世界貿易センター崩壊と世界のニューヨーク その16 六日目〜何やってんだ、オマエ!〜 |
最終更新日 2004/3/25 |
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(今回、ちょっと重いかも。しかも長いし) さて、食事も済ませたら、これまた自由活動の時間、ということになる。 自由か・・・なにしよう。 ・・・・よし、せっかくミッドタウンにいるので、ここからほど近いクライスラービルディング(前回説明)とか、国連本部(※)でもいくか。実はグランドセントラル駅の南を通る42nd Street(42丁目)沿いにそれらはあるので、ここから行く観光ポイントしては実に便利だ。よけいな移動をしなくて済む。 その後はセントラルパークにでも行くか。今日は街並み探訪としゃれ込むことにする。 しかし、皆はとくに興味がないらしい。まぁ普通そうかもしれないが・・・というわけで、単独行動ということで、歩いて一路東へ。 |
※:いわずとしれた国際連合本部のこと。ニューヨークにあるのだが、一応アメリカにあるが、どこの国にも属さない土地として国連の治外法権が確立されている。まぁそうじゃなきゃ大変だよね。そうでなくても大変なんだから。 |
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建物を楽しみながら、クライスラービルに入る。 情報がないのでわからないが、有名なビルなので展望台ぐらいあるかな、と思って入口に入る(写真の入口は機能していないようだった)。するとゴツイ警備員がゆっくり歩いて来て、 May I help you?(何かご用ですか?) と尋ねてくるので、「観光客なんだが、上にのぼりたいんだけど・・・」と言ったところ、「今週中はダメだよ、来週ならいいんだけどね」、と言ってきた(むろん英語で)。なるほどー、やっぱテロがあったもんねー、とおとなしく引き下がる。なんせエンパイアステートビルでも愉快犯による爆破予告があって一般人の入館は禁止されてるからな、残念だからあきらめよう、とガラにもなくおとなしく引き下がる。 後日、調べたところ、クライスラービルは展望台が無いみたいだ(※2)。ではあの警備員が言っていた「来週はOK」はいったい何だったのだろうか?ハテ?ロビーの見学のことだったのだろうか?すべては謎に包まれている・・・(大げさ)。 そんなクライスラービルに別れを告げ、国連本部へ。 国連は現在、国連会議そのものがあるため、一般人の入館・見学(※3)は出来ない。しかも、現在はテロ後ということでそうとうピリピリしているだろうと想像出来るだけに、それを見に行くのもなかなか出来ない経験だと思い、やっかいな観光客として(※4)国連を見に行く。 これは途中見かけた、バス停につけられた手書きの貼り紙。下記のようなことが書いてある
つーか手書きって・・・・・信用できるの? テロ直後じゃないんだからさぁ。 |
※2:オフィスビルだから。ガイドブックには載っているが、ガイドブックを持たない私はそんなこと知るよしもなかったのだ。無知って凄いよね。 ※3:国連には有料の見学ツアーがある。日本語の出来るスタッフもいるので、時間を確認する必要がある。 ※4:仕事の邪魔ですから。こういう人、よくいますけど。 |
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ずーっと歩いていると、道路が途中で終わる。 地図を見たらこの道を真っ直ぐでいけるはずなのだが、道が途中で終わっているのだ(たぶん。記憶が定かでない)。 しかしご安心あれ、歩行者用の道路はまだ続いているじゃないか。公園の間にある通りを抜けると・・・・見えてきたよ、国連本部ビル。 つーか普通にデケェ。 窓の数が相当多いぞ。ここで何人働いてるんだ? そこから階段を下りると、国連沿いの南北道路(1st Avenue、1番街)へ出られる。 なるほど、国連は車で行きづらいつくりなのか(たまたまだろうが)。つーか、マンハッタン島の中にも高度が色々あるってことだろうな。島だもんな、平地なワケないわな。地図じゃわからんけど。 |
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※5:(訳) 「彼らは剣を鍬に打ち直し、槍を鎌に打ち直す。国家は国家に対して剣を振りかざさず、これ以上戦について学ばない。」 というイザヤ書の一節らしいです。詳しいことはわかりませんが、国連ビルの向かいにあるので、国連職員が見える位置に作ってあるのでしょう。でも、国連職員よりも、国連会議場の人たちがみないとね、とか思ったり。 話によると、国連の玄関にもあるらしい。 ※6:山崎豊子原作の小説、ドラマの題名。医療裁判と病院(白い巨塔)を描いたドラマ。映画・テレビ合わせると5作も出ている。2003年〜04年のドラマは記憶に新しい。 ※7:国連!と騒いでいるが、あのビルは事務局タワー(39階、165m)で、国連の代表的な会議をするとこじゃない。会議をするのは会議場。あと、図書館、総会ビルなどがあるらしい。 |
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なるほど、国連はこんなところか、と外からしか見るだけしかできないので、ほどほどに納得。ちなみに(警察官が見ているので)写真は撮っていないが、国連の目の前にある南北道路(1番街)は封鎖しており、国連の手前の地下道路へ皆誘導されている(これも1番街というのか?)。 一応国連に合わせてそういう設計になっているのだろう。厳重なつくり、なのかもね。 国連はまぁいいのだが、マンハッタン島の東端に来ているわけなのだから、どうせなら川が見たい、と思って(今まで島の端っこには行っていない)国連の横の道をテクテク歩いていくと、川が見えてくると同時に、ハイウェイが見えてきた。 おお〜、ハイウェイまで見れちゃったよ。とか言いながら、車の隙をぬってハイウェイを熱写(良い子はマネしないように!)。このハイウェイは国連の真下を通っているようだ。といっても、地下ではない。図にするとこんな感じ。 |
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こんなモノ図にしてどうなるのか? |
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さすがにハイウェイなのでみんなぶっ飛ばしてます。代数は少ないですけど。 よくパトカーを見かけますが、国連の下だからでしょうかね?何台も何台も・・・ 川沿いの路側帯(注:高速道路なので歩道なんてありません)を北に向かって北上します。まぁ、川沿いの風景を眺めながら次に出るランプ(※8)まで歩くかな、とか思いながら歩いています。この時点でおかしいと思わないのが面白いのですが。 「誰も歩かないところを一人で歩くなんて、なんか旅人みたいだな〜」とか旅人風に歩いていると、ドドドドドという爆音を響かせて、映画に出てきそうな黒人で太っちょなヒゲヅラ警察官がハーレータイプの白バイに乗って私に近づいてきます。「なんかあったんかな〜」と他人事で見ていると、 私の目の前で停車!(当たり前だ※9) 凄い形相でにらみながら、一言目に発した言葉は What have you done ! (意訳:何やってたんだ、テメェ!個人的にはWhat do you done!に聞こえた) 文章では伝わりませんが、私は生まれてこの方これほどの剣幕で喋られたことはないぜ、ってぐらいエライ剣幕で喋ってきます。なんせ、ツバもそうとう飛んでますし、目が血走りながらジロリンコとにらんでます。チンピラのインネン付けなんてメじゃないです。だって彼は本気(マジ)ですから。 日本ではお目にかかれない警察官のガンにちょっとひるみながら、状況分析する私。 (えっ、ひょっとして私、旅人どころか犯罪者扱い?ひょっとしてこのまま白バイの後ろに乗せられて警察署に連行されちゃうの?あ、でもそのときノーヘルはマズいよね?保釈金払う金なんてないけど、大丈夫かなぁ?) などと、すでに捕まることを想定している私ですが、果たしてどうなるのか? 緊迫の次号に続く! |
※8:高速道路と一般道路を繋ぐ道路のこと。ハイウェイは無料なので、料金所などとは言わず、ランプを通るだけでアクセスできる。便利です。ちなみに、マンハッタンから出る橋とかでは一般道でも料金取るんでがね。 ※9:この時はあまりにも簡単に入れたのですっかり忘れていたが、日本でも高速道路は歩行禁止だ。 |
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《参考》今回使用したお金($1=120円で計算) 歩行のみなのでなし |
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