人と関わらなければ、
もうあんなに傷付く事はないんだ…。


君の暖かさ〜Ⅱ〜


私も、あいつも、
同じ学園に通っているとわかったのは、
出会ってからすぐだった。

「あ!あの時の!!」

あいつは私を見付けると
犬みたいにこっちへ駆けてきた。

「この前はありがとう!僕、進藤 麻実!」

にっこりと笑いながら、握手を求めてくる。

「私は…東 世々巴」

握手はしないが、一応名前は名乗る。
進藤 麻実は戸惑い、手をひっこめた。
おそらく、こんな風に扱われた事がないのだろう。


ぱっと浮かんだその考えが

妙に私を苛立たせた。


「東さんは、何組?」

冷たくあしらっても、まだ構ってくる。

大嫌いなんだ、こういう奴は…。


私はその質問に答えずに自分の教室へ行った。
振り返らなかったから、あいつがどんな顔をしていたのかはわからない。

気にせずにいたのか?

怒っていたのか?

それとも…、


泣きそうになっていたのか…?


Back. or Next.


**あとがき**
ハイ、また微妙ですね…。
なんか世々巴が冷たくてすいません;
次はもっと内容が濃密なハズです!(たぶん…)


*コメント*
麻実ちゃん…可愛いです。
そして、世々巴さんは色々考える事があるようです。
この後、二人がどのような懐古をするか気になります。