レンズとボディーの組み合わせについて


 実は私はFM3Aより先にこのパンケーキレンズを中古で買いました。当初は『F100とu』で使うつもりだったのです。しかしこのレンズを手にした時、前述の『発作』に見舞われてマニュアルボディーを買わずに居られなくなってしまったわけです。
そんな私が言うのもなんですが、日本語版のFM3Aのカタログと英語版のそれと、イメージ写真にかなりの違いが有るのをご存知ですか?日本語版の、つまり普通に手に入るカタログに載っている写真の多くはパンケーキレンズとの組み合わせですよね。しかし英語版のカタログのお勧めレンズは『Aiニッコール50mm/F1.4S』で、パンケーキは最後のページの隅っこに小さく載っているだけなんです。
何を申し上げたいかというと、『どっちの組み合わせも、甲乙つけがたいくらいカッコイイ』と言うことなんです。そういている私もAF50/1.4Dに、時々『着替え』させます。

蛇足ですが中古品を買うときは、『どんな質問にも丁寧に答えて、解りやすく説明してくれるお店』をお選びになることをお勧めします。因みに私は、面倒くさそうに棚から商品を取り出す店と、商品の並べ方に『いたわり』を感じない店には、それが判ってから後は絶対に行きません(残念ながら今でもそういう店が何件か有るんです、東京には)。中古屋さんでそれなりの会話をするには少し勇気がいりますが、中古品の品定めは慣れれば実に楽しいものです。そしてチャンスがあればモノを持ってメーカーのサービスセンターに立ち寄ってみてはいかがでしょう。ニコンの場合は、『調子を見てください』と頼めばレンズやカメラボディーの初期動作を無料でチェックしてくれますし、修理やメンテナンスが必要な場合はその場で見積もりを作ってくれます。プロ中のプロが査定してくれるわけですから、安心します。

本題に戻ります。
このAiニッコール45mm/F2.8Pは、被写体までの距離情報信号をカメラボディーに伝えてくれるチップを内蔵しています。また現代の『電池式一眼レフカメラ』の測光精度の高さは驚異と言うほかありません(特にニコンは『無比』とまで賞賛されているようですが)。ですからこのレンズの相棒はなにもFM3Aだけでは無いわけです。その性能をより有意義に利用するのが目的なら、最新式のボディーに付ける方が『本人達』にとっても本望なのかも知れません(組み合わせた時のお姿に関して言えば、個人的な好みですが『ニコンu+パンケーキ』が一番好きです)。
また私は手を出していません(というより出せない)が、ニコンのみならずフジフィルムの『Fine Pix S2 Pro』やコダックの『DCS Pro 14n』との組み合わせでも使えます(無論マニュアルフォーカスになる上、測光機能の一部に制約が出ますし、画角もかわります)。
ですから見方を変えれば、写真の命であるレンズが先ず決まって、それからボディーで悩むっていうのも正常な『作法』だと思うんです。
最近の安価なズームは驚くほど良く出来ていますし(出始めの頃の標準ズーム知ってる人って、どの位いるんだろ)、私自身『ニコンu+28〜80mm/F3.3〜5.6G』というゴールデンコンビ(そんなキャッチフレーズあったっけな?)を愛用してます。
でも、ボディーがあればレンズで悩み、レンズを買えばボディーが欲しくなる。
そこがまたいいんです。

『パンケーキ』おひとついかがですか?

2003年 秋

1.ニコンFM3Aについて
2.Aiニッコール45mm/F2.8Pについて
3.レンズとボディーの組み合わせについて

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筆者:NECOさん