波 瀾 万 丈

〜よ!!〜






早朝、とある家ではこんな事が起こっています…



ガチャーン


「はなせ、!!」

「イヤー!!絶対行っちゃダメ!!」

「行かなきゃならないの!!殺されちゃうんだって!!
それに3日間だけだから、我慢しなさい!!」

「ヤダヤダヤダ!!
そんなこと言うなら僕も連れてってよ!!」

「だぁーもぉー!!はなせぇー!!!!








えー、コホン。

では、この二人から一旦視点を変えてみましょうか…。

その頃、合宿所では、カッパ丸出し事件…基カッペ丸出し事件が起こっていまし
た。

それから間もなく集合の放送が入り、翼サン達が尾花沢監督に怒られ説明がもう
そろそろ終わろうという時に事は起こった…



ブァタァーン!!!!


ハァ、ハァ、ハァ
遅れ…ま、し…た。」


そこに現れたのは、帽子を被り、動きやすそうなジャージ姿でいるが、
片方の肩までシャツの首が伸び、それを押さえようとして片方の手で上げながら
もう片方の手で扉を押さえ付けている。
ズボンも少し骨盤以上までに下がり、腰には2つの手ががっしり巻き付いていた
…。


「「「………。(選抜の人々)」」」



誰もがこの登場に対して放心状態に陥ったが、逸早くそれが解けたのはやはりこ
の人、玲だった。


。結構早い時間に来れたのね。」


「これで…も、っつ、全力疾走して…きた。
あと…それはい、いから…こいつを…はなせ…。」

ズリズリと這いずるようにミーティング室に入ると腰に手を回している人物も見
えた。


「あら、ちゃん。
相変わらずくんが好きなのね。」


そう言いながらもベリッと剥された人物はの双子の兄の

しかし今はが男装をしてと名乗っているのでと呼ばれている
のである。


「あっ、玲ちゃん!!
僕のをこんな…こんな餓えた野郎共の中に放り込むなんて酷いよ!!
が可愛過ぎるからって、もし襲われちゃったらどうしてくれるの!?



泣きながら訴える

考えていることが変です。


「だから、誰もそんなことに興味あるやつがココにはいないっつの!!
いいからお前は家に帰ってろ!!」


またしっかりぺっとりくっついて来たの頭を押さえながら叫ぶ


「ヤダ!!ねぇ?万が一ってこともあるんだよ?
それに家に帰ってもが心配で心配でしょうがないもん!!」

「あのねぇ、…ちょっと」



「はい、ストップストップ。
ちゃんはの事が心配なんですって。

だからちゃんにはBのマネージャーをしてもらいましょう。
それならくんと一緒にいれるしいいでしょ?」

「はぁ!?でもこいつ…」

「僕やる!!」

「えっ、ちょっと待てよ!!」


そんなこんなで急遽マネージャーになった…基


は溜め息を付きつつもマネージャーになることを認めたらしくおとなしくな
った。



「じゃあ自己紹介をしてね。」

「うん、わかった。
えっと…僕は中学2年の です。とは双子です。
よろしくお願いします。」


がスマイルを付けておじぎをすると選抜陣からチラホラと反応が…

は複雑に思いながらも男なのに笑顔がそこら辺の女よりも綺麗でしかも長く
伸している髪を二つに結んでいるをみた。

(あぁ…完全にこいつのこと女だと思われてるなぁ…)


そうしていると尾花沢監督がやっと動きだした。


「えぇ…では今から試験を始めるからな。
俺にとってBは補欠だ。
まぁ頑張れよ。」


…こいつの残りの髪の毛抜いていいですか?




ミーティング室から出ると翼にあった。


「やっ、翼。」

「やっほぅ、プリンセス♪」


「よっ、。相変わらずシスコンなんだねは。
あと僕は翼だって何回言ったら分かるの?その頭は。」

「百万回!!」

「威張る事じゃねぇし…。
あっ、翼。これからよろしく♪」


「あぁ。また一緒にサッカーできてうれしいよ。」


雑談をしなが第一種目の50M走へとと翼は足を進め、渋々ながらも
記録に向かった。






さて若者よ、楽しませてくれるよね?