霞拳志郎もびっくりの魔都上海と北京ダックその21

     六日目〜これが世界の高さか!〜
最終更新日
2002/11/30

 ※このページは重いです(186KB)。お気をつけ下さい(今さら遅いけどさ)

 そんなこんなで予想だにしない出来事に遭遇した我々は、地下鉄では味わえない(そりゃそーだろ)とても楽しい時を過ごしながら目的地の浦東地区に到着します。

 まず目にはいるのはテレビ塔(左写真)と金茂ビル(右写真)です(※1)。まだまだ世界有数の高層ビル街が立ち並ぶ、とまではいきませんが、5年もすればそうなること間違いないし、という感じで工事が進んでおります(※2)。空きスペースばかりですが、これがドンドン高層ビル街に変わるというのはきっと政府や国民にとってはうれしいことなのでしょう。そんな時期はとうの昔に過ぎた日本では弊害ばかりに悩まされていますが。

 そんな中で他が200m級のビルしかないこともあり、現時点でランドマーク的存在となっているテレビ塔と金茂ビルですが、我々はどちらに乗るかで相談します。
 メートルで書かれてもいまいちピンと来ない方もおられると思うので、日本の建物と比較して考えた場合、上海テレビ塔は460mで、東京タワーが333m、金茂ビルは420mで、横浜ランドマークタワー(日本一高いビル)が296mということで日本のものを軽く100m凌駕しており、それぞれ日本の物の1.4倍の高さを誇っております。
 ・・・なぜ同じような倍率なのか不明ですが、とにかく中国のビルは日本より1.4倍高いのが基本なのかもしれません(そんなワケあるかいな)。

 そんな高い建築物に登るわけですが、協議の結果、展望台部分がより高い場所にある(と思えた)金茂ビルを選びます(※3)。
 近くに行けば近くに行くほど感じますがかなりデカイ!88階建てというと、それ以上回数の多い建物も結構あるから大きく感じないかもしれないが、やはり世界3位の高さはダテじゃない!っていっても実は尖塔部分も含めた高さ(※4)なんだよね、これって。


※1:その7でも説明。
【テレビ塔】東方明珠広播電視塔。高さ460mでアジア一位、世界三位の高さを誇る独立建造物。
【金茂ビル】ジンマオビルと言う。金茂大厦。大厦はビルのことらしい。高さ420.5m、88階建てで、53〜87階はホテルになっている。

※2:実際、この浦東新区はすべての建物を新しくして、高層ビルを林立させ、外資系のテナントを多く獲得することにより上海のGDPの1/4ぐらいをすでに獲得している。アジアで最も期待度の高い場所の一つ。

※3:ホントはテレビ塔の展望台の方が高い場所にある。
テレビ塔は98mと263m、350mの所に展望台がある。かたや金茂ビルは340mの所に展望台がある。一見テレビ塔の方が高いところにあるからよさそうだが、テレビ塔の350mの展望台はなんと100元(1400円)もするらしい。・・・って単にガイドブックに載っていなくて、金茂ビルの展望台の方が高く見えただけだが。
ここにそのようなことが書いてある

※4:どういうわけか尖塔はビルの高さに入り、アンテナは入らないそうだ。それの影響を大きく受けているのがペトロナスツインタワー(世界一位)。アンテナが入れば、世界最大のビルは先日崩壊した世界貿易センターで、その次はシアーズタワー。

「なんかどっかで見たことあるな〜」と思っていたら、
マハから借りてたNewton 2000年1月号に載ってた。
内容は「ハイパービルディング構想で循環型社会」
というようなものの中で現時点で超高層ビルが並ぶ
予定の浦東地区を紹介している感じです。
(画像は無許可です。コピらないでください)


 しかし、もう2時を軽く過ぎてしまっていたので食事をまずしよう、と思うのですが、周りには何もない。いや、一階部分になぜかスターバックスがある。でもそれじゃぁなぁ・・・・ビルの中行けばなんかあるだろ、ということでビルに入ろうとするも、展望台はその横にある建物との間にあるホールの地下から入れ、となっている。

 そこの地下にはフードコートが広がっていて、食べ物屋さんがずらり並んでいる(フードコートだから当たり前だが)。さすがに世界の人々が訪れる事を想定して入っている店ばかりなので、ここではメニューも英語が併記してあり、売り子も英語を喋れるので英語で注文しました。なんか、奥で電話に出ていた人は「もしもし?」といっていたので日本語もしゃべられるのかもしれません。素晴らしいです。
 かなり広く、あまりにも種類が多いために悩んだが、私は焼き鴨がぶら下がっている店の鴨ラーメンを選択。焼いた肉がラーメンの上に乗っているものです。なんか、麺は細くてゴムみたいな歯ごたえですが、日本とは違ったラーメンで結構イケました。特に鴨。っていうか鴨なかったらどうだったかわかりませんが。

 でも、ここのメニューにあるようなものはあまり市内では見かけなかったような気がするのは・・・庶民の料理ばかり食べてたから?それとも、観光客向けに「いかにも中国を感じさせながらも欧米風に食べられる物」を用意しているのでしょうか?。わかりませんが、ちょっと中国っぽさが感じられなくて、日本の現代社会みたいでした。


 さー飯も食ったし、高さにびびってちびらないようにトイレもいったし(※5)、いざ出陣です。 
 
 展望台といえば人気のあるところは結構並ぶ物ですが、ここはあまり並ぶ人がいません。平日だから?いやいや、今日は日曜日ですよ。・・・・大丈夫かね、ココ
 展望台に行く人はほとんどが非中国人です。というかやはりテレビ塔の方が人気なのかもしれません(実際そうですが)。なんたって、ただ展望台があるだけですから(※6)

 そんな金茂ビル展望台ですが、ここも日本の学生証で学割効いて半額の25元で登ることが出来ます。まさか350円で世界クラスの展望が楽しめるというのはたまりませんな(そこから見下ろす風景がショボいかもしれませんが)

 それにしてもこのチケット、なんか古くさいというかダサイ。いつの時代だよって感じ。このビルは98年だから出来たばかり(我々が行ったときは01年)なんだけどなぁ・・・学割用だからかなぁ?これじゃテレビ塔に負けるのもうなずける。(訂正)ありました、プラスチック製の入場カードが(右写真)。記憶違いです。
 チケット+カードという不思議なシステムで、ただ、客がカードをゲートに通すためだけのプラスティックカードです。


 登る前からちょっとイメージダウンだが、案内されたエレベーターでもちょっと残念なことがあった。それは、エレベーターにガラスがないから外が見えない!・・・普通超高層ビルはそうなんですが(酔うからだと思う)。しかし、エレベーター内部のデザインは、エレベーターがビルのどの部分にいるかを壁に刻まれた金茂ビルの中で表示してくれるとエレベーターガールが言っていた。なるほどぉ。
 しかも、なんでもパンフレットによると「世界最速のエレベーター」ということでなんと地下から屋上まで48秒!で着くらしい。おおおおお、見直したぞ金茂ビル。これでこそ世界クラスだ!・・・・普通のエレベーターがこのぐらいでどれぐらい掛かるのかがイマイチはっきりしないが、1分もせずに神の視点にいけるわけだ(やや大げさ)。

 そしてあっという間に着いた展望台。目に飛び込んでくるのは上海の空!しかも霞んでるし!さすが上海!っていうか雲の上ってヤツか?
 
 景色を堪能する前に冷静になってやらなきゃならないことが一つある。それは「非常口の確認」だ。高層ビルは一瞬の判断ミスが命取りだからね!・・・・そんな事する人は普通いませんが。
 っていうか非常口の上の写真は江主席?

 それにしても窓汚いって!!拭けないかもしれないけどなんとかしてよ!
※5:何やらフレンドリーなオッチャンが常駐し、掃除するだけでなく、ペーパータオルまで渡してくれるがみんなチップを払わない


※6:テレビ塔はほとんどが観光施設になっているが、ここ金茂ビルは複合オフィスビルなので仕方のないことかもしれない。




霞んでるから寮まで見えないよぅ

下を見ると黄浦江をくぐるトンネルが

テレビ塔は上から見る方がいいな
それにしてもほんとに飛んできそうだ

中国銀行ビルかな・・・
40階建てぐらいらしいが軽々と下に

黄浦江は上海の顔だ
でも逆光でしかも霞んで見にくい

黄浦江には我々が乗ってきた船、
新鑑真号(たぶん)が停留してます

この先にバス乗った世紀公園がある
このようなきれいな街並みでもある

窓汚い・・新しく建てられたマンション
の横にはスラムが・・・シムシティだ

なんつーかビルの一部が見えてます

整然と並ぶ同じ建物・・・シムシティ

意味もなくジュース持って格好つける
隣は世界の高さを満喫するマスター

ポストです。お約束ですが変な形だ
というか、なぜこんな形なんだ

向こうに見える霞んでいる南京東路
なんかマンハッタンみたい

お約束の撮る男を撮る(byマスター)
最後にこれかよって言わないで


金茂ビルは住所が浦東新区世紀大道88号だから88階建てなのかもしれない。近くからだとフレームアウトしてしまうぐらいデカイです







※シムシティ知らないって?調べてください(笑)。すぐ私の作ってるページが見つかりますから。
とんでもない速度で建つビル、なのに平気でスラムがあったり、同じ建物が並んでいたりというのがシムシティー臭いのです。

マスター
「シムシティーを地で行く街」








 展望台は上海らしく霞んでいる上に、ガラス汚いため凄い眺望は眺められなかったのですが、一番驚いたのが展望台の中心にあるガラスばりの吹き抜けコーナー。そこから下をのぞいてみたらなんと、
よ〜く見ると、各フロアの廊下の手すりにある出っ張りが少しずつずれていて、スパイラルしている。このバラス張りの所はエレベーターだったと思う。
あまりにもでかいため全部画面に入らないのがポイント。資料によると、157mの吹き抜けだそうだ・・・

写真は・・・ガラス越しだからどうしてもきれいにならないよう
 ひょーっ!

 金茂ビルに入っているグランドハイアットホテル(※7)のロビーだか喫茶フロアだかが見えます。53階から87階までホテルと言うことなので、おそらく53階部分でしょう(ホントは54階らしい)。ということは、88階までの35階分の吹き抜けというわけですな。しかも、地上の高さからじゃないからなぁ・・・吹き抜けって1階からって言うイメージがあるからびっくり。これが1階からだとすごいけど、それじゃホテルのセキュリティ上に問題あるしね。なんかアクション映画で使われそうな吹き抜けです。

 写真ではなかなか伝わりませんが、これは絶対見る価値ある!っていうかこんな規模は高層ホテルならではです。設計したSOM(※8)には恐れ入ります。

 下から見る光景も凄いだろうなぁ・・・初めて泊まりたくなったホテルです。でも、実際は怖くてこの手すりから下を見ようとは思わないだろうけど(ここはガラス張りだからいいけど)。・・・・まぁこんな上の方には一生かかっても泊まれそうになさそうですがね(笑)

 あ、でもネットで見ると上海一値段が高いホテルとして紹介されているが、スイートでも4000元(56000円)ぐらいかぁ。これからは開発が進んでドンドン物価が上がるハズだから、いくなら今のウチだね。夜景はきれいらしいぞ。日々お疲れのOLさんなんかどうですか?




※7:上海金茂君悦大酒店。英名「Grand Hyatt Shanghai」。ここは世界で一番高いところにあるホテルとしてギネスブックにも載っているらしい。部屋数555の五つ星ホテル


※8:Skidmore,Owings and Merrill。世界二位の高さのシカゴのシアーズタワーの設計もしている会社。他にも同じシカゴのジョンハンコックセンターなどが有名
公式サイトはココ
ここでは紹介してないが、この展望台の凝ったデザインなども見れますよ
《参考》今回使用したお金(円換算は14円にしました)
 昼飯(鴨ラーメン):18元(266円)
 金茂ビル展望台:25元(350円)学割で半額(!)の価格
 
 
 
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