竜淵庵-四間飛車カタログ -急戦

-定跡とその周辺

対左銀

対振り飛車急戦定跡で佳く知られているものの一つである。 △６四銀左戦法、斜め棒銀、新鷺宮定跡あるいは単に左銀と呼ばれる。 振り飛車の▲６七銀型に対し、△６四銀から△７五歩と突っかける。 上記の右銀定跡の時の△７三の弱点を未然に防いだと思えばよい。 つまり居飛車は気兼ねなく攻めることが出来る。 ただそうは言っても振り飛車の方も秘術を尽くして対策を練っているので 簡単に攻めつぶされたりはしない。 定跡を知っていれば互角以上の変化で渡り合える。 細かい駆け引きは初級者には難しいのだろうが。

さて、図より
１．△７六歩    ▲同銀    △７二飛
２．△７六歩    ▲同銀    △８六歩    ▲同歩    △７二飛
３．△７六歩    ▲同銀    △７五歩
が主な攻め筋である。

１は安直に攻めつぶそうという基本変化。 ２は１では上手くいかないので突き捨てを入れてから攻める変化。 ３は後手番では単純な急戦の１，２では上手くいかないと見て いったん銀を立て直してから攻めようとする変化である。

またこれはまれだが別に ４．△５五歩という変化もある

仮にも四間飛車党を名乗るなら常識にしておきたい定跡のひとつであろう。