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彼の存在は、自分の中でかなり大切なものになっていましたが、かといって具体的な行動に出ることは、大学の1年目にはありませんでしたね。それは、やはりこれだけ近くにいると、もしダメだった時に自分もしんどいだろうし、周りにも迷惑をかけるだろうしってずっと考えていました。それと、今恋愛をしている余裕はないようにも思えましたし。自分の勉強だけで精一杯になっている自分自身がいたので。 それでも1年目の終わり頃に、彼が打ち明けてくれたのだけど、彼がこの学部を離れて違う学部に移ることにしたと。そうして、次の年からは彼は違う学部に進んで行ってしまいましたね。やはり、最初はショックでしたね。一番色々と話していた相手だっただけに、寂しかったですね。学校のことでも色々助けてもらっていたし、それよりも自分の悩みをたくさん聞いてもらっていたので、そういう人がそばにいなくなってしまったのは、自分にとって痛かったですね。 次の年が始まってからは、ほとんど彼と会うことは出来なくなっていましたね。そんなに個人的に呼び出すわけにもいかないし、朝とか帰りの電車で偶然一緒になったりということは、何度かあったけど、それ以外では全く会えなかったですね。ほんと不思議ですよね。会えなくなると思うと、むしょうにその人が気になってしまう。徐々に自分の気持ちというものが、止められないほどに来てしまっていましたね。そして、彼と同じコースではないという事も、私を後押ししたと思います。 直接会って、正直に思いを伝えましたね。そばにいて欲しいって、伝えました。幸運だったのか、彼もOKしてくれました。それでも、お互い勉強は忙しいしで、そんなに言うほど前より頻繁に会えたというわけではないのですけど、でも彼がそばにいてくれるという安心感は、本当に大きかったですね。朝と帰りの電車に、できるだけ同じ電車に乗るようにしたり、昼休みが会えば一緒にご飯食べたり、週末はできるだけ会えるようにして、一緒にどこかに出かけてみたり。 彼と一緒にいるようになって、色々思い知らされましたね。いかに、自分がいままでいた留学生だけの社会が小さかったか、この街について何も知らなかったか、なによりも自分がいかにオーストラリアというところに無知だったかを思い知らされました。毎日がたくさんの発見があって、ほんとうに楽しかったですね。 やはりというしかないのだけど、日本人以外の人と付き合うと、色々な苦労もあるわけですよね。まず、言葉ですよね。彼も少しずつは日本語を覚えようとしてくれていたけど、それは単語単語であって、会話にはそれほど発展していかないようなレベルだったので、普段の会話は、すべて英語です。自分の考えや思いが伝えきれないジレンマっていうのもかなり感じました。時には、がんばって英語で話そうとすることに疲れてしまうこともあったし。それと、文化の違いというか、バックグラウンドの違いもけっこう感じましたね。日本人となら、昔の話とかしても自然と盛り上がれるけど、彼とはそういうのがまったくないし、彼が友達と昔のことで盛り上がっていても、自分はまったく付いていけないし。 でも、色々と苦労と感じる事もあったけれども、自分をまっすぐに見てくれる彼を必要としている事にはかわりないし、私ももっと彼を知りたいって思う気持ちもあったし、なにより、ちょっとした事に負けたくないと思えるくらい、彼は私にとって大切な人になっていました。 | Index Profile BBS Links Footy Story Diary Words |