灰皿から昇る煙を3人は見つめている。天井ではプロペラがゆっくりと回り、疑問をたくさん含んだその煙をそれがどうしたとばかりに蹴散らしてゆく。
「今はあの男のことを信じるしか手がかりがないようだ」悟が口をひらいた。
隆次が言う。「かまきり男か、不気味だな。いったいあの男は何に対してそんな警戒をしてるんだ?もっとも、さっきの話しを聞いていれば他にもヤバイことをやってそうだから誰に追われていても不思議ではないけれど。あの男しか、あの男の言ったことしかこれから先に進む道しるべはないのか。それにしても話しが複雑すぎて何がなんだかわからない」
「悟」目を細めて和美が問う。
「私達って幼なじみよね。悟には私の小さな頃の記憶が、一緒に遊んだりした記憶があるよね?」
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