霞拳志郎もびっくりの魔都上海と北京ダックその13

     四日目〜南京東路にサッカー選手?〜
最終更新日
2002/2/1
 走り屋バスの無茶な運転にもだいぶ慣れてきて、のんびりと車窓を眺めてるわけですが、トロリーバスの線が張り巡らされてますなぁ、ホント。こんな所まで張るなよってぐらいの道まで張ってあるので驚きなのですが、こんなもんなんですかね。なにやら道路の狭さは日本と変わらない感じです。そこをひっきりなしに通る度胸はやはりこちらが上のようですが。

 さて、途中で無茶苦茶な並び方をした車(交通マナーなど皆無に等しいので)の列のお陰でかひどい渋滞。なかなか進みません。これなら歩いた方が早そうだって言うのだが、まだまだ先らしい。・・・そう、マハ以外は目的地がわからないので大人しく従うのみです。とりあえず行くところが南京東路(ナンジンドルー)と聞いてるだけなんで、私たちはまた「どんな怪しげな所?」と失礼な妄想をしていましたが、目的地に近づくに連れ大きなビルやホテル、ブランドショップ(※1)が増え、なんかどんどん(悪い)期待を裏切られて、そしてついたのが人民公園というビル群に囲まれた大きな公園の一角です。ここから歩いて行くと南京東路、らしいですが、今日の目的地はさらにそれを突き抜けバスに乗っていくそうです。こんないい加減で大丈夫なのでしょうか、私。


看板が見える「新世界城」というデパートには世にも珍しい螺旋式エスカレーターがあります。ちなみに写真下の方にある棒みたいな物は、なんと円柱型のテレビに広告を流してます。
 人民公園で降りて驚いたのは、人民公園という(芝生基調の)広い広場です。これについてはまた今度説明するとして、まわりのビル群が・・・・中国っぽいけど、どこか日本っぽい。漢字だからってのもあるけど、東アジアは大体こんな感じなのかもしれない。色とりどりのなにやらごった返した看板群だ。ある意味品がないけど、ある意味OKです。夜がどうなるか楽しみですね。

 つーわけで南京東路まで歩くわけですが、公園のトイレは見た目案内所みたいで綺麗な(まぎらわしい)のですが、その分チップも高いということでなのでデパートに入って用を足します。どうもチップのいらないデパートのトイレも増えつつあるようです。まぁ払っても5角(約7円)ぐらいなんですけど・・・もはや中国の物価に慣れちゃうとそれでもダメなんですよね。お金の価値はやはりその国の価値なんですから、合わせないと「日本人は金持ちだからぼったくれる」と思わせてしまいます。日本人が狙われるのは現地人に比べて、大金を惜しげもなく払うからでしょう。まぁ「金持ちなのに渋って・・・」というのもあると思いますが、やはり金を使いすぎるのは貴族のように嫌われるもんです。お金は使い方を考えましょう、と貧乏くさいのを正当化することにします。


 予想を遙かに超えるかなりの賑わいに驚いていたマスタータカちんの3人にマハは「こんなのまだまだ」というのです。確かによくよくみると通りの向こう側にもまだまだビル群が建ち並んでいます。これがひょっとして目抜き通りというやつか?!と驚きながらもひたすら歩きます・・・目抜き通りもないなどと思うのはバカにしている証拠かもしれませんが・・・。歩道橋(※2)を超えて見たその先にはたくさんの人と、様々な建物群に挟まれた幅約30mほどの歩行者天国です。しかも、向こうに見えるはテレビ塔(※3)!こりゃぁすげぇ。大阪を思い出しますが、何よりも歩道がタイルで舗装されていて凄い綺麗なのです。驚きです。これが南京東路(写真左下)らしいです。
↑左の写真の中心を拡大したところ。丸い物を持つ尖塔がアジア1位の高さを誇るテレビ塔。目抜き通りにはランドマークが付き物ですな

 先日に引き続きカルチャーショックです。もっと雑多でゴミがそこら中に落ちていたり車がブイブイ言わせているような感じのイメージが一気に吹っ飛びます。だってこの道、やけに綺麗で、歩道の中心にキオスク(らしきもの)やゴミ箱やベンチがいたるところにあり、清掃員が細かに掃除を行っているのです。日本、再び負けた!そんな感じです。ホントはこういう清掃員が町を完全に綺麗にしてしまうことが正しいかどうかというのは微妙なのですが、とにかくこの目抜き通りはかなりの顔のようです。日本ならこういう場所にはスケボー少年が多く見かけますが、スケボーはこれっぽっちも見ません。警察官も見回ってるので注意されるのかもしれません。

マックの広告がついた連結小型バス。小さいので南京東路内を移動する事が出来る。

 ・・・・あとでガイドブックを見たら、ちょうどこの写真と同じ場所のが載っていたのですが、その写真では真ん中は車が走り、ペプシの看板とトロリーの電線が引いてあるいわゆる雑多な中国っぽいものでした。そう、道路を廃止して歩行者のための空間を確立したわけです。普通に考えたら古いガイドブックではないんだから今の状態の写真(もしくは工事中)を載せてあってもいいのですが、とても同年1月1日に出版されたガイドブックの情報とは思えません。これはガイドブックの方が手抜きなのか、それとも開発進行が驚異的なのか・・・・

 どうも写真ではこの感動が伝わりにくいですな。写真が悪いってのもあるんでしょうが、とにかく現地でしか体感できない凄さ(特に中国なだけに)ってのがあるので、ここはいっとくべきでしょう。とにかくデパートやら劇場やら銀行やらホテルやらが連なってる外国人でも平気で来れるスポットになっているのです。それはそれで悲しいところもあるだろうが・・・。


 と色々キョロキョロしながら南京東路を歩いていると、後ろから大学生ぐらいの3人の女の子に声をかけられる。
 「◆○×△#?」(という風に聞こえた)」
 ・・・歩いていて声をかけられたのでどう対応していいかわかりません。しかも中国語は「ニーホオ」と「シャジャ(※4)」ぐらいしか覚えてない私には突然試練が舞い降りてきました!しかし、そばには中国語を勉強した(ハズの)マハがいるではありませんか、即刻助けを求めます。・・・・通じません。見かねたタカちんが流ちょうな英語で彼女たちと会話を始めます・・・・・英語スゲェ。いや、タカちんも凄いんですが、ちゃんと会話になる彼女たちも凄いです。マスターは英語は理解したようですが、私にはなんやらかんやらです。やはり大学生は英語が喋れなくてはいけません。

 で、話し終えて彼女たちと別れたわけですが、いったいなんなのかと教えてもらうと、
 「あなた達はサッカー選手か何かなの?
 と聞いてきたらしいです。日本では普通、そんな勘違いはしないと思うのですが、我々は上海人に比べはるかに背が高いので、かなり浮いた存在で、これだけの体格なら・・・ということみたいです。一人だけ高い人ならばそうは思われないかもしれないのですが、我々の平均身長は180cmオーバーなんで、上海人の目から見てみればなんかのスポーツ選手として見えるのでしょう(上海人は特に背が低いので)。これが西欧人とかなら背が高いっていう印象があるから思わないのかもしれないのですが、我々は東洋人で、特に私は中国人顔なのでそう思われたのでしょう。

 一瞬、こんな真っ昼間から
 「おニーさん、アチキと遊ばない?」(笑)
 みたいなノリかとも思いましたが、そうではないようです。たまにはこんなハプニングに出会うこともあるでしょう(ねえだろ)。


 とにかく、語り尽くすことの出来ない広く、色々ある所なのでまたその時々に説明するとして、今日のホントの目的地、豫園(よえん・ユーイエン)へと目指さなければならないのです。なんでもホントの観光地だそうで・・・・・ガイドブックを持っているものの予習をしていない私にとってはイマイチどんなところかわからないのですがね。

 とにかくこれからまたバスに乗るというのですから、ちょっとビックリです。いつになったらつくのだ、目的地には・・・
 












※1:マジで多いです。ホテルの一階にある物や、外資系の企業とブランドショップだけのモールとか、それはもう様々です。































※2:西蔵路と南京路の交差点の上の歩道橋。我々が降りたバスの道路、南京路はこれより東が南京東路、西が南京西路、というらしい。地下鉄人民公園駅の上。

※3:東方明珠広播電視塔。「上海上陸編」参照。




※4:謝謝。シェイシェイといえばすぐわかるが、上海ではこちらの発音じゃないと通じないらしい。ニーハオも違うらしい。



















《参考》今回使用したお金(円換算は14円にしました)
 徒歩のみなのでなし
 
 
       
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