霞拳志郎もびっくりの魔都上海と北京ダックその10

     三日目〜上海の交通機関は・・・〜
最終更新日
2001/12/13
 今回は長いぜぇ

写真の高架下も同じ向きの車線なので、バスの走っているレーンが車用、その右のレーンが自転車用である。
 さて、バスが来たというのでやっと乗る。・・・というか乗れるのか?というぐらい乗っている。まぁこれぐらいは日本でも似たような所があるのであまり気にしないのだが、なんだこのバスは!エンジンがモロ運転席の横にあるじゃないか(写真中央下)!狭いぞ、これ。がまぁ慣れるとなんて事はないので、これは案外前のスペースが広くなって日本のバスよりも前を見る楽しさが増大してなかなかイイ感じであるのでOKとしよう。
 なんかお金(一律)は後ろの方にいる係員(車掌、というよりおばちゃん)に払って切符らしき物(※1)をもらうと言う仕組みだ。だが、この切符はもらっても特に使うわけでなく、払った証拠品みたいなものである。

 しかしな、道路が、道路が、やっぱりチャリンコ天国。写真を見ていただければわかるが、ここは車道だ!と言うところまではみ出さなくてもいいじゃないか。当然クラクションなど鳴らしまくりである。この国はスピードは怖くないが、チャリンコは怖い。いや、マジで。これまた慣れりゃなんて事はないのだろうが。それにしてもボロイバスである。床の木はめくれてるし、すきま風はいりまくってるし・・・・これがまだましなんて思いもしなかったけどね。

 さて、そんなこんなで恐ろしさを実感しながら次の次のバス停で降りる・・・・・・大損じゃないか!!(たった14円だけど)・・・もはや中国に順応してきたようです。それで、中山公園(※2)駅という地下鉄に乗るらしいが、乗り場がわからないマハ!「お前来たことあるんじゃないのか!」という激しいバッシング(※3)がほどほどにあるのだが「中国なんて半年経てば町の景色は変わる」と反論するマハ。一同はそんなこと言い訳だと思うわけだが、次々と新しい駅が出来る上海では駅の場所や名前が変わることがあるらしい。あまりにも嘘臭いと思い、ガイドブックを見てみると、目の前に見える中山公園駅(地下鉄じゃない方、右写真)など載っていません・・・・見たところ新しい駅だから載っていないんだなぁとか思っているわけですが、位置を確認するとここは「長寧駅」の場所です。・・・・そう、駅を変えやがったのであります。恐るべし中国!社会主義は開発が早いようです。ガイドブックが2001年度版と書いてあってもまったく通用しないようです(※4)。開発が(※5)とはエライ違いです。ついでによく見るとバス路線も変わっているようです。なんてこった中国、という感じです。

 他の外国の話も踏まえ、有名なガイドブック「地球○歩き方」は地球の迷い方だという会話をしながら見つけた地下鉄中山公園駅に入る。想像していた(というかガイドブックに載っていた)駅よりもかなり新しい印象です。なにやらガイドブックには売り子のいるブースに並んで買えとか書いてありますが、ブースなんて2つぐらいしかない上に、その横の自販機を使って買うのが普通のようでした。改札も係員が切符を切るとか書いてありましたが、係員などいません。全てカードを入れる機械式です。しかも磁気カードはリサイクルするらしく(日本と同じように自動的に回収)、磁気なのにわざわざ穴を開けたりする日本の方が古くさい感じがしました。カードの裏は広告が付いていましたが、これはいいアイディアですね。環境にやさしく、企業にやさしく、ユーザーも使いやすい。素晴らしいですね、これ。


 さて、上海の地下鉄に乗るわけですが、難しいことはありません。仕組みはいたって簡単。距離制になっているので、行きたいところ分のお金(硬貨のみ※6)を投入して1〜3元を選択するだけ。子供でも楽勝です。中国人的物価感覚で考えれば、1元と2元との間の差が激しい訳(※7)なんですが、やたらと硬貨の必要な日本よりもはるかに便利です。お釣りも1元硬貨一本で絞れますしね。シンプルイズベストです。発展が遅れたところは余計な頭を使わせないようなのもいいサービスとも言えるのかも知れません。また、観光においてはこれは非常に有利に働くのではないか、とか経営学的なことも考えてしまいます。

 え〜、いよいよ地下鉄に乗ります。中国の乗り物なんて怖そう!と思っていらっしゃる方も多いと思いますが、かなり綺麗です。というか新品同然です。というか新品です。それもそのハズ、地下鉄中山公園駅が通る地下鉄2号線の開通は西暦2000年とか。新しいに決まってます。駅もかなり綺麗で、滑るほどの大理石には困ったもんですが、それ以上に困ったのが、省エネのために電気を消していることです。いくら最終駅(2001年3月現在)だからって寂しすぎるぞ。まぁいいか、見えない訳じゃないし、新しいので明るすぎても目が疲れそうだ。

 地下鉄駅は基本的に列車がホームを挟む島式。この統一もかなり便利です。これは新しいから(※8)っていうのもあるんでしょう。列車の中の電気がオレンジっぽいのも暖かな感じがしてグッド(死語)です。つり革はないのですが、所々棒があるのでそれに掴まってろと言うことらしいです。椅子がプラスチックでかなり座りごごち悪そうでしたが(形は座りやすそう)、これも掃除のしやすさとかから来ているのかも知れません。短時間しか乗らない地下鉄の椅子に快適さを求める方がおかしいのかも知れませんね。なかなか考えられているようです。

 地下鉄に乗って人民公園駅で降ります。ガイドブックを見ると人民公園駅は地下鉄1号線と重なっているようなのですぐに乗り換えできるのかと思いきや、なんと人民公園駅は2号線の駅で、1号線の駅は人民広場駅という少し離れたところにあるのです!なんと紛らわしい(名前も)。距離的には300mほどなので別にどうでもいいことなんですけどね。
 それよりも時間の問題(5時)からか、ものすごい人です。ラッシュですよ、奥さん(みの風)。などと余裕をかますことが出来ません。まったく知らずに行ったのも凄いのですが、この駅はかなり上海の中心地区の駅なので混むそうです。まぁもみくちゃにされ、例によって列車に強引に乗り、徐家匯駅へと急ぐ(気持ちになる)。これまた遠いんだなぁ徐家匯って。中山公園駅の真南ぐらいに位置するのに地下鉄では遠回りしないといけない・・・バスがあったのかなぁとかいってみるも、マハにまた「あるけどめんどいからヤダ(※9)」と一蹴される。






※1:ヘナヘナの紙になにやら数字が書かれている(下写真)。どこから乗ったとか印つけるんだったかな。
  



※2:ようするに寮から一番近い地下鉄駅となる。チュンシャン公園が正しい呼び名だが、日本人からしてみれば「なかやま」公園である。我々はこれ以降なかやま公園と呼ぶことにした。

※3:彼はそういう星の元に生まれたらしい。言うほどみんな怒ってバッシングしていない。


※4:ガイドブックは毎年更新されるがどこまで最新の情報を取り入れているかは編集社のやる気にかかっている。まぁ「○○2002」と2000年に出すソフトウェアみたいなもの。

※5:ずーぅっと十年以上も前から未だに完成しなくても地図上に完成予定と書かれている事が結構ある。30年前のダム計画でモメるくらいのチンタラした国。






※6:「分」以外なら元や角の1とか5のお金は硬貨と紙幣の両方がある。主に上海は硬貨、北京は紙幣を使うらしい。その為、上海では地下鉄、バスに使えるこの1元硬貨をどれだけ確保するかがキーポイントとなる。



※7:1区100円、2区200円と言われているようなものである(もうちょっと安い感覚のハズだが)。便利だがそんなんでいいのか、という感じ。








※8:エスカレーターというモノが標準で付けられる時代。地下駅はどこでも同じ駅の顔でも特に困らない(列車の本数が多く、間違えてもすぐ戻れる近さ)。場所もとりませんし、ホームを造るお金が安く済む(ハズ)です

※9:お値段が6元分得するのだが、待ち時間が長くて、遠い上に混むから嫌らしい。
《参考》今回使用したお金(円換算は14円にしました)
 バス:1元(14円)
 地下鉄:3元(42円)
 
       
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