さて、このステージでもお松は猛ダッシュで池に向かい、目に付くポイントを ビシバシ攻めて行く。慌てて後を追うが、少し遅れを取った焦りからか、集中力が 欠けていたようだ。自分の攻めた後のポイントから、ケンちゃんにこれまた あっさりと39.5cmのバスを持っていかれてしまった…。しかし、あと僅か5mmで 貴重なポイントを3ポイント損してしまった。悔しがるケンちゃん。しかし、何度計っても 40cmに達することはなかった。
焦りに焦りながら「ミートヘッド」を打って 歩いたが、一度だけショートバイトがあっただけで、池を一周し終わってしまった。 先行するお松も空振りに終わったのが唯一の救いであった。
到着した時、地元の小学生達がエサ釣りをしていた。タックルを準備しながら見ていると、 20cm程のバスが釣れていた。バスは存在するようだ。ただ、池に面している道路の 補修工事を行っている関係で、池の3分の1…特にオイシそうなエリアが 「どちゃ濁り」であった。 (ツイてねえ…)それでも、目に付くポイントを 「ミートヘッド」で打って行った。もはや「ミートヘッド」一色である。 (完全に余裕を失っている展開ですね…) 池の半分まで来たところで、豆バスが群れているのが見えた。時々小さな虫に ちょっかいを出しているので、なんとかキャッチできるかもしれないと、期待を 込めて「ミートヘッド」キャストしたが、たまに尾っぽを突っ付くだけで、 フックアップにまでは至らない。どうしたものかと思案していたら… という、お松の声が聞こえてきた。見ると、対岸のまさに工事の泥が漂っているエリアで あったが、給水(排水?)用の極太ホースが泥水をさえぎって出来ている僅かなクリア ウォーターエリアでヒットさせていた。なるほど悪条件の中故に、有効なピンポイントが かえって絞りやすくなったという訳か…などと感心している場合では無い。恐れていた 「一人ノー・フィッシャー」となってしまった訳だ。 ああ、胃が締め付けられるようなプレッシャーが襲ってきたよ。
「フィ〜ッシュ!」と背後にいたどんちゃんが叫ぶ。 (キミは王様かいな?)さっきまで狙っていた豆バスを 釣っている。え、どうやって?と見ている前で更にもう1匹追加した。何故か豆バス達の 活性が上がっている。リグは「クロステイルシャッド」 のノーシンカーリグを使っているとのこと。それなら「ミートヘッド」と大差無いのでは… と、祈るような気持ちでキャストを続けてみたが、何故か「クロステイルシャッド」に もう1匹喰い付いた後、食いはパタリと止んだ。
「お…おお…っ、来たで〜!」と暫定2位に つけているケンちゃんの喜びの声が聞こえてきた。サイズは結構大きそうである。 トップを走るどんちゃんに果たして追撃の一歩となるのか?
注目の一匹は…34.5cmであった!ケンちゃん今日は40cmの壁に阻まれて いるようだ。(1匹の壁に悩むよりかはマシじゃ!byケン) その後、一人でオーバーハングしている木の下を狙っていたら、お松が 「嫌がらせ」と称して、オープンウオーターに ラバージグをキャストすると、何と、これが一投目でヒット!地団太踏むタク、 勝ち誇るお松…ところが、この日はお松も調子が狂っていたのか、「スポッ」と 引っこ抜いた20cm程のバスは、お松の目の前でフックが外れ、必死でつかもうと 伸ばしたお松の手をスルリと抜け、丘を2度バウンドした後、逃げられてしまった。 今度はお松が地団太を踏んだ。しかし、なんでオープンウオーターで釣れたのだろう…? こっちは文字通り「奥の奥」を狙っているというのに… 結局、その後、誰にもヒットが無いまま、吉野川水域まで移動することとなった。 この頃になると、皆の注目は私のホゲリ(それも大戦史上2度目!) になった。ええい、負けてたまるか!
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