■ Episode3: 闇騎士、風騎士 ■
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ばっく
ねくすと
*
「孤高の放浪者。
闇は闇を呼び寄せる・・・
血の染み付いた身体にビーストの嗅覚は敏感に反応する。
恐怖は無い。ただ、身体は血を望んでいる。
ビーストであろうが何だろうが・・・血がみたい・・・
ただ、それだけのこと・・
ダークナイト
黒馬に跨り狂気を振るう闇騎士。
意志は赤く染まり、闇に消えゆく。
星(石の力をもつ人)は言う。「星の皮を被った悪魔。」と。
そしてビーストは言う。「星の皮を被った英雄(仲間)。」だと。
・・出くわせば終わりじゃ。闇から逃れた者はおらんし被害者も後を絶たん。」
と、ロッキングチェアーに揺られながら老人は語った。
「でも、誰かが止めなきゃ被害は治まらない。」
と、少女は返した。
「・・誰も闇にはかな・・おい!どこへいくんじゃ!・・まさか・・」
と、老人は重い腰を持ち上げ怒鳴った。
少女は荷支度を整えながら言う。
「闇退治。」と。
老人の嫌な予感は的中した。
「馬鹿を言うっな!ゴホッ・・んんっ・そんじょそこらのビーストとは訳が違うんじゃぞ!っゴホッ・・・っ」
咳き込む老人の背中を擦りながら少女は優しく言う。
「・・それはわかってる。でも、私しかいないんだ・・・。」
キィー・・バタン!
涙を流し老人は言う。
「ば・・か・・者が・・。」
白馬に跨り駆け抜ける様は、まるで、風のよう。
勇ましく吹き抜ける。そして、柔らかく包み込む。
ウィンドナイト
正を貫く風騎士。
その風で・・世界の傷をそっと・・・癒して・・・
*
by nanty