和美は長い夜を過ごしていた。何を思っても心は平穏にはならなかった。
今日も学校が終わってからバイトがあったのだが和美の仕事の態度が、いつもの周りに気を使う彼女とあまりにかけ離れた様子を店長が察し、早退させてもらった。
ベッドに潜り込んではみたもののなかなか寝つけない。
テレビをつけてみる。スマップが出ている。バラエテェイ番組だ。テレビの中で笑い声が起こる。
何が面白いの?和美は思ってしまう。画面では仲居君が続けて笑いを取っていた。
考えを整理してみようと出来事を振り返ってみる。
隆は誤解している・・・。だけど学校で会った私そっくりな彼女はいったい何者?私が創りだしたドッペル・ゲンガー?そんなモノが世の中に存在するなんて・・・嘘よ、何かの幻。そう考えないと頭がおかしくなりそう。
腕が疼く
この腕の痛み、あの子の腕にあったばんそうこう。そして私のお気に入りのセーターに髪型、出来すぎだわ。
部屋をベッドの中から見渡して見る.
丸型のちゃぶ台タイプの机に置いてある隆次と写っている写真をボーッと虚ろな目で眺めている。
隆は・・誤解・・・してるよ。
涙が流れた。
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