Year One in
the North
映画『北の零年』
共犯の大地
◆スタッフ◆
監督:行定 勲 『GO』『世界の中心で、愛をさけ
ぶ』
製作総指揮:岡田裕介、阪本眞一
脚本:那須真知子 『デビルマン』
音楽:大島ミチル
撮影:北 信康
◆キャスト◆
北海道開拓農民 : 若林伸篤
小松原志乃 : 吉永小百合 『キューポラのある街』
アシリカ : 豊川悦司 『ハサミ男』
馬宮伝蔵 : 柳葉敏郎『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』
小松原多恵 : 石原さとみ 『わたしのグランパ』
馬宮加代 : 石田ゆり子 『夏解』
持田倉蔵 : 香川照之 『故郷の香り』
小松原英明 : 渡辺謙 『ラスト サムライ』
稲田家家老 : 石橋蓮司 『共犯者』、『狼と豚と人間』
モノクテ: 大口広司『テンプ
ターズ涙のあとに微笑みを』
びっくり共演!大口広司!
▲写真右下が、大口広司。
今回、映画『北の零年』でアイヌの古老の役で、
若林伸篤と共演。土着性を競い合っている。
アイヌの役は頭脳警察のトシか?とも思ったが、
なんとグループ・サウンズのザ・テンプターズの
ドラマーとしてデビューしていた彼だった。
<ザ・テンプターズ>
1967〜1970年
松
崎由治 (lead guitar, vocal)
萩原健一 (vocal, harp)
高久 昇 (bass, voval)
田中俊夫 (guitar, organ)
大口広司 (drums, vocal) |
▲そのザ・テンプターズのボーカルが、
ショーケンこと萩原健一。
なにかとお騒がせなヒト。
■実はアナログ版『共犯新聞』の創刊号は、
1983年当時にショーケンがマリワナで
逮捕された記事を1面トップで報道していた。
■彼の作品は「TERAのロック名盤100」に
も
選ばれている。つまり、それなりの人物なのだ。
2005年2月7日
萩原健一、恐喝未遂で逮捕
降板させられた映画
のギャラ要求
映画『透光の樹』の主役を途中降板しながら、
同映画製作委員会のメンバーに不当な出演料を
要求したとして、警視庁池袋署は7日、
恐喝未遂容疑で
俳優萩原健一(本名・敬三)容疑者(54)
=横浜市鶴見区=を逮捕、
自宅などを家宅捜索した。
萩原容疑者は
「電話はかけたが、恐喝はしていない」と
容疑を否認しているという。
調べでは、萩原容疑者は映画完成後の
2004年6月29日、担当プロデューサー(66)に
指定暴力団などの名前を
挙げて「契約通りちゃんと支払ってください」
「(製作委員長に)ふざけたこと言ってるんじゃない
と言っといてください」などと脅迫電話をかけ、
残りの出演料1050万円を脅し取ろうとした疑い。
フジテレビは7日夕、逮捕直前に自宅内で
収録した萩原容疑者のインタビューを放送。
番組の中で、
萩原容疑者は「逮捕されるのを待ってますよ!」
などと、捜査当局を挑発するかのような態度を見せ
「脅迫や恐喝とかはひとつもしてない」と容疑を
否定。その上で「一方的な逮捕だ」と当局を非難。 |
久保の眼
■吉永小百合も、あの年齢で強姦の対象になる
など、映画ならではの魔法を堪能した。監督の
行定勲は岩井俊二の助監督をしていたがなん
だか日本映画のまったく新しい系譜が見えてき
たような気がした。つまりこの映画には香川照之
が強姦する黒木和雄監督『美しい夏キリシマ』、
農民のクワの音という北野武監督『座頭市』など
の過去の映画へのオマージュを私は連想した。
それらは「引用」ではなく伝統への「すりより」で
もなく新しい系譜を築こうという潔い「決意表明」
だ。つまり、私はこの映画を世間が評価している
ように「大傑作」とは見ていない。むしろ、欠点も
含めて日本映画の未来を見せてくれた偉大な
る通過点であると思うのだ。次回作こそ楽しみ。 |
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■あらすじ
▲そもそもの始まりは、庚午事変(別名;稲田事変)。
淡路島に1万4500石をもつ稲田家は徳島藩だが、
海防と勤王派の面で朝廷(=天皇)側をかなり支えた。
維新後に明治政府はなぜか当主は一等士族にしたが
家臣たちは卒族にしかなれなかった。これを不服とした
稲田家は、徳島藩からの分藩独立運動を起こす。
彼らの動きを、本藩に対する叛逆とみなした徳島藩は
1870年(明治3年)5月13日、稲田家当主の家を焼き、
多数の死者を出す。明治政府はこれを厳しく処罰し、
徳島藩側の首謀者を死罪にしたり、流刑にしたりした。
一方の稲田家にも北海道日高の静内の開拓を命じた。
この一連の騒動はまたもや岩倉具視の謀略であった。
多くの犠牲者を出した事件を裏で糸を引いた岩倉は
後に昭和の時代に紙幣に顔が印刷され「英雄」となる。
この事件がなければ淡路島は今も徳島県であった。
▲淡路島からの長旅を終え、一行は北海道に到着。
志乃(吉永小百合)は淡路島に住んでる時は寝過ごし、
娘に起こされて浄瑠璃の見物に遅れるおおらかな妻。
それが静内に行ってからは先に行っていた夫の小松原
英明(渡辺謙)に合うや否や自ら持ったことのない鍬を
持ち出して畑仕事に精を出す。志乃は苦難に耐える
ほど存在感を増す。吉永小百合の演技力が光る。
▲武士たちは慣れない手つきで、まず住む家を造る。
▲すっかり農作業も身に付けた武士の家も完成へ。
▲ところが、ついに非情の雪が降ってくる。
▲札幌に行けば、寒冷地用の稲が手に入ると出かけて
いった英明を、多恵が見送る。「田植えまで間に合う」と
いったのだが冬になっても帰ってこない。冬は厳しい。
▲しかし開拓民は、ついに独力で作物を稔らせた!
▲志乃はアイヌ人に馬の育て方を習い農業に生かす。
▲ところが、 西南戦争の
官軍の軍用馬が足りないので、
志乃が一生懸命育てた全ての馬を徴用しろとの命令。
断る志乃。そこへ開拓府の役人が来るのだが・・・・。
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★主演俳優
若林伸篤 独
占インタビュー
インタビュアー;久保AB-ST元宏
久保;映画は大ヒットのようですね。
若林;おかげさまで。
久保;若林さんの演技が認められたとゆーことですね。
若林;それは、どうかと・・・・・・(笑)。
久保;いや、主演第一作にして大ヒットなんて、スゴイ。
若林;それほどでも。
久保;ところで、映画にスカウトされたきっかけは?
若林;それは、久保さんの紹介でしょ。
久保;えっ?ああ、忘れていました。
若林;がくっ。
久保;道庁の人が『共犯新聞』を見てメールくれたんだ。
若林;へぇー。
久保;「とにかく大勢集めてくれ」と、こんな添付付きで。
↓
映画「北の零年」
ボランティアエキストラ募集について
○監督 行定 勲
○主演 吉永 小百合
○時代設定 明治初頭
○URL http://www.kitano-zeronen.jp/
■募集①
○月日 平成16年5月19日(水)
○集合時間 午前9:00
(メイク・着替えの後、演技指導があり、
撮影は日没後に行います。)
○解散時間 翌日午前6:00ごろ
○集合場所 夕張市内
○撮影場所 夕張市内オープンセット
(集合場所から撮影場所へはバスで移動します。)
○役柄 開拓民(農民・武士など)
(メイクかつら及び衣装は映画会社が準備します。)
○内容 「ええじゃないか」を集団で踊るシーン
※吉永小百合さん、渡辺謙さん、
柳葉敏郎さん、石田ゆり子さんも登場します。
○募集人員 183名
(男性128名、女性40名、子供15名)
※ 出演料、交通費はなし。
撮影中の食事はご用意いたします。
また、撮影後に記念品をお渡しします。
■募集②
○月日 平成16年5月18日(火)
○集合時間 午前6:30ごろ
○解散時間 午後8:00ごろ
○集合場所 夕張市内
○撮影場所 夕張市内オープンセット
(集合場所から撮影場所へはバスで移動します。)
○役柄 開拓民(農民・武士など)
(メイクかつら及び衣装は映画会社が準備します。)
※吉永小百合さん、渡辺謙さん、
柳葉敏郎さん、石田ゆり子さんも登場します。
○募集人員 125名
(男性90名、女性20名、子供15名)
※ 出演料、交通費はなし。
撮影中の食事はご用意いたします。
また、撮影後に記念品をお渡しします。
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久保;でも、この時期は田植えの真っ最中じゃん!
若林;そーそー。沼田町の人は無理だよね。
久保;そこで、若林さんに声をかけたわけです。
若林;ぎゃふん。
久保;主演ですから宿泊はスィート・ルームですか?
若林;いえ。自分の乗っていった車に寝泊りしました。
久保;えっ?日本映画の予算はそんなに厳しいのか!
若林;だって私は主演じゃなくて、エキ・・・・・・。
久保;『駅』と言えば高倉健の映画ですね。
若林;はぁ。
久保;時代劇ですからメイクに時間がかかったでしょう。
若林;ええ。
久保;チョンマゲのかつらとか。
若林;でも、私、普段もチョンマゲですから。
久保;当時の開拓農民の日焼けした顔とか。
若林;でも私、連日の大工作業で天然の日焼けですし。
久保;じゃ、ノーメイクで映画に出たのですか!?
若林;はい。
久保;「はい」っーたって、ふつー、何かするでしょ?
若林;もちろん、私以外の人は時間をかけていましたよ。
久保;カツラとか、日焼け顔の特殊メイクとか?
若林;そうです。でも、私は、このまんま。
久保;さすがだ。本物の役者だ。
若林;大工ですよ。
久保;いえいえ。映画のために、大工をするなんて。
若林;だって、住む家が無いんですもの。
久保;ここまで役造りをする俳優
はかつていただろうか?
若林;だって、横浜から沼田町に来たんですし。
久保;役造りのために、本当の開拓農民になるなんて!
若林;でもまぁ、楽しかったですよ。
久保;ところで出演シーンを教えて下さい。
若林;まずは、淡路島から殿が来るシーンですね。
久保;おお!前半のクライマックスですね!
若林:開拓者が待っていた殿にかけよるんです。
久保;若林さんはどこにいたのですか?
若林;火の見やぐらの下にいました。
久保;さすが、主演!
若林;それと、娘が父親の渡辺謙の帰りを待つシーン。
久保;う〜む。泣かせる名場面ですなぁー。
若林;来る日も、来る日も娘が路上で父の帰りを待つ。
久保;若林さんはどこにいたのですか?
若林;その路上のわきの、畑をたがやしていました。
久保;さすが、主演!
若林;でも映画に出てみてスタッフの苦労が分りました。
久保;すごい人数が現場にはいますよね。
若林;監督なんて最後に出てくる程度みたいな感じで。
久保;映画製作現場を知ると映画料金が安く感じます。
若林;エキストラも今回は、かなり大勢いましたものね。
久保;でも意外とエキストラのシーンは少ないですよね。
若林;ええ。どうしても会話のシーンを優先しますから。
久保;ところで、次回作は?
若林;未定です。 |