後手四間飛車△4三銀△4一金型




具体例1・△1二香

   △1二香には▲6八金が自然。 ▲1六歩もありそうだがこれよりも▲6八金の方がより玉に近く利いている手と言える。 以下、形を四間飛車に決めさせるべく居飛車は最大限の手待ちをする。 四間飛車側は△5二金と△5四歩を保留するのがよい。 ここまでくると居飛車も仕掛けざるを得ない。 棒銀、斜め棒銀、早仕掛け、いずれも互角で渡りあえると思う。 変化1図以下は▲4六歩と突く手が多いような気がする。

   △1四歩では端の2手を凝りすぎと見て中央の競り合いに持ち込めば良いのではないかという考え方もある。 突き合いが必ずしも居飛車の得になるとは言い難く、それくらいなら仕掛けようという意味もある。 以下▲4六歩△5四銀から玉頭銀に移行。 これは▲6八金と上がっていない関係上居飛車が苦労しそうだ。

   △6四歩では△1三香と上がった実践例もある。 1手で上がれる香をわざわざ2手掛けて上がる実戦的な手段と言える。 △6四歩より良いかどうかは微妙。 中央の立ち後れが気になるところではあるが、 後手四間飛車の可能性を押し広げた手と言えるだろう。

具体例2・△1四歩

   この△1四歩が他の△1二香△6四歩と比べて優っているかは不明。 居飛車はやはり▲6八金が自然。この端歩を生かすなら△1五歩だがさすがに凝りすぎの感は否めない。 △1五角と出る含みがなくなるのが痛い気はする。 △1五歩がよくないなら別に△1四歩でなければならない理由はない。 しかし持久戦になればものを言う位だけに今後の他の手の進展次第では有力手に成るのかもしれない。

具体例3・△6四歩

   △6四歩は△6四角という常套手段を消すだけにメリットデメリット両方を含む手段である。 △6四歩にも▲6八金が自然な一手になる。 逆に△6四歩は▲6八金を強制する手と言えると思う。 つまり▲1六歩には△1四歩と受けないという意味である。 上で書いてきたように玉から遠い端の一手と中央の一手では中央の方がいい手になり易いので、 居飛車としても▲6八金が自然。 ちなみに△6四歩から△6五歩と伸ばすのは伸びすぎになる恐れがあり無理。 この流れを生かすためにこの形では△5四歩が有力と思っている。 これは端の突き合いを入れさせずに▲6八金型早仕掛けに誘うという意味がある。 この形は四間飛車としても研究しやすく、その成果が出やすい戦型と言えると思う。


back   top

Copyright (C) 1999-2002:  rk  All Rights Reserved.
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/4499/index.html