存在理由、レゾンデートル
　　　　　　 ここにいても、よいりゆう
　　　　　　 碇シンジ、彼の場合


　　　　　　 少年は自ら死を願った
　　　　　　 少年は その希望を叶えた
　　　　　　 最後の使徒は消えた
　　　　　　 だが、碇シンジは苦悩する


　　　　　　 何故 殺した
　　　　　　 何故 殺した
　　　　　　 何故 殺した
　　　　　　 何故 殺した
　　　　　　 何故 殺した


シンジ　　　：だって、しかたなかったんじゃないか！


　　　　　　 何故 殺した
シンジ　　　：だってカヲルくんは、彼は使徒だったんだ！
　　　　　　 同じ 人間なのに？
シンジ　　　：ちがう！　使徒だ！　ぼくらの敵だったんだ！
　　　　　　 同じ 人間だったのに？
シンジ　　　：ちがう！　ちがう！　ちがうんだ！
　　　　　　（照明音）
レイ　　　　：わたしと同じヒトだったのに？
シンジ　　　：ちがう、使徒だったんだ……
レイ　　　　：だから殺したの？
シンジ　　　：そうさ、ああしなければぼくらが死んじゃう、みんなが殺されちゃうんだ！
レイ　　　　：だから殺したの？
シンジ　　　：好きでやったんじゃない！　でもしかたなかったんだ……


　　　　　　 だから 殺した
シンジ　　　：たすけて
　　　　　　 だから 殺した
シンジ　　　：たすけて
　　　　　　 だから 殺した
シンジ　　　：たすけて
　　　　　　 だから 殺した
シンジ　　　：だれかたすけて
　　　　　　 だから 殺した
シンジ　　　：お願いだからだれか、助けてよお！


シンジ　　　「……そうだ、生き残るならカヲルくんの方だったんだ、
　　　　　　　ぼくなんかよりずっと彼の方がいい人だったのに、カヲルくんが生き残るべきだったんだ」
ミサト　　　「ちがうわ。生き残るのは生きる意志を持った者だけよ。
　　　　　　　彼は死を望んだ。生きる意志を放棄して見せかけの希望にすがったのよ。
　　　　　　　シンジ君は悪くないわ」


シンジ　　　：そうかな


　　　　　　 不 安
シンジ　　　：ほんとにこれでよかったのかな
　　　　　　 強 迫 観 念
シンジ　　　：わからない
　　　　　　　ぼくはどうしたらいい？　どうしたらいいんだよ？
　　　　　　 何が怖いのか？
シンジ　　　：なにが？
　　　　　　 何が怖いのか？
シンジ　　　：自分が……
　　　　　　 何が怖いのか？
シンジ　　　：きらわれること
　　　　　　 何が怖いのか？
シンジ　　　：だれに？
　　　　　　 何が怖いのか？
シンジ　　　：だれだ？
　　　　　　 何が怖いのか？
シンジ　　　：それは……
　　　　　　　父さんだ！
　　　　　　　父さんに捨てられた、きらわれたんだ
　　　　　　　きらわれたらどうしよう、どうしたらいいんだろう


　　　　　　　……どこだろ、ここ
　　　　　　　どこに行けばいいんだろ、なにも見えない、なにもわからない、……
　　　　　　　……は、ミサトさん？
　　　　　　　ミサトさん、ねえ？　どこ行っちゃたのミサトさん？
　　　　　　　ねえ、ぼくはこれからどこ行けばいいんだ？　ミサトさん、アスカ、綾波！
　　　　　　　トウジ、ケンスケ、リツコさん！　カジさん！　父さん！　……かあさん
　　　　　　　だれか教えてよ、どうしたらいいのか教えてよ……


　　　　　　　……エヴァンゲリオン初号機！
　　　　　　　……結局ぼくは、これに乗るしかないのか、好きな人を殺してまで、
　　　　　　　父さんやみんなの言うとおりに、またこれに乗って戦えっていうの！
　　　　　　　母さん、なにか言ってよ！　答えてよ！


　　　　　　 何故 エヴァに乗るのか？
シンジ　　　：みんなが乗れって言うから
　　　　　　 だからエヴァに乗るのか？
シンジ　　　：みんなの、それがみんなのためなんだからいいじゃないか
　　　　　　 みんなの、他の人のためにエヴァに乗るのか？
シンジ　　　：そうだよ　いいことじゃないか、とってもいいことじゃないか！
　　　　　　　そうすればみんながほめてくれる、だいじにしてくれるんだ！
アスカ　　　：うそね
シンジ　　　：はっ
アスカ　　　：あんたバカぁ？　結局、自分のためじゃないの
シンジ　　　：え……
アスカ　　　：そうやって、またすぐに自分に言いわけしてる
シンジ　　　：そっかな……
アスカ　　　：他人のためにがんばってるんだと思うことじたい、ラクな生きかたしてるって言うのよ
シンジ　　　：……そうなのかな
アスカ　　　：ようするに、さびしいのよ、シンジは
シンジ　　　：……そうなのかな
アスカ　　　：そんなの、ただの依存！　共生関係なだっけじゃない！
シンジ　　　：……そっかもしれない
アスカ　　　：自分が人に求められることを、ただ望んでいるだけじゃないの
シンジ　　　：……そうかもしれない
アスカ　　　：人から幸せをあたえられようと、ただ待ってるだけじゃないの、いつわりの幸せを！
　　　　　　（照明音）
レイ　　　　：それはあなたも同じでしょ
アスカ　　　：はっ？


　　　　　　 第２のキャラクター
　　　　　　 総流・アスカ・ラングレー、
　　　　　　　　　　彼女の場合


アスカ　　　「……いつのまにか、エヴァに乗ってる、乗せられてる。
　　　　　　　どうせ動きゃしないのに、このポンコツ！　……ううん、ポンコツは、ワタシの方か。
　　　　　　　イラナイのよワタシなんて、だれもイラナイのよ。エヴァに乗れないパイロットなんて、
　　　　　　　だれもイラナイのよ！」
レイ　　　　：他人の中に自分を求めているのね
アスカ　　　「……うるさい！」
　　　　　　 分離不安
　　　　　　（エレベーターの音）
レイ　　　　：ひとりになるのが怖いんでしょ
　　　　　　 分離不安
レイ　　　　：他人といっしょに、自分もいなくなるから怖いんでしょ
　　　　　　 分離不安
幼いアスカ　：だからえばぁにのってる
　　　　　　 愛着行動
アスカ　　　「うるさい！　うるさい！　うるさい！　あんたみたいな人形に言われたかないわよ！」


　　　　　　 第３のキャラクター
　　　　　　 綾波レイ、彼女の場合


レイ　　　　：わたしはだれ
二人めのレイ：綾波レイ
レイ　　　　：あなた、だれ
　　　　　　 綾波レイ
レイ　　　　：あなたも綾波レイなの？
二人めのレイ：そ、綾波レイと呼ばれているもの
二人めのレイ：みんな、アヤナミレイとよばれているもの
レイ　　　　：どうして、みんなわたしなの？
二人めのレイ：ほかの人たちがみんな、わたしたちを綾波レイと呼ぶからよ
一人めのレイ：あなたは、イツワリのココロとカラダをなぜもっているの？
レイ　　　　：いつわりではないわ、わたしはわたしだもの
一人めのレイ：いいえ、あなたはイツワリのタマシイを、イカリゲンドウというにんげんによって
　　　　　　　つくられたヒトなのよ
　　　　　　　ひとのまねをしているイツワリのブッタイにすぎないのよ
　　　　　　　ほら、あなたのなかにくらくて、なにもみえない、なにもわからないココロがあるでしょ
　　　　　　　ほんとうのあなたがそこにいるの
レイ　　　　：わたしはわたし　わたしはこれまでの時間と、ほかの人たちとのつながりによって、
　　　　　　　わたしになったもの
　　　　　　　ほかの人たちとのふれあいによって、今のわたしがかたち作られている
　　　　　　　人とのふれあいと、時の流れが、わたしの心のかたちを変えていくの
　　　　　「 それが、絆？ 」
レイ　　　　：そう、綾波レイと呼ばれる、今までのわたしを作ったもの、これからのわたしを作るもの
　　　　　「 それが、絆 」
一人めのレイ：でも、ほんとうのあなたは、ほかにいるのよ
　　　　　　　あなたが、しらないだけ
　　　　　　　みたくないから、しらないうちにさけているだけ
　　　　　「 怖いから 」
一人めのレイ：ひとのかたちをしていないかもしれないから
　　　　　　　いままでのワタシがいなくなるかもしれないから
　　　　　「 怖いのよ 」
一人めのレイ：じぶんがいなくなるのがこわいのよ　みんなのこころのなかからきえるのが、こわいのよ
レイ　　　　：怖い？　わからないわ
二人めのレイ：自分だけの世界も、なくなるの
　　　　　「 怖いでしょ？ 」
二人めのレイ：自分が消えるのよ
　　　　　「 怖いでしょ？ 」
レイ　　　　：いえ、嬉しいわ　わたしは死にたいもの　ほしいものは絶望　無へとかえりたいの
　　　　　　　でもだめ、無へはかえれないの　あの人がかえしてくれないの　まだかえしてくれないの
　　　　　　　あの人が必要だからわたしはいたの
　　　　　　　でも終わり　いらなくなるのわたし　あの人に捨てられるの、わたし
　　　　　　　その日を願っていたはずなのに、今は、怖いの……


ゲンドウ　　「さあ行こう。きょう、この日のために、お前はいたのだ、レイ」
レイ　　　　「はい」


　　　　　　 そして ─────
　　　　　　 人類の補完が始まる


第弐拾伍話

終わる世界
おわるせかい




NEON
GENESIS
EVANGELION
EPISODE:25
　　　　　　　 Do you love me?


　　　　　　 再び 碇シンジ
シンジ　　　：なんだ？　この感触
　　　　　　　前に一度あったような、自分のからだのかたちが消えていくような
　　　　　　　……気持ちいい……自分が大きく広がっていくみたいだ、
　　　　　　　どこまでも、どこまでも、……


　　　　　　 それは人々の補完の始まりだった
　　　　　　 人々が 失っているもの
　　　　　　 喪失した 心
　　　　　　 その心の空白を埋める
　　　　　　 心と、魂の、補完が始まる
　　　　　　 全てを虚無へと還す
　　　　　　 人々の補完が始まった


ゲンドウ　　：ちがう、虚無へ還るわけではない　すべてをはじまりへ戻すにすぎない
　　　　　　　この世界に失われている母へと還るだけだ　すべての心がひとつとなり永遠の安らぎを得る、
　　　　　　　ただそれだけのことにすぎない
ミサト　　　：それが補完計画？
リツコ　　　：そうよ　私たちの心には、つねに空白の部分、喪失したところがあるわ
　　　　　　 それが心の飢餓を生み出す
　　　　　　 それが心の不安、恐怖を生み出す
リツコ　　　：人はだれしも心の闇を恐れ、そこから逃げようと、それをなくそうと生きつづけているわ
　　　　　　　人である以上、永久に消えることはないのよ
ミサト　　　：だからって、人の心をひとつにまとめ、お互いに補填しあおうというわけ？
　　　　　　　それも他人が勝手に！　よけいなお世話だわ！　そんなの、ただのなれあいじゃない！
リツコ　　　：だけど、あなたもそれを望んでいたのよ
ミサト　　　：えっ？


　　　　　　 CASE 1
ミサト　　　：ここは……


　　　　　　 葛城ミサトの場合
　　　　　　　 （PART 1）
　　　　　　（照明音）
シンジ　　　：ミサトさんの心の中にいる、ぼくの心ですよ
ミサト　　　：と同時に、シンジ君の中にいるあたしの心というわけね


シンジ　　　：ぼくはぼくを見つけるために、いろいろな人とふれあわなければいけない
　　　　　　　ぼくの中を見つめなければいけない　ぼくの中のミサトさんを見つめなければいけない
　　　　　　　ミサトさんはなにを願うの？
　　　　　「 よいこでいたいの？ 」
幼いミサト　：よいこにならなきゃいけないの
　　　　　「 どうして？ 」
幼いミサト　：パパがいないから　ママをたすけてあたしはよいこにならなきゃいけないの
　　　　　　　でもママのようにはなりたくない　パパがいないときママはないてばかりだもの
　　　　　　　ないちゃだめ　あまえてはだめ　だからよいこにならなきゃいけないの
　　　　　　　そしてパパにきらわれないようにするの
ミサト　　　：でも父は嫌い、だからよい子も嫌い、もう嫌い　もう疲れたわ、
　　　　　　　キレイな自分を維持するのに、キレイなふりを続けている自分に、もう疲れたわ
　　　　　　　あたしは汚れたいの　汚れた自分を見てみたかったのよ！
リツコ　　　：だから抱かれたの？　あの男に
ミサト　　　：ちがう、好きだったから抱かれたのよ
幼いミサト　：ほんとうにすきだったの？
ミサト　　　：ええ、そうよ　あの人はありのままのあたしを受け入れてくれたわ
　　　　　「 本当に？ 」
ミサト　　　：優しかったのよ！


　　　　　　（テレビの野球中継の音）
　　　　　　　いや！　やめてこんなところをシンジ君に見せないで！
カジ　　　　「今さら恥ずかしがることもないだろ」
ミサト　　　：恥ずかしいわよ！
ミサト’　　：どうして恥ずかしいの？　好きな男の前では平気で、いえ、むしろ喜んで
　　　　　　　こんな格好をしているくせに
ミサト　　　：いやっ！　やめて！
ミサト’　　：このありさまをシンジ君に見せることが、ほんとうは嬉しいくせに
ミサト　　　：うそよ！　ちがうちがうわよ！
ミサト’　　：どうかしら？　ほんとうは父親の前で見せたいくせに
ミサト　　　：ちがう！
ミサト’　　：あなたはカジ君の寝顔に安らぎを求めていたのよ
ミサト　　　：ちがう！
ミサト’　　：カジ君のぬくもりに安らぎを求めていたのよ
ミサト　　　：ちがう！
ミサト’　　：カジ君の腕の中に父親を求めていたのよ
ミサト　　　：ちがうわよ！
　　　　　　　……そうよ、あの時、カジ君の中に自分の父親を見つけたわ　だから逃げだしたの、彼から
　　　　　　　怖かったの、まるで、お父さんと、……でもほんとは嬉しかったからなの
　　　　　　　それが快感だったの　たまらなく心地いい瞬間だったわ
　　　　　　　だからイヤだった、だから別れたの


カジ　　　　「……ま、恋の始まりに理由はないが、終わりには理由があるってことだな」
ミサト　　　「優しいのね、カジ君。その優しさで、お願い、あたしを汚して」
カジ　　　　「いま自分が嫌いだからといって、傷つけるもんじゃない。それはただ刹那的な罰をあたえて、
　　　　　　　自分をごまかしているだけだ。やめた方がいい」
ミサト　　　：で、自分を大切にしろって言うんでしょ　男はみんなそう　そうして仕事に、自分の世界に
　　　　　　　行ってしまうんだわ、あたしを置き去りにしたまま
　　　　　　（照明音）
幼いミサト　：おとうさんとおなじなのよ
ミサト’　　：つらい現実から逃げてばかりなのよ
ミサト　　　：つらい現実？　あたしのことか　そうよね、こんなあたしですもの、しかたないわね


シンジ　　　「やめてよ！　ミサトさん」
ミサト　　　：ときどき自分に絶望するわ！　イヤんなるわよ！
マヤ　　　　「フケツ。きたないわ」
リツコ　　　「ブザマね」
アスカ　　　「イヤらしい！　けがらわしいわ！　それがオトナのつきあいだなんて、ヘドが出るわ！」
マコト　　　「御昇進、おめでとうございます、葛城三佐」
ミサト　　　：認められているのは、認められようと演じている自分で、ほんとうの自分ではないのよ
幼いミサト　：ほんとのじぶんはいつもないているくせに
ミサト　　　：いいえ、あたしはしあわせなの
　　　　　「 私は幸せなの？ 」
ミサト　　　：あたしはしあわせなの
　　　　　「 私は幸せなの？ 」
ミサト　　　：あたしはしあわせなの！
　　　　　「 私は幸せなの？ 」
ミサト　　　：ちがう！　これは幸せなんかじゃない！
　　　　　「 幸せって なに？ 」
ミサト　　　：こんなの、ほんとうの自分じゃない！　そう思いこんでるだけなの！
シンジ　　　：そうしないと、ぼくらは生きていけないのか　いっしょにいないと怖いんだ
レイ　　　　：不安なのよ
リツコ　　　：だれかがとなりで寝ていないと
アスカ　　　：ひとりで寝るのが怖い？
マヤ　　　　：やっぱり、ひとりで寝るのがさみしいんですか？
カジ　　　　：心の喪失に堪えられないんだよ
マコト　　　：だからだれとでもいいんですね？
ミサト　　　：ちがう！
ミサト’　　：いえ、カンタンな快楽に溺れたいだけ、刹那的な逃避で心をいやしたいだけ、
　　　　　　　そのために男を利用しているだけなのよ
ミサト　　　：ちがう！　ちがう！　ちがう！
　　　　　　 彼女は果たして、何を望むのか？


　　　　　　 CASE 2
アスカ　　　：ここは、どこ？
　　　　　　（照明音）
シンジ　　　：アスカの中にいるぼくの心だよ
アスカ　　　：てことは、シンジの中にいるワタシの心でもあるわけね


　　　　　　 惣流・アスカ・ラングレーの場合
　　　　　　　　　　　 （PART 1）


シンジ　　　：アスカはなにを願うの？
アスカ　　　：ワタシは、ひとりで生きるの　パパもママもいらない、ひとりで生きるの
　　　　　　　ワタシはもう泣かないの
　　　　　　　……でも、まだ泣いてる　なぜ泣いてるの？


継母　　　　「あの子、苦手なんです」
父　　　　　「なんだ、弱気とは医者の君らしくないな」
継母　　　　「医者も人間ですのよ、前にも言いましたけど」
父　　　　　「しかし、君のような女性が子ども相手に」
継母　　　　「妙に大人で、張りつめた絶対的な拒絶があって、ときどき怖いんです。あなたは
　　　　　　　そう感じたことありません？」
父　　　　　「いや、とにかく君はアスカの母親になったんだ」
継母　　　　「その前に、私はあなたの妻になったのよ」
父　　　　　「同時にだろ」
継母　　　　「ええ、社会的立場からはそうですわ。あなたはあの子の父親をやめられないけれど、
　　　　　　　私はいつでもあの子の母親をやめることができますのよ」
父　　　　　「それはそうだな」


幼いアスカ　：やめてママ！　ママをやめるのはやめて！　ワタシ、ママにすかれるいいこになる、
　　　　　　　だから、ママをやめないで！　だから、ワタシをみて！
　　　　　　　やめてママ！　ワタシをころさないで！
アスカの母　「あなたのパパはママが嫌いになったの。イラナくなったの。ううん、最初から
　　　　　　　好きじゃなかったのよ、最初からイラナかったのよきっと。だからママと死にましょ。
　　　　　　　パパは私たちがイラナいもの」
幼いアスカ　：ワタシはジャマなの？　イラナイの？
アスカの母　「いっしょに死んでちょうだい」
幼いアスカ　：いや！　ワタシはママのニンギョウじゃない！　じぶんでかんがえ、じぶんでいきるの！
　　　　　　（扉が開く音）


アスカ　　　：あの時、ママが天井からぶら下がってたの　その顔はとても嬉しそうに見えたわ
　　　　　　　でもワタシはその顔が、とてもイヤだったの　死ぬのはいや、自分が消えてしまうのもいや、
　　　　　　　男の子もいや、パパもママもいや、みんなイヤなの！
　　　　　　　だれもワタシのこと、守ってくれないの、いっしょに、いてくれないの！
　　　　　　 彼女は何を望むのか
アスカ　　　：だからひとりで生きるの　でもヤなの！　つらいの！
　　　　　　　ひとりはいや！　ひとりはいや！　ひとりはイヤあ！


　　　　　　（照明音）
シンジ　　　：ぼくを見捨てないで
ミサト　　　：あたしを捨てないで
アスカ　　　：ワタシを殺さないで


シンジ　　　：これはなに？
　　　　　　（大きな照明音）


ミサト　　　：あなたのお父さんが進めていた、人間の補完計画よ
シンジ　　　：これが？
ミサト　　　：その一部らしいわ
アスカ　　　：真実はワタシたちにもわからないもの
リツコ　　　：ただ、いま自分で感じているものが、事実でしかないわ
レイ　　　　：あなたの中のね
冬月　　　　：そしてその記憶となるものが、君の真実となっていく
リツコ　　　：時とともに変化していく真実もあるわ
シンジ　　　：これが事実、すべての結果なのか、これが……
アスカ　　　：たくさんある事実、その中のひとつよ
ミサト　　　：あなたが望んだ結果なのよ
シンジ　　　：ぼくが望んだ？


レイ　　　　：そうよ、破滅を　だれも救われない世界を
シンジ　　　：ちがう！　だれも救ってくれなかっただけだ！　ぼくを、
リツコ　　　：だれもあなたを救えないわ
カジ　　　　：これは、君が望んだことだ
アスカ　　　：破滅を、死を、無への回帰を、あなた自身が望んだのよ
ミサト　　　：これが現実なのよ
シンジ　　　：現実ってなんだ？
レイ　　　　：あなたの世界よ
マコト　　　：時間と空間と他人とともにある、君自身の世界のことさ
シゲル　　　：君がどう受け止め、どう認めるかは、君自身が決める世界だ
マヤ　　　　：今はただあたえられるだけの、あなたの世界なのよ
　　　　　　 それが現実


ミサト　　　：どうしようもないあなたの世界よ
シンジ　　　：もうすべて決まりきってる世界だろう？
リツコ　　　：ちがうわ　あなたが決めている世界なのよ
冬月　　　　：君の心が、そうだと決めている世界なのだ
　　　　　　 それが現実
レイ　　　　：生きようとする意志も、
アスカ　　　：死にたいと思う心も、あなた自身が望むことなのよ
シンジ　　　：この暗闇の、このハンパな世界も、すべてぼくが望んだというのか……
ミサト　　　：そうよ
カジ　　　　：閉鎖された自分ひとりが心地いい世界を、君は望んだ
マコト　　　：自分の弱い心を守るために
シゲル　　　：自分の快楽を守るために
マヤ　　　　：これは、その結果にすぎないわ
ミサト　　　：閉塞された空間では、あなたひとりの世界では、人は生きていけないもの
アスカ　　　：でもあなたは世界を、自分を取りまく世界の閉塞を願った
リツコ　　　：嫌いなものを排除し、より孤独な世界を願った、あなた自身の心
レイ　　　　：それが、導きだされた、小さな心の安らぎの世界


アスカ　　　：このかたちも、終局の中のひとつ
ミサト　　　：あなた自身が導いた、この世の終わりなのよ


　　　　　　 そして、補完への道は
　　　　　　 つづく


EPISODE:25 | FINALE: | :DEATH | EPISODE:25' | ONE MORE FINAL:

managed by fumiya
all rights reserved
新世紀エヴァンゲリオンは © GAINAXの作品です