平岩弓枝先生。

　
　平岩さんの描く江戸モノの小説は、「たおやか」。
　江戸の匂いがたちのぼります。
　江戸情趣いっぱいです。なんともいえず、上品です。
　捕り物としても、絶品です。
　小説とはいえ、史実上の人物をとりあげても、全然「浮き」ません。
　私がここでいくら筆を尽くしても、この素晴らしさは伝わるかどうか……。
　百聞は一読にしかず。

御宿かわせみシリーズ	文春文庫	こちらを参照。
水鳥の関	文春文庫 (上下巻)	本陣の娘、お美也の波乱に満ちた生涯を、浜名湖畔の関所を舞台に描く時代長編。（解説より）
五人女捕物くらべ	講談社文庫 (上下巻)	あでやかに、面白い。5人の女岡っ引きの物語。かなりお勧め。
はやぶさ新八御用帳	講談社文庫	こちらを参照。（ただ今工事中）
千姫様	角川文庫	千姫の数奇な運命を描いてます。装丁もいいし、内容もいいっ！
釣女	集英文庫	花房一平捕物帳夜話。
女櫛	〃	〃
江戸の娘	角川文庫	（NOW READING）
火宅の女	角川文庫	おふく（のちの春日の局)の半生を描いた作品。
密通	角川文庫	妻を試してみたくなった文人建部綾足は？（「密通」）、人の戸籍を譲り受けて暮らす女の前に、戸籍の女を探す男が現れた。（「居留地の女」）、心中しようとしていた夫婦が身投げしようとした娘を助けるがその娘の秘めた闇とは？（「心中未遂」）、など、短編８つ。様々な女心、読ませられますっ！
橋の上の霜	新潮文庫	幕府の役人・大田直次郎は、四方赤良という名の有名な狂歌師でもあった。遊女おしづに惚れ込み、身請けするが、妻と妾の間で思い悩むことに・・・という感じで、大田蜀山人の若き日を描きます。江戸の文人の世界、下層武士の生活など、細やかな筆はこびです。