私のBrainである中国駐在中の友人(私はエ−ジエントと呼んでいる。)から定期的にmailが送られてくる。(その情報はTop Secretに属するものだ。)
今、中国と香港の境界線である深センあたりは世界中のIT関連の工場が建ち並び、5年前には北京の秋葉原と言われていた中関村は、いまや中国のシリコンバレーと呼ばれているらしい。 ITやバイオ産業の権威が北京大学や清華大学にはたくさんいて、アメリカ経済がリードを取っていたが次は、中国がとって代わるのは疑いがない、と述べている。 日本での報道などを見ても、それはきっと客観的に正しいことなのだろう。 中国の人口は、公称13億人(戸籍のない人も入れたら15億とも言われている)。その1%の人だけが世界レベルで活躍できる能力を持っていたとしても1千300万人。東京の人口と同じくらい、日本の人口の10分の1。 わたしが普段接している人の中に、この1%はいない。残り99%の世界が、わたしの知っている中国である。 99%の中国には、パソコンを使えない人のほうが多い。 「今年の白菜の入荷状況」なんかがトップ記事の地元新聞だけを読む。 人民日報なんて、スタンドには売っていないから、本屋にでもに行かないと手に入らない。 わたしが接している中国は、 スーパーのレジに並んでいると横入りをされる中国であり、 釣銭で一番汚いお金を投げて渡される中国であり、 持ち物の値段を全て聞かれる中国であり、 留守中部屋の中に外事処の人が勝手に入って来る中国であり、 わたしの知っている中国のレストランは、 縁が欠けていない食器などなく、 お手拭は、何故かいつも乾いていて、 お茶を頼んでも、4回目くらいじゃないと持ってきてくれなくて、 でも、出てくる料理はすごい大盛りで、 2元の包子(パオズ)でも美味しくて、 昼食なら5元、自炊をしても野菜は市場で山盛り買っても10元もしないというのがリアルな中国なのだ。 よく、人の温かさに感動した、という話を聞く。ケンケンしたわたしの記録だが、わたしも、靴を修理してくれたおじちゃんとか、誕生会を開いてくれた友人とか、嬉しい出会いはたくさんあった。 でも、日常接するのは、何かあっても絶対に助けてくれず、自転車の空気入れさえ貸してくれない。仕事上協力すると言うことがなく、やたらでかい声で話して、ゴミは何処へでも捨てて、至る所で痰を吐いて、日本人と分かると「日本鬼子」と蔑み、何でも順位付けをしたがり、本音と建て前の全く違う。
夜、タクシーに乗れば、暗がりの中に所在無く立っている若い女性がたくさん見かける。国営企業のリストラで職を失った若い売春婦。 彼女らに知識があれば、店に行くということも考えられるのに、どうしたらいいのか全然わからなくて、道端に立って客を取ってしまう。 リストラされた若い女の子が50〜100元(750〜1500円)という、安い値段で売春をしているという目に見える現実と、WTOに加盟し、7年後にはオリンピックも控え、経済的にアメリカにとって代わると言われているバーチャルな中国。 中国では決して放送されない、農村から出稼ぎに来た悲惨な農民の現状をNHKのBSで見た。どっちの中国も本当の中国。 |
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でも、わたしには、1%の中国は、全然見えない。 | ||