の2冊は、「哲学」と「コメ」の本だ。
これらを、入院先の病院に向う途中の田中さんが買ったと私が想像するのはセンチメンタルす ぎるであろうか。
そして、この2冊は本が好きな田中さんが自分のためにではなくて、
他人のために買った最後の2冊であった、
と、私が思いこむことぐらいは許されるのだろうか。
2007年05月29日 00:49Am
故・田中千博さんからいただいた154冊、読破報告。

こんばんわ、田中光代さん。
そして、雑誌『しゃりばり』の大沼編集長さま。

北海道 沼田町の久保元宏です。
ご無沙汰しています。

特に、田中さんには、多くの本をいただき、それが届いたことも連絡せずに失礼いたしました。

実は、「本が届いた。」と申し上げるのは簡単なのですが、なんだか、そう伝えてしまうと、ナマケモノの私のこと、
いただいた本を読まずに時間を無駄に過ごしてしまいそうな予感がいたしましたので、
全て読み終えてから田中さんにお礼を申し上げようと、勝手に私が決めていたのでした。
重ね重ね、申し訳ございません。

そんなわけで、ようやく、いただいた154冊、全て、読み終わりました。
ありがとうございます。

その稚拙な感想文を私のHPにUPいたしましたので、お時間のある時にでもご確認していただけると幸いです。

また、別件ですが、10数年前に田中千博さんから紹介していただいた、大坂の方が、
10数年の時をまだぎ(?)、さらに、私の大坂の友人の画廊に訪問していただき、
そこを通じてベ ルギーのクッキーをいただいた報告も、HPの別のページにあります。

こうして田中千博さん亡き後も、お世話になった者がつながりながら、意志を細々とつなげてゆくのがせめてもの楽し みであると思います。

お2人には、また改めて御礼を申し上げるつもりですが、取り急ぎ、いただいた本の読了の報告とお礼を申し上げます。

ありがとうございます。

割る意味。そして、割る、意義。
差出人 : 田中光代
送信日時 : 2007年6月1日 10:09Pm
宛先 : 久保AB-ST元宏
件名 : お手紙ありがとうございます

こんばんは 今日分厚い封書が届きました。
開封してびっくり、久保さんは緻密派ですね。読んでみて、感動と感激の感嘆です。
数人の方に、田中の遺言で本を差し上げた方がいますが、このようにまとめてくださった方は
いらっしゃいません。お礼状は届きましたが!読んでいて涙が、止まらなくなりました。

最近は、昨年の今頃を思い出してしまうのです。私の耳は今”癌”と言う言葉はききたくないの。
気丈な女と言われてきましたが、実際は違います。とても”気弱”な女です。まだ、お会いしたこ とはありませんが、機会があったら・・・・
GOOD NIGHT



----- Original Message -----
差出人 : 久保AB-ST元宏
送信日時 : 2007年5月31日 8:00Pm
宛先 : 田中光代
件名 : 楽しむことが最大の供養です。


田中光代さま、

> こんにちは、かしら、こんばんは、ですかしら!


■こんばんわ、でした〜♪
久保元宏です。

>雑本をお読みいただいたことに、感謝と感激でいっぱいです。


■千博さんの付箋とラインマーカーの跡が読んでいる最中に何度も飛び込んできて、
一緒に読んでいるような気持ちにさせられました。
あらためてお礼を申し上げます。

>月日が過ぎていくと、ぐっと悲しみと寂 しさが募ります。そんな思いから札所めぐりを始めてみょうと考えました。
>心の臓の調子が良くないので、医者から、四国88ヶ寺は×と言われ身近な秩父34ヶ寺にしました。
>家から日帰りができます。5日間、お天気と体調をみて4月26日から始め5月29日に結願しました。
>緑爽やかな景色を眺めながら山あり坂あ りの峠越えでした。
>また、「熊出没注意」の看板もあり多少の緊張もありましたが。


■私の住む町には、普通に民家の近くに「熊出没注意」の看板が何箇所にもあります(笑)。
それにしても、少し、ナマイキな言い方を許されるならば、
具体的な目標(?)を立てられるところが似たもの夫婦(?)のように私には感じられ、微笑まし いです。

>私自身、少し気持ちの整理が着きつつあ るようです。
>6月に小樽で葬儀と一周忌をすることに しました。
>お坊さんからのお話もあり、田中の母の 7周忌にもなるので、身内だけの会です。


■ご尊母が亡くなられた前後にも千博さんと連絡をとったことも思い出しました。
そうですか。7周忌ですか。
小樽はいい時期ですものね。美味しいものをたくさん食べに来てください。

>お話は変わりますが、「斉藤記念フェス テバル」のチケットがさんざん苦労してとれました。
>9月2日です。「スペードの女王」で す。私の誕生祝いを千博さんがしてくれたようです。
>DVDで予習をして、松本まで行く予定 です。


■ついさっきまで、松本市の同業者の担当者と営業の電話をしていたところです。
松本も今年は気温の差が激しい日が交互に来ているようで、彼も風邪を引いていましたね。
それにしても、サイトウキネン・オーケストラですか!いつものあのメンバーが今年も揃うので しょうか。
地元の方もチケットがとれないんですよね〜。
奇蹟のハートのクィーンですね〜♪
『スペードの女王』はギャンブルがテーマでしたよね(笑)?それもまた、人生。
チャイコフスキーの音が千博さんにも聴こえることでしょう。

では、是非、このまま充実した日々を健康でお過ごしください。

山田憲太郎『東亞香料史』
(1942.5.1初版、東洋堂)
\3.5→古本\3000→もらった。
世界一、香料に鈍 い国の学習努力。
浅野巌『科學新書31 食鹽』
(1942.8.1初版、河出書房)
\1.5→古本→もらった。
食鹽、つまり食 塩。膨大な情報編集。
時雨音羽『鹽と民族』
(1943.7.20→1944版、日本講演協會)
\2.85→古本→もらった。
著者は詩人だが、 科学的系譜研究。
桑田忠親『茶道辞典』
(19564.3→1974/42版、東京堂出版)
\2300→古本→もらった
茶道を通して見る 日本文化の全て。
井原西鶴、東明雅・校訂『日本永代蔵』
(1956.9.25→1989/36版、岩波書店)
\360→古本\350→もらった
町人の経済生活を 初めて書いた作。
今村信雄『落語事典』 限定1500冊
(1957.9.15→1958.7/2版、青蛙房)
\600→古本\2500→もらった。
明治の伝説的落語 記者、次郎の子。
続群書類従完成会『群書解題 第3巻』
武家部・飲食部・日記部
紀行部・装束部
(1960.7.10→1981.12.30/3版、
続群書類従完成会)
\5000→もらった。
中世の本を分類分 けした濃い解説。
Fujiya Hotel『We Japanese』
(1964.2初版、Yamagata Press)
\?→もらった。
1934年から続 く、外人観光客ガイド。
加藤秀俊・岩崎爾郎
加太こうじ・後藤総一郎
『追補 明治大正昭和 世相史』
(1967.6.15→1983.2.28/追補10版、
社会思想社)
\1800→もらった。
「世相史」確立の 燃えた、民俗学者。

編;山崎正一+市川浩『現代哲学事典』
(1970.4.16→1997.11/48版、講談社)
\1325→もらった。
フーコー以前の、 哲学風景の確認。
篠田統『[新装復刻版]すしの本』
(1970.6.25→1993.3復刻、柴田書店)
復刻にあたって;石毛直道「篠田学」
装丁;中島かほる
\2300→もらった。
500冊を成した 巨人の古典的完成。
和田静郎『ルーレット』
(1973.4.1初版、虹有社)
\800→もらった。
田中氏がルーレッ トの話をしていた。
柳田国男『分類食物習俗語彙』
(1974.4.10初版、角川書店)
\2900→もらった。
学校教育から抜け 落ちた、民俗語。
編;朝倉治彦、井門寛、森睦彦
『日本名数辞典』
(1974.8.30→1976/3版、東京堂出版)
\2000→もらった。
しかし田中さんの 興味の深さは凄い。
猪俣勝人『世界映画名作全史 戦前編』
(1974.11.30→1978/10版、社会思想)
\640→もらった。
1911年生れの 著者の記憶映画館。
編;大野晋、佐竹昭広、前田金五郎
『岩波 古語辞典』
(1974.12.25初版、岩波書店)
\2200→もらった。
「体系」とは探索 と整理の情熱の子。
古賀守『ワインの世界史』 署名本
(1975.11.25→1987/8版、中央公論)
\460→もらった。
1914年生れ、 ドイツで哲学を学んだ。
三田村鳶魚『全集 第十巻』
娯楽の江戸、江戸の食生活、花柳風俗
(1975.5.15初版、中央公論社)
\1890→古本→もらった。
田中さんなら当 然、押さえている本。
編;株式会社サン・アド『酒の本棚』
コリン・ウィルソン、ジョン・アップダイク、
アレック・ウォー、渡辺一夫、星新一、
イタロ・カルヴィーノ、ノーマン・メイラー
(1976.9.30初版、サントリー)
\非売品→もらった。
「易しくはないが 不可能ではない。」
キングズレー・エイミス『酒について』
訳;吉行淳之助、林節雄
装幀・イラスト;佐々木侃司
(1976.10.12→1976.11/2版、講談社)
\1000→もらった。
これぞ、イギリス のオトナのユーモア。
エリック・A・モーリィ『葡萄酒と健康』
訳;中村耕三
(1977.6.20初版、紀伊国屋書店)
装幀;初山ゆう子
\1200→もらった。
フランス人のワイ ン信仰トンデモ本?
特命全権大使
『米欧回覧実記』
〔全5冊〕
編;久米邦武
校注;田中彰
(岩波文庫)
\720→もらった。
全てを知ろうと
した田中さんら
しい蔵書。彼の
興味は食だが、
幕末維新期の質
の高い遣外使節
団の崇高な意識
は田中さんの生
き方そのものだ。
(一)
(1977.9.16→
1993.10.18/13刷)
(二)
(1977.10.16→
1993.10.18/11刷)
(三)
(1979.12.17→
1993.10.18/10刷)
(四)
(1980.8.18→
1993.10.18/10刷)
(五)
(1982.5.17→
1993.10.18/9刷)
森銑三
『おらんだ正月 江戸時代の科学者達』
(1978.10.9→1989.8.12/2版、冨山房)
\880→もらった。
実証精神が時代を 生き生きとさせた。
大石慎三郎『江戸時代』
(1977.8.25→1999.5/30版、中央公論)
\753→もらった。
概説書だが250 年の躍動的な平和。
『世界風俗
じてん』
(三省堂)
\1200→
もらった。
同じサイズに
並べられた雑学
の数々。体系に
なる以前の荒野
に多くの魅力を
見つけられる。が
体系に入れば、
つまらないゴミに
なる。田中さんに
とってはこの本の
食のネタはもう興
味がない。体系
済みだからだ。
磯見辰典、崎山直
宮前安子、
池田孝江、藤川徹
崎山小夜子
『Ⅰ衣食住の巻
ヨーロッパ』
(1978.10.25→
1982.9.20/3版)
矢島文夫、
加藤祐三、
川村光郎、
岡本隆三、長弘毅
大島直政、奥源造
重村智計、林正子
『Ⅱ衣食住の巻
アジア』
(1978.10.25→
1982.7.1/3版)
ロベール・クルティーヌ
『食卓のバルザック』
訳;石井晴一、渡辺隆司
(1978.12.28初版、柴田書店)
装幀;豊田正太郎
\2800→もらった。
ルセットと文学と 批評精神の、融合!
ニコライ『ニコライの見た幕末日本』
訳;中村健之介
(1979.5.10→2001.2/16版、講談社)
\609→もらった。
『罪と罰』同じ雑 誌に連載された書。
芳賀登、青木直己、宮田登など
『日本史用語辞典』
(1979.10.9→1981.2.5/3版、柏書房)
\3800→もらった。
附録に「部落関係 用語」が付いてる。

南和男『江戸っ子の世界』
(1980.8.20→1987.4.10/2刷、講談社)
\420→古本\200→もらった。
田中氏の「江戸は 先進地」の基礎?
編;広川勝美、監修;土橋寛
『民間伝承集成 語り部の記録
6 塩の道 裏側の回路』
(1980.11.10初版、創世記)
\2800→古本→もらった。
こーゆー記録も 1980年が限界かも。
角山栄『茶の世界史
緑茶の文化と紅茶の社会』
(1980.12.20→'86.5.5/8刷、中央公論)
\560→もらった。
茶 の発見が資本主義を促進した説。
ファニー・クラドック
『シャーロック・ホームズ家の料理読本』
訳;成田篤彦
(1981.3.27→1985.8.15/4刷、晶文社)
\2800→もらった。
ハドスン夫人の回 顧録によるレシピ。
村岡實『日本のホテル小史』
(1981.6.15初版、中央公論社)
\460→もらった
プロデュース業 の、完成された箱庭。
ピエール・ブリザール、山本七郎ほか
『比較文化の眼
欧米ジャーナリストによる飲食エッセイ』
(1982.5.25→1983.10/2刷、サントリー)
\850→もらった。
サントリーが果た した食文化の貢献。
築地「海 恵(けいけい)」主人 保科武
『魚三味 味三昧 ととやのたわごと』
装幀;山中弘
(1982.6.30→1982.10/改5刷、ミリオン)
\1000→古本→もらった。
10歳から50歳 まで酒屋だった魚屋。
小泉武夫『酒の話』
(1982.12.20→1991.5/14刷、講談社)
\600→もらった。
若書のためか総論 的。珍酒に興味。
編;ジェシカ・クーパー
『人類学者のクッキングブック』
訳;石毛直道、山下輸一
(1983.4.15初版、平凡社)
カバー;ブリューゲル「農民婚礼の宴」
\2400→もらった。
これもまた世界知 を把握したい実践。
編;株式会社サン・アド
『酒の本棚・酒の寓話
−バッカスとミューズからの贈りもの−』
コリン・ウィルソン、ジョン・アップダイク、
アレック・ウォー、渡辺一夫、星新一、
イタロ・カルヴィーノ、ノーマン・メイラー
(1983.7.11初版、サントリー、TBS)
\850→もらった。
カルヴィーノとメ イラーが削除された。
小森厚『どうぶつ学名散策』
(1983.7.27初版、東京書籍)
\1000→もらった。
体系に魅せられギ リシア語を学ぶ?
篠田一士『世界文学「食」紀行』
(1983.9.25初版、朝日新聞社)
装幀;中島かほる
\1200→もらった。
博覧強記の文学批 評家の素は食?
松田毅一、E・ヨリッセン
『フロイスの日本覚書
日本とヨーロッパの風習の違い』
(1983.10.25→1984.2.20/再版、
中央公論社、中公新書707)
\480→もらった。
体系の再構築のた めの、外部の眼。
雑誌『國文學』第29巻3号
特集;食の文学博物誌
山口昌男、吉田光邦、澁澤龍彦ほか
(1984.3.20初版、學燈社)
扉;三嶋典東
\790→もらった。
山口昌男の非「食 の人類学」宣言?
澁澤龍彦『華やかな食物誌』
(1984.9.10初版、大和書房)
\1800→もらった。
研究者そのものが ジャンルになる力。
村岡實『日本人と西洋食』
(1984.10.10初版、春秋社)
\1600→もらった。
博覧強記。食の入 り口はどこにでも!
本間千枝子『コロンブスの目玉焼
料理と英語のアメリカ発見』
(1984.12.10初版、講談社)
\1000→もらった。
言葉と料理は閉鎖 的な点似ている。
中野三敏『江戸名物評判記案内』
(1985.9.20初版、岩波書店)
\480→古本\200→もらった。
都市は情報の塊で あり江戸もしかり。
関山和夫『落語食物談義』
(1985.12.25初版、白水社)
\1500→もらった。
この手の本は多い が、観てきた強さ。
編;清水勲『ビゴー日本素描集』
(1986.5.16→1994/21刷、岩波新書)
\520→もらった。
当時の外人の眼が 今の我々の興味。
淀川長治、田中英一、渡辺祥子
『グルメのためのシネガイド』
(1986.5.20初版、早川書房)
\600→もらった。
落語と同様集めれ ば民俗学になる。
岡本綺堂『風俗 江戸物語』
(1986.9.4→1987.2.4/3版、河出書房)
\420→もらった。
綺堂の養子が青蛙 房の社長なんだ。
荻内勝之『ドン・キホーテの食卓』
(1987.5.15初版、新潮社)
\700→もらった。
コシード(煮込 み)料理からの発想。
筑波常治『日本の農書
農業はなぜ近世に発展したか』
(1987.9.15初版、中央公論社)
\540→もらった。
在野の知が農書と いうロマンを産む。
編;北村孝一『世界ことわざ辞典』
(1987.10.20初版、廣済堂)
\2800→もらった。
どんな民俗もこと わざがある理由は?
渡辺正澄、藤原正雄
『ワインと料理の相性診断』
(1988.3.20→1991.3.29/4版、講談社)
\1300→もらった。
エイミス本から 12年。常識になった。
辻達也『江戸時代を考える』
(1988.3.25→1997.6.30/8版、
中央公論社、中公新書870)
\693→もらった。
折衷主義や経験・ 実証は庶民から。
氏家幹人
『江戸藩邸物語 戦場から街角へ』
(1988.6.25→2000.5.20/16版、
中央公論社、中公新書883)
\714→もらった。
普遍化しにくい個 別の列挙の魅力。
古雑誌『現代思想』88年9月vol.16-11
特集;料理 食のエステティーク
青木保、樺山紘一、四方田犬彦ほか
(1988.9.1、青土社)
\980→古本\500→もらった。
食が準備する、安 易なイデオロギー。
セドリック・デュモン
『アレグロ・グスト 音楽家風クッキング』
訳;武石哲夫、みどり
(1988.10.1初版、音楽之友社)
\1900→もらった。
強引な企画だが、 さすが西欧人だ。
チャールズ・
パナティ
『はじまり
コレクション』
訳;バベル・
インター
ナショナル
(フォー・ユー)
\1550→
もらった。
『Ⅰ いわゆる
”起源”について』
(1989.3.15初版)
眉唾もアルだろう
が、興味の横糸。
『Ⅱ だから
”起源”について』
(1989.4.20初版)
面白がる才能。
C.B.ハイザー・Jr
『食物文明論 食料は文明の礎え』
訳;岸本妙子、岸本裕一
(1989.3.25初版、三嶺書房)
\3090→もらった。
倫理の本。実践と 実行の具体案は?
フィリップ・ジレ
『近世ヨーロッパ美食紀行
旅人たちの食卓』
訳;宇田川悟
(1989.8.21初版、平凡社)
デザイン;谷村彰彦(杉浦康平プラス)
\2890→もらった。
旅人という衝突現 場の、見事な活写。
尾佐竹猛『幕末遣外使節物語』
(1989.12.10→99.7.21/11版、講談社)
\903→もらった。
文化の衝突をあえ て演出する必要。

宇田川悟『食の大地フランス』
(1990.5.1初版、柴田書店)
\1400→もらった。
ワイナリーだけで はない、食の現場。
塚 田孝雄『シーザーの晩餐
西欧古代飲食綺譚』
(1991.3.10初版、時事通信社)
\1400→もらった。
メ ディア都市ローマだからこその食。
興津要『大江戸長屋ばなし
庶民たちの粋と情の日常生活』
(1991.5.15→1993.8.12/3刷、PHP)
\530→もらった。
行 商人などが巧みに、データ収集。
ルイス・フロイス
『ヨーロッパ文化と日本文化』
(1991.6.17→94.2.15/8版、岩波書店)
\410→もらった。
箇条書きというシ ンプルな、比較表。
吉澤淑『酒の文化誌』
(1991.7.20初版、丸善)
\640→もらった。
約20年で日本の 酒の本は進化した。
エウジェニア・サルツァ・プリーナ・
リコッティ『古代ローマの饗宴』
訳;武谷なおみ
(1991.8.21初版、平凡社)
\6000→もらった。
食で伝記を再編し て人間味が増す。
吉田元『日本の食と酒
中世末の発酵技術を中心に』
(1991.9.10→93.2.10/2刷、人文書院)
\2266→もらった。
食と歴史に科学と いう視点を加えた。
西尾忠久
『ミステリー風味 グルメの世界』
(1991.10.28初版、東京書籍)
\1500→もらった。
バブルならでは の、文。これも財産?
大石慎三郎『大江戸史話』
(1992.2.25初版、中央公論)
\460→古本\250→もらった。
常識の確認だが データの量は魅力。
深井雅海
『江戸城御庭番 徳川将軍の耳と目』
(1992.4.25→95.5.30/6版、中央公論)
\700→もらった。
忍者よりもロビイ ストに近いのかなぁ?
編;中山時子、石毛直道
『食と文学 日本・中国・フランス』
(1991.5.15初版、フーディアム・コミュ)
\1800→もらった。
データよりも「心 象」を摘み出すべき。
松崎芳郎『年表 茶の世界史』
(1992.5.30初版、八坂書房)
\3800→もらった。
どんな世界にもヲ タクはいるってコト。
李進熙『江戸時代の朝鮮通信使』
(1992.8.10→94.1.20/2版、講談社)
\900→もらった。
差別と排除への反 証を事実でする。
鄭大聲『食文化の中の日本と朝鮮』
(1992.9.20→99.5.25/10版、講談社)
\693→もらった。
時間的隣人の江戸 と、空間的隣人。
中野三敏
『江戸文化評判記 雅俗融和の世界』
(1992.10.15初版、中央公論社)
\612→もらった。
文化に進化論は適 用できない魅力。
編;熊倉功夫、石毛直道
『食の文化フォーラム 食の思想』
執筆;井上如、樺山紘一、増成隆士、
小西正捷、堀内勝、林左馬衞、
吉田集而、豊川裕之
(1992.10.31初版、ドメス出版)
\2369→もらった。
樺山の西洋の「共 食」論が、面白い。
福田一郎、山本英治『コメ食の民族誌
ネパール・雲南と日本』
(93.2.25→94.6.30/3版、中央公論社)
\680→もらった。
ネパールから始ま る日本のコメ談義。
藤田覚
『松平定信 政治改革に挑んだ老中』
(1993.7.15初版、中央公論社)
\720→古本\350→もらった。
小泉改革と比較す る論文はあるの?
渡邊忠司『町人の都 大坂物語
商都の風俗と歴史』
(1993.9.15初版、中央公論社)
\720→もらった。
都市は農業から遊 離して生れた場。
B・M・ボダルト=ベイリー
『ケンペルと徳川綱吉
ドイツ人医師と将軍との交流』
訳;中 直一
(1994.1.15初版、中央公論社)
\720→古本\280→もらった。
「生類憐みの令」 は福祉立法の魁!
渡辺万里『スペインの竈から』
(1994.3.15初版、柴田書店)
\2800→もらった。
仏伊で思考停止し てる日本のため。
宮本啓『映画音楽への招待』
(1994.4.20初版、保育社)
\640→もらった。
映画名と曲名を羅 列したのみ、浅い。
福崎春子『茶書と料理』
(1994.10.5初版、ドメス出版)
\2060→もらった。
料理書原典研究会 という志の世界。
林茂『基本 イタリア料理
素材からメニュー作りまで』
(1994.10.27初版、TBSブリタニカ)
\1800→もらった。
基 本どころか今さら聞けない体系本。
周達生『カラーブックス 中国茶の世界』
(1994.11.30初版、保育社)
\700→もらった。
日本でブームにな らぬ豊かな世界。
興津要『食辞林 日本の食べ物語源考』
(1994.12.25初版、双葉社)
\714→もらった。
脱力ネタも多いが 出典の多く豊かだ。
伊藤博『カラーブックス コーヒー事典』
(1994.12.31初版、保育社)
\714→もらった。
田舎臭い編集。本 当にバブルの本?
大石慎三郎『新書・江戸時代①
将軍と側用人の政治』
(1995.6.20初版、講談社)
\650→もらった。
自 給自足から交換経済に変わる時。
吉村作治『世界の食材探検術
比較食文化論 食糧・野菜編』
(1995.7.31初版、集英社)
\1529→もらった。
海外の市場の写真 を観るワクワク感。
ミシェル・ブラウン
『ロイヤル・レシピ 英国王室料理』
訳;井村君江
(1995.6.20初版、筑摩書房)
\2600→古本→もらった。
懐かしい明星大学 の妖怪先生の訳。
佐藤常雄、大石慎三郎
『新書・江戸時代③
貧農史観を見直す』
(1995.8.20初版、講談社)
\650→もらった。
貧農の原因は飢饉 ではなく流通か!
市村佑一、大石慎三郎
『新書・江戸時代④
鎖国=ゆるやかな情報革命』
(1995.9.20初版、講談社)
\650→もらった。
鎖国は情報の集中 管理という新説。
Michael Jackson's
『Pocket Beer Book 1996 Edition』
(1995.10.16初版、Mitchell Beazley)
$12.95→もらった。
日本のコーナーが 無く、アジアのみ。
童門冬二『江戸のビジネス感覚』
('88→96.9.15文庫初版、朝日新聞社)
\571→もらった。
バブル期に書かれ た江戸商業復興。
田崎真也『ワイン生活
楽しく飲むための200のヒント』
(1996.9.25初版、新潮社)
\980→もらった。
田 崎が言うならとゆー雰囲気サスガ。
編;日本文化研究所
『ニッポン不思議発見! Discover Japan』
訳;松本道弘
(1997.1.14初版、講談社)
\1260→もらった。
日本文化を和英の 併記で提示する。
吉田元
『江戸の酒 その技術・経済・文化』
(1997.1.25初版、朝日新聞社)
\1339→もらった。
いよいよ酒文献も 全体が把握された。
手島麻記子『12のパリの物語』
(1997.11.26初版、立風書房)
\2000→もらった。
東京でパリ気分を 味わうとゆー作戦。
ロバート・フォーチュン
『幕末日本探訪記 江戸と北京』
訳;三宅馨
(1969底本、1997.12.10初版、講談社)
\1008→もらった。
蒐集欲が知識欲と 伝達欲を産む例。
山本博文『参勤交代』
(1998.3.20→1998.4.30/2版、講談社)
\693→もらった。
権力の最大の不 安=情報のために。
ハインリッヒ・シュリーマン
『シュリーマン旅行記 清国・日本』
訳;石井和子
(1998.4.10→1998.6.22/5版、講談社)
\756→もらった。
欧米至上主義では ない視線の批評。
編;南條竹則『書物の王国14 美食』
著者;アイリアノス、ラム、青木正児、
ジャン・レイ、幸田露伴、ドーデ、洪巽、
ゴーゴリ、ユウェナーリス、岡本かの子、
久間十蘭、ルガリエン、鈴木信太郎
(1998.4.20初版、国書刊行会)
\2310→もらった。
ハイセンスな選択 の、アンソロジー。
編;早稲田大学演劇博物館
『日本演劇史年表』
(1998.10.21初版、八木書店)
\3990→古本→もらった。
7世紀から 1997年まで執拗な記録。
山本博文
『長崎聞役日記—幕末の情報戦争』
(1999.2.20初版、筑摩書房)
\693→もらった。
「野元日記」の発 見と知識と想像力。
武光誠
『藩と日本人 現代に生きる<お国柄>』
(1999.10.4初版、PHP研究所)
\689→もらった。
情報は豊富だが、 国柄研究は浅い。

V・F・アルミニヨン
『イタリア使節の幕末見聞記』
訳;大久保昭男
(1987底本、2000.2.10初版、講談社)
\903→もらった。
いったい欧米人の 訪日記は、何冊?
鈴木晋一『たべもの東海道』
(1991底本、2000.2.20初版、小学館)
\903→もらった。
現在に伝承されて いる料理は何か?
片桐一男『江戸のオランダ人
カピタンの江戸参府』
(2000.3.15初版、中央公論)
\1029→もらった。
鎖 国に外人が国内を移動する意義。
編;「旅名人」編集部
文;沖島博美
写真;占部英文
『旅名人ブックス 25
ハンガリー 「千年王国」への旅』
(2000.7.15初版、日経BP社)
\1575→もらった。
ハプスブルグ家に 対抗する文化魂。
川添裕『江戸の見世物』
(2000.7.19初版、岩波書店)
\735→もらった。
エンターティメン トとメディアの源流。
深井甚三
『江戸の宿 三都・街道宿泊事情』
(2000.8.21初版、平凡社)
\756→もらった。
現代のホテルにど う伝承されてるか?
櫻井寛『世界の鉄道旅行案内』
(2000.9.20初版、講談社)
\987→もらった。
誘惑の本。著者は 写真家ゆえ魅力。
田中圭一『百姓の江戸時代』
(2000.11.20初版、筑摩書房)
\714→もらった。
網野史観が先だ が、それに触れず。
大野敏明『知って合点 江戸ことば』
(2000.12.20初版、文藝春秋)
\724→もらった。
料理は消えても訛 りは残るから凄い。
立川昭二『養生訓に学ぶ』
(2001.1.8初版、PHP研究所)
\693→もらった。
江戸最大のロング セラーの理由は?
中江克己『お江戸の意外な生活事情
衣食住から商売・教育・遊びまで』
(2001.2.15初版、PHP研究所)
\540→もらった。
「意 外」という凡庸句が田中氏好み?
杉浦日向子『大江戸美味草紙』
(1998底本、2001.6.1初版、新潮社)
\420→もらった。
のんびりした語り 口が江戸っぽいね。
大石慎三郎『田沼意次の時代』
(1991底本、2001.6.15初版,岩波書店)
解説;田原総一朗
\1050→もらった。
田沼の評価を逆転 させた大胆な説。
小川敏男
『毎日食べて健康になる
漬物の驚くべき効用』
(2001.7.26初版、チクマ秀版社)
\315→もらった。
食 べにくい野菜ほど健康にいい!?
沖村かなみ『こだわり食材&買える店』
(2001.12.25初版、新星出版)
\1575→もらった。
観ているだけで楽 しいが欲しくなる。
吉 川誠次、大堀恭良
『日本・食の歴史地図』
(2002.1.10初版、日本放送出版協会)
\714→もらった。
今も残る古代食が 示す食歴史変遷。
佐野芳和
『松浦武四郎 シサム和人の変容』
(02.4.1初版,北海道出版企画センター)
\4200→もらった。
陶酔的な文章が不 快。善助に興味。
渡辺万里
『アルカンタラ 修道院のウズラ料理
スペイン料理 七つの謎』
(2002.4.20初版、現代書館)
\2100→もらった。
中 世から味覚が変わっていない国。
吉 川誠次、大堀恭良
『続・日本・食の歴史地図』
(2003.1.10初版、日本放送出版協会)
\714→もらった。
過疎化が食文化も 消そうとしている。
森 銑三『新編 おらんだ正月』
編;小出昌洋
(1938底本、2003.1.16初版,岩波書店)
\693→もらった。
碩学と、読み易い 文章。啓蒙の鏡。
鈴木章生『江戸の職人
その「技」と「粋」な暮らし』
(2003.1.25初版、青春出版社)
\700→もらった。
も のづくり都市=江戸。生活に結晶。
磯田道史『武士の家計簿
「加賀藩御算用者」の幕末維新』
(2003.4.10→2003.4.20/2版、新潮社)
\714→もらった。
古文書を発見した 若い学者の熱気。
大隅清治『クジラと日本人』
(2003.4.18初版、岩波書店)
\735→もらった。
密度の濃い鯨文化 談義も捕鯨から。
池田律子『イ タリアのおいしい旅
—スローフード・ガイドブック』
写真;廣瀬智央
(03.7.17初版,阪急コミュニケーションズ)
\1898→もらった。
料 理から食材の時代へ。凄い国だ。
佐野真由子『オールコックの江戸
初代英国公使が見た幕末日本』
(2003.8.15初版、中央公論社)
\903→もらった。
日記ではない分、 思い入れが潔い。
松村賢治『庵を結び 炭をおこす
【続・旧暦と暮らす】』
(03.12.12→03.12.15/2版,ビジネス社)
\1680→もらった。
若林博士と同い年!具体的な提案。
神崎宣武『江戸の旅文化』
(04.3.19→04.12.17/4版、岩波書店)
\819→もらった。
実は「旅行大国」 だった江戸の日本。
金森敦子『伊勢詣と江戸の旅
道中日記に見る旅の値段』
(2004.4.20初版、文藝春秋)
\735→もらった。
旅とは当時は唯 一&最大の情報か。
編;21世紀研究会『食の世界地図』
(04.5.20→04.9.10/3版、文藝春秋)
\934→もらった。
コンピュータ時代 こそのデータ整理。
宇田川悟『フレンチの達人たち』
(2004.8.20初版、河出書房新社)
\1890→もらった。
ポスト・フレン チ・バブルのタイミング。
池田匡克、池田愛美
『イタリアの市場を食べ歩く』
(2004.9.1初版、東京書房)
\1995→もらった。
スーパーと違い市 場の買い物は狩。
田中耕造
『京都市場長のおいしい内緒話』
(2004.9.28初版、講談社)
\1575→もらった。
市場とは、自分で つくる美味しい味。
篠田達明
『徳川将軍家十五代のカルテ』
(2005.5.20→2005.7.25/5版、新潮社)
\714→もらった。
病もまた「食」の 一種なのか。毒も薬。
安藤優一郎『観光都市 江戸の誕生』
(2005.6.20初版、新潮社)
\714→もらった。
出揃った情報を観 光の眼で再構築。
ジェームス・M・バーダマン
『ミシシッピ=アメリカを生んだ大河』
訳;井出野浩貴
(2005.8.10初版、講談社)
\1680→もらった。
ブ ルースとカンボ。NOニューヨーク。
黒川光博
『虎屋 和菓子と歩んだ五百年』
(2005.8.20初版、新潮社)
\714→もらった。
老舗で歴史を串刺 しにする新史観。
ヘルベルト・プルチョウ
『江戸の旅日記
—「徳川啓蒙期」の博物学者たち』
(2005.8.22初版、集英社)
\735→もらった。
外人が古書を再読 し日本語で考察。
野火迅
『常識として知っておきたい
世界の名作映画50』
(2005.10.5初版、河出書房新社)
\756→もらった。
名作という意味の ゆらぎも考察せよ。
マーク・カーランスキー
『「塩」の世界史
歴史を動かした、小さな粒』
(2005.12.30初版、扶桑社)
\2310→もらった。
塩のよる保存は、 流通を可能にした。
田島正樹『読む哲学事典』
(2006.5.20初版、講談社)
\798→もらった。
「全体=世界」を 脳味噌の中に作る。
原田信男『コメを選んだ日本の歴史』
(2006.5.20初版、文藝春秋)
\829→もらった。
この分野の第一人 者によるコメ通史。