Total -yesterday -today

将棋思録LogNo.3


将棋思録〜あり得べき世界の、そのあり得べき理由について、問う。へ移行。
log No.1 No.2 Topics
記事ナンバーでアンカーを設置。#124などと書いて指定下さい。

295.近代デジタルライブラリー(2006.4.4)
もう書かないだろうと書いてから、未だ舌の根も乾かぬが興味深いニュースを見かけたので書いておく。
国立国会図書館が所蔵する近代、明治期の本のデジタル化が大幅に拡充されたそうだ。
近代デジタルライブラリー
もちろん今では手に入らないものばかりである。
画像は回転、拡大が可能で、まとめてpdf形式でダウンロードできるとは。
こんなサービスが無料で利用できるというのはすばらしいことである。
税金の投入もこういった文化の保護のためなら惜しくはない。
ややサーバが重い感じはするが、問題になるほどでもない。
ふとっぱらだ。
こうなると気になるのは古棋書の類。
将棋囲碁の分類番号は796。
検索してみると「796 and 将棋」
1. 指将棋定跡集 / 西岡亀太郎著,平田暁, 明44.11
2. 三十日間将棋独習新法 / 浜島竜水稿他,三浦兼助, 明26.7
3. 将棋貫珠 / 河村古僊著,河村古僊, 明10.7
4. 将棋絹篩 / 福島順棊著,玉屋久五郎, 〔  〕
5. 将棋絹篩 / 福島順棊著,三木書楼, 明16.3
6. 将棋玉図 / 桑原君仲著,文玉圃, 〔  〕
7. 将棋講義録. 第1集 / 将棋新報社編集部編,吉川弘文館, 明44.6
8. 将棋駒組 / 天野撰他. - 新版,吉田栄吉, 明20.5
9. 将棋新誌. 第15集 / 伊藤宗印編,伊藤宗印, 明25.6
10. 将棋新選. 駒組之部 / 近八郎右衛門編,探花書房, 明19.3
11. 将棋新報. 第1−5集 / 伊藤宗印編,山静堂, 明14−16
12. 将棋定跡解 / 将棋新報社編集部編,吉田弘文館, 明42.7
13. 将棋定跡集,鶴仙堂, 〔  〕
14. 将棋精選 / 天野宗歩著,三木佐助, 明18.5
15. 将棋精妙 / 伊藤宗印著,三木美記, 明16.8
16. 将棋大全,閑友舎, 明18.12
17. 将棋大全 / 伊東武左衛門編,金鱗堂〔ほか〕, 明19.4
18. 将棋手鑑 / 伊藤宗印編,山静堂, 明10.1
19. 将棋早稽古. 前編 / 大橋宗金編,大橋宗金, 明19.3
20. 将棋早指南,尚古堂, 明24.6
21. 将棋早指南 / 大橋宗英著,玉屋久五郎, 〔  〕
22. 将棋必勝大全 / 伊藤禄亭著,嵩山堂, 明31.7
23. 将棋独稽古,尚古堂, 明24.9
24. 将棋名家手合 / 伊藤宗印著他,大倉書店, 明26.12
25. 将棋名家手合 / 小菅剣之助編,大倉書店, 明26.12
26. 将棋明玉 / 大橋宗桂編,文玉圃, 〔  〕
27. 新案定跡高等将棋秘訣 / 飯万島竜水稿他,其中堂, 明27.7
28. 新発明川中嶋将棋譜. 前編 / 岡田信一著,奎運堂, 明27.7
29. 征清将棋 / 友柳子編,晩香楼, 明27.12
30. 征清将棋 / 友柳子編. - 2版,晩香楼, 明28.1
31. 西洋将棋指南 / 喫霞仙史編,中外堂, 明2.1
32. 西洋将棋指南 / 諏訪三平編,井口松之助〔ほか〕, 明20.10
33. 西洋将棋使用法 / 小島正忠編,万春堂, 明20.10
34. 詰将棋百題 / 安藤豊次編,青木嵩山堂, 明40.10
35. 東都将棋鑑 / 伊藤宗印等編,伊藤宗印等, 明10−24
36. 日本将棋対手概表 / 伊藤宗印他,伊藤宗印, 明22.10
37. 武総将棋手相鑑 / 伊藤宗印編,伊藤宗印, 明20.9
読んでみたかった本がちらほらと。
全く聞いたこともない本も。
西洋将棋というのはチェスと思われる。
暇なときに読んでみたい。

295.思録の今後(2006.1.6)
この将棋思録をどうしようか考え中。
もともと何かを気楽に書けるスペースが欲しいと思ってはじめたのだが、
どこか気負いがあったのだろうと思うが、今ひとつ力の入れ具合がわからなかった。
書こうと思うと無責任に書くわけにはいかない。
力を入れたくは無いのだが、思わず入ってしまいどこか中途半端なものになってしまった。
大体、この欄に書いてきたことで自分が書かなければならなかったものは一体どれなのだろうか。
大した棋力もつながりもないのにプロ棋界のことなど書く必要はなかった。
人に伝えるほどの優れた持論があるわけでもない。
信頼する、より真摯に取り組んでいらっしゃる方にまかせておけばよい。
知った風な顔でいい恥をさらさずともよい。
書籍のレビューだって、本来の箇所に更新するのが面倒だという消極的な気持ちでやっていたものだ。
結果的に将棋思録を更新することだけで気力を費やしてしまい本来のページ更新に時間が割けなくなった。
加えて定期的に更新するものだという観念を無意識に抱いてしまう日記は、やはり自分には無理なようだ。
それを改めて感じた。
続けたいという願望が自分の中で消失してしまった今、このスペースをどのようにするかまだ決めかねている。
自分は将棋というゲームが好きなのであってそこをないがしろにしてはならない。
下手の横好きでしかないが、将棋というゲームとふれあうことが重要である。
それから遠ざかっては趣味である意義がなくなる。
自分の好きなことに立ち返ればよい。
それが自分にしか出来ないことに繋がっていくはずだ。
こうしてweb上で公開している以上、内側に籠もることにはならないとも思える。
将棋が好きな気持ちだけで歩いてきたつもりだったが、
いつの間にか立ち位置がぶれてしまったのかもしれない。
この先は書くとしても更新に伴う雑感程度にとどめたいと思う。

294.リンク集更新(2005.3.29)
リンク依頼に応じて更新。
本当は3月3日に全てやっていたつもりだったのだが、
メールによる依頼分を失念していた。
申し訳ないので思録の方でも紹介しておくことにする。
竜王堂
四間穴熊党の竹内さんによる将棋棋書を専門としたオンライン古書店。
個人の新規開店にしては多数の棋書が揃っている。
将棋に関わる仕事をしたいと思いオンライン古書店を始めたそうである。
好きなことを仕事にするというのはとても良いことで私も見習いたい。
サイト構成もよく、探したい本が見つかりやすいので
もし棋書が欲しいときは覗いてみると掘り出し物が見つかるかもしれません。
初段NAVI
ABBEY ROADERさんによる初段までの上達ナビゲーション。
内容はルール説明、ネット将棋、考え方の解説、囲い崩し、詰め将棋、手筋、格言と盛りだくさん。
まだまだこれからのコンテンツもあるが、方向性が明確なので時間と共に充実していくでしょう。
アルテマ将棋
ゼロスさんによる将棋とガンダム。
将棋のコーナーでは戦法の紹介や、居飛車穴熊の研究、新戦法の開発、格言の紹介がある。
全体としてはまだ充実の余地があり、これからの方向性次第で面白いサイトになるかもしれない。
Переводы японских Сёги - сайтов
当竜淵庵と将棋タウンさんの内容をロシア語に翻訳したサイト。
残念ながらロシア語は全く未知の言語なので見て判然とはしないが。
露日機械翻訳を用いて調べてみると大体同じ様なことが書かれているようだ。
もしロシア語で将棋の勉強をしたい人がいればどうぞ。
しかし、英語より先にロシア語に翻訳されるとは思いもしなかったです。

293.上達するヒント(2005.3.28)
浅川書房、羽生善治著
第1章基本方針と形勢判断ー4つの形勢判断
第2章構想についてーその方向性は正しいか
第3章歩の下に駒を進めるー駒の力を引き出すには
第4章駒がぶつかったときー損得のバランスを考える
第5章位取りについてー五段目の歩の大きな力
第6章主戦場についてー戦う場所の選択
第7章玉の安全度についてー囲いの強さ、囲うタイミング
第8章さばきについてー量より質のテクニック
第9章厚みについてー戦わずして勝つ方法
第10章スピードについてー将棋の質が変わる
第11章攻めの継続ー指し切りの局面を作らない
第12章進展性についてー自分の進展性と相手の進展性
第13章陣形について必ず崩されるという覚悟
「羽生の奥義12」(将棋を世界に広める会、2002年、英語)を改訂、書き下ろしを加えたものとのこと。
ヨーロッパで指されたアマチュアの将棋を元に羽生が解説を加えたのが本書。
単に実戦解説しているのではなくて、将棋の本質、基本の考え方、方向性を
初級者にわかりやすく説くというコンセプトで棋譜を選び解説を加えている。
具体的な内容は目次を見た方がわかりやすいかもしれません。
どれもおろそかにせず、わかりやすく書いてあると思います。
上達の糧として一度は読んで欲しい内容だと思います。
対象棋力としては級位者から初段程度。
さすがに有段者では簡単すぎかと思います。
基礎のチェック程度なら使えるかもしれません。
羽生理論を堪能したい人は是非。

292.四間飛車関連メモ(2005.3.27)
将棋世界4月号
P36王将戦第4局端歩位取り穴熊
P46棋王戦第1局▲5五角
P91現代に生きる大山振り飛車対左美濃その3
P104加藤一二三名局選棒銀
P176将棋カウンセリング居飛車棒金
P179右四間飛車で勝つ
端桂から▲2五桂△2四角の交換を入れてから手待ちをするというえぐい順。
そもそもこの形で待つのは振り飛車として不満なのだが。
ただし他の形でも応用可能なので要研究。

291.鈴木大介の振り飛車自由自在(2005.3.26)
鈴木大介著、NHK出版
第一章急戦指南13局
第二章持久戦編指南12局
力試し詰め将棋(9題)

将棋講座の内容を纏めたもの。
「振り飛車全般の指し方のコツを、実戦譜をもとに、対急戦、持久戦にわけて伝授する構成をとった。」
とあるように盤外をまったく抜きにした自戦記と言えばわかりやすいだろうか。
自戦記と言っても序盤の各ポイントで方向性を示しているので参考になるだろう。
かくいう自分もときおり出てくる鈴木流序盤戦術になるほどとうなずいた箇所多し。
まあ序盤での変化はさらりと流しているので定跡書としては役には立たない。
初心者向けだからなのだろうか、主として序盤でたまに疑問符を投げかけたい手順もある
ただ近年振り飛車党の自戦記はあまり出ていないので(必勝四間飛車、コーヤン流ぐらいか)これから強くなりたい人にはお薦めの本となる。
この本を繰り返し並べれば確かに上達が見込めると思う。
内容と比較して1000円なら充分おつりが来る。
ウソだと思う人は書店で手にとって開いてみて欲しい。
ぎっしり詰まった文字が目にはいるはずだ。
これで他所の本よりも安い値段。
あとは自分で判断してください。
ただ余白が少ないので少々読みにくいかもしれませんが。
対象棋力は24の10級から初二段といったレベルか。
まとめもわかりやすいし、隙間の力試し詰め将棋もよいスパイスとなっていると思う。
本当にお薦めです。
強くなりたい人はこれか必勝四間飛車のどちらかを並べるのが良いと思います。

290.コンピュータ将棋のアルゴリズム(2005.3.25)
池泰弘著、工学社
1章将棋のルール
2章簡単なインターフェースと思考ルーチンを付ける
3章評価関数
4章MinMaxとαβ法
5章ハッシュと千日手の処理
6章反復深化とハッシュを用いたαβの効率化
7章序盤での定跡と駒組の問題
8章指し手の評価と前向き枝刈り
9章詰め将棋
終章残された課題とヒント

添付CDROM
サンプルリスト
BorlandC++Compiler5.5
将棋道場
CSA将棋
うさぴょんGUI
うさぴょんソース・リスト

購入。
内容は将棋対局ソフトの作成指南。
知る人ぞ知るフリープログラムうさぴょんの育ての親、池泰弘さんによる。
レッサーうさぴょん、つまり「れさぴょん」を実際に作ることでソフトウェアの要所を学べるようになっている。
実際の内容は『「ソースとコメントから読み取って欲しい」というスタンス』とのことでそこらの本とは一線を画す。
将棋でいえばコメントの付いた棋譜といった感じか。
ただし、実際に読んでみると意外と解説もコンパクトにだが、きちんと書かれていて勉強になった。
レファレンスも精選して纏められていて、将棋対局ソフトを作りたい人には格好の教材となるだろう。
これで1900円は安い。安すぎる。
普通この内容なら3000円してもおかしくはないだろう。
通常のPC関係の書籍と違い、明らかに間口の狭い専門書であることを考慮するべきである。
これから将棋対局ソフトを作りたい人なら、近い将来作る予定がある人なら、或いはその可能性が一分でもある人なら買って損のない本だと思う。
早速誤植をいくつか見つけてしまったのはご愛敬と言うことで。

しかしC++は何故か縁がなかったのでそこが問題だ。
まあ何故かというか単にオブジェクト指向から逃げていただけなのだが。
暇が出来たらC++の勉強でもしようかな。
うさぴょん Official HomePage

289.B級1組順位戦(2005.3.24)
誰が上がってもおかしくないと言われたB1は森下と郷田が昇級。
二人とも実績はあるが最近はなかなか大舞台に出てこないので、
これを起爆剤にできるかどうか。
しかしA級のメンバーが非常に厚いので昇級しても残留できるかは未知数。
実際昨期の昇級者がそのまま降級しているの目の当たりにしているのでこういう悲観的な見方をしてしまうのかもしれません。
B2からの昇級者の行方、堀口が苦戦して、とくに堀口は間一髪で降級を免れています。
上位陣を打ち破る若手はいつ、だれでしょうか。
渡辺が上がってくるまでは無理なのでしょうか。

288.B級2組順位戦(2005.3.23)
昇級は木村、野月。
最後の最後で土佐が敗れたことにより野月に昇級が転がり込んだ恰好。
失礼ながら正直なところ9敗の田丸に敗れるとは思いもしませんでした。
来期雪辱を期して欲しいですね。
ベテランの奮起も見ていて面白いですから。
昇級の二人はまあ順当なところ。
いつかは上がるであろうと見られていたので不思議はない。
ただ野月は最近大舞台に出てきていないのでそれは意外か。
本人もB1で満足はしないはずなのでこれからの活躍を見守りたい。
屋敷は結局5勝5敗。
最有力昇級候補に上げられていたはずだが。
来期に期待したい。

287.C級2組順位戦(2005.3.22)
すでに二人の昇級者が決まっていたC2の残りの一枠に平藤6段が滑り込みました。
平藤6段は初昇級とのこと。
これで昇級者は
飯島、近藤、平藤となりました。
順位戦初参加の新四段、片上は惜しくも次点。
下位からの昇級はかなり厳しいですね。
最終戦に地力で持ち込まないと不可能なのではないでしょうか。
今年こそと期待していた横山さんは結局5勝5敗と順位を落としてしまいました。
来期に期待したいです。

286.渡辺ー千葉戦(2005.3.11)
見落としていたが、渡辺明ブログにて千葉戦の感想が有りました。
先手早仕掛け対後手四間飛車の定跡型で新手が出た模様。
指されてみればなるほどの手。
千葉さんは今年不調でしたが、これが復調の気配でしょうか。
端歩の関係というのがまた面白い。
確かに△1三角の筋は端の突き合いがある早仕掛けでは頻出で私もいくつかの変化で押さえていますが、
この局面は考えてもいなかった。
これが棋力のセンスの差ですか。
そして渡辺竜王が難しいと言ったのだから、そうなのでしょう。
千葉さんはこの局面を想定して進めてきたのだろうから、居飛車としては先に手を変える必要があるということでしょうか。
要研究。
順位戦10回戦対千葉五段戦。 渡辺明ブログ

285.C級1組順位戦最終局(2005.3.10)
1. 飯塚祐紀六段(昇級)
2. 中田宏樹七段(昇級)
3. 宮田敦史五段
4. 山崎隆之六段
結局、飯塚と中田宏が昇級。
両者共に実力者なので昇級に意外性が有るわけではない。
しかし、山崎が最終戦でこけたので回ってきたというのも感じる。
山崎は地力を逃したのではっきり実力が足りなかったといえるだろう。
宮田は不戦敗による一敗が最後で効いた。来期は期するものがあるだろう。
竜王渡辺に至っては4敗で7位である。
正直強いのか弱いのか解らない。
まあこういうところで上がれないのは彼らの世代らしいといえばそうだろう。
不調や相手の強さや運にも左右されない実力を付けて欲しいですね。
一方、昨期昇級してきた千葉さんと窪田さんがともに降級点。残念です。
千葉さんは一体どうしたのでしょうか。
来期は是非頑張って欲しいです。
窪田さんはやはり体調が優れないのでしょうか。
こちらも心配です。

283.振り飛車破りユニーク戦法(2005.3.2)
第1章腰掛け銀・右四間飛車戦法
第2章クラシック戦法
第3章5筋位取り戦法(急戦型)
第4章5筋位取り戦法(持久戦型)
第5章相振り飛車・左玉戦法
第6章穴熊破り地下鉄飛車戦法
第7章4筋超急戦戦法
創元社・田丸昇著
久しぶりの小太刀田丸の著書。
彼の著書はなかなか良いものがあると思うのですが、
その割にはやや人気薄の様です。
この本の評価をどうつけるかは難しいところ。
というのはやや玉石混淆の感がするからである。
対四間飛車の1章から6章のうち2,3,4章は古くから有る本格戦法で
対策の決定版が出たわけではなく、ただ不人気という戦法である。
1章の右四間はご存じのようにプロでは流行っていないが、
アマではよく指されていてこれをマスターしたところでユニークでも何でもない。
5,6章は奇襲的な色合いが強く、相手の指し手に不自然な点があり、今ひとつ。
7章はあまり三間飛車の定跡に詳しくないのではっきりとしたことは言えないが、
これはよく知られたどの本にも載ってるあの定跡なのではないか。
中飛車対策がないのも不自然である。
もうすこし別の戦法を選ぶべきだったのではないだろうか。
ただ、解説はかなり丁寧に書いてあるので理解しやすいし、よく練られていると感じた。
第1章の右四間で端桂に対して△2四歩と受ける変化を解説していたり、
(ただしあの形ではどうがんばっても振り飛車良くならないが)
第2章では単に桂を跳ねる仕掛けから導入しているし、
第3章と第4章は相互に関連するように組んであり、
第6章は仕掛けた後の変化を細かく解説している。
この第6章は飛車角銀桂香での穴熊崩しの模範的な仕掛けでもあるので、
細かい解説をきちんと読めばかなりの勉強になるのではないだろうか。
相振り飛車で応用できる可能性大である。
24で中級程度の棋力なら勉強する価値があると思う。
有段者は立ち読みでも充分。
第2章を解説した本は最近は見ないのでここだけでも読む価値はあるかもしれません。

283.四間飛車関連メモ(2005.3.1)
将棋世界3月号
P73五筋位取り持久戦
P99現代に生きる大山振り飛車左美濃対策その2
P112タカミチの実戦コーナー四間飛車VS居飛車穴熊・基本形
P120対居飛車穴熊
P179ないしょで覚えるライバル撃退大作戦!「右四間飛車で勝つ!」
P212玉頭位取り

282.A級順位戦(2005.2.28)
昨日も少し触れたA級順位戦。
既に8回戦まで消化されており、最終戦は3月4日。
今期は上位陣が調子が悪く、藤井、久保の一騎打ちの様相だったが、
昨季同様久保が終盤崩れてきて脱落。
そこへ羽生が猛追を掛け、ついに藤井に追いついたという状況。
最終戦は
羽生ー深浦
藤井ー佐藤
久保ー丸山
谷川ー鈴木
三浦ー高橋
見ると藤井は分の悪い佐藤が相手。
これを勝てるかどうかが正念場。
負けてもA級はプレーオフがあるので深浦が頑張ればチャンスがある。
久保は上位二人が敗れて自分が勝てば三者プレーオフに臨める。
挑戦確率は
羽生16/32
藤井15/32
久保1/32
挑戦権の行方はまだ見えない。
一方の降級は既に高橋が降級が確定している。
もう一人は鈴木、三浦、深浦の一人。
降級確率はそれぞれ
鈴木5/8
三浦2/8
深浦1/8
相手も谷川であるし、鈴木は苦しい。
こちらも見逃せない戦いである。

281.羽生四冠復帰(2005.2.27)
半年のブランクをおいてしまいました。
この間に様々な事がありましたが、その中でまず採り上げるとしたらこの話題。
羽生は1冠に後退してから驚異的な強さで巻き返してきた。
森内、谷川を下しもう四冠。
彼をみているとタイトルを取るのが造作も無いことのように見えてくるから不思議だ。
順位戦もトップを走り続けて挑戦権は目前である。
昨年の不調は羽生時代の翳りではなく、星の瞬きに過ぎなかったということか。
一方の谷川は再び無冠。
やはり羽生に勝てるようにならないとタイトルの維持は難しい。
それだけ羽生が強いのだが、羽生がそれだけ挑戦者としてよく出てくるという事でもある。
森内は今の調子で名人を防衛出来るのかどうか。
未だに一度も防衛したことがないのだが、さて。
佐藤康光はタイトルを一つ減らしたものの棋聖三連覇は立派。
これをどこまで継続できるか。
また渡辺の台頭ももはや見過ごすことは出来ない。
次の羽生ー渡辺戦はいつになるだろうか。
次の竜王戦ということはなかろう。
それまでに渡辺が挑戦者として名乗りを上げてくるはずだ。
他の若手がいつタイトル戦に登場してくるかも気になるところである。
二〇〇五年。
羽生を脅かすのはたれか。それとも再び七冠を目指すのか。
興味深い一年になりそうである。

現在のタイトル
名人森内
竜王渡辺
棋聖佐藤康
王位羽生
王座羽生
棋王羽生
王将羽生
朝日羽生

280.コンピュータ将棋に関する考察(2004.8.27)
コンピュータは人間を追い越すのか(2)やねうらお−AIとかC#,3D,数学,compiler,disassembleとかについて書いちゃうぞ、と。
コンピュータ将棋に関する考察
まず持ち時間の短い将棋ではコンピュータが有利とおっしゃっている。
これは人間が腕を動かして着手する部分を除いたとしても、
脳の反応速度の問題で時間切れ負けとなる。
もちろんここで言う短時間とはミリ秒とかマイクロ秒とかナノ秒のオーダーである。
それでは逆に時間の長いときはどうか。
これがコメント欄でyaneuraoさんが解説してくださっているが
少し数学的な説明も(といっても現象論的だが)されていて興味深い。
と書いたが式は途中から誤っていて下の方のshinichiro_hさんのフォローが必要。
人間M^N vs 将棋ソフト(b*M)^N/k
というモデルで解説されている。
Mが1局面ごとに読む手、Nが読みの深さ、bが枝狩り精度を表す係数、kが人間を1としたときの計算機の速度。
bが2ぐらいならkで抑えられるというわけだ。
つまり人間が3種類の手を考える局面で、ソフトがその倍の6種類の手を考えるとしても人間の数百万倍のスピードが出せるから大丈夫ということ。
式だけ見るとちょっとやそっとkが大きくなったところでNが大きくなれば絶対人間を越えることが出来なさそうに見える。
これを組み合わせ爆発と呼ぶのだが、この組み合わせは同一のものが出てくるのでそれを除外するとNが大きくなるとMの方が小さくなるのでOKだそうな。(注1)

以下、書いてみたものの大して面白い話でもないので、自分のメモの代わりに残しておくだけにする。
興味のある人だけどうぞ。
実際は最終局面の詰みまで読み切れる訳ではないのでその読みをうち切ったところで局面を評価しないといけない。
その評価関数による係数を人間c1,ソフトc2とする。これによって読みの量から質に転換するのである。
同じ量の局面を読んだからといって勝てるわけではない。そもそも正解の手が解れば2手先でさえ読む必要はないのだ。
現状では明らかにc1>c2なので
c1*M^N vs c2*(b*M)^N/k
となり、同じ読みの量では人間に勝てない。
そのため人間よりも深く読むことでこれをカバーしようとするのである。
人間の読む手数をN1、ソフトの方をN2とすると(N1<N2)
c1*M^N1 vs c2*(b*M)^N2/k
(枝狩りによる時間を考慮するとc1*M^N1 vs c2*(b*M)^N2*(1/k-d)である。d:枝刈り時間を表す係数)
さて、これだけ見てもなにもわからないし、ログを取ってもそうだ。
結局N1とN2のオーダーが解らないとどうしようもない。
持ち時間が8時間とかそれ以上になってくるとプロも凄い量を読むことが出来るらしい。
前の渡辺の自戦記を信じるなら、羽生は中盤で30手先を読んでその局面で勝てそうかどうかを正確に判断したらしい。
そう考えるとN1は30ぐらいになるのでソフトは40から50は読めないと勝負にならない。
c1とc2の差の隔絶を埋めるには最低でも35はいるだろう。
こうなってくるとkがいくら早くなっても、ムーアの法則がこの先ずっと続いて早くなる一方だとしてもNが1増えるだけで霧散してしまう。
5と10の差はそう大きくないが、30と35の差は非常に大きい。
このように考えてくると、持ち時間の長いときソフトの勝つ見込みはほとんどないと言わざるを得ない。

またMについての考察も更に加える必要が有ろう。
人間の読みは一本道であることが多い。
極端な例を考えると仮に10手先まで読むとして、途中の分岐が5手先に1回あったとしても読む局面は5+2*5=15である。
しかしソフトはそうはいかない。有力な分岐とそうでない分岐の区別は読んでみないと解らないからである。
1局面につき3手読まないといけないとすると3^10=59049、枝刈りの精度が良くて2手だとしても2^10=1024である。
2桁以上も違ってしまうわけで、これは手数が伸びていくほど増大する。
3^15=14348907 2^15=32768
なにを言いたいか解ってもらえるだろう。
このアプローチの仕方ではトッププロには勝てないだろう。
いくら終盤の力がプロを越えても中盤で力負けしてその力を発揮することなく負けてしまうはずだ。
新しい考え方が必要なのだと思う。
もっと言うと、現在のアルゴリズムでは未知の序盤を組み立てることが出来ない。
相手が定跡を外したときに玉の囲いをどうするか、仕掛けをどう組み立てるか、相手との間合いをどう計るか。
そういったことはいまだアマの高段者にさえ手も足も出ない分野である。
以上のような考察から私は今のアルゴリズムの単なる延長線上ではプロに勝てないだろうと見ているのである。
(枝刈りの精度が上がってさらにプロが一本道と判断するところを同じように判断できるならc2とc1が接近したということなのでそれはどんな持ち時間でも勝てるだろう)

注1
私の経験から言うと手順前後が成り立つような場合は序盤のどうでも良い局面だけであろう。
実際の中終盤を読んでいるときに手順前後が成り立つ様な手順はほぼ間違いであると思う。
研究の時に二つの順で同じ局面に成るときはどちらかの指し手がが最善でないと思った方が良い。
つまりよっぽど読み方が悪いのだ。
ソフトが意味のない指し手を読むといっても、枝刈りの精度が充分よくて意味の有りそうな指し手だけを読むならこの事はそう的はずれではないだろう。
枝刈り精度が上がれば上がるほどこの組み合わせ爆発を抑えるM→1は起きなくなるだろう。
中終盤での可能手が50から100あるとしてそれを枝刈りで3とか5とかにしぼるなら起きてもほとんど効果はないだろうということ。

279.王位戦第4局(2004.8.26)
第4局は後手羽生の四間飛車から▲5五角戦法に進み、羽生の受けきり勝ちに終わりました。
西日本新聞の主催でなんと大盤解説会のライブ中継があったので時間の許す限り、
難しいときはラジオ代わりに聞いていました。
やはり凄いですね。プロは。
これまで縁が無くてプロ棋士の解説を直接うかがうことは無かったのですが、
今回のライブ中継の深浦解説を聞いて改めて驚きました。
深浦の読みの早いこと。そして読みが広いこと。
当然といえば当然なのですが、彼我の実力差を改めて思い知らされました。
語彙が少ないので上手い言葉を見つけられないのですが、憧憬でしょうか。
呆けたように反芻しています。
一方でプロがどんな風に手を作っていくのかおぼろげながら感じることが出来ました。
四間飛車の実戦であったことも理解の助けになったのでしょう。
残念ながら終盤のぎりぎりの勝負には成らなかったのですが、
中盤のつばぜり合いが面白く、良い将棋だったと思います。
これで羽生の3勝1敗。
いよいよ奪取が近づいてきました。
谷川も頑張って欲しいですね。
振り飛車シリーズの王位戦。次は何が来るのでしょうか。
45期王位戦第4局

278.古書購入(2004.8.25)
先日、今まで通り過ぎていた古本屋にふらっと入ってみました。
そうしたら名前しか知らなかったような絶版本とかが結構あってビックリ。
ネットで見ている標準より高かったり安かったりで値段を付けるのは難しいんだなと思いながら、
一通り見て安かった本を5冊購入することに。
「私の振り飛車破り」毎コミ
中原、加藤、中村、青野、田中、桐山、谷川の7人が振り飛車破りについて心構えを中心に戦い方、定跡を解説。
「将棋講座11大野流振り飛車新定跡」弘文社
大野源一9段が三間飛車、中飛車、四間飛車について解説した本。
どちらかというと三間と中飛車の新研究がメインで四間飛車はおまけみたいな感じなんですが、
江戸時代の定跡を解説していたり、端歩の損得に触れていたりと侮れないです。
「将棋講座16玉頭位取り戦法」弘文社
有吉さんの玉頭位取りと左美濃の自戦記。
この2冊は総合通信教育センターが販売していて値段も発行年も無いのですが、
16巻のはしがきが昭和51年なのでそのころに書かれた模様。
内容もしっかりしていて箱付き250円はどう考えても安すぎ。
これからじっくり読みたいと思います。
「振り飛車やぶり好局集」日本将棋連盟
四間飛車が多かったので。
「急戦!振り飛車破り1徹底棒銀」毎コミ
図書館で借りて読んだことがあったのですが持っておきたいので購入。

他にも欲しい本がいくつか有ったので先立つものが出来るまで売れないで欲しいなあ。

277.無敵四間飛車(2004.8.24)
将棋世界9月号の付録について触れるのを忘れていたので。
この付録は、「無敵四間飛車」佐藤大五郎著、将棋連盟刊、昭和48年の内容をそのまま復刻したものです。
一字一句変えること無く。
Part1となっているのはまだ続きがあるということです。
付録は本のP69までしか収録されておらず、これは1章の第4節まで。
残りの目次を紹介しておくと、
第1章
第5節急戦封じの四間飛車
第6節角交換型四間飛車
第2章無敵四間飛車の実戦
第1節対・居飛車中央位取り
第2節対・居飛車玉頭位取り
第3節78金型四間飛車
第4節穴熊型四間飛車
第5節角交換型四間飛車
第6節対・居飛車4手角

どれもいかにも古く、現代では見かけない形ばかりで逆に新鮮かもしれませんね。
はしがきに「今回、本書「無敵四間飛車」を精解するにあたって、従来発表された内容のものとは重複を避けるように努力した。」
とあるようにこの時代の他の棋書と比べても独特の内容になっていると思います。
四間飛車の幅を広げるために是非読んでもらいたいです。
part2は第2章第2節の途中までかな。

276.フラ盤アップデート(2004.8.23)
フラッシュによる棋譜再生ソフト「フラ盤」がアップデートされました。
自動再生機能、コメント表示機能が追加されました。
スマートな感じで良くできていると思います。
あとは再生できるファイルの名前が「kihu.csa」以外にできればいいのではないでしょうか。
マニュアルももう少し充実させないと素人には敷居を高く感じさせるかもしれません。
kif形式からcsa形式への変換スクリプトも同梱しないと素人にはさっぱりかもしれません。

コメント表示機能について少しテストしてみて気になったことを書いておく。
この機能は行頭の'と改行コードを一つのフラグとしてるようで、
コメントの途中で改行を入れるとエラーを出して止まってしまう。
また文字コードはシフトJIS限定のようで、euc,jisだと酷い惨状に成ってしまう。
linuxの人は注意が必要である。
それから空白行があるとエラーを出して止まってしまうので思わず2回エンターを押したりしないよう。
制作者は予期していないだろう使い方として、自分の駒を何回でも動かすことが出来る。
例えば囲いの作り方とか、二手指し将棋の再生などに使うことができるということだ。
あー、あとは玉をとって持ち駒に出来る。(笑)
さすがに自分の駒は取れないようです。
どうでもいいところばかりで直す必要もなさそうですね。(爆)
それだけ完成度が高いということでしょう。

ところで上の話と全然関係ないが、デモの棋譜ファイルに惹かれた。
立石流とかに金開きで対抗できないかなと考えていたので同じ様な事を考える人がいるのかと思いました。
美濃囲いは僅かに駒が偏っているのでバランス重視の金開きで対抗できる可能性があるんじゃないかと思っていたんです。
もっと独創的なことを考えないといけないですね。
三間飛車のひとくちメモ

275.3枚4枚考2(2004.8.22)
ここまでは居飛車の視点だったが、振り飛車の視点からも見てみよう。
「振り飛車は左桂が命」と聞いたことがあると思う。
「居飛車の方が指しやすいけど、振り飛車も左桂が捌けているからね」
などという会話も聞いたことがあるだろう。
この左桂を3枚4枚という考え方で見直してみると面白いことが解る。
振り飛車の陣は基本的に飛車角銀が前面に出ている。
そのためいつもこの3枚は動いている。
そこに左桂が捌ける=攻め駒が4枚になると振り飛車が良くなるということである。
居飛車は一旦仕掛けてしまうと3枚から4枚に攻め駒を増やすのは難しいが、
△7七角成▲同桂となると労せずして攻め駒を4枚にできる。

居飛車と振り飛車の戦いは攻め駒の3枚と4枚を巡る争いというわけである。
居飛車は4枚で攻めたいが、振り飛車もそれは許さない。
そこで3枚で最大限の効果を狙う。
振り飛車は居飛車の攻めを利用して、3枚から1枚増やそうとするが、居飛車もそれは許さない。
左桂は捌かせないように攻めの手順を組み立てるのだ。
このような考えは普遍性を持っているのではないだろうか。
つまり、見たことのない攻め方に出会ったとき、その攻め駒の枚数が何枚かで方針を決めることが出来るのではないか。
4枚ならどこかに隙があったり、攻めが重かったりするのでそこを突く。
3枚なら隙はないが、攻めが軽いので捌きに行き、左桂の活用を目指す。
格言風に言うなら、「振り飛車戦は4枚目が鍵」といったところか。
おもしろい考え方だと思うのですが、どうでしょうか。
コメントを頂けると嬉しいです。

ちなみに相居飛車で4枚5枚の攻めの定跡があるのは攻撃陣の狙いが相手の囲いだということに尽きると思います。
相矢倉では攻撃陣の相手は相手の囲いなので動きが乏しい。
それに対して振り飛車の場合は攻撃陣の相手は攻撃陣で、互いに動きやすい。
この差がはっきり出てくるのではないでしょうか。

274.3枚4枚考1(2004.8.21)
最近考えていることを忘れないうちにメモしておく。
「攻めの基本は飛車角銀桂香」という格言がある。
この格言に疑問を感じている。
少なくとも相居飛車戦では成立していると(振り飛車党の目から見ると)思うが、
振り飛車戦では全く成立していないと思うのだ。
よく対抗型の将棋を思い出して欲しい。
飛車角銀桂香の5枚を使った定跡が無いことに気付くと思う。
ほとんどの定跡が4枚ですらなく3枚で攻めている。
居飛車の急戦のほとんどは飛車角銀、早仕掛け、と持久戦のほとんどが飛車角桂。
飛車角銀桂の4枚を使っているのが右四間と二枚銀、五筋位取りの急戦、それと持久戦で右四間に振り直した場合である。
飛車角桂香の4枚になるのが居飛車穴熊などの持久戦で居飛車の攻めをまともに食らった時。
こう考えてくると振り飛車戦における将棋の作りが浮き彫りになってくるのではないだろうか。
4枚の攻めの定跡はどれも食らうと不利になる変化が多い。
右四間は玉形の差でどうにかなっているだけだし、二枚銀もそうだと言っても過言ではないだろう。
五筋位取り急戦は手順を尽くしてぎりぎり凌げる布陣があったというだけである。
振り飛車戦、特に急戦では振り飛車は自分から仕掛けの権利を放棄し、その分を玉辺の整備に費やす。
これが振り飛車の本質だと思う。
居飛車は振り飛車からの仕掛けがないので出来る限り充実した攻撃陣を築きたい。
出来れば飛車角銀桂香の5枚で、無理なら飛車角銀桂の4枚で。
しかし、飛車角銀形の4枚の攻撃陣を作ろうとすると手数が掛かり、
振り飛車の攻撃陣も充分になり、美濃囲いも強固になる。
場合によっては4枚の攻撃陣を組む途中で振り飛車側から先制されてしまうこともある。
4枚の攻撃陣は隙が出来やすいのだ。
また4枚の攻めは小回りが利かないので狙いが一点に成りやすく、振り飛車も受けやすいというのもあると思う。
これは例えば右四間+銀冠で桂馬を跳ねて4枚の攻めを狙うのが上手く行かないので、3枚のままで袖飛車に振り直して歩交換する手順を思い出してもらいたい。
なかなか4枚の攻めが上手く行かないので3枚の隙の少なくて仕掛けに手数がかからない戦型に主流が動いてきたと見ることが出来る。
3枚の攻めが剣なら4枚の攻めは斧である。
現実世界の斧なら、使う人の筋力や技量が上がれば斧も充分隙が無くなるのだが、
将棋の様に1手ずつ交互に指す互角の条件では斧は使いにくい。
こうして居飛車は4枚の攻めを諦め、3枚の攻めを採用するようになったのである。(続く)

273.加藤一二三(2004.8.20)
「加藤九段は連日将棋連盟に泊り込み、若手の検討にも参加して」いるとのこと。
凄い情熱ですね。
秋に棒銀の本を連盟から出版するとのことですが、
最近連続で毎コミから棒銀関連の本を出しているわけですが、
その辺りは問題ないのでしょうか?
棒銀って四間飛車に対するものなのでしょうか?
それとも居飛車の?
秋を楽しみに待つことにします。
せんすの将棋日記8/19

272.棋書解説&評価委員会とリンク(2004.8.19)
棋書解説&評価委員会へのリンクを貼った。
こちらもブログでのサイト構成である。
まだ始まったばかりながら膨大な量のデータがアップされている。
その理由は4名での更新。
ケインさん、しげくんさん、ニュースマンさん、ももさんの4名で毎日4冊づつアップして行っている。
新刊を主に更新していっているので最近の書籍の評価を読みたいときは探すと良いだろう。
私もじっくり見ていきたいと思っている。

大きさお世話だが、このブログ形式のサイト構成の将来が気になっている。
ブログは日付順に並べるときは非常に強い力を発揮するが、
それ以外の記事ジャンル別などで見たいときには今ひとつだと思う。
例えば四間飛車関連の書籍だけのページを表示すると
エントリがアップした順番に表示されてしまい、書籍を見つけるのに結局検索機能を使わざるを得ないだろう。
今はまだ2,30ぐらいしかないがこれが50,100となったとき重要な問題になってくるはずだ。
他にも例えば書籍は(厳密にでなくとも)発行順に見られたり、
シリーズ別に見られた方が良いが、そういった機能を盛り込むのは難しい。
こういうインデックス関連の機能がまだまだ不足している気がするのが私がブログに手を出す気になれない理由です。
たとえて言うなら、通常のホームページは自由帳で、ブログはシステム手帳という感じ。
いつだって既製の枠をはみ出したい私には向かないツールと思っています。

他に四間飛車の散歩道を更新。
五筋位取りの変化について纏めた物を作っていたのですが、
アップしたつもりになっていたようです。
調べてみるに半年以上前ですね。(笑)
まあこんな所でまで自分のおうましかをアピールしなくても良いんですがさらしておきます。
結局謎は解けていないので、解る方はご教示下さい。
四間飛車の急所で明らかになるかと思っていたんですが、その予定はなさそうなのが残念ですね。

271.四間飛車の急所2購入(2004.8.18)
買ってきました。
まだ半分ぐらいしか読んでないのでレビューはあとにしますが、
凄い本ですね。
「角を交換した場合、居飛車は一気に攻め込むか、位取りにしないと面白くない」ということが繰り返し強調されて居るのが勉強になった。
細かいところにさりげなく書かれている手がなるほどと思ったり、
すぐに解らずに変化を考えたりして、なかなか先に進めません。
定跡を知らない人が初めてこの本を読むとこの本の何が凄いか解らないだろうなと思ったりもします。

康光戦記の方も立ち読みの感じでは面白かったのですが、
振り飛車が少なかったので懐具合と相談して見送ることにしました。
買う予定ではいます。

270.東大将棋7の実力(2004.8.15)
将棋タウンにて東大将棋7の実力についての検証がアップされました。
相変わらずの手厚い内容で興味深く読ませていただきました。
年々強くなっているような、いないような。
段々変更がわかりにくくなっているようですね。
これが将棋ソフトのアルゴリズムが一つの限界に近づいたためなのかどうかは定かではありません。
isodaさんには失礼ですが、段々isodaさん自身の棋力に近づいたため、
その棋力の正確な判断が出来なくなってきているとの見方も可能なのではないかなどと
考えてみたりもしました。
しかし、よく考えてみるとプロなら正確に棋力を計れるかというとそうでもないですよね。
プロにアマ2段とアマ初段の見分けはつかなさそう。もちろん偏見ですが。
どうなんでしょうね。
見ていて気になったのは東大7の激指、東大6との対局の戦型で居飛車対振り飛車の対抗型は全て東大7が勝ってますよね。
それを考慮すると相居飛車戦はどれも互角でほとんど強くなっていないが、
振り飛車戦の指し方が飛躍的に向上したのか?
母体が少ないので妄言に過ぎませんが。

269.谷川流寄せの法則(2004.8.10)
第1章手数計算の法則
第2章詰む形、詰まない形の法則
何があれば詰み?
第3章囲いの法則
第4章囲いの法則実践例
実戦次の一手
参考棋譜
光速の寄せシリーズを発展させ、
「囲いの崩し方を基本に、より実戦的な寄せ手筋を解説」したとのこと。
第1章で寄せの基本的な事項を解説し、第2章で詰みについて解説。
この第2章で何があれば詰み?と題して個々の問題で7パターンの持ち駒で詰ませる問題が特色。
さらにその7通りの中で詰まない組み合わせを見つける所までが問題なのが面白い。
第3章でそれぞれの囲いを解説し、第4章で実戦次の一手で囲い崩しを勉強するという構成。
解説はかなりの級位者にも解るように書かれているのだが、
問題はそう簡単ではない。
2章はまだしも、4章は手も足も出ない可能性もある。
ただ、解説はしっかりしているので繰り返し読んで解説を覚えればかなりの力がつくだろう。

268.将棋世界9月号(2004.8.7)
四間飛車関連メモ
P62将棋論考、有吉ー原田戦玉頭位取り
△3五銀から△2四歩は参考になる指し方。
終盤の攻防も面白い。
P91現代に生きる大山振り飛車
山田道美のエピソードと山田定跡に対する▲6七金の手。
盤上のトリビアも面白かった。
プロの研究合戦の一端が見えました。
この早石田の変化は私も注目しています。
近代将棋誌の村山の連載もこれでした。
定跡は書き変わるのでしょうか。

267.王位戦第3局(2004.8.5)
後手谷川のゴキゲン中飛車から途中折れた感じで短手数で羽生勝ち。
これで羽生2−1でリード。
この調子なら王位を取り返せるかもしれませんね。
第45期王位戦第3局、速報感想将棋タウン

266.王座戦挑戦者決定戦(2004.8.3)
森内が渡辺を下し、挑戦権獲得です。
再び羽生ー森内戦ですが、今回は羽生乗りです。
最近の羽生の将棋は面白いので森内も容易ではないでしょう。
正直に言うと森内は3冠とは言え、まだその実力を図りかねています。
来年の今も3冠、悪くても2冠を維持していないと羽生に並んだとも言えないかなと。
タイトルは防衛すると価値が跳ね上がりますから。
好勝負を期待します。
出来れば振り飛車で。四間飛車なら尚良し。

265.10万ヒット記念企画(2004.8.1)
10万ヒットが間近に迫ってきました。
大きな節目なので今回は10万ヒット記念企画と題して企画を準備してます。
まあ正直に言うと更新しようと準備していたやつがちょうど良いタイミングでできあがりそうというだけのことなんですが。(笑)
8月末ぐらいかと予想していたんですが、思ったよりカウンタの進みが早いので半ばには10万に到達しそうな勢いです。
間に合うのか。(爆)
期待しないで期待しておいて下さい。(謎)

264.人斬り以蔵の将棋日記とリンク(2004.7.31)
人斬り以蔵さんという方からリンク依頼を頂いてリンクを貼った。
いわゆるホームページではなく、最近流行のウェブログのみで運営して行かれるようだ。
内容は将棋倶楽部24の高段者や自分の将棋からの次の一手問題。
人斬り以蔵さん自身がかなり強い方でいらっしゃるので問題のレベルも応じて高く、
一手だけではなく、7手ぐらい先を読めないと正解できない問題ばかり。
こういうのは意外と創るのが難しいんですが、(一度作りかけて挫折した経験あり)
上手いセンスで良問を取りそろえていらっしゃるようです。
お薦めです。

263.王位戦第2局(2004.7.28)
今回は振り飛車シリーズになりそうな予感。
谷川のゴキゲン中飛車に羽生が押さえ込んで制勝。
飛車角はそのままに銀がするすると出ていって押さえ込む手順は見事というより無い。
isodaさんも書かれているが、はっきり言って勝てるとは思えない。
改めて羽生の大局観に讃辞を送りたい。
どこがポイントかは私の棋力ではよく分からないのだが、
△8七銀と進入されたのがいけなかったのではないだろうか。
銀と成り銀では厚みが違いすぎますからね。
ともあれこれでタイ。
羽生が復調してきたと見るのは早いでしょうか。
第45期王位戦第2局、速報感想将棋タウン

262.役に立つ将棋の格言99(2004.7.27)
迷いましたが買ってきました。
金言玉言新角言の流れを汲む実戦的格言を集めた書籍と言えるでしょう。
実戦を少し離れた人や中終盤が弱い人向けで、実戦的な手法手段を格言の形でかみ砕いてある。
構成は見開き2pに1つの格言が収まるように出来ていて、短時間の合間の読書に最適だろう。
正直な感想を言うと、ちょっと玉石混淆で全面的に信用するわけには行かないなという感じでした。
それでも買ってきたのは私が中終盤弱いのももちろんですが、
格言の解説で使われている局面が定跡の最新型だったりしたことです。
例えば前の定跡外伝2で立石流対策の決定版が紹介されていましたが、それの対策が載っていました。
ほかにも参考になる局面がいくつか。
おそらく編集の方の考えとは全く正反対の意味で、定跡党の方にお薦めしたいと思います。

261.振り飛車ワールド’04第4巻(2004.7.26)
購入。
第1章巻頭インタビュー木村一基
第2章指定局面戦ゴキゲン中飛車、右四間
第3章振り飛車党列伝武市三郎
第4章どんどん攻める石田流居飛車穴熊
第5章捌きの極意対銀冠
第6章将棋エッセイ
第7章講座後手△5二金左藤井システム
第8章符号で見る振り飛車の手筋
第9章定跡信ずべし、信ずべからず
残念ながら振り飛車ワールドは今回をもって休刊ということになったようです。
休刊理由は多忙と、松尾渡辺宮田のC1昇級、それに誌面のマンネリ感だそうです。
売り上げ減少による物ではないとのことですので復活を期待したいと思います。
さて、肝心の本の内容ですが、今回も面白かったです。
木村のインタビューは面白かったが、その中でも
「船囲いはごまかしがきかない。あれは囲いじゃないからね。バランスだけでやっているようなものだから」
が勉強になった。
急戦の大家だけに他にもいろいろ面白い内容だった。
ぜひ振り飛車党の人に読んでいただきたいと思う。
他の記事もなかなか面白かった。
久保さんの自戦記は対銀冠で最近見かけないので級位者は一度は並べてもらいたいし、
千葉さんの講座も相変わらずよし。
定跡信ずべし、信ずべからずも実戦的で勉強になった。
どんどん攻める石田流も振り飛車党なら絶対読んでおくべき。

p158の後藤元気氏の記事ですが、▲1一角成は△2二銀▲1二馬△3三角で全然駄目だと思うんですが。。
▲5四歩と取り込んでからなら△3三角がないので充分ということなんではないでしょうか。
彼の編集後記が面白かった。
私もこれから振り飛車って何と聞かれたら同じ答えを返すことにしようと思う。

260.メモ(2004.7.25)
鈴木システムの最新型。
振飛車ワールド3の千葉解説に出ている局面。
要研究のこと。 せんすの将棋日記7/25

259.柿木54号、四間飛車道場を網羅(2004.7.22)
9x9=81のTanさんの手によって東大将棋四間飛車道場の書籍全16冊が網羅されました。
四間飛車の定跡をちょっと調べたいときなどに重宝するでしょう。
早速使わせていただこうかと思っています。
Tanさんはいつもながら凄い作業量を苦もなく、こなされているので敬服しています。
月に2冊のペースで東大本を手入力するのは驚異的だと思います。
9x9=81

258.王位戦第1局(2004.7.17)
谷川に羽生が挑戦する王位戦が開幕。
いきなりの石田流から超急戦の変化を避け、じっくりした戦いになりました。
仕掛けの辺りでは私も将棋タウンのisodaさんと同じように振り飛車断然良しと思っていたのですが、
いつの間にか逆転で居飛車谷川の勝ちとなりました。
羽生のほうが良くなる順があったとは思うが、むしろ見た目ほど差の付いた局面ではないということのようだ。
あいかわらず羽生はサービス精神旺盛のようで、
これからこの番勝負が面白くなりそうです。
第45期王位戦第1局将棋タウン
第45期王位戦

257.近代将棋講座(2004.7.15)
近代将棋誌で村山慈明4段によって連載開始した定跡最前線特捜部がおもしろい。
第1回目は四間飛車対右銀定跡で小坂流の▲8三角と打ち込む順の研究。
私自身も昔研究したことはあるのですが、馬の使い方がよく分からないのでいまいちと思った記憶があります。
それをじっくり研究してあってさすがプロだなと思いました。
ネーミングセンスは置いておけばかなり高い評価を出せるのではないでしょうか。
これからこの講座もチェックしたいと思います。
加藤先生の新手物語も棒銀の新手で要研究。

256.原田9段逝去(2004.7.12)
惜しい人を亡くしました。
盤寿だったのは巡り合わせか。
私は原田先生の詰め将棋にお世話になりました。
本当にたくさんのかたがコメントをされています。
勝手に将棋トピックス7/12からどうぞ。

255.将棋世界の表紙(2004.7.10)
賛否両論の将棋世界の表紙ですが、私は面白くて良いと思います。
将棋の盤駒も芸術品なのだからこのくらい前衛的でも全然おかしくはないでしょう。
ただちょっとなあと思うのは作業のあらが見えること。
例えば8月号の香車は塗った色がはみ出していたり塗りむらが目立ったりしてますよね。
7月号の画鋲のも一様に垂直に立っているわけではなくそれぞればらばらの角度で刺してあります。
せめて写真の焦点にくるものはきれいにそろえて欲しいなと。
。。なんか他の人と見ているところが違うような気が。(笑)
べつにあら探ししている気はないんですが、一旦気になってしまうとね。
方向性としては間違っていないと思います。
いままでよりはぐっと良くなったし、少々反響を呼ぶぐらいで丁度良いのではないでしょうか。
これからの表紙も期待しています。

254.四間飛車関連メモ(2004.7.9)
将棋世界8月号
P93棒銀に対し△3二金型
P113現代に生きる大山振り飛車
P169左銀戦法から△5五歩
P191鉄壁!トーチカ戦法の変化

253.棋聖戦第3局(2004.7.7)
佐藤防衛。
横歩取り△8五飛戦法から目まぐるしい手順で駒が飛び交い難解な戦いを佐藤が制勝。
とは言うものの何回並べてみても意味が分からない手が多く、横歩取りの世界は相変わらず解りません。
ただ、角の連打とか、桂馬の跳躍なんかで駒の動きが非常に激しかったので見てるだけでも面白かったです。
今絶好調の森内を3タテしての防衛は佐藤の株もさぞかし上がったことでしょう。
森内もさぞかしがっくり来ているかと言うところでしょうが、
これくらいでへこたれるくらいなら3冠には成れなかったはず。
次の挑戦が勝負でしょうね。
産経将棋web
せんすの将棋日記7/7

252.順位戦予想C2(2004.7.6)
今さら感のある順位戦予想だが、最後の一つでもあるし、書いておくことにする。
このクラスは昇級ラインが非常に厳しいので、9連勝してから最後の一つが勝てるかどうかで昇級が決まるといった展開が普通です。
つまり上位の1敗が最低の昇級ライン。
よって下位で1敗している人は早くも脱落ということになります。
見所は初参加ながら前期に昇級目前で惜しくも敗れた横山4段。
今期は順位も上がり心中期す物があるでしょう。
あとは飯島近藤田村辺りが有力ですが、さて。
また新4段勢も今年は期待できるらしいのでどこまで食いついてくるか
じっくり見させてもらおうかと思っています。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 将棋

251.NHK杯、中井ー佐藤秀戦(2004.7.5)
将棋タウンのミニ感想で採り上げられたので紹介します。
他のサイトでも採り上げられたこの将棋が実はかなり面白い内容だったというもの。
それをいつものisodaさんの厚い解説で評価してある。
私は見ていないので雰囲気しか味わえないのですが、なかなかハイレベルな将棋だった模様。
是非読んでみてください。

250.棋譜読上24(2004.7.4)
いささか遅きに失した感はあるものの棋譜読上24というソフトを紹介します。
takapyon's page. で先月公開されたソフトで、
将棋倶楽部24で棋譜読み上げ、秒読みをしてくれるソフトです。
「音声ファイル(拡張子がwavのもの)は同梱されておりません。」
「対応Java仮想マシン:SUN JRE」(Microsoft VM はだめということ)
なのである程度の知識のない人は手を出さない方が良いかも知れませんが。
他にも名簿検索24 棋譜保存24 盤面取得24 といったツールを公開されていて、どれも使えそうである。
特に名簿検索24 は面白そうなソフトで挑戦時点で相手の最高Rなんかが分かり、
局後相手のデータを保存しておけるという。
興味のある人は自分の目で確かめて見てください。
この方blogも書かれていて、たまに将棋の記事も書かれているみたいですね。

249.C級1組順位戦予想(2004.7.3)
人がいっぱいで予想しにくいが、一人は渡辺で決まり。
既に1敗とはいえ順位も良いしまず間違いない。
もう一人は悩ましいが、山崎ですかね。
でも振り飛車党としては千葉さんも捨てがたい。
ここは渡辺、千葉で通すべきか。
対戦相手をみるになぜか宮田、千葉、山崎はぶつかり合っていますね。
互いの対戦が大きな勝負と成りそうです。
そうするとこの3人は予想から外した方が良い気もしてきた。
そういう考え方をすると豊川が浮上。
明らかに他の人より運がいいと思うんですが。
まあぐだぐだ言ってもしょうがないし、どうせ当たらないのだから渡辺、千葉ということにしたいと思います。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 将棋

248.将棋必勝シリーズ 三間飛車戦法(2004.7.2)
創元社8月の刊行予定によると 鈴木大介が三間飛車の本を出すらしい。
対急戦、対持久戦(対左美濃と対居飛車穴熊)を解説するとのことで明快四間飛車戦法程度のものを想像している。
「鈴木流三間飛車のオリジナル「奥の手」は必見!」とのことで楽しみである。
しかし、なぜ鈴木が三間飛車なのだろう。
石田流なら分かるのだが。

247.フラ盤(2004.7.1)
三間飛車の一口メモのFireworksさんがフラッシュで動作する棋譜再生ソフトを開発された。
見た目も綺麗で、アニメーション動作もどことなく楽しげである。
起動速度も早く、低スペックでもjavaの起動に待たされることもない。
導入しやすくしてくれれば確実に普及しそうな気がする。
パソコン初心者にも充分扱いやすくとするのは重要なことだと思っています。
kif形式、24形式に対応しましたとか開発者から見れば動作を遅くするだけのことが
パソ初心者には重要だったりするんですよね。

そもそもなぜ再生ソフトにjavaしかないのか疑問に思っていた。
(kifu2HTMLはjavascriptだったが動作は遅く今ではほとんど採用されていない。)
少なくともこの成功例を目にすればこれから他の人もフラッシュで再生ソフトの制作をしてみようとおもうだろう。
フラッシュによるアニメーション付棋譜再現プレーヤー

246.竜王戦本戦出場者決まる(2004.6.30)
羽生ー鈴木、丸山ー屋敷が行われ、羽生、屋敷が出場を決めました。
役者は揃い、肝心の予想ですが、、羽生でしょう。
そうとしか考えられないです。
他には渡辺がどこまで勝ち上がれるかですね。
これが名人戦なら森内=米長、加藤の構図で渡辺が挑戦奪取という青写真を描くのですが。
ここは羽生の底力を評価します。
竜王戦倶楽部

245.B級2組順位戦予想(2004.6.29)
このクラスは、上がる新鋭は一気に駆け上がっていくので年齢的にはやや高めな感じ。
昇級は勢いからして屋敷、野月が有力。
しかし上位陣も厚く、順位のハンデを突き破れるかどうかは微妙。
泉、木村、畠山兄弟も手堅い。
ここは屋敷、木村で予想しておきたい。
屋敷はこのクラスで留まるような格でないことはだれもが認めるだろう。
木村もいずれ上がると見て良い。
無難な選択のような気もしなくはないが、加藤が昇級できるとも残念ながら思えない。
妥当な予想と思う。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 将棋

244.棋聖戦第二局(2004.6.28)
二局目は後手森内の角道を止める中飛車から相穴熊になり千日手。
指し直し局は力戦型となり、大模様の将棋を佐藤が制しました。
強いですね。
第一局といい、指し直し局といい、佐藤の将棋は奔放さを一層増している感じですね。
森内がいくつ返せるかという感じになってきましたが、さて。
産経将棋WEB

243.看寿賞発表(2004.6.27)
今年の看守賞が発表されたようです。
といっても詰将棋が苦手な私としてはただ敬服するしかないわけですが。
なんと言っても特別賞を受賞した岡村孝雄さんの「驚愕の曠野」。
これがすごい。
△5一玉での裸玉の完全作とは。
初形での持ち駒歩九枚が印象に残る作品で、これをこうやって使うのかと非常に感心しました。
他の作品もこれから鑑賞しようと思っています。
詰将棋パラダイス

242.23時間12分の激闘(2004.6.26)
順位戦B級1組の行方ー中川戦が23時間12分に及ぶ激闘だったようです。

持ち時間各6時間、使い切ると1手60秒未満の「秒読み」制。
25日午前10時03分開始の対局は、26日午前1時35分、互いの王将が相手陣に入り込み241手で「持将棋」(引き分け)に。
規定により先後を入れ替えて指し直したが、午前4時58分、同一局面を4回繰り返す「千日手」が122手で成立した。
午前5時28分からの再指し直し局は同9時15分、行方七段が111手で勝ち、ようやく決着がついた。
持将棋、千日手……23時間超え徹夜決着 順位戦B級(asahi.com将棋)

お疲れさまです。
棋譜は見ていないですが、長時間の激闘という一事をもって両対局者に改めて讃辞を送りたい。
勝手に将棋トピックス6/26
ある棋士の日常6/26

別に今回採り上げないといけない訳ではないのですが、
将棋連盟デジタルショップのSHOGIメールマガジンの雑談をいつか採り上げようと思っていました。
良い機会なので紹介することにします。
デジタルショップの商品の紹介や棋戦の結果などがメインのメールマガジンですが、
週に一度程度雑談と銘打って、興味深い零れ話を披露されています。
内容はプロ棋士の話題、棋界の記録、将棋大会の運営、冬のソナタ(笑)などなど。
なかなかよそでは聞けないような話もあり、いつも楽しみにしています。
購読は無料なので興味のある方は購読されてはどうでしょうか。
日本将棋連盟デジタルショップ
第289号の雑談より抜粋。
 将棋連盟デジタルショップの大野です。今朝、出勤すると、昨日の結果
を確認していた先輩職員から、「棋譜が一局ないよ」と言われました。B
1順位戦の中川−行方戦なのですが、確かに棋譜が見当たりません。ごく稀
ですが、記録係が書き直したりしていて、棋譜が提出されない事があるの
で、それだと思いながらも、冗談で「まだやっていたりして」などと言っ
ていました。
 とりあえず、ネット中継などで結果だけ確認しようとしました。すると
持将棋の後千日手になり、本当に再指し直し局をまだやっているようなの
です。慌てて対局室に上がってみたところ、確かに襖の奥から、対局して
いる気配がありました。
 結局、終局は9時15分でした。3年前のA級順位戦の森下−先崎戦で千日
手・持将棋の末、午前6時8分というのがありました。偶然とはいえ、「泥
沼流」の米長永世棋聖の弟子がともに関わっているのは興味深いところで
す。

241.王位戦挑戦者決定(2004.6.25)
羽生が山崎を下して挑戦権獲得。
やはりつよいところを見せたと見るのが妥当でしょう。
これで王位戦は三年連続の羽生ー谷川戦です。
連続で谷川に苦杯をなめさせられているだけに羽生も今回こそはと思っていることでしょう。

山崎は残念でしたが、まだこれからチャンスはいくらでもあるから頑張って欲しいですね。
将棋王国
他社棋戦なのに早いですね。これからもがんばってください。

240.竜王戦予選(2004.6.24)
5組で矢倉規広5段が優勝しました。
名前は矢倉でも振り飛車党なんですよね。
こんな大きな所まで上がってきたのは初めてではないでしょうか。
心中期する物があると思います。
活躍を期待しましょう。
1組は谷川、森下、2組は先崎、杉本、3組は神谷、森、4組は渡辺、6組は西尾の決勝トーナメント出場が決まっています。
残りは羽生ー鈴木、丸山ー屋敷の勝者。
何げに杉本さんは連続出場ですね。
昨年よりも位置がいいので頑張って欲しいです。
挑戦予想は駒が揃ってからにしたいと思います。
竜王戦倶楽部

239.居玉棒銀(2004.6.23)
先日からドロシーさんが将棋専用掲示板の方に質問をされてそれに答えている。
質問は角道を開けない棒銀。つまり居玉棒銀のさらに省略版である。
この居玉棒銀、そして今回の角道を開けないものもこの1,2ヶ月ずっと考え続けていたテーマだったので影でひそかに驚いていた。
入門書にしか書いてないような戦型で、必ずこれにて良しと力強く断言してあるのだが、これがなかなかどうして難しい。
物の本にこれにて良しと書いてあるような局面は、必ず居飛車側が無理を承知で手を出した結果である。
そこら辺の定跡書ならともかく、居玉棒銀でそうなのである。
これはかなり意外だった。
調べるまでは変化はいっぱいあっても、どれも振り飛車良しでその中で一番勝ちやすいのを見つけるだけで良いと思っていたのである。
やはり将棋はそう単純ではなかった。
もちろんプロなら100戦して100勝ぐらいの差であろうし、
攻めていったのにそれに成功しないのは不満なのはそうである。
しかし、アマの、まして級位者となると話は別である。
具体的な良さ−駒得であるとか成り駒をつくるなどを得なければ簡単に紛れてくる。
それは優勢にする技術力の不足ももちろんあるわけだが振り飛車玉の弱さ、陣の隙を突かれてしまうのが主因と見た。
ここに至ってもなお「玉の堅さは相対的に判断すべき」であるとか「局面を広く見よう」といった金言が浮かぶのにはある種の感動すら覚えた。
将棋は深い。それが居玉棒銀であってもそうであったのは大きな収穫であった。

腕に自信がある人は是非調べてみて欲しい。
感覚で言うと55:45ぐらいはすぐ良くなるけどそこから6:4、7:3に広げるのはなかなか難しい。
例えば居飛車が仕掛けを見送って△4五歩▲3七銀と引く手が好手でこうなると膠着してしまう。
また振り飛車が一見上手くやったように見えても角交換から馬を作られるとはっきりしなかったりする。
居飛車が最善をつくしても振り飛車が簡単に勝ちになる変化をみつけたなら是非教えてください。

なんで居玉棒銀なんか研究しているのかと思ったあなたは鋭い。
そんなあなたはすでにその問いの答えを持っていると思います。

239.一瞬のアイデア、ひらめき(2004.6.22)

近代将棋編集長の日記、編集長の近時片片(6/21、22)より

「深浦さんは現代将棋の最先端を行っていて、私も興味がありましたので、
そこで戦ってみたいと思って五番勝負に臨みました。
今の将棋は、一瞬のアイデア・・ひらめきが、勝負を決めるということが多くなっていて、
序盤から息が抜けない戦いになります。後略」

その部分(一瞬のアイデア・・ひらめき)は、おそらく大多数の棋士やファンが「研究」と認識しているところであるはずです。
それを羽生は、一瞬のアイデア・ひらめきと言った。

弦巻さんは「どんなことでも、大変な苦労をした後に、閃くものなんだよね」

なるほど。勉強になります。

238.三間飛車の流行(2004.6.21)

三間飛車の書籍が今月2冊出るということで三間飛車の流行が暗に示されているわけですが、
この流行のもとは佐藤康光なんじゃないかと見ています。
居飛車党の彼が3年ぐらい前にタイトル戦で突然三間飛車を採用し周りを驚かせたのですが、
その自戦解説を将棋世界誌上で書いたときに、
以前から中田功さんの三間飛車の芸術的な捌きに憧れていたと言及したのが大きな分水嶺だったと思います。
もちろん戦法そのものも優秀だったのもあるんでしょう。
それから中田功に、三間飛車に注目が集まるようになり、
島ノート、コーヤン流三間飛車の極意と続いたのが流行の背景にあったと思います。

ネタ元はまたも寄せの構造ロッキーさんの日記。

237.加藤流最強三間飛車撃破(2004.6.20)
寄せの構造ロッキーさんの日記経由で新プロの将棋シリーズ1 加藤流最強三間飛車撃破の情報入手。
目次はこんな感じ。
第1章 ▲3七桂型
第1節 ▲3七桂型
第2節 △5四歩不突き型
第2章 早仕掛け
第3章 角頭仕掛け型
第1節 先手三間飛車対△7五歩型
第2節 後手三間飛車対▲3五歩型
第4章 後手△3五歩型
第5章 先手三間飛車対三歩突き捨て
第6章 棒銀戦法
第7章 実戦編
短手数で快勝 対大山康晴名人
私の新手で勝つ 対大山康晴名人
巧妙な新手で制勝 対大山康晴名人
新手の効果を確認 対中田功六段
力戦形を制す 対中田功四段
捌き合いを制す 対先崎学五段

十段戦の事など
巡礼旅行

ふむ。
正直、目次を見ただけで具体的にどの仕掛けなのか分かりませんね。
有名な桂が跳ねていく定跡はどれなんでしょうか。

表紙はなかなかセンスいいですね。
タイトルは最強がどこにかかるのか分からないんですが。
そして何がどう新なのか分からないところがまた毎コムの素敵なところですが。
とりあえず購入予定で。

236.B級1組順位戦(2004.6.19)
1回戦が終了しています。
このクラスは正直言って誰が上がるか予想できません。
みんな強い。手厚いクラスだとは思うんですが、
この中で一歩抜きんでた人はいないなと思うわけです。
最近優勝したり、挑戦者になったりした人がいないという位の意味ですが。
そんなわけで昇級予想は北浜、郷田にしておきます。
北浜はいつかは上がるでしょうし、郷田は毎年いい成績を残しているので今年は上がるんじゃないかと見ています。
とは言え、多分当たらないと思います。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 将棋

235.A級順位戦(2004.6.18)
そろそろ書いておこうかと。
何局か既に進んでいます。
○谷川ー●藤井、○久保ー●三浦、○深浦ー●高橋。
藤井さん残念でした。
これから巻き返して欲しいです。
挑戦予想はもちろん羽生で。
くるでしょう。きっと。
あー、羽生の最終戦深浦か。
残留できるかな深浦。
まあ総当たりだから大丈夫とは思うが。
降級はだれでしょう。
藤井、久保、鈴木は残るから(笑)、高橋、丸山辺りかな。
って予想にもなってないですが。
振り飛車3人には頑張って欲しいですね。
MSN-Mainichi INTERACTIVE 将棋

234.棋聖戦第1局(2004.6.17)
佐藤対森内の棋聖戦開幕。
どうせ居飛車シリーズだから余り書くことないし、
今日は流して、明日採り上げようかと思っていたんですが、
気が変わりました。
佐藤の意欲的な駒組みがまた良いですね。
△5六歩はさすが佐藤ですね。
こんなバランス重視の将棋でも力強いとは。
面白いシリーズになりそうです。

追記
2日制だと勘違いしてました。
佐藤勝ち。
さしもの森内も佐藤の積極策に手が鈍ったか。
中継サイトによると逆転勝ちだったらしいが詳細は不明なのが残念。
ここはせんすさんに期待したいと思います。(とプレッシャーをかけてみる。
私見では森内は自玉の安全度を過信しすぎたんじゃないかという気がします。
一度手を入れておけばかなり違っただろうに。
△8三香が働かないように攻めたかったのかもしれませんね。
例によって例の言葉でお茶を濁しておきます。
居飛車はよくわからないです。
産経将棋WEB

233.C級1組1回戦渡辺ー小林健戦(2004.6.16)
小林勝ち。
C1はいきなり本命の渡辺が敗れたことで波乱を感じさせる幕開けとなった。
まあ1敗しても一人は渡辺でしょう。
もう一人は分からないですね。
誰が上がってもおかしくはない気がします。
と、当たらない予想はそこそこに、渡辺ー小林健二戦ですが、せんすの将棋日記(6/16)によると四間飛車対居飛車穴熊だった模様。
棋譜がないのでしかとは言えませんが、仕掛けの前に▲6八銀と引いたのが渡辺の工夫か?
若手棋士の日記(6/15)に渡辺の自戦解説があり、1筋の突き合いがあると▲3一角に返し技があるとのこと。
ふむふむ。勉強になります。
△5四銀型は譜のような仕掛けで居飛車良しと鈴木大介がちょっと前にNHK将棋講座の雑誌で連載していたのを思い出しますが、
微妙な形の違いなどで色々あるのでしょうね。
あとで確認してみます。

232.東大将棋三間飛車道場(2004.6.15)
東大将棋ブックス 三間飛車道場 第一巻 居飛穴VS5三銀の刊行が決まったようです。
序 章 基本図までの駒組み
第一章 7八金型居飛車穴熊
第一節 △9五歩の変化
第二節 △7三桂の変化
第三節 △6五歩の変化
第二章 6六銀型居飛車穴熊
第一節 ▲5九金右の変化
第二節 ▲7九金の変化
第三節 ▲2四歩の変化
第三章 4六銀型居飛車穴熊
第一節 △7三桂の変化
第二節 △9四歩の変化
第四章 △5四歩早突き三間飛車
第一節 ▲6六銀の変化
第二節 ▲5八金右の変化
「居飛車穴熊に対して、左銀を5三〜6四に盛り上がる指し方を取り上げました。
三間飛車側は薄くなった中央から動き、盤面を占拠するように指しますが、
そうはさせじと居飛穴側も駒組みにさまざまな工夫を施します。」
とりあえず買う方向で。
MYCOM将棋文庫DX 米長の将棋6 奇襲戦法は立ち読みしてから考えることにします。
目次見た限りでは必要なさそうではありますが。
MYCOM BOOKS

231.みーの徒然日記(2004.6.14)
いつか採り上げようと思いながら延び延びになっていたみーさんの日記。
この方の真摯な日記をいつも自省しつつ、読ませて頂いている。
こんなに真面目に将棋に取り組んで無いなあと。
今回、6/9の記事を採り上げたい。

将棋に、命をかけなくなったんだ。
生活の糧なんだものね。

でもね、今に始まったことじゃなく、昔からそうなんだって。
居飛車党の棋士は指定局面の研究に固執する傾向があるって。
リスクの高いことをみんな嫌がるって。
本当の新しい動きは、いつもアマの中から始まるって。
大山全集で書かれていた。 みーの徒然日記

将棋の技術が進んだという話はよく耳にするが、たしかに全盛期の大山とか木村が今いても同じように勝てるだろうと思う。
慣れるのに多少の時間は要しても。
人間の読める最大量は変わらない筈。
一方で読みの質が向上したかどうかは分からないのが問題。
過去の名人達より明らかに進歩したと今のプロ棋士は断言してくれるだろうか。
研究が進んでいるのは客観的な事実だが、
具体的な局面に誘導しようとしてもそのはるか前で変化されるため
このアドバンテージは無いに等しい。
色々変な局面を検討していると分かるが、
序盤で変化されると理論的にはこちらがいいと思ってもそれを具現化するのは非常に難しいことが多い。
かえってペースを乱される恐れさえある。
まあこういう話は発散していくし確かめようがない話の種にしかならないのだが。

大山が「本当の新しい動きは、いつもアマの中から始まる」と言っているのが気になる。
大山も採用した経験があるということを暗示しているはずである。
それが何かを明かすことはないだろうけど。
嗚呼、大山全集も欲しいな。
安価で譲ってくれる人いませんかね。(笑)
みーの部屋

230.振り飛車ワールド’04第3巻(2004.6.13)
第1章巻頭インタビュー、三浦弘行
第2章指定局面戦(△3二銀型藤井システム、ゴキゲン中飛車)
第3章振り飛車党列伝、真部一男8段
第4章どんどん攻める石田流(石田流対左美濃)
第5章自戦記、久保利明、(△4四歩型中飛車)
第6章エッセイ(安食総子、板東香菜子)
第7章熊せて戦う四間飛車3、千葉幸生
第8章符号で見る振り飛車の手筋、石川陽生
第9章定跡信ずべし、信ずべからず(宗歩の好手、妙手)
他、後藤元気氏のコラムがいくつか。
延び延びになっていたこのレビュー。
正直語ることがあまりなくなったというのがその主因。
回を重ねるごとに内容が充実してきてあらが無くなってきているのは本当だと思う。
今回の特徴としては新人編集者の後藤元気氏がやけに目立っていたことだろうか。
元所司門下の奨励会員だった氏には松尾、宮田、渡辺の秘話が書ける模様なのでこれからまた面白い話が読めるかもしれない。
実際、今回の宮田の話はなかなかだったので彼らのファンの方は必見となりそうだ。
細かいところを見ていこう。
指定局面戦の△3二銀型藤井システムは他にほとんど解説がないので必見だろう。
石田流は△5三銀型左美濃の対策。▲97角は駄目で▲57角型を選ぶべしとのこと。
久保の自戦記
「この角道を止めた中飛車はほとんど指したことがなかったのだが、
最近何局か指してみてかなり優秀な戦型だと思っている」とのこと。
△4五歩と突かずに△4二飛と回るのがポイントらしいのだが。要研究。
千葉さんの講座は相変わらず良い。
△3二銀△9五歩型鈴木システム。
後手高美濃対先手▲78金型居飛車穴熊で
「後手としては玉形で負けていないので、飛車側で互角の捌き合いが出来ればというところだ。」
のような表現が気になった。
「端を絡めた攻めがこの戦型の持ち味で、四枚穴熊に組まれても先攻できる展開ならば後手も充分に戦えるのである。」
石川さんの手筋講座は銀がテーマ。
級位者は目を通して欲しい基本手筋で勉強になるだろう。

229.寄せが見える本応用編、森けい二(2004.6.12)
レベル1逃げ出す玉をつかまえる
レベル2基本形から実戦へ
レベル3勝つための終盤術
卒業問題
構成は基本編と同じ。
レベル1は基本編の続きといった様子。
部分図で主に中段玉の寄せ方の勉強。
この章は難易度が基本編よりもちょっと下がった気がする。
レベル2は40枚の駒を使って互いの玉形を読まないといけないという問題。
とは言っても筋がわかりやすい問題が多く、読むべき量はそんなに多くない。
レベル3はさすがに歯ごたえがある問題が多いと思った。
これまで一つづつ単体で使ってきた手筋をどう組み合わせるかを考える問題と言えば良いだろうか。
さすがに初級の方にはさっぱり分からないと思うが、
是非いつかは読んでもらいたい内容と思う。
手そのものは分からなくても解説を読んでこういう世界がある事を知っていてもらいたい。
そうしたら自分でも気が付かないうちに壁を越える事が出来ると思うから。
ところで前の基本編の時に指摘したキャプションの中身が改善されていました。
良いですね。完成度が高まったと思います。
練習問題と卒業問題はやっぱりちょっと簡単だったかな。
でもこれくらいが丁度良い気もする。難しいところですね。
かなり完成度が高いので正直あらを探すのは難しいですが、
敢えて言うなら卒業問題に難易度がなんでないのでしょうか?
あるいは手番の扱いが軽かったなあとか必死になる問題しか無かったとか。
贅沢な要望しか思いつかないですね。
特に2手スキ3手スキの話と、中盤からどう終盤につなげるかとか、
そういう話も来るのではと予想していたのですが。
とはいえ、全体にかなり王道的な内容で終盤が弱いと嘆いている人に是非薦めたい本としたいと思います。
浅川書房

228.森内名人復位(2004.6.11)
森内奪取。
他の方の感想を読む限り森内の構想が良かった模様。
これで森内が3冠となり名実共に棋界の頂点に立ったわけです。
もっともこれで引き下がるような羽生では無いことは容易に想像できるわけで、
これからの巻き返しに期待したいと思います。
考えてみるに今回の名人戦は羽生の永世名人をかけた番勝負でもあったわけです。
そうすると今回負けたのはやっぱりということにもなる気がしますね。
こういう大きな記録がかかったとき羽生は意外にもろいと思います。
例えば七冠の時とか、タイトルの連続保持記録の時とか。
2回目の挑戦では確実にものにしてきているので
来期はA級をトップで抜けて挑戦、奪還を予想しておきたいと思います。
せんすの将棋日記
将棋タウン

227.名人戦第6局1日目(2004.6.10)
羽生の2−3で迎えた第6局。
戦型は相矢倉。
「現局面は1994年度王将戦第4局(谷川—羽生)と同一局面です。
また端歩の関係が違いますが、2003年2月7日の竜王戦1組(屋敷—行方)も参照図のような進行になっています。
どちらも先手が優位に立つのですが、なぜか決め切れていません。」せんすの将棋日記
とのこと。
一見先手が良さそうに見えるのか、それともやっぱり難しい局面なのか。
まあ居飛車は分かりませんね。
私は一目後手を持ちたいと思うんですが、感覚がおかしいんだろうなあ。
そもそも▲2五歩△同桂▲28銀なんて全然浮かばないからなあ。
▲4六歩にしたってそれから手をどうつなげて良いかわからない。
まだ未知の感覚がたくさんあるようです。
将棋タウン

メモ
参号機の妄言虚言暴言雑言
次の近代将棋で四間飛車対居飛車急戦の講座がある模様。
要チェック。

226.順位戦開幕(2004.6.9)
うっかりしている間に開幕していました。
B1とC2が指されている模様。
B1は星が意外な感じ。
島と北浜と堀口が負けたのが意外ということ。
まあまだ1回戦ですから分かりませんね。
C2は見事なまでの星の分かれ方。
やっぱり順位は信用できるのかもしれません。
横山が幸先よく一勝。
今期は上がって欲しいですね。
昇級者予想はおいおいやっていきたいと思います。
日本将棋連盟

225.将棋世界7月号(2004.6.8)
買ってきました。
表紙が大胆に変わりましたね。
一瞬将棋世界だと分かりませんでした。
洗練されたセンスを感じます。
駒に針が、、と思う人はほとんどいないでしょうね。(笑)
来月の表紙も楽しみになってきました。
26ページの石橋さんの写真はかっこいいですね。
迫力があってベストショットなんじゃないでしょうか。
p117の浅川書房の広告より。
これから出る本
四間飛車の急所2急戦・編藤井猛
四間飛車の急所3急戦・編藤井猛
将棋はどんなゲームか・羽生善治
康光戦記・佐藤康光
女流将棋の楽しみ方・石橋幸緒
ふむ、羽生さんと石橋さんの本が新たに公表となったわけですね。
楽しみです。
他に読み物も面白かった。
今回で終わりの棋士たちの真情(谷川浩司、自我作古)。

棋士になって一年ほどたったとき、谷川はひどい将棋を指して負けた。
十五歳の谷川少年は自責の念にかられ、街をさまよい、対局料を「返そう」と思った。
この時初めてプロの責任を自覚したという。
「人に見せて恥ずかしくない将棋を指さなければいけない」という思いである。
それは今も変わらない。

よくネタが尽きないものだと感心する盤上のトリビア「羽生名人は全力を出したことがない」。
名人はまだ変わっていきますか?
「ええ、それだけは間違いありません。なぜならその本でしゃべったことをいまはまったく覚えていないからです」
変節につぐ変節ってとこです、と自嘲する名人を見て私は自分でも意外な言葉を口にしていた。
かっこいいですね。
「どこがですか(笑)」
破顔一笑して名人は、私をおいて品川駅で降りていった。

巻頭カラーの佐藤の名人戦第3局の観戦記。
連敗となった羽生名人だがここ迄特別な森内対策、大いなる自己改革といった感じはない。
まさに王道を悠然と進む様は一局一局、プロになって約二十年の長さにわたる積み重ねによる自信を感じる。
恐らくこれからも特別な変化はなく、あくまで自分の道を突き進むのであろう。
その揺るぎない自信と将棋に対する姿勢はまさにみんなが見習うべきものであろう。
森内竜王の充実ぶりは素晴らしい。
三十を過ぎて一段と強くなったと皆感じている。
これは大変なことでこちらは絶え間ない自己変革の結果と見る。
それだけ自分というもの、将棋というものを人一倍大事にしてきたからこそ今があるのだろう。
これも又、トッププロを目指す者ならば見習うべきことである。

あとは現代に生きる大山振り飛車、時代を語る・昭和将棋紀行(升田静尾さん升田幸三夫人)、新対局日誌、将棋論考、古くて新しいものと続く。
最近の将棋世界の充実ぶりは著しいものがありますね。
これからも注目していきたいです。
四間飛車関連メモ
今月はあまり無いなあ。
p174岩根ー林戦、藤井システム
p193将棋カウンセリング、スーパー穴熊完結編の変化

224.もしあなたが棋書を出版するとしたら…(2004.6.7)
寄せの構造棋書ミニ投票 PetitPollにて。
結局、出版社の人気投票に落ち着きそうですね。
投票する人が何を出版するつもりなのか気になりますね。
私は四間飛車入門書かな。
というかそれしか書けそうにない。(笑)
船囲い崩し本とかは奥深くなりそうだからなあ。
ロッキーさんなら棋書書評本でしょうか。

223.朝日オープン選手権開幕(2004.6.6)
開幕はプロアマ戦10局からのスタート。
今年はプロの7勝3敗だった模様。
アマで勝ったのは桐山隆氏、天野高志氏、小牧毅氏。
勝ったのは全て相居飛車戦で、他の振り飛車戦となった7局は負け。
何かを暗示しているのでしょうか?
やはりメジャーな振り飛車はプロの方が研究が手厚いとか、
中終盤の長い振り飛車戦は自力のある方が勝ちやすいとか。
詳しい人がいたらコメント下さい。
今年はどこまで勝ち上がれるか楽しみですね。
誰が最初に本戦に出るかも気になりますね。
勝手に将棋トピックス(6/6)
asahi.com 将棋

222.名人戦第5局(2004.6.4)
羽生制勝。
これで2−3となりました。
将棋の内容はオーソドックスな角換わり腰掛け銀戦後同型で先の王将戦第6局(森内ー羽生)と同手順に進み、羽生が手を変えた。
と言っても研究一発の様な将棋ではなく、両者の技と技がぶつかり合う見応えのある将棋。
終盤も二転三転の激闘だった模様。
にわかに名人の行方が分からなくなってきました。
将棋タウン

221.将棋に関する仕事(2004.6.1)
将棋タウンの掲示板への質問から。
将棋に関する仕事をやりたいとの質問に対して、以下のような回答が。
プロ棋士、日本将棋連盟の職員、観戦記者(新聞社社員)、将棋道場の経営及び社員、出版社に勤め将棋関係の仕事、
将棋書籍専門の古書店経営、将棋ソフトの開発者、盤駒の製造・販売、ネット将棋のサイト、将棋本の執筆、文化としての将棋の研究者
、、なぜ真剣師とはだれも言わないんでしょうか。(笑)
まあ冗談はさておき、難しいですね。
こうしてみると、プロ棋士が一番なりやすいような気もしますね。
道がしっかりできていて一定の条件を満たせばプロ棋士にはなれるわけです。
しかし、他の職業は運が多分に必要ですよね。
まず募集があるかどうか、道を自分で切り開かねばならないとか。
むずかしいです。
はっきり言ってしまうと商売になるほどの人気が将棋には無いと思います。
哀しいけど現実です。
もう少し普及すればもっと多様なビジネスの形が成立するでしょう。
とは言え、これからもっと普及したりするんでしょうか?
正直そんな気はしないです。

付け加えるなら、フリーの観戦記者というのもいるみたいですね。
子供向け将棋教室の講師とか。
そういえば新聞に詰め将棋を毎日載せている人がいると聞いたこともありますね。報酬の有無は分かりませんが。
ネットに関してはこれから先のビジネスなので新しく事業が興る可能性がおおいにあります。
何が出てくるか今から楽しみですね。
少しまえ棋譜に解説を付ける商売を始めたと将棋倶楽部24のトップにありました。
仕事になるとは正直思えなかったんですが、そのあと聞かないのでとん挫したのでしょうか?
将棋に関係する仕事について将棋タウン

220.穴熊の功罪(2004.5.29)
将棋タウンの局面検討用掲示板の投稿(No.1596以下)への反応。

古い考え方のかもしれませんが、自力(中盤の力や寄せの力)がない方が穴熊を指すと、
初級者同士なら(穴熊をどう攻略すれば良いかわからないため)勝てても、
仮に上級者と戦うと序中盤の力がつかない(そこで競る機会が少ない)ため、
ボコボコにされることが多く、割りと早い段階で壁にぶちあたり、
それをどう乗り越えれば良いのか分からなくなることが多いような気がします。
GO!さんの意見

駒がぶつかる将棋をやる方が絶対に棋力はあがると思います。
よっしーさんの意見

穴熊ばかりを指していると強くなれないという古い考えがあって、
駒が偏るので感覚がおかしくなるとか読みが雑になるとかいろいろ言われたわけです。
現在ではむしろ逆に穴熊もさせないと強くなれないみたいな所はあると思います。
それで初級者は穴熊を指すべきかどうかということですが、
私は大いに指せばよいと思います。
ただ穴熊だけしか指さないというのは駄目だと思いますが。
居飛車の立場に立つと穴熊という選択肢は結構魅力的だと思います。
組めるかどうか、組んでからどう仕掛けるかで工夫の余地がありますよね。
ただ凄く地味な工夫なので初級者にはとてもわからないのでそれがネックでしょう。
具体的にこういう工夫が生きたかどうかというのはやっぱり急戦の方がわかりやすいですからね。
その意味で急戦をお薦めします。
もし居飛車党の初級者(この表現ちょっと違和感あるかも(笑))にアドバイスするなら、
急戦を全部マスターして日替わりで試したりすると楽しいよと教えてあげたい。
実際勝ち易さだけを純粋に求めるなら穴熊よりも五筋位取りなどの位取り戦法が良いと思います。
もちろん初級者限定ですが、この棋力では位取りは悪辣だと思います。
もともと使っている人が少ないので対策もよく知らない上に反発も難しい。

で、本題の四間飛車に関してですが、穴熊はお薦めしません。(笑)
たまに指す分には良いと思います。
優秀な戦型であることは認識していますが、正直言って初級者に楽しい戦型かというと疑問。
居飛車側の対策が少ないことが最大の問題で、工夫の余地が少ないんですよね。
もちろん四間穴熊対急戦の定跡は学ぶべきものが多いし、袖飛車の筋は必修だと思います。
だけど持久戦型になると途端に地味になる。
地味な変化では地味な工夫しかできなくてそれが初級者にはつまらないと思うんですよね。
もう一つ言うなら居飛車が変なことをしてきたとき、咎めにいけない。
これって初級者では重要だと思うんですが、なかなか言及してくれる人が少ないですね。
穴熊だと組むまでは絶対自分から動けないですから、その間に隙を逃す可能性もあります。
その隙を穴熊を組むのに使ったと見ることもできますが、
自分から仕掛けの順を模索する可能性があるのと無いのでは大違いだと思います。
将棋の楽しみっていうのは勝つこともそうだけど、自分で工夫できることも大きいと思うんですよね。
美濃囲いでは居飛車からの仕掛けはたくさんあるのでどれに対しても対策がいるのではじめは苦労すると思うんですが、
その分楽しいと思います。
というわけで初級者の四間飛車党には美濃囲いの方が絶対楽しいよと薦めます。
世の中を見ておいでって感じも込めて。(笑)

219.課題局面(2004.5.28)
先日Y流さんより局面検討用掲示板に投稿があった。
課題局面2に対して居飛車が良くなるのではないかという内容。
それに対して、

課題局面のページにも書いてあるように四間飛車が良くなる順を探してください。
もともと振り飛車が苦しい局面を採り上げているので居飛車が良くなっても当たり前です。
是非振り飛車が良くなる順を見つけて教えていただけませんか?

と答えた。
以前も別の方より居飛車よしと投稿があってその時も同じように答えた記憶がある。
居飛車が良いと思うのは普通の感覚だと思う。
だからあえて課題局面で採り上げているのだし、
そのことも書いたつもりだった。
そう、つもりだった。
しかし、今日見直してみたら、、かいてないやん。(笑)
書いたのは「初めて来られた方へ」の方だけだった。(爆)
というわけでちょっと補足しておきました。
Y流さん、また他の方、逆切れした感じのレスで済みませんでした。
この場をお借りしてお詫びいたします。

ちなみにY流さんの意見だが、私の以前の研究では▲3七同銀は振り飛車ペースと見ています。
駒得を生かせるようなゆっくりした展開には成らないし、なにより歩切れが痛い。
まあ所詮私の研究に過ぎないのだが。

ま、というわけで、振り飛車をよくするためにみんなで智恵を絞りたいと思っているのです。
もちろん研究も大いに結構ですが、実戦で試してもらいたいなと。
これからも課題局面を宜しくお願いします。

218.朝日オープン選手権、羽生が奪取(2004.5.26)
みましたか。
羽生強しを印象づける勝ち方。
あの深浦をあんな勝ち方で叩きつぶしたは凄いとしか言いようがないと思います。
いよいよ復調か?
一方の深浦は、次の大舞台に出てきたとき、それが勝負ですね。

将棋は横歩取り△8四飛から羽生が盛り上がって押さえ込みに成功し、そのまま押しつぶした感じ。
見てください。
「横歩取りの先手として理想的な勝ち方」(勝手に将棋トピックス)だとか。
asahi.com 将棋

217.寄せが見える本応用編(2004.5.25)
6月2日頃から販売開始の模様。

題材は居飛車対振り飛車の戦いを中心に、いかにも実戦に出そうな形ばかり。
センス抜群の終盤講義で、読後は香一本は強くなった気がするでしょう。

級位者から二段くらいの方を対象にしていますが、本書で取り上げた問題が全問正解できるようなら、
優に四段の実力があると思います。

購入予定。

四間飛車の急所についても新情報が。
山田定跡・斜め棒銀・鷺宮定跡・4五歩早仕掛け・棒銀など主要な急戦はほぼ網羅。
もちろん4三銀・4一金型も取り上げます。
著者は藤井九段ですから、通りいっぺんの通説は基本的に信用していません。
結果図からさらに終盤まで踏み込んで、振り飛車が勝つためのさまざまな技を披露します。
本当の力がつく、戦う定跡書と言えそうです。

通りいっぺんの通説は基本的に信用していませんって。(笑)
「編集的にもかなり画期的な工夫を凝らす予定」とのこと。
夏休み前には届けられそうだとか。
たのしみですね。
浅川書房

216.将棋戦法研究所(2004.5.24)
復帰してました。
さっき偶然気が付きました。
履歴を見る限り2月末に復帰していたようです。
大手サイトで定着していましたが、昨年の2月頃からちょうしゅうりきさんが不在となって放置されていました。
もう戻ってこないのかと諦めかけていただけに復帰は嬉しいものがあります。
最近は右四間飛車の講座や相振り飛車の講座を中心に多岐に渡る更新をされているようです。
かなり内容が充実しているのでお薦めです。
私もこれからじっと注目していきたいと思います。
将棋戦法研究所

215.寄せの基本戦術(2004.5.23)
小暮さんが森内優俊流の一冊として書かれた本。
もずいろの掲示板で寄せを鍛えるための詰め将棋の本は?という質問が出たので、
私も答えたのですが、そこで薦めたのがこの本。
なぜか解らないが全くと言っていいほど採り上げられない本ですが、
かなりの好著と思います。
内容は詰め、必死、囲い崩しでなんのことはないんですが、
問題がかなり精選されていて、実戦でうっかりしそうな筋ばかりです。
この類の本はどの本をみても同じ様な問題ばかりなのですが、この本はそういう問題が少ない気がするので、
もうこの手の本はいいよと思っている人に是非薦めたい本です。
特にひとつの図で何通りかの答えを導く問題がいいですね。
ただ、残念なことに問題の隣に答えが載っている素敵な構成なので
敬遠する人が多いのかもしれません。
最近になってようやくロッキーさんのサイトでも採り上げてもらえました。
Rocky-and-Hopperの寄せの構造

214.早石田(2004.5.22)
将棋タウンの質問掲示板より
ロッキーさんの書き込み(No.1593 No.1597)から。


いま早石田に関する新コンテンツを策定中で、予備調査をしているのですが、
驚くべき事実がわかりました(笑)

早石田の戦いになるかどうかはともかく、
3手目▲7五歩(先手早石田)や4手目△3五歩(後手早石田)の形は
棋力に関係なく採用されています。

コサックさんの感触は正しいですね。
24で早石田の採用率が最も低いのは13〜14級で、次が不思議なことに二段です。

逆に最も採用率が高いのは7〜8級で、次は五段(!)です。
その2つを中心に、分布の山が2つある感じです。
7〜8級の早石田採用率は、13〜14級の実に3倍です(@_@;)

強くなってくると早石田の激しい研究が魅力的になってくるんでしょうか?
おもしろいですね。
ロッキーさんの早石田のコンテンツも期待したい。

213.リンク(2004.5.21)
先延ばしになっていたリンクの処理をしました。
今回貼ったのは、
魁将棋塾、maru-kiワールド、みそごろうやん!、将棋気合い道、白砂青松の将棋研究室。
貼り忘れなどあるかもしれませんのでお気づきの点があればお寄せ下さい。
魁将棋塾は以前から書評や研究なんかを参考にしていました。
四間飛車関連の項目が見逃せないところ。
maru-kiワールドは四間飛車研究がしっかりしていてこれからも要チェックのサイトだと思います。
白砂青松の将棋研究室は有名なサイトでひとつひとつのコンテンツをしっかり作ってある。
読みごたえ充分のサイトだと思います。
みそごろうやん!と将棋気合い道はこれからに期待と言ったところでしょうか。
どうぞ宜しくお願いします。

212.名人戦第4局2(2004.5.20)
森内勝ち。
久々に名人戦らしいねじり合いの見られた本局は複雑な攻防の後、
森内が寄せきりました。
森内強しを印象づけたというよりも羽生の復調を予感させたと見ました。
スコアは3−1で羽生が角番に追いつめられたんですが、
ここからの逆転はよくある話なので羽生の追い込みに期待したいと思います。
将棋タウン

211.名人戦第4局(2004.5.19)
1日目。
横歩取り△8五飛に進展。
封じ手の段階でまだ2局先例があるようだ。
将棋タウンのisodaさんの速報をみるとかなり複雑な局面。
振り飛車の捌きが芸術的とよく評されるが、
居飛車の横歩取りなんか綱渡りの順が巧くできているなといつも感心してます。
羽生か森内か。
将棋タウン

210.棋聖戦挑戦者決定(2004.5.16)
森内挑戦。
うむ。強いですね。さすがです。
佐藤、森内戦が初めてというのは意外。
しかし互いに意地でも負けられないところだろう。
個人的には最近佐藤さんが段々好きに成ってきているので佐藤を応援という感じです。
あー、でも四間飛車を指してくれるなら森内さんで。(笑)
好勝負になりそうです。
産経将棋Web 挑戦者決定戦

209.名人戦第3局(2004.5.13)
羽生がひとつ返す。
見事な勝ちっぷりで復調を感じさせる。
にわかに面白くなってきましたね。
勝手に将棋トピックス5/13

208.はてなダイアリーに大きな将棋盤が来ましたよー!(2004.5.10)
やねうらおさんによる将棋盤画像表示の新しい方式。
はてなダイアリーでの画像サイズ制限を解決するために開発された方法である。
盤を表現する方法としては一枚の画像よりも軽く済むため、
一枚の画像よりスマートな方法と思う。
画像を使わないで後手の駒を青い色で表現したのは見たことありますが、より美しい表示になっている。
ひとつひとつの駒の画像は非常に軽く、且つ使い回しが利くため、
逆に何故今までだれもこういうものを作成し広めなかったのかのほうが不思議といっても良いくらいではないだろうか。
これを期に将棋サイト標準のツールパック(マニュアル、画像、コンバータのセット)みたいなのを作って欲しいですね。
はてなダイアリーに大きな将棋盤が来ましたよー!

207.四間飛車関連メモ(2004.5.5)
将棋世界6月号
P164小学生名人戦
右四間に対する特異な形
P190将棋カウンセリング
最強四間飛車マニュアルの変化
▲5五角の構想
P228タカミチの実戦コーナー
「対四間飛車後手右銀急戦」

206.浅川書房の近刊(2004.5.4)
寄せが見える本の巻末の広告から抜粋。
「四間飛車の急所2,3
さあ、戦うぞ。第1巻の理論編・概論編に続いて、四間飛車対居飛車急戦の激しい戦いをつぶさに検討する。
変化は詳細、流れはスッキリ、結論は明快。四間飛車のすべてがわかる定跡書の決定版。」
2,3は急戦のみの模様。ということは持久戦は更に続刊ということだ。
凄いシリーズになりそうである。
「寄せが見える本【応用編】
将棋の勝敗は終盤で決まる。「終盤の魔術師」と異名をとる名棋士が実戦で使える終盤のテクニックを徹底講義。
級位者はもちろ有段者にもよく効く題材で贈る。あなたの終盤が革命的に変化する!」
これも期待
「注釈 康光戦記
プロの将棋は難しい。特に康光先生の将棋は難しい。でもちょっと待った。聞きたいことが一杯あるんだ。
膨大な注釈を添えて味わう康光将棋。われらが康光先生はこう考え、こう戦った。」
佐藤の自戦記は面白いので期待。特にタイトルが良い。
さりげなく書いてある「膨大な」という単語が目に留まりますね。
本当に膨大なんだろうな。
買うかどうかは実際に見て振り飛車の分量を確認してから判断したいとおもいます。
浅川書房

205.寄せが見える本、森けい二(2004.5.3)
浅川書房待望の新刊。
森が書いたとなれば当然終盤だが、今までの本とは一線を画している。
まず予習問題を解き、その詳細な解説を読む。最後に復習問題を解くという構成。
圧巻なのはその解説。
決して問題数は多くなく、精選した良問と言えるが、
それに対する解説が微に入り細に入るこれ以上ないほどの丁寧な解説になっている。
単に丁寧なだけではなくて、必要な知識が全て身に付くようになっている。
読めば必ず得るものがあるだろう。
対称棋力は24で10級弱から2段といったところ。
気になったのは図のキャプション。
これが浅川書房の特色なのだが、今回は余り上手に作用していなかった。
本文の解説が詳しすぎて書くことが無くなったのかもしれないが、
例えば詰み筋の別の変化などを解説してくれると良かったと思う。
あとは、章末の練習問題は全体のバランスを考えると簡単すぎかな。
とは言うものの読めば必ず得るものがある本に仕上がっていると思う。
浅川書房

204.棋譜再現アップレット(2004.4.28)
将棋タウンのisodaさんによる棋譜再現アップレットのレビュー。
相変わらず厚い内容で参考になります。
当ページで採用しているbanも載っているますが、さんざんな評価。
コンバータがないとしょうがないでしょうね。
軽さも売りだと思っていたんですが、どうやら最近のは速度も優秀なようです。
そもそも最近のパソコンの速度とブロードバンドでは誤差の範囲内でしょうが。
あとは見栄えかな。
ボタンが大きいのはご愛敬では駄目でしょうか。(笑)
開発のオッキーさんはいつ復帰するのかな。
コンバータも作りたいとおっしゃっていたんですが。
見通しは明るく無いなあ。
将棋タウン

203.名人戦第2局(2004.4.27)
森内勝ち。
このまま押し切るんでしょうか。
将棋は余りにも羽生森内戦らしくない。
好局を期待していますが、
羽生の復調はいつなのでしょうか。
早く復調してまた面白い将棋を見せてくれることを期待します。
じゃないと観戦記が面白くなりません。
ただでさえ居飛車の将棋が多いのに面白くない将棋では観戦記を読む気が減っちゃいます。
でも振り飛車戦なら一方的な展開でも良いかな。(笑)
振り飛車が勝つなら尚良し。(爆)
というわけで振り飛車お願いします。
毎日インタラクティブ将棋

202.寄せが見える本発売(2004.4.26)
浅川書房のHP更新。

「本格的中級講座《最強将棋レクチャーブックス》を創刊します!
第1弾は森九段『寄せが見える本【基礎編】』 です。5月下旬に『寄せが見える本【応用編】』を連続刊行します。
いまの将棋の本って難しすぎませんか?
そう感じている将棋ファンに向けて、『最前線物語』『四間飛車の急所』と同じように弊社が全力を挙げて取り組んだ本格的中級講座です。
後続ラインアップを一部ご紹介すると──、
『将棋はどんなゲームか』『将棋センスを磨く本』『女流将棋の楽しみ方』『四間飛車がわかる本』『手が見える本』など。
著者は追って発表します。ユニークな視点、二段構え・三段構えの立体的構成で、本格的な中級講座を目指します。 」

寄せが見える本の前書きより
「各章の最初に、そのセクションの講義で取り上げる問題を一挙に掲げましたので、まずは自力で考えてから、詳しい講義に進むとよいでしょう。」
「本書は「基礎編」です。続編にあたる「応用編」では、「中段玉の寄せ方」を研究し、さらに、40枚の駒を使った全体図で、高度な寄せ・終盤戦を研究します。」

一番気になる情報も掲載。
「藤井猛九段『四間飛車の急所』について、現在の状況・今後の予定をお知らせいたします。
本シリーズは当初全3冊の予定でしたが、進めるうちに膨大にふくれ上がり、全5巻を超える可能性が出てきました。どこまでスゴイことになるのか、編集部でもよくわかりません。
とにかく著者の藤井九段の情熱がものすごく、現時点で急戦編だけで500頁分を超えています! 行くとこまで行くしかなさそうです。
まるで辞書のようですが、「変化は詳細、流れはすっきり、結論は明快」と三拍子そろった定跡書の決定版となることは確実です。
刊行は今夏(できれば将棋祭り前の七月)を目標にしていますが、まだはっきりとは……。著者はもちろん編集部でも全力を挙げて取り組んでいますので、お楽しみに!」

うーむ、目が離せない。
浅川書房

201.東大将棋四間飛車道場16右四間(2004.4.25)
now printting


Copyright (C) 1999-2004:  rk  All Rights Reserved.
http://www.geocities.jp/ryuenan/index.html