世界貿易センター崩壊と世界のニューヨーク その15 六日目〜ミッドタウンを駆け抜けろ!〜 |
最終更新日 2004/2/6 |
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(※ミッドタウンとは、マンハッタン中央部、セントラルパーク南です。観光のメッカ) 走ってます。 走ってますよ。 ええ、走ってますともさ!(なぜか逆ギレ) 待ち合わせ場所であるタイムズスクウェア(※)での待ち合わせの時間に遅れるわけにはいきませんからねぇ(日本ではよく遅れますけど※2)。 なんといっても携帯がない。待ち合わせ時間少し前に「ちょっと遅れマス」とメールを送って、20分ぐらい遅れることがよくある私だが、いつもいつものんびり行っているわけではない。いつも「そうなっている」のだ。 ・・・・いいわけだ! |
※:マンハッタン島を斜めに走るブロードウェイと、7番街(7th Avenue)が交わるポイント周辺のこと。映画によく登場する、NY屈指の観光ポイント。きらびやかなネオン看板が目立つ。ただ、ここ以外はそうでもない。それはNY市の条例で制限されてるから。 ※2:遅刻の常習犯である。 |
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NYはジュリアーニ市政下に、「犯罪都市」のイメージを払拭すべく、「映画」による観光と制作による経済効果を狙い、フィルムコミッションを作った。 映画を作るためにいい環境を作る仕事であるフィルムコミッションは日本にもあるが、こちらのは行政の協力度合いがハンパじゃない。それは、自治体の運営方法が違うからでもある。 建物の使用、市民の理解など、地方分権が基本であるアメリカの自治体では、その規制が日本より難しくない。 例えば、アメリカの大都市は市直属の自治体警察を持ち、道路規制も市の意向で行えるなどがある(日本では道府県警察署長or警視総監の許可が必要)。 だから、道路を完全に封鎖して撮影することや、ビルを爆破してしまうシーンなどが撮りやすい。 それもこれも、映画が文化として根付いているからでもあり、映画が街にプラスになる、という考えがあるからである。もちろん、映画になりそうなところが必要だが。 |
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いやぁ、エンパイアステートビルディング(※3)見ちゃったね(なにを悠長に)。 近くで見るとどうってことないね、巨大だけど。 まぁそんなわけで、いつものごとく出来る限り間に合うように行くわけだ。そのためには走る、走る(その割には写真撮ってるよな)。 ・・・・ホントに走ってるからね。今時ドラマでも走っている人は少ないが、私は妥協しない男(遅れてるくせにエラそうだな)。 その時私は、ニューヨークで一番速い男だった ・・・と思う(※4)。 しかし、どんなに急いでいても合理的な性格から、つい「ついでだから寄っていくか」などと考えて(※5)、色々と寄ってしまう。しかも写真も撮る。 さらになぜか、ブロードウェイから離れたグランドセントラル駅(※6)ばかりか、クライスラービル(※7)まで行っちゃったりしたのは内緒だ。「走れば許してくれる」と思っているこの男に悪意はない、きっとな。 |
※3:世界貿易センタービルが崩れ落ちた今、NYで一番高いビル。381m、102階建て。 1931年という大恐慌時代に造られたビルで、最初は入居者が集まらず「エンプティ(空っぽ)」ステートビルなどと揶揄された。 初代キングコングが昇ったところ。 ※4:いやね、テロのあとだからNYでやるプロスポーツとかやらねーしさ。練習はするだろうけど。言いたかっただけだよ。 ※5:今歩いている(走っている)ブロードウェイを北上すればタイムズスクウェアに着くのだが、そうではなく、別の道を北上して、見に行こう、という案。 地図で見ればわかるが、斜めに行くところを直角に行くことで大変な時間のロス。 ※6:これまたNYを舞台にした映画によく出る所。恋人がなにかするところ。綺麗な外観と大ホールを持つ駅。一度なくしてしまおうという運きもあったが、内部をモール化することで乗り切った。 施設・線路ともに地下にある駅で、ここからでるのはNY近郊へ行く列車。長距離列車はマジソンスクウェアにあるペンシルバニア駅(通称:ペンステーション、ペン駅)に停まる。 ※7:自動車メーカーであるクライスラー(今は合併)が建てたビル。尖塔部分が特徴的で、自動車の部品をモデルにしたという話。 クライスラーの工場から持ってきたステンレスで作られたという銀色に輝く尖塔は、ときに空の色を反射し青く見える。 高さではエンパイアステートビルに負けるが、ビル全体の美しさという面で、美しさはこちらが上だ、という建築家も多いとか。 |
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いやー、みちゃったねー、グランドセントラル駅とかクライスラービルディングとか。実はこのあと待ち合わせしたあとにこっちに来るのだが、この時は「もう来ないかも」といきり立って見に来たのよね。 ・・・・え、待ち合わせ時間はって?とうに過ぎてますよ! やべーやべー急げー。 ・・・やっと、待ち合わせ場所であるタイムズスクウェア近くのディズニーストア(※8)に着く。YuriとKeikoが待つのみである。・・・あれ?HayatoとRieは?まだ来てないの?私より早く出たのに?どこかで追い抜いたのか? Keikoがワーナー(※9)のお店で巨大チュッパチャップス(※10)を買ったというのを見せてもらい、欲しくなったので買ってきてもらうついでに、待たせた「おわび」として、YuriとKeikoにしばらく遊んできてもらうことにした。 ・・・・しかし、男一人でディズニーストアの前で待つのってどうよ? とか思ったりするが後の祭りだ(別に普通の待ち合わせにも見えるが)。アメリカの感覚で言うと、いい大人だけでディズニーストアは行かないと思うのだが、そこは「カワイイの大好き」日本人女性にとっては、結構普通みたいだ。店内には日本人観光客(女)もいる。こう言うところから違うよな。 (日本人男性もカワイイ女性が好きな傾向が強いが※11) |
※8:言わずとしれたディズニーグッズを売る店。心なしか日本より笑顔が多い。 ※9:ワーナーブラザースの看板を掲げた店があるのだ。言ってないから詳細不明。映画グッズなどが売ってるらしい。 ※10:実際のチュッパチャップスをそのまま巨大にしたもの。棒も太い。珠の直径は15cmぐらい!写真を撮ったはずだが紛失。 これをお土産にしたら「(量が多くて)なかなか食えない」と言われた。ただ、ウケ度は高い。 ※11:漫画・アニメの影響だという人がいる。絵柄がずいぶん異なりますからね、アメリカのコミックとは。 |
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しばらく待つと、RieとHayatoがやってくる。なんでも、5番街のディズニーストア(があるらしい)に間違えて行ってたらしい。んで、時間になってもちっとも来ないからタクシーに乗ってやってきたとか。なんでも、5番街のディズニーストアの方が大きいらしいしな。まさか二つもあるなんて思わなかったんだな。 ケータイ世代って待ち合わせが漠然としすぎなのかもな、そろうまで一時間もかかってんじゃん。携帯電話のない海外旅行は、具体的な場所で待ち合わせましょう。・・・北京でも言ってたな、似たようなこと。 タイムズスクウェアに集まったものの、ここからグランドセントラル駅に行って昼食をとるらしい。・・・・なんだ、グランドセントラル駅寄ってくる意味なかったな(単細胞)。 |
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グランドセントラル駅の地下にある、陽気なおっちゃんのいるレストランで直径15cmはある巨大なハンバーガーを食べる。そろそろこのサイズにも慣れてきた。 |
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《参考》今回使用したお金($1=120円で計算) チュッパチャップス:16ドル(1920円)ぐらい 昼食:11ドル(1320円)ぐらい |
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