波 瀾 万 丈

〜始まり〜





「絶対絶対許さないんだからね、ちゃん!!」

「別にに許しを求めてないよ。ただの報告。
それにもし行かなかったら玲姉様々に笑顔で殺される。」

「でも!!ちゃんがどんなに男の子っぽくても生物学上は女の子なんだよ!?」

「生物学上って...ってかお前が男のくせに女っぽいから私が男っぽくなったんだろ?」

「っ、 そんな口きいちゃいけません!!
とにかく僕は許さないから!!お兄ちゃん命令です!!」

「・・・泣き目で言うな
ってか双子なんだから兄も何も...ただ先に出て来ただけじゃん。」

「でも誕生日は一日のズレがあるよ?」

「そりゃ夜中の12時を跨いでうまれたからね。
 まぁとにかく、私は明日から都選抜に男装して参加するから。
 、名前かしてね。じゃ、おやすみ。」

「待ってよちゃん!!話がまだ終わってないよ!!
でも、ダメなものは絶対ダメだからね!?」









という兄弟(双子)喧嘩(?)が起きたのも、全ての原因はとある人物の一言からだった...


それは今日の午前...


何もやることがなく、暇だったのでベッドの上でゴロゴロしていると携帯の電子音が騒がしく鳴り響いた。

画面を見てみるとそこにはイトコの『椎名 翼』からの電話だった。

珍しいなぁ...と思いながらも電話に出た。



「〜♪プチはい、もしもし。」

「もしもし、かしら?私だけどわかるかしら?」

「・・・『オレオレ詐欺』の犯人が見つかったからって対抗意識燃やして『私私詐欺』を行わなくても良いですから。
間に合ってます。じゃ...」

「クスクス、本当に面白いわねちゃん。
私よ、『西園寺 玲』よ。」




そぅ言われた瞬間にこの電話を切りたくなったのは私だけでしょうか?

今の気分は欲しい漫画を買って読んでみたらそれが最終巻でしたってぐらい悪いです。



「...あぁ、玲さんですか。 お久し振りです。
早速ですが用件は何ですか?」

「フフフ、ちょっとに話があるのよ。
 駅の近くにある喫茶店で話がしたいの。いいかしら?」

「いいよ。
 あっ、は?」

「なるべく早く来てね。
君には...バレないようにして来てもらえるかしら。」

「了解。」





『なるべく早く来てね。』というのは玲語で変換すると『早く来なさいよね?』という意味なので、
急いで準備をし、部屋を出てダッシュで家から出る。

小声ながらも『行ってきます』を忘れずに。

にはバレずにすんだので一安心。



というのはの双子の兄である。

兄のは女っぽく、妹のをとても、そりゃあもう大事にしている。

は兄のを見てか、少々男っぽくなってしまったのである。








駅の近くの喫茶店まで自転車で全力疾走をすること早15分。

やっとの思いで着きました。

いやはや、最近運動していなかったので疲れた、疲れた。


カランコロン


早速中に入り喫茶店中を見渡すと優雅にコーヒーを啜っている玲を発見。



「おまたせ。」

「あら、早かったじゃない。 もう少しかかると思ったのに...
さ、腰掛けなさい。」

「失礼します。
んで?早速で申し訳ないんだけど用件をサクサク伝えてもらえると嬉しいんだけど...?」

「そうね。私もこれから忙しいし、用件を伝えるわ。
あっ、言っておくけどに拒否権はないからね?」




・・・・・ないんですか(泣)




「わかった。で、何?」

「あなたに海外遠征も視野に入れた東京都の選抜に入ってもらおうと思ってるの。」

「...すいません。それってサッカーの、ですよね?
 それって男だけじゃ...?一応私は女なんですが...」

「あら、女はダメとは書いてないし言ってもいないわ♪だからいいのよ。
 それにあなたの実力は誰にも負けてないと思うし、成長ぶりも見たいからね。
 腕は落ちてないでしょうね?」


後になって語ります。

この時の玲サンの笑顔はサタン=悪魔でした。

喫茶店の温度が軽く5、6度は下がりましたもんね。


「落ちてないと思うよ。にも協力してもらって筋トレとか練習してるし。
 まぁ楽しそうだから良いよ。面白いことは大歓迎だからね。
 んで?この恰好のままで行くの?私なめられるのだけはイヤだよ?」

「まぁ、そう焦らないで。
 あなたには男装して出てもらうわ。部屋ももちろん他の子達と一緒だけどそれでもいいわね?」

「OK.
 手加減はしないよ?スポーツマンたるもの手加減無用ですからね。
 にも一応言っときますが、止められる可能性は無い方にかけてくださいね。
 髪の毛はどうしましょ?」

「宜しく頼むわよ?
 髪はそのままで良いわ。でも帽子を被って隠してね?
 君は面白いから全然かまわないわよ。」

「ラジャ。
 んじゃ翼にはバラしてもいいかな?協力者がいた方が何かと良いから。
 あと選抜はいつ?」

「選抜は明日よ。
 翼には私から言っとくわね。
 じゃ、明日はできるだけ遅れないように。
 あと選考のほうも参考にしたいから、これがデータね。
 じゃ、また明日。」





「明日!?」









ということを家に帰ってからに話したら文頭のようなことが起きたのであった。

さてさて、明日からはどんな日々が...?























    










〜あとがき〜

ハリポタのも厳かなまま、ホイッスル!の双子で都選抜から原作沿えたらいいなぁ連載が始まりました。
だって好きなんだもん...
これを気に気合を入れ、気を引き締めてがんばります!!
おぉいえぇ!!(壊)