Episode3: 闇騎士、風騎士
>>TOP


ばっく    ねくすと







「孤高の放浪者。
闇は闇を呼び寄せる・・・
血の染み付いた身体にビーストの嗅覚は敏感に反応する。
恐怖は無い。ただ、身体は血を望んでいる。
ビーストであろうが何だろうが・・・血がみたい・・・
ただ、それだけのこと・・


ダークナイト


黒馬に跨り狂気を振るう闇騎士。
意志は赤く染まり、闇に消えゆく。
星(石の力をもつ人)は言う。「星の皮を被った悪魔。」と。
そしてビーストは言う。「星の皮を被った英雄(仲間)。」だと。

・・出くわせば終わりじゃ。闇から逃れた者はおらんし被害者も後を絶たん。」
と、ロッキングチェアーに揺られながら老人は語った。
「でも、誰かが止めなきゃ被害は治まらない。」
と、少女は返した。
「・・誰も闇にはかな・・おい!どこへいくんじゃ!・・まさか・・」
と、老人は重い腰を持ち上げ怒鳴った。
少女は荷支度を整えながら言う。
「闇退治。」と。
老人の嫌な予感は的中した。
「馬鹿を言うっな!ゴホッ・・んんっ・そんじょそこらのビーストとは訳が違うんじゃぞ!っゴホッ・・・っ」
咳き込む老人の背中を擦りながら少女は優しく言う。
「・・それはわかってる。でも、私しかいないんだ・・・。」
キィー・・バタン!
涙を流し老人は言う。
「ば・・か・・者が・・。」



白馬に跨り駆け抜ける様は、まるで、風のよう。
勇ましく吹き抜ける。そして、柔らかく包み込む。


ウィンドナイト


正を貫く風騎士。
その風で・・世界の傷をそっと・・・癒して・・・







by nanty