順位 | タイトル | 著 者 | 出版社 |
1位 | 警官の証言 | ルーパート・ペニー | 論創社 |
2位 | エコー・パーク | マイクル・コナリー | 講談社文庫 |
3位 | 陸軍士官学校の死 | ルイス・ベイヤード | 創元推理文庫 |
4位 | フランキー・マシーンの冬 | ドン・ウィンズロウ | 角川文庫 |
5位 | ベヴァリー・クラブ | ピーター・アントニイ | 原書房 |
6位 | 五番目の女 | ヘニング・マンケル | 創元推理文庫 |
7位 | 兄の殺人者 | D・M・ディヴァイン | 創元推理文庫 |
8位 | ラスト・チャイルド | ジョン・ハート | ハヤカワミステリ |
9位 | 悪魔パズル | パトリック・クェンティン | 論創社 |
10位 | 虚擬街頭漂流記 | 寵物先生 | 文藝春秋 |
第10位「虚擬街頭漂流記」 寵物先生(文藝春秋 単行本)
アジアンミステリが軒並み撃沈するなかで(あくまでも個人的な意見です)唯一気を吐いたアジアン本格ミステリ。事件は現実に起こっているのではなく、パラレルワールドで起こっている!?
第9位「悪魔パズル」 パトリック・クェンティン(論創社 論創海外ミステリ)
騙されているはずなのに、誰に騙されているのか、誰が騙されているのか、どこまでが真実なのか、まさに煙にまかれたようなミステリ。今年一番のサスペンス・ミステリ作品と言ってよいであろう。
第8位「ラスト・チャイルド」 ジョン・ハート(早川書房 ハヤカワミステリ)
近代的なミステリ作品というよりも、モダンホラー風な作品という感触。家族の絆を取り戻そうと孤軍奮闘する少年の姿が痛々しく、少年が垣間見る真実の行方はさらに痛々しい。
第7位「兄の殺人者」 D・M・ディヴァイン(東京創元社 創元推理文庫)
これぞD・M・ディヴァインのデビュー作。50年前に出たこともあり、トリックとしては昔ながらと思えなくもないのだが、全体的にうまくできていることは確か。最後に明らかになる真実に驚かされること必至!
第6位「五番目の女」 ヘニング・マンケル(東京創元社 創元推理文庫)
近年、スウェーデン作家の作品が色々と訳されているが、やはり渋さでいえばマンケルの右に出る者はいないであろう。また、スウェーデン作品のみならず、警察小説という観点で見ても、現存するシリーズのなかでは上位に挙げられてもおかしくはない程の出来。地味な警察捜査が背景と作風にとてもマッチした作品。
第5位「ベヴァリー・クラブ」 ピーター・アントニイ(原書房 ヴィンテージ・ミステリ)
発見された死体は一度消え失せ、別の場所で再度発見される。容疑をかけられた男を救うために雇われた探偵ヴェリティ。数多くの動機を持つ者がいるなかで、この奇怪な謎をヴェリティはどのように解き明かすのか?
第4位「フランキー・マシーンの冬」 ドン・ウィンズロウ(角川書店 角川文庫)
「犬の力」の荘大さに比べるとやや落ちてしまうが、本書がリーダビリィある作品に仕上がっているということは確か。引退した凄腕の殺し屋を待ち受ける罠とはいったい!? ラストにおいて絶体絶命のフランキーがとった行動とは??
第3位「陸軍士官学校の死」 ルイス・ベイヤード(東京創元社 創元推理文庫)
なんと探偵の助手役としてエドガー・アラン・ポーが登場! 単なる歴史ミステリという位置づけではなく、普通の本格ミステリといってよい出来栄え。2000年以降に書かれた本で、このような内容のミステリが出てきたというのは、誠にうれしい限りである。
第2位「エコー・パーク」 マイクル・コナリー(講談社 講談社文庫)
やっぱりコナリーはすごかった! ボッシュ・シリーズ12作品目となってもマンネリ化せず、今だ濃厚な警察小説を届けてくれる。過去の未解決事件をハリー・ボッシュが葛藤を抱えながらも、真相へと肉薄してゆく!!
第1位「警官の証言」 ルーパート・ペニー(論創社 論創海外ミステリ 2009/12)
出版日は2009年末であるが、ランキングから落とすにはあまりにも惜しいので、2010年のしかも1位にランクイン。リーダビリティのなさなどなんのその。これぞ“本格密室ミステリ”という名にふさわしい逸品。
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