−私の幸福−
 以前ご紹介しました”ほぼ日刊イトイ新聞”邱永漢もしもしQさんQさんよ!にこんな事が書いてありました。世の中には同じ事を考える人がいるものだとちょっと嬉しくなったのでそのコラム全文をここにご披露させていただきます。
”転業にはまたとないチャンスです”
 生産事業で働く人が減って、サービス業で働く人がふえていますが、
これは転業のチャンスがふえているということです。転業とはいままでやってきた仕事をやめて、慣れない仕事を、もう一度、1年生になってはじめからやりなおすことです。

 大学を出てどこかの会社に就職してフレッシュマンとして働く時は、多少の緊張感はありますが、やったことのない事をやることに抵抗を感ずる人はありません。同期生の誰にとってもはじめてのことだし、失敗して人に笑われても仕方がないという覚悟ができているからです。

 ところが仕事に年期が入ってベテランになると、だんだん臆病になります。慣れたことには自信がありますが、もう一度、知らないことをはじめからやりなおせといわれると、途端に尻込みしてしまうんですね。そういう人は一つの会社を辞めて、次の仕事を探す時も同業他社への再就職をしたがります。

 たとえば、雑誌社や新聞社で仕事をした経験のある人は次の就職をする時もやはり媒体を選びます。定年で新聞社を辞めた人を見ていると、自分でタブロイド版の小新聞をつくって独り悦に入ったりしています。

 また銀行に勤めたことのある人は次に選ぶ仕事もまた銀行であり、証券会社の社員だった人は次に会った時も社名が違うだけで、別の証券会社の社員になっています。慣れた仕事なら安心だということもありますが、本当は冒険心がない上に新しいことに挑戦するだけの勇気がないということでしょう。

 
私なら同じことをやっていたのでは刺激がなくて退屈してしまいます。新しい仕事なら必ず新しい困難にぶつかりますから、その分、闘志が湧いてきます。

 転業の必要のない時でも私なら転業のチャンスを探しますが、いまはじっとしていたら失業しますから、勇気のない人でも後から押されて転業を強いられます。もしかしたら、新しい道を切りひらくまたとないチャンスかも知れません。
 
 実はここ数年、私はこのコラムに書かれている事と全く同じ事を考えていました。現在の仕事は社会一般ではそれなりに認められています。この不景気なご時世でも安定した収入を得ています。(少ないですけどネ!)専門性の高いもので結果的に20年以上専属で張り付いています。

 それが良いのか悪いのかを論じるのではなく「同じことをやっていたのでは刺激がなくて退屈してしまう」と言うことに重要な意味があるのです。確かに日進月歩のこの業界で培ってきたKnow Howは多種多様です。決して同じ事を続けてきたわけではありませんが継続的なものなんです。

 しかし、
全く違う分野、例えば芸術とか、文学、語学、PC、Media、Movieとかそう言った自己の精神性を満足させる世界で試してみたい気がします。組織から出て個人としてどうか?今ある鎧を脱ぎ去った時の自分は一体どう受け入れられるのか?



それだけが知りたい。




それが自分の心を豊かにしてくれる。そんな気がしています。




これが細やかな「私の幸福」論です。




時間とお金が許せばですけど!







まあ〜所詮、返り討ちに会うでしょうけど