『都市育成シュミレーションとしてのSIMCITY』研究レポート
レポート18〜学校と教育指数〜


 登場はSIMCITY2000からだが、れっきとした学校が存在する。SIMCITYはアメリカ製なので学校もアメリカ式である。
 アメリカの学校は6才〜18才までが初等・中等教育となっていて、その構成は複雑ではあるが、基本的にこれが普通の義務教育となっている(州ごとに違う)。その後ろに高等教育となる大学が存在し、これもまた様々な形式をとる(詳細はこちら)。
 SIMCITYには教育指数という物が存在し、そのレベルに応じて産業発展(特に工業)が加速するという代物である。SIMCITY内部では教育レベルが上がることによって工業がクリーンな産業(汚染が少ない)の発展が進むということとなる。これは学習していくことによる技術の発展を表しているのだ。他にも教育指数が高ければオーラが良くなったり、学校を建てることによって周辺地価が高くなることもある)ちなみに教育レベルというのはあくまでも学歴やIQ、偏差値とは違うものだということは忘れないように。

 では、その教育指数とやらを見てみましょう
 これがSIMCITY3000における(その都市の)教育指数を表すグラフである。少々見にくいかもしれないが、教育指数が87、労働教育指数が97となっている(教育指数の最大は150とのこと)。労働教育指数については未調査だが、(計算してみると)恐らく労働力となる年齢の中での平均教育指数である。このグラフはまだ都市が発展段階なので全体的な数値は高くはないが、都市を発展(教育の発展)をさせていけばおのずと数値は上がる。とはいっても最大でも130ぐらいしか見たことないのでその辺が限界かもしれない。
 
 教育レベルの仕組みについて
 新たな都市をスタートした場合、まず教育指数の初期値が与えられる。この初期値はその都市の労働教育指数を5で割った値(=19.4)となる。なるほど、これなら上図の初期教育指数の値とぴったりだ。このため大学卒業までに教育指数を上げて卒業させないと、いつまでたっても下の世代が育たないこととなる。また、 シム人は大学を卒業後年々学力が低下するので、それを抑える為に文化活動を刺激する建物(図書館と博物館)を建てなければいけない。また、条例にて教育指数の低下を抑えさせることも出来ます。
 SIMCITYのゲーム内ではこの処理を毎年行い、教育指数を算出してこれを工業の発展などに結びつけていく仕組みとなっている。
学校(School) 予算:§500 経費:§30/月
机の数:収容できる生徒の数(3000人)
生徒の数:6歳から18歳までの人口
6歳〜18歳までの教育指数を上げる。
市立大学(City College) 予算:§3000 経費:§125/月
生徒の数:7500人
出席した生徒の数:19歳〜24歳までの人口
19歳〜24歳までの教育指数を上げる
図書館(Liberary) 予算:§1000 経費:§60/月
蔵書:
貸し出し冊数:人口
一つで41000人のシム人の教育レベル低下を遅らせることが出来る
博物館(Museum) 予算:§1500 経費:§90/月
総入場者数:人口
化石の数:
一つで83000人以上の人の教育レベル低下を遅らせることが出来る
 どの施設にも「グレード」という項があるのだが、これはどれぐらいの効率で機能しているかということを表しており、A〜Fのランクで標示される(を見たことがあるような気が・・・・確かあるぞ)。学校、大学の場合は生徒と教師(教授)の比率によって算出され、図書館、博物館はその効能最大人口を超えた場合にランクが下がることとなる。

 また、教育機関は教育予算を100%以下にするとグレードが落ち、ストライキが起こる。これは教育がなされなくなるために、教育指数にも絶大な影響を与える。逆に、予算を上げてやることにより、教育機関の発達がめざましくなる、という効果がある(未確認)。


 他にも前述したように、以下の条例によって教育指数の低下を抑えることが出来る
リトル
 リーグ
若い悪ガキたちに精力の健全なはけ口を提供するので犯罪が低下(まるでルーキーズのよう)。さらに運動することによって頭が活性化されて教育指数も上がる(科学的証明されてます。文武両道の精神)。もちろん教育ママから「こんなので賢くなれない」といったたぐいのお約束の反論がおこる。  〈月§0.0007/人の経費〉
弁論大会 指導員や特別プログラムなどの教育手段によって、都市の読み書きのレベルを上げる。シム達、特に若い世代は、この学校以外の教育制度を利用して、読書力を高めたり、他の技術を学習したりする。  〈月(§0.0000125/人)+(図書館の費用)の経費〉
夜間外出
 禁止令
これは22歳以下のシム人が午後10時以降に外出するのを禁止する条例で、違反者は警察に捕まる(アメリカは都市が警察をもつので都市条例はきっちり守らせます)。これは犯罪率を下げると共に、健全な青少年を育てるため、教育指数が上がる。  〈月§0.0001/人の経費〉
 一見、「こんなので教育指数が上がるのはおかしい!」「ガリ勉を育てる気か!」と文句を言われそうであるが、これが事実なのである。日本の学生・・・どうなってますか?といったところでしょうか。まぁ、人間らしくないかどうかは別にしますが、勉強しないで環境を守る技術を作ることもまた、出来ません。また、戦争において群衆が簡単に動くのは勉強が足りないからです(そういう規制を軍がするのです)。平和の中だと勉強することの大事さを忘れてしまいますが、やはりほとんどの貧しい国の子供達は勉強をしたがってる。というのもまた、事実でしょう。

 
この背景は名門(一流)大学です
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