【第5次バス釣り大戦】(3/3)


 加古川市のジャスコで、どんちゃんのウエーダーを修理する接着剤を購入し、 ついでに一服入れた。この時点では、夕マヅメにウエーディングして、トップで バンバン巻き返しを計るつもりであったので、あまり悲観的に状況をとらえていな かった。 (まだ自分の置かれた状況を正確に把握できていない…)

 次に訪れたポイントは、比較的深場な個所で、ウエーディングできそうに ないポイントであった。バスが付いていそうなポイントも今ひとつ見当がつか ないので、スピナーベイトを広範囲にキャストし、移動していった。

 途中、親子連れがルアーをキャストしていたので、少し離れた場所で釣りを していたら、父親の方にヒットしたらしく、子供が舞い上がって大騒ぎしている。 なんか微笑ましい光景であった。しかし上がってきたのが40cm程の 「ライギョ」であった為、別の意味での 大騒ぎとなっていた。(グロいもんな…あれ)

 と、私のTDバイブに「プルン」と生命反応があった! 一瞬遅れて大アワセをくれてやったが、残念なことにフックアップには至らなかった。 根がかりを恐れてダブルフックにしていたのが裏目にでてしまった…。 鼻息を荒くしながら同じポイントにキャストしてみたが、根がかりしてロストして しまった。魚は掛からないわ、根がかりはするわ…この局面において、私のダブル フック仕様はモロに「逆効果」となってしまった。

 「さあ、次で最後にしよか!」とお松の声と共に 少し下流域へ移動した。そこは、橋有り、浅瀬有りの、まさに雑誌で見たような 光景が広がるポイントで、ここへ来て、ようやくウエーディングができるシチュ エーションとなったので、嬉々として川へ降りて行った。

 「メークミラクル」を完成させる為、ロッドには 「ジャイアントドッグエックス」を結び、遠投に 遠投を重ね、せっせと引いてみた。ここで、このお宝ルアーで1匹釣れば、格好は 付くであろう。

 しかし、いかにも釣れそうな状況に反して、まったく反応が無い。5月上旬では 少し時期尚早なのだろうか?もっとシビアに…と橋桁周辺をネチこく攻めていたら、 橋桁にまとわりついていた工事用のビニールシートに引っかかってしまった。 「ヤバイ!あのルアーだけは無くしたくない!」 と、苦労して橋桁に取り付き、なんとか回収した。橋桁周辺は流れが強く、川底も 流れによって深くえぐられていたので、冷や汗ものの救出劇であった。このどさくさに、 かなり使い込まれた「リップレスベイト」を拾うことができた。

 回収に夢中になっていて、気が付かなかったが、日はかなり傾いており、残すところ あと1時間あるかないか…という時間となっていた。

 橋の上流は、少し流れが緩やかになって、両岸にアシが生えているので、 最後の望みをかけて、アシ際をせっせとキャストしながら上っていった。 「ジャイアントドッグエックス」は今回、初めて実戦投入したのだが、噂通り、 扱いやすいプラグで、ロッドアクションに敏感に反応し、「クイッ、クイッ」と 首を振って艶めかしい引き波を立てている。

 「ジャポッ…」と、小さい波紋がプラグの横で 起こった。バスのアタックだ!息を潜め、アクションの速度を変えないよう意識し、 次のアタックに備える。次のアタックで勝負は付くであろう…。来い!来るんだ! 来て!来てちょうだい・・・‥… お願い〜!! (魂の叫び)

 しかし、次のアタックは起こらなかった。ガクッと力が抜ける。と、フォローベイト と思い、フィッシングベストを探ったが、ポケットの中は大型ペンシルばかりで、 ソフトタックルは持ってきていなかった。

 車まで1km以上離れているので、取りに行ってたら、文字通り「日が暮れてしまう」 であろう。誰かに借りたくとも、一番近くにいるどんちゃんでさえも、100mは 優に離れている。

 せっかく反応があったのだから、もう少し攻めてみようと、せっせとペンシルを キャストしていたが、その後はまるで反応が無かった。諦めて皆と合流したら、 誰も釣れていなかった。思った以上にキビシイところだったようだ。

I got No Fish!
「デスラー総統バンザ〜イ!」

 こうして、大戦史上初の「ホゲリクン」が誕生してしまった。とりあえず、ホゲリ クンの証として、どんちゃんが年末の釣行で拾ってきた 「トップクラーケン」というグラ○ダー武蔵モノの イロモノルアーをタックルボックスに入れることになった。次回のホゲリクンが出るまで、 この「トップクラーケン」は私のタックルボックスに居座るのだが、果たして出て行く ことはあるのだろうか?
【最終結果】

●個人戦
メンバー名 ポイント 順位 備考
お松 1位 バス2匹
ケンちゃん 2位(同時) バス1匹
どんちゃん 2位(同時) バス1匹
タク 4位 ボウズ

●チーム戦
チーム名 ポイント 備考
明石チーム バス3匹
徳島チーム バス1匹

●バス=2 ●ブルーギル=1 ●ナマズ=−20000 ●その他:審議