■Ⅳー1.家庭での対策


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 私たちは、テレビをどのように利用すれば子供の成長にプラスになるかを発見するために、実験することが出来る。私たちは学んだこと=失敗も含めて=を分かち合うことが出来る。お互いの経験を参考にしなくてはならない。 

 家庭での対策は、次の点をもう一度よく考えるところから出発する。子供はどんなことを基本的に必要としているのか。テレビは、子供の欲求にどのように応えるだろうか。子供の基本的な欲求は次のとおりである。

・信頼すること。
・人々と関わりを持つこと。
・感覚器官と身体全体を使用すること。
・注意を向けること。
・生まれつき備わった想像力を使用すること。
・選ぶこと。
・身体的機能を発達させること。
・不安から解放されること。
・適切な技術—すなわち使い方を学びうる道具—の使用を習得すること。
・不適切な技術—すなわち使い方を学び得ない道具—の悪影響から守られること。



 批判的に視聴する能力を高める最も効果的な方法は、豊かな経験—特に感覚的な経験—を持つことである。テレビを賢明に利用するために、親はまず次のことを実行すべきである。

1、現実経験を拡大すること。
2、テレビ視聴時間を制限すること。
3、テレビ番組の内容を吟味すること。教育手段としてテレビを利用すること。
4、テレビ番組の内容について子供と話し合うこと。
5、テレビ番組に対する子供の反応に注意すること。
6、親のグループに参加して、情報を交換すること。
7、テレビに関する親の方針を子供の学校に伝えること。

 テレビの問題と取り組んでいる他の親とつながりを持つことは、非常に有益である。同じ不安と同じ悩みを持つ人々と知り合いになるだけでも、新たな力がわいてくるものである。これらの人々のアイディアを分かち合い、議論し、そして計画を子供の学校に伝える。こうすれば、おそらくそれらの計画は社会的な影響力を持ち、活動の輪が広がっていくだろう。