モンゴル 風と草の国 滞在記④
旅のトップページに戻る
HPのトップに戻る

<乗馬デビュー! …すいません。乗馬中の写真はあんまりアリマセン

 
 旅行会社からもらった旅程表には、「初めての方には、丁寧な指導があるので 安心して乗馬をお楽しみいただけます」 といった一文があったので、 すっかりそのつもりでいた私たち。

 ところが。

  時間がきたので集合場所へ行って レクチャーを待っていたら、ガイドのトヤさんが一言 ・ 「馬に蹴られるから、後右足側には絶対に立たないように気をつけてね。じゃあ乗ってください」

  え? え? 乗馬のHOW TO は??
 同行してくれるらしい遊牧民のおじさん( 通称: おっちゃん ) が、それぞれの体形に合わせて 乗る馬を選ぶと 有無を言わさずいきなり馬に乗せられてしまった。 モンゴルの馬は 日本の乗馬用の馬よりサイズが小さいらしく、踏み台なしでも 「よっこらしょ」 のかけ声で、ひょいっと乗れてしまう。
 旅行者6人・ガイドさん3人、そしておっちゃん と 10人の即席 馬軍団ができあがった。 え? え? なに? わけもわからないまま馬上の人でいると、「さあ、いきましょう」と ガイドさんの声。 おーい、ちょっと待てー!! 止め方も曲がり方もわかんないぞーーーう。
 あわてて基本的な手綱の操り方だけ聞いたときには、もう馬は歩き始めてました(笑)。

 ぱかぱかとゆっくり草原の道を歩きながら あぶみへの足のかけ方、鞍への座り方、体重のかけ方、を教わる。 馬がゆっくり歩いてくれる分には ちっともこわくも危なくもないみたい。 これが乗馬初体験だった私 でも 「へー、結構気持ちいいな〜」 とご機嫌な気分になってきた。 馬も自分の走りやすい道を選ぶから危ない方には行かないし、障害物も自分でよけてくれるから馬の上は思いのほか快適。 
 と調子コイていると、 目前に木の枝!
 おっちゃんが 横からグイッと手綱を引いてくれたので
 なんとか顔面と枝の衝突は避けられたけど、意外な盲点を発見。 そうか、馬は木の枝の下をくぐれても それに乗ってる人間にはぶつかっちゃうのね。 よく考えたら ものすごくあたりまえなことなんだけど、 木の枝にぶつからないよう手綱をさばくことを心がけた。

 歩く分には問題なくなった頃、 おっちゃんがトヤさんに何か話しかけた。 

 「ちょっと早く走ってみましょうか」 トヤさんが言う頃にはおっちゃんはすっかり馬足を速めていて、 それに連られるように馬軍団は 早足走行になっていた。 
 馬の足並みにリズムを合わせないと おしりが鞍にズシズシ当たって とっても痛い。 馬も 騎手がいつもより格段にヘタなのがわかるらしく「なんだコイツ?」 とか思ってるようで どんどんペースが鈍ってくる。 ごめんねー と思いつつ 必死でお尻が痛くならない方法を探した。 周りの人をみると、みんな いっぱいいっぱいの表情を浮かべてる。 今回の6人の旅行者の中で乗馬初体験は約4名。 日本で乗馬経験のあるエミコさんや ガイドのトヤさんに あれこれ尋ねながら、みんな試行錯誤した。
 あぶみに足をつっぱって、ふくらはぎとモモでしっかり馬のお腹をはさみながら、馬の動きにあわせて体重移動? させる。 これが正しい乗馬法だとは思わないけど、 どーやらこうすると なんだか乗り心地がいいみたい。 お尻もぶつけずに済む。
まさに 体で覚える ってこのことね。 「これがモンゴル流乗馬法かーー」 と妙に納得してしまった(笑)。

 馬の上にいるのに違和感がなくなってくると、馬の様子を観察する余裕も出てきた。馬はやっぱり動物なだけあって、 ふだん乗りなれてる車とか自転車とはかなり勝手が違う…ってあたりまえだよね(笑)。
  まず歩きながら ぶちっぶちっと草を はむ。 その草を引きちぎる振動が 馬の背中から伝わってきておもしろい。 まさに道草。 道草ばっかしてる馬もあれば、ぜんぜんしない馬もいる。
 それに突然止まっちゃったと思ったら、「ジョジョジョジョジョ〜」
背後から水音が。 うわーこんなとこでいきなりかい! もちろん途中で止めさせることなんてできないし、止めさせる必要もないので、 「思うぞんぶん出したかい?」 というころに合図を出すと また自然と歩き出す。 コツさえつかめば、馬って これ以上はないぐらい便利な乗り物なのかもしれないね。

 だんだん早足でいるのにも慣れると、おっちゃんが馬を走らせ始めた。 空気をたくさん含ませながら「チョウッ、チョウッ!(正確には チョ と チュ の間の音) 」 と声をかけると、 馬たちは一気に走り出す。 よくテレビの効果音であるような 「パカラッパカラッパカラッパカラッ」 ていう乾いたひづめの音が 本当にするんだなー とか思いつつ、「まだ馬に乗って1時間しかたってないんだけどー!」 と馬を走らせてる ( 正しくは 馬に走ってもらってる)自分にびっくり。 走る馬のリズムを感じることに必死で走ってる最中は周りの風景を見る余裕がなかったけど、どうにか馬から落っこちずに キャンプまで戻ってくることができた。 

 きょうは正味2時間半の乗馬。 
 馬から降りた時には、お股が 鞍の形にあわせてかたまっちゃったようになって、初心者一同が中腰の姿勢のままぎくしゃくしながら歩いてるのがおかしかった。 

からっとしてる空気のせいか、汗をかいてもすぐ乾いちゃう。 乗馬中はそれなりに汗をかいたけど、お風呂に入らなくても全然平気だった。 ただ水が少ない環境だったので しっかり塗った日焼け止めを落とすのには一苦労… キャンプにあるバケツにためたお水を使うのが心苦しかったので ホテルでくんだペットボトルの水をちょっとずつ使って顔を洗って、なんとか眠れる体勢を整えた。

 あすは、いよいよ一日かけて乗馬トレッキング。 いったいどこまで行くんでしょう?  あしたはせめてかっこよく馬を走らせてみたいなあ。

   

 

 

MINI PHOTO GALLERY その①

牛車に乗せてキャンプ用の水を運んできた少年たち

キャンプの裏手にある小高い丘に登ったら、
遠くに牛車が見えた。

その牛車はゆっくりゆっくり時間をかけながら
だんだんと近づいてきて ワタシ達の前を通りすぎた。

少年たちは 何か歌を歌っていた。
「サインバイノー」 覚えたてのモンゴル語で挨拶したら、 
二人ともはにかむように こたえてくれた。

彼らはどうやら、キャンプで使うための水を
どこからか運んできてくれたらしい。

草原の道は山あり坂ありデコボコあり。 車よりも馬の方が だんぜん早くて快適のようです

モンゴルの道は
山あり.坂あり.デコボコあり

車よりも馬の方が ずっと早くて快適のようです


 草原初日のトレッキングの途中で ラマ教の寺院に立ち寄った。
 高倉健似のお師匠さんと 小僧さんが3人、こころよく迎えてくれた。

 小僧さんにカメラを向けると 「ちょっと待って!」のポーズ。
 しばらく待ってると 正装なのか
 お坊さん用らしいの真紅のデールを身につけて、 ニコニコ顔でやってきた。
 すかさず パチリ。

 奥側の小僧さんは、 着替えてきてはくれたものの
 とうとうカメラの方はむいてくれなかった。 はずかしかったのかな。

角笛に送られて 再びトレッキングにさあ 出発

 お寺の全景。
 お寺のお師匠さんは 「いつか日本に行って、ラマ教を伝えたい」
 と 話していた。

 出発の際、
 「あなたたちの旅に幸あれ!」 と
 角笛を吹いて見送ってくれた。


                          

なにはなくとも やっぱりビール!

 乗馬を終えて、至福の一杯!

 キャンプにはモンゴル焼酎のアルヒやビールも
 手に入った。

 汗を流したら、何はなくともまずビール!
 

 

 

              つづく (近日UP…の予定)

旅のトップページに戻る
HPのトップに戻る