都市を支えるエネルギーは電力である。現代社会では電気抜きには語れない世の中になった。こうやってインターネットが出来るのも電力があるからである。
では、電力はあるものなのか?いや、作り出すものである。我々が使っている電力は造りだしているものなのである。電力はエネルギーである限り、何かのエネルギーを使って作り出されているということも忘れてはならない。
我々の使う電力は発電所(発電施設)で造られたものがほとんどである。試験運用を含めて使われている発電施設として、火力(石炭、石油、ガス)、水力、原子力、風力、太陽熱、潮力、波力、地熱、海洋温度差、燃料電池発電などで、将来に向けて開発されているのは熱電子、熱電気、電気流体、MHD、マイクロ波、核融合などがある。
ここではSIMCITYに出てくる発電所の説明をしましょう。
発電施設 |
面積 |
費用 |
MW/月 |
費用
/MW |
登場
年 |
汚染 |
年数 |
NIMBY |
大気 |
水質 |
ゴミ |
寿命 |
減退 |
R |
C |
I |
他 |
電線 |
1x1 |
15 |
なし |
なし |
1900 |
0 |
0 |
0 |
なし |
なし |
-15 |
-15 |
− |
− |
つなげるより、間隔を開けた方がいい。風車で代用することが多い |
石炭発電所 |
4x4 |
5,000 |
6,000 |
0.83 |
1900 |
5,000 |
3,000 |
50 |
70 |
56 |
-90 |
-70 |
-15 |
-15 |
安い割に効率がいいが、ものすごい汚染源となる |
石油発電所 |
4x4 |
8,500 |
7,000 |
1.21 |
1900 |
3,000 |
1,750 |
50 |
70 |
56 |
-70 |
-55 |
-15 |
-15 |
現在も主力で使われる平均的な能力(汚染が気になるが)が魅力 |
ガス発電所 |
4x4 |
4,500 |
3,000 |
1.5 |
1955 |
2,000 |
1,250 |
50 |
80 |
64 |
-60 |
-40 |
-9 |
-14 |
汚染の少ない火力発電だが、発電量が少ない。同じ面積を風車にした方がいい |
原子力発電所 |
4x4 |
20,000 |
16,000 |
1.25 |
1960 |
25 |
50 |
50 |
60 |
48 |
-110 |
-80 |
-30 |
-12 |
メルトダウンがなければ、汚染も少ない優秀な発電所。NIMBYのかたまり |
風車 |
1x1 |
250 |
200 |
1.25 |
1980 |
0 |
0 |
0 |
120 |
96 |
-15 |
-14 |
-4 |
-9 |
寿命も長く、クリーンで効率もよいが安定性に欠ける。坂があると能力が上がる |
ソーラー発電所 |
4x4 |
15,000 |
5,000 |
3.0 |
1985 |
0 |
0 |
0 |
100 |
80 |
-35 |
-14 |
-4 |
-9 |
面積と費用の割に得られる電力が少ない。クリーンさと寿命が魅力 |
エネルギー焼却炉 |
3x3 |
25,000 |
5,000 |
5.0 |
2000 |
2,500 |
1,500 |
0 |
70 |
56 |
-35 |
-15 |
-8 |
-12 |
ゴミ処理がメインの為、発電効率は悪いが両方の機能があるのは便利 |
マイクロ波発電所 |
4x4 |
30,000 |
14,000 |
2.14 |
2020 |
50 |
100 |
50 |
80 |
64 |
-50 |
-18 |
-7 |
-12 |
クリーンで、発電量も安定しているが、値段の割に効率が悪い |
核融合発電所 |
4x4 |
50,000 |
50,000 |
1.0 |
2050 |
25 |
25 |
50 |
60 |
48 |
-50 |
-18 |
-7 |
-12 |
最強の発電所。多少のゴミとNIMBYはしかたない。値段が高い |
※「減退」とは最大発電量が下がってくる時期のことである(ある程度ランダム)
見てわかるように、SIMCITY3000の中で一番効率のよい発電所は核融合発電所です。その為、プレイヤーが人口の多い都市を作るときに多用されます(面積あたりの効率も高い)。現実的にこんなうまい話はあり得ないが・・・ゲーム性には必要。
汚染を出さないクリーンなエネルギーとして多くの人が興味を持つ風力発電(風車)と太陽光発電は効率が悪い。理由は電力を作るエネルギーの絶対量が少ないからである(火力、原子力などに使われるエネルギー(火)はものすごい量なのである)。ただし、電力に使われるエネルギーが少ない(弱い)為、設備としても長く使えるものとなる。なぜか運営費のかからないSIMCITYでは、長期的に使える発電施設というのも長い目でみれば得になることもある(だってずっと市長をやるんだもん)。
都市に必要なだけの電力を供給することが望ましい形となるので、都市のサイズにあった発電施設を選ぶ(もしくは組み合わせる)必要がある。さらには時間的な経過も考え、どれぐらいの期間これを使用するか、どれぐらいの汚染が発生し対処するか、などを考えないといけない。ゲームなので時間が経てばどんどんお金が貯まっていっていい発電所をどんどん建てていくことが多くなるが、発電量を抑えるためにも「電力節約」や「電灯の自動化」条例を設定することが現実の世界と同じく必要なことである(ゲームの中では発電所の能力を上げるようになっているが)。
電力の世界はゲームのように簡単ではない。夏場に気温が一度上がるだけで発電所を増やさなきゃいけないようになりつつある。そして、発電するエネルギーも無尽蔵ではない(実はまだ石油が埋蔵されているとかいう問題ではない)。無駄な電力の消費を抑える仕組みも昔よりさらに必要となってきているのである。
次回では実際の発電所も考慮に入れて発電所を考えてみる
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