後手四間飛車△4三銀△4一金型




   図が後手四間飛車△4三銀△4一金型の基本図である。四間飛車側を手前にしてある。 急戦に対応するだけなら1図の方が有力。 しかし、居飛車穴熊に対抗する藤井システムでは居飛車の速攻に耐えるために △4三銀と上がってしまうのでこの2図の形が課題となっている。 △4一金はこの局面に対する振り飛車の工夫の一つである。
    この流行の最先端である4一金型を追いかけてみたいと思う。 現在プロ間でも結論が出ていない形だけに歯切れの悪い内容になりますが、 それは私の棋力が及ばないためです。ご容赦いただければ幸いです。
   歴史的には穴熊△3二銀型藤井システム急戦速攻△4三銀型早仕掛け郷田新手△4一金型という流れのようだ。
   この形では既に△4三銀と上がってしまってるので居飛車に仕掛ける権利が常に存在する。 具体的には左銀(斜め棒銀)、早仕掛け、棒銀等である。 中でも早仕掛けが一番強力と思う。

    △4一金型に棒銀は△4二金型に一手で上がる含み(先後が入れ替わる)があり得な作戦とは言えない。 先手四間に棒銀で勝つ自信があれば話は別だが。 振り飛車に選択の幅が様々あり、工夫の余地が多いので互角以上で渡りあえると思う。


   △4一金型に左銀戦法(斜め棒銀)は△4二金または△3二金と上がる手段があり成立しないと思う。 そう断言できるかは判らないが少なくとも力戦型になり、定跡ですっぱり切られることはない。 先手居飛車として不満ではないかと思う。 ちなみに△4二金型は▲3五歩と打つ準急戦の変化に持ち込むのが有力になるが 互角以上で渡りあえると思う。


    △5三歩型の時に早仕掛けは玉頭銀に出る手段がある。 勝負形になり、後手として不満ない。



   以上のことを踏まえて待ち方を考えてみたい。 基本的に以下の5つの手がある。

△5四歩早仕掛けが成立する。居飛車の作戦が明らかになるまで突かずに玉頭銀を見せた方がいい。
△6四歩△6四角の筋が消え損か?どちらかと言えば発展性が広がる含みの方が大きいかもしれない。
△1二香常識的な手待ち。将来角筋に入らない利点があるが△1三香と上がる含みを持たせた方がいい場合もあり微妙。△1二香△1三香とわざわざ2手掛けて上がって形を決めずに待つ手段もある。
△1四歩形を決めずに待つ手。端の突き合いは僅かに振り飛車良しと思う。端の一手と中央の一手は中央の一手の方が得と思うが相手に形を決めさせるという意味もある。
△5二金こう指してはせっかくの4一金型が生きない。保留すべき手。以下の詳細は△5二金△4三銀型

   これらの手を組み合わせて良い形で居飛車の攻めを受けたいのだがその組み合わせは多く、 どれが最善と断言は出来ないと思う。 四間側は組み合わせを柔軟に選ぶ余地があり、今後ある程度定跡が固まってきても十分対応できると思う。


具体例





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