第11話


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大学では、今までのような留学生ばかりという環境から一変し、ほぼオージーばかりという環境になり、また知り合いの一人もいない状況でしたね。学校の手続は前の学校の友達と一緒にしたり、オリエンテーションも最低限しか参加していなかったので、知らない人だらけで。それでも、これから4年間は今一緒に講義を受けている人たちと共に勉強していくことだろうし、少しでも回りに溶け込めたらと思いましたね。また、オージー達は高卒での大学入学なので、私よりも二年年下になっていたので、自分から積極的に話し掛けていかないといけないなって思いました。
それでも、なかなか話しかけるって言うのも難しいですよね。少し話したからっていって、仲良くなれるものでもないし。また、授業のグループでのディスカッションでも、付いていくのに精一杯で、なかなか意見が言えずにいましたね。やはり、どうしても受身になってしまう。初めから、自分がグループの舵取り役になんかなれないって思い込んでいたし。だから、人が言うのを聞いてというところからのスタートになり、そして回りがどんどん意見を言い合うようになってくると、私は聞くのが精一杯。ふってもらえてやっと参加できるという感じでした。歯がゆいのだけど、これが自分にできる精一杯ことだって、錯覚していました。
授業のグループでのディスカッションは、その場で終わってしまう事なのだけれども、課題のグループワークは、そういうわけにはいかないのです。自分もしっかりと参加しないとみんなに迷惑をかけてしまう。この時のグループは、それほど大きなグループではなかったので、個人的には少し楽だったですね。その分、自分もしっかりとグループワークに参加しないといけないという責任感は感じていました。また、年上の人もいてくれていたので、頼れる人がいて少し安心もできましたね。それより、なにより嬉しかったのが、私のつたない英語で話しているのをしっかりと聞いてくれる人達だったのです。やはり、人によっては自分の意見を端的に伝えきれない、留学生と一緒に課題をやるのを嫌がる人もいます。でも、私の意見もしっかりと汲んでくれるグループに入れてよかったですね。
実際、そのグループで活動する事がとても多く、お昼を一緒にしたり、放課後に図書館に集まったり、たまにですが休日に集まったりもしましたね。その中の一人とは帰る方向も一緒だったので、特に用事がない時のミーティングの後は、一緒に帰ったりしていました。一対一だったので、私としてもゆとりをもって話すことができるし、向こうからも気さくに話しかけてくれるし、少しずつだけど色々な事を話せましたね。最初は、学校のこととか、課題のことばかりだけど、徐々に個人的な事柄も、色々な生活の上での悩みであったり、英語のことであったりを話すようになっていました、そしてそれに真剣に相談に乗ってくれていましたね。その彼は、本当に私が話そうとしているのを、ちゃんと聞いてくれていたので、この人になら話してもいいかなって思えるようになっていました。その時に、恋愛感情が無かったかと聞かれると、無いとは答えられない状態だったけど、だけど告白してもしダメだったらというのが怖かったですね。あと、同じグループだったので、遠慮している部分もありましたね。でも、この時には友達というよりは、大切な存在になっていました。




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