*ベリーベリーコロシアム*
〜喰われゆく魂〜

「離脱ナンバー1
ブラックベリー=ラクラーゼ」
「追加ナンバー!
カカオ=ブラッシュ!」
「追加ナンバー2
パフェ=クラリーノ!」

上から、ブラック、カカオ、パフェ。
意味不明な事を言うのは、この孤児院メンバーの証拠(意味不明)

「さすがに荷物持ちなしは疲れるわぁ……」
「だから、なんなのよぉ!!!」
「そうッス!なんなんッスか!!」

訳が分からず、ブラックに問うカカオとパフェ。
ブラックは、2人の様子を見て、言った。

「?言ってなかった?ワタシ———」



「ブラックは出てくのよ。」
「あ?ショート。
ホントなの?それ。」

ストロの問いに、コーヒーを飲みながら答える、孤児院を任せられているショート。

「そうよ、今頃、カカオとパフェを使って荷物持ちさせてんじゃない?」
「ラズ姉は…知ってるの?」
「ラズは、親友でしょ。知ってるに決まってるでしょ
ホワイトは知らないんじゃない?」
「ふぅん………」

生返事をしながら読んでいた本を机に置くと、席を立った。

「何処行くの?」
「ホワイトん所。」
パタン…

ショートは、閉まった扉の方を見ながら、浅く溜息をついた。

「ホワイト!!
やっぱり此処に居た……。」
「ストロ?
どうしたに?」

突然走ってきたストロに内心驚きながら、首を傾げて問うホワイト。
そんなホワイトに、ストロは、驚くなよ?と言うと、ブラックが孤児院を出て行く事を言った。
ホワイトは、一瞬動きを止めると、笑い出した。

「にははははっそんな嘘通じないによー!」
「ホントだよ!こんな嘘ついてもしょうがないでしょ!」
「はは…は…は…は、は…。」
「?」

何時までも笑うホワイトを可笑しく思い、ホワイトの顔を覗き込もうと、
膝を曲げると、ホワイトは立ち上がり、駆け出した。

「ホワイト!?」


しょせんは———


負けたまま。


そのまま逃げられるなんて、


悔しすぎる。


なんとしても…


それは、アタシの、


使命だから!




〜ホワイトの回想開始〜
『は〜はっはっはっは
これを見よ!』

ホワイトの母は、そう言うと、手に持っている巻物(!?)をバサッっと音を立てて開いた。
ホワイトは、食べていた物を噛めず、母の持っている物を透視した。

『こ・れ・が・
我が家の大切なモノ!!
禁断魔法・デスの手順だぁ!』
『は…?』

母の言ってる事が理解できず、間抜けな声を出すが、母は構わず続ける。

『そこで問題だ!!
こんなものあるから毎晩襲撃にあう!!
だから…ホワイト!!』
『な、なんだに…。」
『この手の魔術師を消してこぉい!!
と、いうわけでいってらっしゃい!!!!』
『に゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?』
〜ホワイトの回想終了〜



ドドドドドドドドドドドドドドドド………
「あとこれもー…。」
「ま、まだあるんスかぁ!?」
「…落としたら、許さないから。
それは大事なモノが入ってるんだから…。」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド………
「「え、えぇーーーー?」」
「ん?」
ドドドドドドドザァアアアアアアアアア!!!!!

先程からもの凄い音をたてているのは、ホワイト。
どうやら、そのまま突っ込もうとしたが、避けられたらしい。

「何で避けるにかぁ!!」
「久しぶりねー?ホワイト。元気だった?」

怒鳴るホワイトを、無視し、あくまでも笑顔&マイペースで話すブラック。

「で、何のよう?聞いたの?ストロあたりかしら?」
「そ、そんなことよりも!」
バッ
「勝負に!!!」
「いいけど?あんた、勝算でもあるの?」
「ちがうにっっ
大切なのは…そんなんじゃない、に。」
「じゃぁ…どう言うことよ?」
「えっえっ
そ、そんなことより、あんたの愛用のラベルにぃ!」
「あぁ…これ?これは———…」

自分の右腕に付けているラベルに、手を置き、目を瞑るブラック。

「デス…………よ。」
「デス………?」
「そう。」

訳が分からず、繰り返すホワイト。
繰り返し言ったホワイトへ、頷き、喋りだすブラック。

「————————。」
「————————。」
「————————。」
「———————…。」
ゾクッ
悪寒が背中に走り、崩れ落ちるホワイト。

「ブラックー!」

ホワイトが崩れ落ちたと同時に、ブラックを呼ぶラズ。

デス…それは、死。


(な、何だったにか…?!今の悪寒と殺気は…っ)


これは……そうね、生まれてもった


「ホワイト?」


どうしても


はずすことの許されない


そうび


持っている者すべてが


いつか喰いつくされる


そうね…中から、じわじわと……。


近くに居る者にも、それは、うつる


ざんねんだけど


(ざんねん…?)


「ならなんで…」


被害者がまた、一人。


「楽しそうだったにか…?」


死んだわ…


「なんだったのかしら?ホワイト。」


ほら…


「しらない。それより、何のよう?」


聞こえない。


「昔の話しだけど…。
私、友達がいたのよ。」


聞こえたくない。


「でも事件が起きてからプッツリ消えたのよ。
それで…ホワイトがけしかけてきた時、思い出した。」


“秘密。きみ泣いちゃうから。”


「あなた、あの時、ファミリーネームを言わなかったでしょう?」

ラズは、言葉を止め、俯く。

「あなたは、ブラックベリー=ラクラーゼ。
私に近づきすぎたせいで、デス使いとなった、私の…」

「私の大切な友。」


バサッ


死の


叫び声…………。



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登録日 :   2002年08月24日 15時32分38秒
更新日 :   

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