霞拳志郎もびっくりの魔都上海と北京ダックその16

     五日目〜中国語がわからなくたって〜
最終更新日
2002/4/1
 さて、上海博物館の続きだが、もうちょっと違う毛色の物も紹介することにしよう。例えば右の民族衣装コーナーとかのとか、いかにも中国の博物館っぽくなってきた。いや、別に青銅器とかも中国っぽいんですけど、日本に伝わってきてるせいかどーも珍しくなくて・・・。
 でもあんまり珍しくないのか人が少ないね、ここ。今もこの格好をしている所もあるからかなぁ。
 















※:中国の後漢末期から三国時代末期を描いたお話。横山光輝の漫画版(全60巻)など一般に知られているものは三国志演義というフィクションを元にしたもの(フィクションじゃない物は区別して正史と呼ばれる)。



※2:しょかつ・りょう・こうめい。天才的軍師の代名詞とも言える三国志の登場人物。が、それも演義版の影響で、正史では軍略家と言うよりも有能な政治家、だったらしい。「三顧の礼」で劉備に迎えられた。某誌掲載の政治マンガもモロにこれを意識している。

※3:そうそう。三国志で最も巨大な影響力を持った人物。三国の一つ魏を建設。三国志前半の主人公といったところ。「乱世の奸雄」

※4:りゅうび。曹操のライバル。孔明が来るまで全国を流れた漢の皇帝の末裔。こちらが主人公として語る三国志が多い。蜀の建国者。

※5:かんう。劉備の義弟。2メートルを超す巨漢でエラく長い髭を携えていた、60キロもある薙刀を振り回した豪傑。義理人情に厚いため今も神として崇められている。中国のお店では関羽像がおいてあることが多い。

※6:ちょうひ。劉備の義弟。その力は関羽と並び三国志最強クラスの武将。涙もろくひょうきんなところが人々に親しまれている。

※7:りょか。関羽に仕えていたことでも有名。実は三国志演義の中で最も登場回数が多い人。でも話の主役を張ることはない。




























※8:中国の警察。人民公園に上海市人民政府があるのでそこで公園を監視していそうだから。


※9:前にししょうたちが人民公園で花火をやったら捕まったらしい。

 お次の中国っぽいのはこれ、ちょっとガラスに反射したものが写り込んでわかりづらいが、お面である。それもただのお面ではない、
  三國志(※)
 のお面なのだ。おお、さすが中国。
 
 一つ一つに名前が書いてあるのでこれが誰だというのが大体わかるのだが(ちょっと字が違ったりするのもあるけど)、パッと見た目でわかってしまうものも結構ある。中国語だろうと三国志は三国志だ。例えばこれ、どうみても諸葛亮孔明(※2)。そう書いてあるけど。他にも色々おります、曹操(※3)や劉備(※4)や関羽(※5)や張飛(※6)といった所から、多少マニアックなところで寥化(※7)とか。

 どれもこれも目ン玉飛び出しすぎだろ?というような感じだが、これがこちらの面のスタイルなのだろう。あと重そうな冠とか。
 顔の色がね・・・関羽は「赤面の美髭公」といわれるとおり赤いんだが、他の武将は・・・・まぁ武将だから強さ・怖さを強調する為なのだが、その色はやりすぎだろ!というような人たちが結構・・・・・。全体的に魏(曹操)軍の人たちは悪者顔になってます。この感覚も日本と同じですね。
関羽。怒ってるかのような赤色。 張飛。顔色悪すぎ。目もデカイ
曹操。目ン玉飛び出しすぎ。 劉備。上の方なので明るい


 さて、そろそろ待ち合わせの時間(2時)なので外に出てマハを待つことにする。で、博物館の入口前という約束をしたはいいが、よく見るとここは入口が2つあるではないか!コテコテなのだがこういうオチが待っている。とりあえず、次の目的地の方向から言って人民広場側で待つことにする。タカちんは裏口(ホントはこちらが正門なのだが)に確認のため見に行く・・・いい人だ。我々は奴の為に動きたくないというのに・・・。


 それにしても人も多いが、凧揚げする人が多すぎである。風邪がめちゃめちゃ強いのに・・・いくら電線や木などがないからってあげすぎである。
 と、ふと凧揚げをしている少年を見ていると、「街灯に引っ掛かりそうだなー」と思った瞬間、引っ掛かった・・・・そして糸を手から離した少年!これはヤバイぞ、と思ってしばらく見てようかとも思ったが、そうもいかんのでとりあえず駆け寄って(モダンなデザインで糸が引っ掛かりやすい)街灯に引っ掛かってぶら下がっている糸巻きをとろうとジャンプ!しかし届かない!ちょっとだけ糸巻きに触った影響か、糸巻きが糸を伸ばしながら降りてくる。すかさず、踏む

 さーて、どうにか糸を動かしながらとろうとするがどうにもダメ。少年は母親と供に不安そうに見守る。言葉は通じないので何も言えない。仕方ないので糸巻きをマスターに渡し、私は街灯に登ることにした。「なんだこの外国人(?)は?」と周囲から集まる視線!人民警察(※8)に逮捕されないかと心配しながら(※9)、慎重に糸を街灯から外そうと試みる。街灯グラグラ揺れるし!折れたらますます警察にヤラれるか?

 なんとか無事糸が外れ、街灯から飛び降り糸巻きを子供に渡す。向こうは礼をして本当に喜んで謝謝といってくれるが、こちらは「どういたしまして」すら言えない!謝謝と言うのもヘンなので、とりあえず笑顔と手振りで格好良く去る(つもり)。やはり外国へ行くときは「ありがとう」と「どういたしまして」だけは覚えておこう(結局覚えてないが)



 そんな暇つぶしをしながら(暇つぶしかよ!)待っててもやっぱりは来ないので耐えられない寒さと飢えの為とりあえず昼食をとることにした。奴がその間に来ても同じ時間だけ待ってもらおうという大岡裁きだ。

 といってもマハのいない食事は初めてなので、どこに入ろうかと悩むが、寒いからやっぱりラーメンだろということで「麺」と書いてある所に入る。メニューを渡されるも読めないので指を指す。なんとなく漢字でどんなものかを推測するといういわば推理ゲーム的要素も楽しんでみる。しかし来たのは焼きソバ系!
 うぉおおおお〜、温かいスープはー!
 ・・・・・・うまいからいいや。お店の人が一番苦労していたのは我々に料金先払いなのを説明することだった・・・・外が開けっ放しなので食い逃げするヤツラがいるのだろう。

 店員の困ったジェスチャーは面白いな。でも逆から見たら我々も面白いんだろうな。ビバ、ボディーランゲージ。・・・・・覚えろよ、中国語。


人民広場と人民公園の間にある大通り、人民大道。ここだけしか広い謎の道路。
 
謎のSUMO寿司。でも漢字は元禄寿司のパクリかも知れない。ちなみに横のKTVというのはカラオケのこと。人気らしい。


 今回はなんかカラフル。
 
《参考》今回使用したお金(円換算は14円にしました)
 昼ご飯(炒めた麺):8元(112円)
 
 
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