明日へ…第二部5

二回の窓際の席に座り、ハンバーガーを頬張りながら外の景色を眺めていた。上から見ると、宗教者たちはほぼ等間隔に立っていることが分かる。あの中には、にわか宗教者もいるのだろう。立っている者すべてがそれぞれに違う教団なのだろうか。だとすると、文字通り、数え切れないほどの教団があることになる。
あんな絵を見せられたら、誰だって不安になる。誰もが生き残りたいと思っている。ほんの少しでも可能性があれば、そこにすがりつこうとするだろう。たとえ全財産をつぎ込んだとしても、それで命が救われるのなら、そうするに違いない。人間とはなんと弱い生き物なのだろう。

その夜、僕はベッドに横たわり、ぼんやりと天井を眺めながら考え事をしていた。何とかして生き残りたい。どうすれば生き残れるんだろうか。思考は堂々巡りで、頭の中では同じ言葉が繰り返されるだけだった。だんだんとたまらない気持ちになってくる。僕はあと一年以内に死んでしまうのだろうか。あの、道端に無造作に捨てられた死体のうちのひとつになってしまうのだろうか。

僕は起き上がり、窓を開けた。車がゆっくりと走ってきて、歩いていた女性の横に止まった。車から出てきた男が彼女を車に押し込もうとする。彼女は悲鳴を上げ抵抗するが、結局連れ去られてしまった。その異常な光景を目にし、僕はしばらくその場で固まってしまった。
やはり助けに行くべきだったのだろうが、今となってはもう遅い。僕は今見た事を忘れようと思い、再びベッドにもぐりこんだ。

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