第13話


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本当に自分は恵まれていると感じていましたね。なによりも、オーストラリアに来れて、勉強できている事に、またそれを許してくれた両親に対して、そしてこうゆうことをしてみたいという自分の方向性を見つけ出せた事、その為の準備が出来ている事に、恵まれていると感じました。少しずつですが、クラスの環境にも慣れてきたし、勉強のペースもつかめてきたし、なにより私の事を支えてくれる彼がいて、ほんとうに充実していましたね。勉強は、確かに楽では無かったです。もうなんとか課題をこなしているといって感じで、つねに不合格の危機にさらされていました。課題の再提出であったりは、よくしていました。それでも、なんとか進級はしていけましたね。
そして、なによりも嬉しかったのは21歳の誕生日ですね。オーストラリアは、特に21の誕生日を祝うのですが、この出来事だけは予期していませんでしたね。この年の誕生日は、土曜日になっていたので、特に大きなパーティーも考えていなかったし、彼と一緒に過ごすのだろうなというふうに思っていましたね。なので、誕生日の前日は普通に学校に行ってました。特に誰かが祝ってくれるなんてことも、考えていませんでしたね。昼休み前の授業をいつも通りに受け、その授業が終わった時に教室に見覚えのある顔が入ってくるではないですか。きょとんとしている私を強引に教室から連れ出し、そのまま近くのレストランに。連れて行かれたレストランには、大学に入る前の学校で一緒だった友達が勢揃い。まだまだ、あっけにとられている私に、バースデイソングを歌ってくれて、やっと自分の誕生日をみんなが祝ってくれているのだって、実感しだしました。それと同時に喜びもこみ上げてきましたね。
そして、レストランでのパーティーもひと段落というところで、授業に戻らないといけないのです。考えてみるとお昼もろくに食べれていなかったのですが。でも、全然気にならなかったですね。嬉しさでその日の午後の授業は、全然集中できなかったですね。そして、午後の授業が終わった時には、クラスの友達から図書館で勉強しようって誘われました。さすがに、クラスの友達には誕生日のことは話していなかったので、さすがに今回はサプライズは無いだろうと思って、友達と一緒に図書館に向かいました。図書館の前に芝生のスペースがあるのだけど、そこに彼氏がいたのです。しかも、手にはケーキを持って… 今回もまたサプライズだったのです。今度は、クラスの友達と彼氏に囲まれての、芝生の上でのパーティーとなりました。しかも、図書館の前だから他のクラスの友達も飛び入り参加してくれたり、ほかの友達も入れ替わり立ち代りに来てくれて。そして、最後には嬉しくて泣いてしまいましたね。
ほんとうに、これが一番嬉しかった出来事かもしれませんね。やはり、いつも自分は外国にいて、この国では外人であるのだという意識がけっこうあって、自分でしっかりやっていかないとっていう意識がものすごく強かったですね。でも、この日をさかいにここには自分の居場所があるのだなって実感しました。たくさんの人に支えられて、こうやって生活したり、勉強したりできているのだなって改めて知りましたね。本当に、送り出してくれた両親に対して感謝の気持ちでいっぱいになりました。そして、その夜にこの日の出来事を、両親に報告しました。




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