【第5次バス釣り大戦】(2/3)


 次に行った野池は、中規模ながら、ウイードの発育も良好で、なんとか一匹獲れそうな ポイントであった。しかし、朝から移動の連続で、いまひとつ、ルアーローテーションの 流れに乗れていなかったこともあり、バズベイトとかで活性の高いバスが喰らい付いてくれ ないか試してみた。

 と、ケンちゃんにヒット!25cm程のバスをぶら下げ、苦笑いしている。聞くと…

(1) 10m先のブッシュの影にワームを送り込もうとしたが、誤ってブッシュに 直撃させてしまった。
(2) 引っ掛かったリグ(テキサスリグ)を回収しようと2、3回程引っ張って みたら、勢い良く外れた。
(3) 外れた反動で、ワームが足元のブッシュの影 (通常にはキャスト不可能な角度) にスッポリと着水し、ヒットした。

 以来、「ケンちゃんのVの字切り」と呼ばれ、 「幻の技」として語られるようになった。しかし、一匹は一匹である。なんとも うらやましい。お松は…と見ると、この野池で最もオイシそうなポイントにせっせと ノーシンカーワームを送り込んでいる。釣れるのは時間の問題のような気がして来た…ら、 「バシッ」とアワセている。本当に釣ったようだ。サイズは25cmというところか…。 なんにせよ、最初のバスを獲って余裕をかましている。

 好調な明石チームに対して、徳島チームは沈黙を続けていた。リグを変え、ポイントを 変え、バスの居所を探しては移動してみたが、池を一周してもアタリも取れない状態で あった。少し気持ちも切れているようで、イマひとつ集中しきれない。

 「メシ行こ、メシ!」と叫ぶ。昼食には少し早いが、 朝が早いこともあって、空腹であったし、なにより、気分転換をしたかった。一路 「喫茶店BASS」へ向かう。日ごろネット上で お世話になっている管理人さん達はこの日は「がまかつフェスタ」の実行委員で不在で あったが、一度訪れたかったので、20分程車で移動して行った。

 昼食後、しばらく店内でくっちゃべった後、午後の部へ…。 「喫茶店BASS」の「焼きそば定食」は 美味しかった。今度は「シーフードピラフ(大)」にチャレンジしたいところで ある。(どんちゃんが食べていた)

 さて、午後イチは、加古川の中流域まで移動し、「がまかつフェスタ」が行われている 場所の対岸から少し下流に陣取ってみた。しかし、先行者が居たので、狙いたい深場を 攻められない。流れが澱んでいるシャローしか攻められないのだが、こういった場所を 日中に攻めても、あまり釣れる気がしなかったので、トップウオータープラグとかで ついつい遊んでしまった。

 と、単発であるが、ライズが起こった。どうもシャローにバスが付いているようで ある。これを「釣れないバス」と独断し、無視していたのだが、お松が何気にスラッゴーの ノーシンカーリグをキャストしたその一投目に 「ドカン!」と大きめのアタリがあった!

DON'S GOOD BASS! どんちゃんにもヒット!(ヤバイ〜)
 「ウソみたい…」とお松がへらへらしながら手にした バスは42cmあった。これを単なる「出会い頭」と自分に言い聞かせていたが、 どんちゃんは違った。同じポイントをこれまたギャンブラーのノーシンカーで探った ところ、数投後に45cmの良型バスがヒット!あっという間に最下位に置き去りに されてしまった。

 ヤバイ!お松とどんちゃんの安堵の表情を見ると、強烈に焦ってきた。ケンちゃん にもプレッシャーをかけられる。

「あれ、まだ釣ってないヤツがおるんとちゃうの?」

 ここは努めて平静を装い、ギャフンと言わせるようなメソッドで釣って見返して やろうと、大きめのミノーや、クランクベイトをキャストするが、目の前の状況を 無視したメソッドで釣れる程、現実は甘くなかった…。 (だいたい、いまどき「ギャフン」なんて使わないよな…)

 1時間以上粘ったが、誰にも反応が見られないし、先行者も移動する気配がないので、 休憩がてら、次のポイントへ移動を始めた。

【続く】