マイコン雑学いろいろ実践読本

発行: 株式会社アスキー
価格: 880円
ISBN: 4-87148-706-7

時代は 8bit のパソコン華やかなりし頃。
この本は「1983年5月25日 初版発行」と奥付に書いてあります。 l16bit PC は、かろうじて PC-9801 が出ているくらいで、 マイコンという呼び名が死語になる直前、といった感じの時代でした。 今さら紹介する意義などありませんが、見付けたら懐しくなったのでちょっとだけ。

そんな時、ASCII から一冊の本が出版されました。
ぱっと見た感じは非常に軽い本で、内容も気楽な読み物が殆どです。 メインは大学のサークルと研究室への取材による記事で、 こんな事してるんだよ、といった素人さんにでも判る程度の簡単な紹介でした。 当時はそれ程コンピュータに詳しい訳でなく、 大学って面白そうな事して遊んでるんだな、といった感想しか有りませんでした。

しかし、これが結構凄い本だったのです。

まずは「UC バークレーレポート」。
「Bill Joy が SUN に移籍したが、まだまだ UNIX 開発のメッカである。」 などと書かれているのですが、当時は全く何の事か判りませんでした。:-)
また、「RISC という 32bit CPU を設計した」とも書いてありました。 今なら、これが Patterson 教授の SPARC Project だと判るのですが、 当時はこれも全く理解出来てませんでした。:-)
更には「アーパネットで大学外と通信している」との記述も謎でした。
この他、CAD, AI, CG などの簡単な紹介が僅か 5P に収まっており、 最初は「何か凄そう」としか判らなかった訳です。

巻末の図書の紹介も強烈です。
「更に一歩進んでみる気をお持ちの方のために、 参考になりそうな本をご紹介しようと思います。」と書いて、紹介する本が、