霞拳志郎もびっくりの魔都上海と北京ダックその28

     八日目〜故宮博物院も広い・・・よ〜
最終更新日
2003/5/14
 ※スーパー重いですが我慢して下さい
 
 北京ダックを満喫したあとにまさか北京ダックをお持ち帰りすることになるなどとは夢にまで思わなかったが、出来ることはやっておいた方がいい、というのが後悔しない生き方だ。・・・・・・・すまん物価が安いから買っただけだ。



スプリンクラーで水をかけられた塀の
外の生け垣・・・凍ってるよ、昼なのに
 さて、念願の北京ダックを味わったあとには、あの、紫禁城(よくしらんが※1)である故宮博物院をまわるらしい。

 あ?なんだそれって?



 俺に聞くな

 解説好きのマハによると、あのラストエンペラーである皇帝溥儀(※2)もいたというこの紫禁城は現在、博物館として使用されているらしいが、元々の故宮博物院の価値のあるお宝は満州事変の後に台湾の故宮の方へ運ばれた、ということらしい。膨大な収蔵品は90万点に及ぶらしいが、それをみるのには至難の業らしい(というか整理するのもそうだが)。


 そんな故宮博物院だが、入場料が当然必要だ。しかもなぜか学割効かない!(現在どうなっているかは知りません)おいおいおばちゃん、おかしーよ。私の日本の学生証が通じないのならまだしも、国際学生証を持つタカちんとマスターでもダメだといわれる。どうも中国の学生じゃないとダメのようだ。天安門は使えたのに、ここでは使えないとはなんてこった。
 仕方なく通常料金(下見て)で入場券を買い、故宮博物院に入る。しかし、確かに広く、国宝級のものがあるとしても、(中国としては)かなり高額だ。パンフもくれないしよ。







※1:72haの広大な敷地に、9千室もの部屋がある、明・清時代の宮廷。「紫」は天帝の星を表して、国の中心であるというイメージらしい。現在は故宮博物院として一部を除き一般公開。
英語では「禁じられた街」として「Forbidden City」という





※2:内乱で紫禁城を飛び出すことになった中国最後の皇帝、宣統帝のこと。その名より溥儀の方が有名なのは、日本軍により故郷の満州国の皇帝に擁立されたから。
まったくどうでもいい話だが、漫画「蒼天の拳」で、タイトルにもある霞拳志郎と愛新覚羅溥儀のバトル(?)があるので興味がある人は読んでみてもいい。原ワールドらしい書き方がしてある。

チケット表面

チケット裏面。なぜかネスレがスポンサー

 故宮へ入る私の手には、預けるお金(28円)がもったいないとしてそのまま持ち歩いている北京ダック(お持ち帰り用)マハの手にも同じものがある。おみやげを持ち歩く観光客というのはよく見る光景だが、まさか北京ダック一匹丸さら持ち歩いている観光客(しかも二人)がいるとは誰も思うまい。

北京ダックを持ち歩くマハ

 しかし、上海博物館の時もそうだが、旅日記に博物館のことを書くと何も書くことがない、というのが本音だ。物を見て色々感じることはあるが、物の写真がないとそれを伝えることは出来ない。
 というわけでまた展示物の写真尽くしで行くことにする・・・ということも出来ない。というのは、撮影禁止場所が多いのだ。というわけで、建物中心で紹介していく。ま、元宮殿なので建物だけでも見る価値はあるがね。


これがエンペラーロードらしい
マスターが御輿ポーズをする(※3)

広いスペースに無駄とも言える
デコレーションしたいくつもの橋

端の方は石畳が昔のままっぽい

壁は果てしなく高い

人がこれだけの大きさでしかないということで巨大さが伝わるだろうか

こんな中庭も

やはり龍はお約束。凝りすぎ

入ってかなり奥の方にある全体図

岩も普通じゃない

瑠璃色屋根の向こうには近代ビル

正面入り口前。露店も並ぶ



※3:私は映画に造詣が深くないため詳しくは分からないが、映画「ラストエンペラー」で御輿に担がれる溥儀の姿があった記憶はある。

で、やったのはこんな感じ。ちなみに私もやってもらった。



一部、「床を保護したいから、これを使え」、
ということで、スチロールとビニールで出来た
靴カバーを買わされる。ただし、中国人サイズ
なのか、キツキツ。案の定3分で大破。
 ほんとに、建物しかないので笑えるが、たまにはこんなのもいいだろう。たぶん、あまりに量が多すぎて、これはダメ、これは良し、と決められないのだろう(←ないない)。

 あと、様々な場所に色々展示してあるわけだが、元が宮殿だから仕方ないが、どうにも暗いところがある。また、半端でなく広いので歩くのが大変でもある。


 ほとんど早足で気になる所を色々と回ることが出来たが、やはり半日でもキツイ。まぁ、回らなくてもいいのだけれど、建物だけ見て回るのも決して悪くはないだろう。

 などと思って入り口の方へ戻ろうとすると、ノルウェーの国旗を掲げたツアーが入ってきて、ガイドの話を聞いていた。もう閉館30分前だというのに・・・・・やはり建物だけっていう人もいるようだが、やっぱり博物館でもあるから、何か好みの物を見た方がいい。うん。
 しかし、こういうあわただしいツアーって日本だけじゃないんだなぁ、とちょっと感動。


 預けていた荷物を受け取り、今夜また上海に帰る前に王府井にある小吃(シャオチー※4)街にて、北京の小吃を楽しむか、ということでそれを夕食にする。やたら辛い担々麺とか、うまくない小籠包とか串とか色々食べる。まぁ、上海とは雰囲気が違うが、北京にしては活気あふれるスペースだ。色々な小路があって、ここだけでも楽しめるので、ここものんびり回りたいところだが、そういうわけにも行かないので出る。

 そんな小吃街の出口付近の土産屋になんとおもちゃの青龍偃月刀(※5)を発見。持ち運び可能な小さいサイズなので、これは気になる!

 値段が書いてないので数少ない中国語ボキャブラリーからまた「多少銭(これいくら)?」を繰り出し、60元という法外な値段を突きつけられるのでマハのように(その25参照)強引に10元に負けろ、と電卓を使ってアピール。25元までしか払えないという私と、40元にしかならないという店のおばちゃんとの交渉は見事決裂しました。
 ・・・・ああ、欲しかったよ、薙刀。買って後悔するのは目に見えているのだが、そんなことよりも完全に中国の物価になれている私がそこにいたのがなんか面白かった(買えるだろ、560円ぐらいよ)。


 そんなケチなのか太っ腹なのか分からない我々はとても二日しかいなかったとは思えない北京をあとにし、夜行列車でまた上海へ戻る。北京駅のトイレは専用の受付があって、5角(1元の半分)ぐらい払わないと入れない。まぁその分、綺麗だが。


 さらば広い街北京。人々は上海はどちらかというと大阪で、北京は東京、という感じがするが、町並みは東京とは全然違った。これはひとえに・・・・・・・そんなに回っていないだけかも。なんてね。

※4:屋台で売っているような軽食。小籠包、包子、麺、串など様々。こういう店を回るのも中国の愉しみの一つといえるらしい。



※5:せいりゅうえんげつとう。以前も紹介した三国志に登場する関羽が使用したといわれる、重さ60キロもあるといわれる薙刀(なぎなた)。このオモチャは刃の部分が異様に大きいのでそう感じた。
他の人がロシア帽なんていう面白い物を買ったため対抗しようとして買おうかな、とも思った単なる木製のオモチャ。










《参考》今回使用したお金(円換算は14円にしました)
 故宮博物院入場券:40元(560円)
 故宮博物院珍宝館入場券:10元(140円)
 靴カバー:3元(42円)
 夕食:15元(210円)ぐらい?
 トイレ:5角(7円)
 
 
 
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