霞拳志郎もびっくりの魔都上海と北京ダックその6

     二日目〜海、ひたすら海〜
最終更新日
2001/8/27
 ・・・二日目は全くの海上で、まわりに何もないハズなので朝日を拝もうと思ってた。

 AM 4:30頃、地震のような激しい揺れに皆、目が覚める。まさに飛び起きた状態だ。こんなのは阪神大震災以来の気がする(現場に居合わせたわけではないが※1)。目を覚まして窓から外を見ると激しい波しぶき。そう、舟全体が激しく波にゆられているのである。まるでプールにある人工波発生装置のようだ・・・いや、あんなものではない。マンガのような激しい上下運動に見舞われたのだ。外はよく見ると雨。しかも風が強いことがすぐわかる角度で降っている。窓もがたがた言わせている。・・・・海はコエエよぉ。こんな海に漂流した日にゃあ、やっぱ助からないよな。良かった、いい時代で。
 というわけでそんな天気では朝日は拝めそうもないのでまた寝ることにした。

 さて、どうも低気圧の中を通っているらしいので激しい航路になっているようで、7時に朝食(無料)が始まるものの、間違いなく吐きそうなので大人しく寝てることにした。もう、船が揺れてるときは寝るしかないです。

 昼頃になり、なんとか低気圧を脱出したようなので風雨の方は収まってきていたので起きてみた。しかし、昨日のカラオケのうるささはどこへ行ったのかというほど昼間だというのにな〜んか静かである。どうもみんな酔っているようで、船の至る所に「嘔吐袋(※2)」がかけてある。というかかけすぎなぐらいかけてある。どうも6〜7割ほどの人がダウンしている模様です。確かにダウンしたくなるわさ。揺れ自体はもうだいぶ収まって外海らしい波以外の激しい揺れはないのですが、ダメな人はずーっとダメなようで昼飯時にも起きあがれない人も結構いました。ドアの開いている所を除いてみるとみんなカーテン閉めてる(※3)のですが、カーテンから手や足だけ出てたりとそれは地獄絵図さながらでした。

 お昼なので昼ご飯を食べることになります。朝ご飯を食べなかった私は凄く快調です。無料の朝食を食べなかったことは悔いが残りますが、食ってたら今ごろ永久の眠り(とわのねむり)についていたかもしれないのでナイス判断ということにしておきます。昼ご飯はハンバーグやエビフライなど百貨店の最上階のようなメニュー(※4)がありました。無料スープが米を使ったような謎なシロモノだったんですが・・・・味ないので塩を入れることにしました。未だにこの料理がなんだかさっぱりわかりません。それにしてもジャスミンティー薄いし。

 まぁ気持ち悪くなるほど酔ってるわけでもないですが、小休止ということですこしばかり横になります・・・・本を読んでいると酔ってくるのでワンダースワンをやっておりました。ゲームは酔わないのか?というつっこみを受けそうですが、ゲームしてれば我慢するもんです。それにしても「酔い」という物はまったくヘッチャラ(死語)な人はヘッチャラで、ダメな人は全くダメっていうのは面白いところです。三半規管の違いでここまで違うのだろうか?不思議なもんです。

チェーンで繋がれてるのがわかるかな
 夕方、目も疲れやることがなくなってきたので、せっかくある「卓球場」を利用することにしました。とはいってもマハしか元気でないので二人でバトることにしました。苦労した手続きを済ませ、ラケットを借りました・・・このラケットシェイクハンド(※5)なのに片面ゴムじゃないよ。しかも持つところが短い。どうも中国式のラケットなのだろう(※6)。200円払って、時間制限ないみたい。いいのかなぁ。っていうか言葉通じてないだけだったりしてね(笑)。卓球場にはマイラケットを持った中国少年がいたのでおそらく卓球代はタダで、ラケットとボールが有料のようですね。

 さて、卓球場に行くとチェーンで床に固定されている卓球台が(写真)!やはり揺れたら動きますからね。というか船内の机とか椅子とかはみんなチェーンで固定されてます。常識ですね。
 そんな卓球台を使うわけだから卓球台は安定している。しかししかし、プレイする人はそうはいかない。船が揺れるたびに足を踏ん張るから裏をかかれるとまったく動けない!頭でわかっていても体が動かないもどかしさをこんな所で感じるとは思ってもみませんでした。船卓球恐るべし。これは流行るぞ、「船卓球」(ホントかよ)。っていうか船卓球をやって中国人は卓球がうまくなっているのか?・・・・・みんな船乗ってる訳じゃないか。船に乗られる機会のある方はぜひとも「船卓球」をやってみてください。悔しさ倍増です。また、この船は卓球場といっても単なる部屋なので、天井が低い!なのでバウンドを強くすれば天井を利用した3次元殺法が出来る!(というか普通の戦い方でも3次元)

 ってかこんなのはもはや卓球ではない。求ム、「船卓球」スポーツ化(笑

 卓球場の横のゲームコーナー(すべて日本のもの)にいったら「雷電2」というシューティングゲームがあった。たしか5年以上前の物だったと思うがちょっとだけやってみることにした。しかししかししかし、残機1って・・・当たったらもう終わりかい!戦争の怖さを味わってきました。

 夕食は結構みんな起きてきたけど、マスターは結局三食抜きでした。後日、「こんなに寝てていいんだろうか?」と普段からかけ離れた体験に戸惑い気味でした。

  夕食の後にパーティーがあったんですが、シャワーを浴びたらすぐさま酔ってしまいそのままダウン。なかなかムズカシイネ、船シャワー。


 今日の天気はこんな感じで夕日どころか太陽も現れませんでした。まさに海の上で、な〜んもないのよね。ある種特別だけどある種寂しい。
 

 AM 1:00、なぜか食堂で騒いでる集団が・・・・やっぱり元気な人は元気なもんですね。


※1:阪神大震災発生時の揺れは遠く離れた地域にも及び、私の住むところでも震度3〜4が記録された。




※2:おうとぶくろ。ゲロ袋のこと。紐がついているという変わったビニール袋。おそらく縛って捨てられても困るからそのまま持ち歩いてトイレに流せということだろう。



※3:ベッドにはカーテンがついてますが、かならずしも寝るときにやるものではなく、防犯対策としているように見せかける時にも使います。


※4:お子さまランチなどを排出したデパート・百貨店のレストラン。最近はチェーン店やらグルメ店などにより消えつつあるのかな。





※5:握手するような持ち方をするのでこんな名前になったとしか思えない名前。まーるいやつ。

※6:あとで調べたところ「中国式ペングリップ(丸形)」というやつらしく、「日本式ペングリップ(角形)」というメジャーなラケットと同じ持ち方をするから片面ゴムらしい。
【おまけの話】
1.大きな集団が夕方ロビーで太極拳をやっていた(昨日は晴れてたからデッキで)。女の子もいるけどギャルっぽい人はいないね、やっぱし。いたら怖いが。
2.無理したら酔います。適度に横になって休むのが一番でしょう。無理すると後が大変です。朝酔い止め飲んだけど「ずーっと効き目があるなぁ」と思いこんでいると酔わないんだな、これが。一種のプラセボ効果だね。

《参考》今回使用したお金
 昼食:700円ぐらい
 卓球代:一回200円(ラケット、球代)
 ぼったくり雷電2:100円
 夕食:(お刺身出るも高いから買わない)650円(牛乳は必須ね)
 うるささに負けて起きて飲んだピーチウォーター:150円
 
       
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