【博打に負けたら…】

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 車中でどんちゃんと話していたが、どうやら台風18号の影響で上流部に土砂崩れが発生したようである。 岸際に積まれていた土は、その名残のようだ。 しかし2週間前の台風の影響が未だ残っているとは…自然の力は侮れないものである。

 などと呑気なことを考えていたら、次にまわった2箇所のダム湖も土茶濁り、しかも上流部は道が崩れて進入不可能状態であった。 台風の影響は想像以上に広範囲に渡っているようであった。 この時点で日は完全に昇ってしまい、TOPがオイシイ時間はどんどん無くなっていった。

 止む無く途中にあった溜め池を第2ステージにすることにした。 先行者2名が入っていたので、反対側にまわろうとしたが、「まずは、足元を…」と、先行者が入っていなさそうなポイントへ入った。

 岩盤が岬状に出っ張っている箇所に狙いを定め、「トリプルインパクト120」をキャスト。 こういう小場所の場合、最初の1キャストが勝負だということを、先日のへっちセンセイとの釣行で学んでいた。 幸い、キャストは狙ったところに決まっているので、出るのであれば、岩盤が出っ張った箇所に接近した時のはずだ。

「パシャッ!」

 果たして狙い通りに出はしたのだが、乗らず…。 焦らずに、次のキャストはミノーに換えて同じコースをスローに通してみたが、これまた反応無し。

 岩盤の向こう側へと釣り進んでいくと、向こう岸からケンちゃんがキャストしていた。 話を聞くと、ラインブレイクして浮遊しているプラグを救出中とのことだ。 ところが、肝心のプラグが風で流されたのか見えなくなって困っているようだ。

 「そっち側からオレのプラグ見えへんか…うわっ、来た!」と、ケンちゃん! 適当にキャストした救出用のプラグにヒットしたようだ。 釣れたバスをこちらに見せてくれた。 「とりあえず、暫定1位やな、ハッハッハッ!」 おかしい、あのコースは先に流したはずなのだが…。

 ポイントを休ませてリトライしてみたがNGであったので、見切って移動開始。 しかし、どんちゃんとケンちゃんが先行していたので、逆方向へ…。

 少しの間釣っていると、お松が追いついてきた。 状況を聞くと、どんちゃんはキャスト時にプラグを立て続けに2個飛ばしてしまうトラブルに見舞われ、現在救出作業中とのこと。 どうやら皆苦戦しているようだ。

 しばらく「CB−250」を使って、お松と先を争うように護岸沿いを攻めていたが、全然ダメなので先に撤退。 土手から周囲を見回してみた。

 このポイントは上下2段の池で構成されているのだが、この日は下の池はほとんど干上がっていた。 しかし、川のようにミオ筋が残って、その先にまだ少し池の形状が残っていた。

 つまり、池自体が何分の一に凝縮されている訳だ。 「ここは一発、博打だ…」 と、かつて池の底であったはずのスロープを降り、ミオ筋伝いに中心部へ接近してみた。

 泥底に足を取られながら近づいてみたら、ミオ筋の流れ込み付近は生命感に満ち溢れていた。 水深30〜1m前後に干上がったエリアはミオ筋から流れ込むフレッシュな水を求め、鯉の尻尾や背中がいたるところでうごめいている。 「この中にバスも交じっているかもしれない…」と、「ワンマイナス(小)」をキャストしてみた。

「ボコーン!」

 プラグを引いてみたら、真横で水柱が立って、大きな魚体が四散していった。 鯉が身の危険を感じて逃げているのだ。(ガッカリ)

 「どうや?」お松が追いついてきた。 「まあ、投げてみてよ…」と勧めたら、やはり水柱と共に巨体が四散していく。 一匹が驚いてダッシュすると、近くの鯉も連鎖的にパニックに陥り、猛ダッシュしていくので、広範囲のポイントが潰れてしまう。 少しの間、釣り進んでみたが、どこも同じような状況であった。 これでは釣りにならない…。

 汗をかきかき元の場所に戻ってみたら、ケンちゃん2匹、どんちゃん1匹という結果であった。 どんちゃんなど、40UPを始め、数匹をバラしたのこと。 我々とは対照的にアツい釣りを楽しんでいたようだ。 博打に負けたらこういうことになるのだ。 救いは、まだ追いつくことが可能な差であることくらいか…。

 「なんかヤバいぞ…」とお松と顔を見合わせた。 否定したかったが、「ホ○リ」の3文字が脳裏をよぎっていたのも事実であった。


【得点表】

メンバー/ラウンド 1st 2nd 3rd 4th Total
お松    
ケンちゃん    
どんちゃん    
タク    

●バス=1 ●ナマズ=−256 ●その他:審議

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