Part Ⅲ　死のロード、そして復活

	恐れていた事態がついにやってきた。 マジック２９、勝率７割、チーム打率３割近く。自信満々で旅立った長期ロードだが、勝てない、打てない、守れない。矢野、桧山、片岡、藪と主力選手が次々に故障で戦列を離れる。投手陣も序盤で打ち込まれる。連敗、連敗、５連敗。 ロードの成績４勝１１敗。本当に大丈夫なのか！
7月22日　阪神４−１ヤクルト　　マジック３９ 3回裏、今岡の本塁打で先制。打率3割7分に。
	8月2日　阪神５−０中日　　マジック３１ 井川は今季2度目の完封。68年の村山実投手の 「11」を抜くシーズン12連勝。

8月12日　阪神３−２横浜　　マジック２５ 久保田、5連続三振を奪うピッチング。 星野監督に通算900勝をプレゼント。	8月16日　阪神５−１巨人　　マジック２２ 3安打1失点の完投で15勝目を挙げた井川。 チーム18年ぶりの巨人戦勝ち越し。

	「死のロード」を終え、虎たちは本拠地・甲子園に戻った。 「頼む。勝ってくれ。優勝してくれ」。ファンの切なる願いは、大地を揺るがす大声援となって、猛虎をよみがえらせた。８月２７日の巨人戦から破竹の７連勝。一気にマジックナンバーを減らす。 ９月９日からの神宮球場では、「胴上げ」阻止に燃えるヤクルトの 頑強な抵抗に遭い大苦戦。何とかマジック２にして「夢」の実現へ あと少し・・・。
8月27日　阪神６−４巨人　　マジック１６ 1回裏、金本がセンターに逆転3ランを放つ。
	8月28日　阪神１１−０巨人　　マジック１５ 1回裏、先制2ランを放つ広沢。 3回にも3ランを放ち6打点の活躍。
8月31日　阪神４−０ヤクルト　　マジック１１ 約1年ぶりのマウンドで6回無失点、復活の勝利を 挙げた福原。5連勝でヤクルト戦勝ち越し。
	9月2日　阪神７−４広島　　マジック９ アリアスは2打席連続の本塁打で30号到達。 ついにマジック1ケタ。
9月5日　阪神４x−３横浜　　マジック６ 「何か」を起こす甲子園の絶大な「魔力」。 矢野、ギャラードから逆転サヨナラ2ランを 放ち歓喜のジャンプ。

9月7日　阪神８−３横浜　　マジック５ 5回裏、アリアスが満塁本塁打を放つ。 いざ「Ｖロード」へ。	9月11日　阪神７−７ヤクルト　　マジック２ 8回に沖原の2点適時打などで3点差を 追いつき、引き分けに持ち込んだ。