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 2001/08/28 

 こんなサイトを見つけて以来、暇を見つけては市内のカフェを巡っています。なんだかんだであるんですよね、仙台にもカフェが。ただ戦災の影響か、いわゆる「老舗」と呼ばれるものが少ないんですよ、ホントはそういうところに行きたいのに…。んーたぶん仙台のカフェで一番古いのって、先日お邪魔した茶茶になってしまうのかも。


 昨日は最近何かと話題(仙台でね)の"have'nt we met"というカフェに行ってきました。内装はシンプルで清潔感のあるインテリアが並び、BGMはボサノヴァ、スタッフも若い人ばかりと、いかにも今時のカフェって感じ。たまにイベントなんかもやっているみたいで、「カフェ」というよりは「サロン」に近いかな。まぁ肩肘張らない雰囲気で居心地もよく、なるほど人気になるのも頷けました。


 この日は平日ということもあり、独りでトボトボとお邪魔したわけですが(ホントはある人を誘ったんだけどダメだった)、こういうライトタッチでかつサロン的なカフェって、そこに「おしゃべり」がないとなんか寂しいですね。注文したブレンドコーヒー&チーズケーキの味も良く、店に対する不満などこれっぽっちもなかったのですが、その点だけちょっと失敗したかな。この次こそは誰かと行きたいですね。

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 新星堂にてギリアン・ウェルチ 『TIME (THE REVELATOR)』を購入。こういうのをちゃんと試聴機に入れているところはさすが新星堂ですね。ちっとは見習え、外資系ショップ。


 埃っぽい荒野を思わせる乾いた彼女の声とギター。言ってみれば単なるアメリカン・トラディショナル・フォークでしかないのですが、一つ一つの紡ぎ出される音は繊細かつ深遠で、あたかも遠くの風景までも描くかのよう。彼女の作品は96年の1st『REVIVAL』しか聴いたことがありませんが、本作で聴ける深い深いモノトーンの空気は明らかに1st以上です。こういう音空間は一度ハマると抜け出せなくなるんですよねぇまったく。


 「音質には詳しくないけど、やはり、今までで一番自然な音で録れてると思います。ギターも歌も。でもね、たとえばギリアン・ウェルチの歌は聴いているだけでは簡単に作ったように感じるけど、実際同じような音質にしてみようとすると、全然できないんですよ。それがなぜなのかわからない。」(「ミュージックマガジン」2000年11月号・さかな 『BLIND MOON』リリース時のインタビューよりポコペンさんの発言)


 んー確かに。この『TIME (THE REVELATOR)』に比べたら『BLIND MOON』は人工的にさえ聞こえてきちゃいますね。この空気、やっぱアメリカでしか作り得ないものなのかもなぁ。


 2001/08/25 この人生に解決があろうとは思わないのだから

 またまたデザインを変えてしまいましたー。なんかここまでくると、飽きっぽいとかそういう次元の問題じゃないような気がしますね。ホント、まったく。


 「私は勤倹精神だの困苦欠乏に耐える精神などというものが嫌いである。働くのは遊ぶためだと考えており、より美しいもの便利なもの、楽しいものを求めるのは人間の自然であり、それを拒み阻むべき理由はないと信じている。尤も私は、遊ぶことも、近頃はひどく退屈だ。私の心を本当に慰めてくれる遊びなど、私はこの現実に知らず、又、見出していない。」(坂口安吾「欲望について−ブレヴオとラクロ−」より引用)


 今はなんとなくわかるその気持ち。でも「できればわかりたくない」と思う大人モードの自分もいたり。あーんもう何が言いたいんでしょうね私(自分でも分からない)。

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 「SWITCH」最新号を立ち読み(買えよ)。オスカー・ニーマイヤーの建築美が堪能できるブラジル特集も面白かったけど、個人的にはbirdのフォトが最大のヒットでした。ていうか私、bird然り、フェイ・ウォン然り、ああいう端正でかつ仄かなエロティシズムを漂わせている顔にめっぽう弱いんです(あくまでもルックスの話ですが)。あーきっと彼女たちのような女性を目の前にしたら、私は中学生みたいな行動をとってしまうんだろうなぁ。

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 ていうか今の私、中学生並(not厨房)。

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 ステレオラブの新作『SOUND-DUST』はミニマルとソフトロックとの間をすり抜けていくようなとても軽妙な作品。前作までの音楽的先端性は鳴りをひそめていますが、曲ごとに華やかなポップワールドが繰り広げられ、何度聴いても心浮き立つような気分にさせてくれます。いろんなところで言われているけれど、映画のサントラみたいでホント耳馴染みが良く、なんか心の底から楽しめるステレオラブは久しぶりかも、なんて思ったり。


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