その昔、棋聖と謳われた天野宗歩が得意としていた角交換型四間飛車である。
早囲いから右の銀まで攻めに参加させる。
そして角を右辺に打ち遠見の角の威力で居飛車陣を突破する。
現在ではこの変化が載っている本も見かけない。
恐らく玉が薄いためと思われるが
この迫力の手順をこのまま消すのも惜しい。
数少ない攻める四間飛車である。
この戦法の眼目の一手は▲2八角と打ってから▲3六歩と突く手順の妙。
つまり単に▲4六角では△7三角から△45歩とされて死んでしまうし、先に▲3六歩と突くと△7三角と先着されて駄目。
それを避ける手順というわけだ。