世界貿易センター崩壊と世界のニューヨーク その6

     二日目〜9月11日の朝〜
最終更新日
2002/4/1
ね、眠れない。というか目が覚める。これが時差ボケというやつだろうか?中国は時差一時間だったのでさしたる影響もなかったが、これはイカン。寝たはいいものの一時間置きに目が覚める。一体いつ起きていいのか体が理解していないのでしょうか、それとも寝坊して朝飯に置いて行かれるのがイヤだからでしょうか。兎に角なんとか時間前に何とか起きることが出来ました。時差はおそろしい。


↑途中で見つけたスクールバス。乗降口が開くと同時に、STOP看板が出てくる仕組み。
 つーわけで朝ご飯を食べに行きます。どこへいくか何となく適当に進み海外旅行ではお約束なのかスタバ(※)になりました。とにかくやっぱりスタバもサイズがデカイ。あの中国スタバの小さいクッキーはボッタクリだと思うぐらいサイズの違う食べ物達。特にクロワッサンはカブトガニ(※2)のようなサイズでした(カブトガニ見たことないけどなんとなく)。

 いつものようにティーを頼み(※3)サンドを頼む。これまたデカイ。ドリンクも心なしか(他の店に比べれば大したことはないが)大きい。やはり国によって違うもんだなぁ。
 さて、頂くことにしたら・・・塩がきついよ、このパン(そういうものだが)。ハムの量半端じゃないし。やはりBig is Beutifulなのか、この国は。ってかみんなトール(tallなのに一番小さい)で満足しないのか(子供サイズ?)かなりデカい物を飲んでました。やはりお国事情によりますな、なんでも。
 








※:スターバックスコーヒー。ベンチャー企業の代名詞ともいえるコーヒーショップチェーン。使い捨て用品をかなり増やしているような気がしないでもないが、人気。NYではどこにでもある。コーヒー屋さんなので私は一人で行くことはまずない。

※2:大型の甲殻類。丸い体と伸びた尾が特徴。生きた化石とも言われる。それはシーラカンスだったか。

※3:コーヒーは飲めないことはないが好きではないから。

ながーいトラックとながーい階段 銀行はどこの国でも重厚です
過剰なほどのデザイン 窓が少なそうなマンション もろアール・デコです
 
 
 つーわけでほどほどに食べて戻って、留守番していたYuriさんがニュースを見ながら「なんか飛行機がビルに突っ込んだらしい」と言うので、「やれやれ、さすがアメリカ、セスナでも突っ込んだのか?」とか思いながらテレビ(CNN※4)を見ると

 ワールドトレードセンターが!!!!!!
テレビなので走査線が走ってます

 炎上してます、洒落になってません。

 ワールドトレードセンター(世界貿易センター)、110階建て417m世界第4位、アメリカ第2位の高さを誇る超高層ツインタワー(正確には5つの建物群をまとめてトレードセンターという)の北側にあるビル(1ワールドトレードセンター)が炎上しているのです。一日5万人が出入りするという超大型施設が燃えてるのです。しかも貿易なのであらゆる国の企業が入っている世界経済の中心地といっても差し支えないビルです。ウォール街もすぐ側だし、自由の女神のある島へも近い。あのマンハッタン島を写した写真には必ず出ているあの四角く長い2本のビルです。設計者は日系人、ミノル・ヤマサキ(※5)というのも有名です。
 頭の中をこのような説明文が駆けめぐる(※6)。

 実は今日の夜にそこに登ってみようと思っていただけになおビックリです。



 っていうかマジでヤバイ。「なによりもこの巨大なビルを支えているのは柱ではなく外壁−チューブ構造だということだ。外壁で支えているということはすなわち、外壁に穴が空いたときはそれより上が崩れるのは他のビルよりも確率としてはるかに高いわけで、しかも飛行機のような物が(大きさがわからないものの)突っ込んだ衝撃があればそれより上が倒壊してしまう可能性は充分ある(そうなってしまえばとうぜん支えの弱い下の階は崩れ落ちてしまうのだが)−(0.2秒)」。などと東京大学物語(※7)のようにも考える。

 つーわけでニュースに驚き、消火活動はまったく手の施しようがないだろう、ひょっとしたら2,3万人は死んでしまうのではないか、と不安を感じながらも、だからといってここにいてもしかたないように思えたので、予定通り自由の女神を見に行くために地下鉄に乗ることにした。どのみち地下鉄に乗れば現場まで行けるだろう(宿から自由の女神へ行く途中にワートレがある)、その後で考えようと思ったわけだ。

 途中、「もう9時すぎたのになんでこんなにのんびりしてる人が多いんだ?」と時間に追われた日本人らしく思いながら歩いていると、道行くおっさんに「どこから来たんだ?(英語)」と聞かれたので「日本から来たよ」と答えると、「テレビ見たか?」と聞かれたので、「見たよ、ワールドトレードセンターでしょ?」と言うと、「そうだ、2機も突っ込んだんだ」と言われて驚いたが、その時はまだ自分が見たニュースの時点で2機突っ込んでいたんだと思っていた。



 地下鉄は日本のようにどこから降りても逆方面に乗ることは出来なくて、南行きならば西側、北行きならば東側にある駅の入口から入らなければならないようである(もちろん、中でつながっているところもあるし、東西になっていないところもある)。わかりやすいと言えばわかりやすいが、めんどくさいと言えばめんどくさい。

 さて地下鉄といえばトークンorメトロカード(※8)。トークンを買う利点は残りがわかりやすいということだけなのでメトロになる。そして地下鉄に乗るわけだが、急行の地下鉄の為の専用線路が真ん中にあるのはびびった。そう、ここには急行地下鉄というのがあるらしい。

 地下鉄は結構込んでいるのでびっくりしたのだが、じきに少なくなっていく。ちょっと以外だったが(ダウンタウン行きなので)、こういうコトもあるのだろう。しかし、なにやら南へ行くたびに停車時間が長くなってきた。そしてChristopher St.駅ではついに動かなくなり、降りてくださいとのアナウンス。これより先はワールドトレードセンターの事故のせいで動かないようだ。仕方ないので地上に出て歩いていこうとしたら・・・・まだ燃え続けてる・・・


※4:ケーブルニュースネットワーク。最も有名なニュース局の一つ。24時間ニュースを流す。




























※5:皮肉にもこの事件以降、日本ではエラく有名になった。


※6:諸事情により世界(特にアメリカ)のランドマークを調べたので。





※7:東大を舞台?とした江川達也作の漫画。最初の方では主人公が頭の中で考えるモノローグが長いのが特徴。「−(0.1秒)」とか。





















※8:トークンはコイン。$1.5で1枚。メトロカードは磁気記憶式で、好きな金額分買える。追加も出来る便利なカード。バスにも使える。あといくら使えるかというのは通したときにも使えるが確認用の機械も駅においてある。

↑メトロカード。クレジットカードでも買える便利な物

↑一回のみ使えるカード

歩道に群がる人々が見つめる
《参考》今回使用したお金($1=120円で計算)
 朝飯:$7(840円)ぐらい
 メトロカード:$10(1200円)だと思う
旅行記

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