第6話


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家族との距離や、友達との距離がかなり離れている事を、あらためて自覚した私は、こっちでもっと人と知り合おうと思いました。まだまだ、家族と離れて寂しいと思う気持ちや、親しい友達と離れてしまったという寂しさはありました。でも、後何年こっちにいることになるかも分からないし、このまま後ろ向きな気持ちで生活をするよりは、どんどん新しい友達を作っていこうと決めました。
その時、語学学校に通っていたので、回りはみんな留学生で、その中でも特に日本人が多い状況でしたね。でも、それでも国を特に考えるわけではなく、幅広く自分と気の会う人と良く話をするようになりました。語学学校に通いだした頃は、日本人と日本語でずっと話をすることに抵抗があったのだけど、徐々に授業中でなければ、日本語を思いっきり話してもいいかという風に、考え方が徐々に変わってきましたね。
その中でも、特に気があったのは同い年の日本人の女の子と男の子ですね。私と同じように、高校を出てすぐに留学してきていて、語学学校を出た後も、大学への進学を考えている子達だったので、自然と話も合うようになっていきましたね。ほんとに、自分のそばに同じように夢を追っている子がいるっていう事が、心強かったですね。具体的な進路はそれぞれ違うけど、それでも色々なことを話し合ったり、悩みを相談したりということができたので、少しずつ今まで気付かずに貯めていたストレスを、自分で発散できるようになってました。また、仲のいい子達で外に遊びに出る機会も増えて、だんだんここでの生活が楽しくなってきましたね。
徐々に仲良くなっていく過程、一人の男の子が気になりだしましたね。ものすごく自分のしている事に対して前向きで、何事にも自信を持っている態度に惹かれだしましたね。進路の事とかも、話するようになってたのだけど、私と違ってしっかりと自分の目標を持っている彼に対して、尊敬の念を抱いてましたね、そして、彼のように自分のしっかりと目標に向けて、進めたらって思うようになってました。
少しずつ彼と、二人っきりで会う機会も増えて、徐々に彼と一緒にいたいって思う自分がいるようになってました。彼もそういう風に思っててくれたみたいで、気付いたら自然と一緒にいましたね。
はじめは、少し海外まで来て日本人の人と付き合うことは、いいのかって思うこともあったけど、やっぱり自分の恋愛まではコントロールできないですよね。会うといつも日本語を話してしまう、だけどその時には勉強の為に付き合う人を選ぶという考えはなかったですね。ほんとに、彼のお陰で新しい土地で少しずつ自分らしさというのを見つけることができるようになってきたと思います。
結局、彼とはほんとに短い期間で終わってしまいましたね。彼が、進学の為に違う都市に行ってしまったのが、その直接的な原因なのですけど。結局、私の方も彼に対して好きという気持ちよりかは、憧れとか尊敬の方が多く持っていたのかも。彼を追いかけて行くということもできなかったし、引き止めることもできなかったし。




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