将棋思録logNo.1

200.朝日オープン第2局(2004.4.20)
深浦勝ち。
羽生の圧倒とはなかなかならないですね。
一つ勝って深浦も一息つけたでしょう。
好勝負を期待します。

199.飯島将棋研究盤(2004.4.16)
棋譜再現アップレット「飯島将棋盤」の発売を以前お伝えしましたが、
その別バージョン(でいいのかな)として研究盤がリリースされました。
従来のソフトでは巧く表現できなかったツリー構造を表現できるソフトと思えばいいでしょうか。
例えば柿木さんのkif for javaなんかでは棋譜の分岐に対応しているので対応していなくはないが、
今回の飯島将棋研究盤ではツリーを見ながら再生できる点が大きな特徴となっている。
見ながら思ったのだが、自分には使いこなせそうにない。
操作方法とか初期設置方法がどうとかそういうことではなく、
これを用いた具体的なサイトの表現が思いつかない。
このソフトの表現はこのソフトだけで完結してしまうものなので、
自分の描くサイトの理想とは違ったものを見ている感じがします。
なんかツリー構造って傍目には繁雑なんですよね。
一本とおる筋があってそれを読んだら一通り解る。そしてそのあとツリーを見せるのは有りかなと。
けなしている訳では全然ないですとフォローしておきます。
評価が消極的なのは私に有効な使い道が思いつかないからです。
新しい道具を前に戸惑っている感じでしょうか。
ハサミは紙を切る道具だと解って実際切ってみることもできる。
だけどそのハサミを使って何を作れるのか見当もつかない。
ソフトの出来自体はなかなかいいのではないでしょうか。
アイディアは面白いし、見やすいし、使いやすい。
ちょっとボタンは多いけど。
試してみて良ければ使ってみたらどうでしょうか。
飯島将棋盤セット 製品の概要

198.名人戦第1局(2004.4.14)
森内先勝。
森内の勢いそのままの将棋でした。
羽生が巻き返せるかどうか。
羽生防衛と見ていますが、さて。
毎日インタラクティブ将棋

197.朝日オープン第1局(2004.4.9)
羽生先勝。
予想通り△8五飛でした。
居飛車最先端シリーズになるでしょうね。
このまま羽生が押し切ってしまうとみています。
深浦がいくつ返せるか。

196.四間飛車関連メモ(2004.4.5)
将棋世界5月号
P118盤上のトリビア
淡路システム
P142タカミチの実戦コーナー
相四間飛車
P192将棋カウンセリング
島ノート右銀急戦

195.将棋大賞(2004.4.2)
最優秀棋士賞 森内俊之竜王(王将)
殊勲賞 久保利明八段
敢闘賞 渡辺明五段
技能賞 深浦康市朝日オープン選手権者
新人賞 田村康介五段
最優秀女流棋士賞 清水市代女流名人・女流王位
女流棋士賞 中井広恵女流王将・倉敷藤花
最多対局賞 森内俊之竜王(64局)
最多勝利賞 森内俊之竜王(46勝)
勝率第一位賞 深浦康市朝日オープン選手権者(7割6分1厘)
連勝賞 山崎隆之五段(22連勝)
升田幸三賞 谷川浩司王位
升田幸三賞特別賞 立石勝己氏(立石流四間飛車)
東京将棋記者会賞 二上達也九段

今年の焦点は最優秀棋士賞が誰になるかでした。
羽生ではなかった。
やはり年度始めの活躍はかすんでしまうのでしょうかね。
森内の最近の充実ぶりを鑑みれば妥当なところではある。
谷川の升田幸三賞はもずさんと同じ意見。勝手に将棋トピックス4/2
しかたない気もするが。
あとは田村の新人王もなんだか。新人らしくない。
誰なら良かったかというのは言えないので、まあ妥当な所だったとも言えるだろう。

194.東大将棋定跡道場完結編(2004.4.1)
将棋タウンでレビューが紹介されました。
相変わらず厚い内容で興味深い。
非常に内容が広いようなので定跡好きの私としては買わなくてはいけないかなと思ってしまった。
それくらいよいレビューだったということです。
読んでみてください。
先立つものが有れば買いたいんですが、とりあえず先送りということになりそうです。
残念。
話は変わりますが将棋連盟から出るはずの定跡講座ソフトはどうなったんでしょうか。
ちょっとまえの将棋世界に載っていたような気がするんですが、見つけきれませんでした。
よければ情報お願いします。
将棋タウン

193.振り飛車ワールド04’2(2004.3.30)
第一章巻頭インタビュー、中原誠永世十段
第二章ガチンコ指定局面戦
特選指定局面戦(第61期名人戦第三局藤井システム対右銀超急戦)
指定局面戦(後手藤井システム)
振り飛車党列伝、中田功六段
第四章どんどん攻める石田流
コラム下村康史
第五章自戦記さばきの極意、久保利明八段
コラム大石祐輝
第六章将棋エッセー
あじあじの振り飛車日記
ばんかなのブレイクタイム
ミニ講座西村詩
第七章後手番右銀急戦の攻防、千葉幸生
第八章符号で見る振り飛車の手筋、石川陽生
第九章定跡信ずべし、信ずべからず
巻頭インタビューは中原だが、もう振り飛車党は出てこないのだろうか。
列伝が中田功なのも不明。巻頭インタビューでも良かったぐらいではないだろうか。
まだ過去の棋士じゃないと言って上げたい。
中原のインタビューは今ひとつぱっとしなかった。
振り飛車ワールドでしか読めないような内容を心がけて欲しいと思うのは贅沢だろうか。
対して中田功の方は人柄が偲ばれてかなり面白かった。
「四間飛車をやるには体力が要りますから。」はメモ。
特選指定局面戦はかなり厚い解説で面白い。
新しい定跡なのでどういう結論になるか気になるところである。
指定局面戦はちょっとで良いからまとめが欲しいと書いておく。
あとはまあ相変わらず。
千葉さんの講座は要チェック。
▲8三角と打つのははっきりしないので敬遠していたんですが、
意外と面白いようですね。
最後の定跡信ずべし、信ずべからずもなかなか良い内容だった。
これからもこの調子で頑張って欲しい。

192.振り飛車破り超急戦ガイド、深浦康市(2004.3.27)
第1章対三間飛車
基本図までの指し手
△8二玉に対する超急戦
△7二玉に対する超急戦
まとめ
第2章対四間飛車
△4三銀ー△4一金型四間に対する超急戦
△3二銀ー△5二金左型四間に対する超急戦
まとめ
第3章居飛車▲5八金右からの超急戦
まとめ
第4章終盤の戦い方
待望の深浦著。しかしちょっと残念なところが多い。
四間飛車と中飛車は東大将棋に完全に先を越された感じだ。
おまけにどちらも東大の方が深く広いわけで。
四間飛車に限ってみても後手番で端を突き越すのは相当勇気がいるわけでそれに超急戦を仕掛けたら当然良くなるというわけである。
三間飛車はよくわからないが最新の変化という程ではない気がする。
まあ、東大に辟易している人には丁度良いかも知れない。
井上の粉砕振り飛車破りと合わせて読めば丁度良いぐらいではないか。
似たような編集方針なのにその内容が余り被らないので相補的に作用するだろう。
この本の売りであるはずの終盤の戦い方だが、
率直に言ってかなりの独り善がり感を感じる。
棋譜をだらだら並べて「正確に読めばいいんだよ」と言われた気がする。
プロにとっては棋譜を見ればどんな解説よりも深く理解できるだろうが、アマはそうではない。
棋譜を噛み砕く解説が必要なのだ。
この手はこういう変化で駄目。だからこっちの手を選ぶと言われても「はあそうですか」として言えない。
なぜその手が候補に挙がるのかが知りたいのである。
読者が望んでいるのは終盤の普遍的なテクニックであって例えば攻防の角とかそういう感触の良い手を強調して解説してくれたら良かったと思う。
返す返すも残念な内容だった。

191.東大将棋中飛車道場2ゴキゲン中飛車本格急戦、所司和晴(2004.3.25)
第1章基本図までの駒組み
第2章△5四銀▲4六銀型
第3章△4四歩△4三銀型
第4章△8二玉型
第5章▲4六歩▲4七銀型
第6章▲6六歩型
第7章▲2五歩保留型△8二玉
第8章▲2五歩保留型△3三角型
第9章その他の▲2五歩保留型
居飛車が第1巻で解説されたような超急戦をせずに船囲いに囲ってから右銀を繰り出す指し方について詳説。
こういった戦型は中飛車が直ぐに動きやすいこともあってはっきりしないごちゃごちゃした力戦に成りやすいのだが、
プロではこの辺りも広く整備されているようだ。
特に▲3六銀から▲2五銀などと繰り出す指し方は勉強になった。
ゴキゲン中飛車党は常識として当然読むべきだが、居飛車党にとってもかなり使えるのではないかという感じがする。

190.パワーアップ戦法塾、豊川孝弘(2004.3.23)
1章 奇想天外おもしろ戦法
対美濃・9筋集中砲火戦法、4手目△7四歩戦法、相掛かりビックリ銀戦法
対矢倉一直線棒銀、超急戦居飛穴つぶし、浮き浮き飛車戦法
力試し詰め将棋1
2章マイペース痛快戦法
角頭歩突き戦法、速攻・ヒネリ飛車模様▲6五桂、袖飛車戦法
横歩取り△4四角戦法、右四間飛車矢倉崩し、ヒラメ戦法
力試し詰め将棋2
3章大まじめ本格戦法
鳥刺し戦法、地下鉄飛車戦法、右玉戦法
雁木戦法、かまいたち戦法、対四間飛車・富沢キック▲4五桂
力試し詰め将棋3
4章ロマン追求個性派戦法
向かい飛車・居飛車穴熊破り、坂田流・筋違い角戦法、升田式石田流
ゴキゲン中飛車、立石流四間飛車、向かい飛車▲9六歩戦法、自在飛車△3三角戦法
力試し詰め将棋4
買ってきました。
正直言って期待はずれでした。
どこかで見たような内容の焼き直し感満載。
具体的には高橋書店の「超急戦殺しのテクニック」「奇襲将棋ウォーズ」を足して3で割ったような感じ。
この2冊と比べたときに内容の厚さの差も有るが、なんと言っても奇襲対策がきちんと書いてないのが大きい。
もちろん私が奇襲関係にかなり詳しいのも有るとは思います。
内容的にはC級戦法からB級戦法ぐらいまでをカバーしていて単にハメ手をメインに据えた本ではないので
こういった類の本を読んだことがない人にはかなり有用だと思う。
ただこれがベストとはちょっと言えない。
他の本と見比べてこれがよさそうだと思えば買っても良いんじゃないかなぐらいの感じである。
四間飛車党としては対美濃・9筋集中砲火戦法、超急戦居飛穴つぶし、鳥刺し戦法、かまいたち戦法、
対四間飛車・富沢キック▲4五桂、向かい飛車・居飛車穴熊破り、立石流四間飛車あたりに目を通しておくと良いだろう。
後で見直したいと思えば買えばよいだろう。
変に終盤まで突っ込んだばっかりに数が減ってしまったのが残念。
これらの戦法が通用する棋力ではこの通りに進むわけないでしょう。
それよりも奇襲の数を増やした方が面白いんじゃないかと思うわけです。
逆に優勢にしてからの勝ちきり方の勉強だと思えば良いかもしれませんね。
こういった本はすぐ絶版になるのでNHKなら残っていきそうとは思う。
その意味では意味があったかもしれない。

189.久保8段NHK杯優勝(2004.3.22)
相振り飛車で羽生を下し、棋戦初優勝。

188.四間飛車関連メモ(2004.3.21)
将棋世界4月号

187.棋王戦(2004.3.20)
谷川奪取。
丸山が調子がいまいちだったような気がします。
しかし、97年以来の2冠は立派。
3人の2冠が誕生したわけで、本格的に群雄割拠の時代になったと言えます。
羽生、森内、佐藤、そして谷川。
これからの棋界もこの4人を中心に巡っていくでしょう。

186.朝日オープン選手権(2004.3.19)
羽生が決勝進出。
深浦にとって最強の相手が出てきたということで
深浦の器が試されると多くの人が見ていると思います。
これを防衛できれば本物。
しかし、羽生を前に震えない棋士はそういない。
羽生の奪取と見ています。

185.C級2組順位戦(2004.3.16)
昇級は千葉、山崎、宮田。
特に千葉さん、おめでとう御座います。
デビューからしばらくはあまり目立ちませんでしたが、
ここ一年ぐらいで飛躍的に活躍し始めたような気がします。
早くA級に登ってほしいですね。
四間飛車党としてこれからも応援していきたいと思います。
一方、自力だった横山さんは1期での昇級は惜しくも逃してしまいましたが、
来期は順位も上がることですし、昇級の最有力候補と見て良いでしょう。
こちらも強く応援していきたいと思います。
他の昇級した二人は妥当なところで、むしろ遅かったぐらいではないでしょうか。
山崎も宮田も将来を嘱望されているわけで、これからが勝負ですね。
毎日インタラクティブ将棋

184.王将戦第6局(2004.3.16)
森内奪取。
これで2冠で並ぶことになります。
羽生としては1993年1月以来の2冠ですね。
なにやら感慨深いものがあります。
しかし羽生はこれで終わるような男ではないはず。
巻き返しに期待したいと思います。
森内の名人挑戦も既に決まっているわけで、
名人戦も非常に楽しみになってきましたね。
毎日インタラクティブ将棋

183.B級1組順位戦(2004.3.12)
高橋昇級。
久しぶりのA級ですね。
青野と入れ替わるように最年長になります。
最近ではあまり注目されていませんでしたが、
近年の順位戦の成績はあなどれないものがありました。
好不調の波がありますが、調子が良ければB1の上位に食い込んで来ていたのでいつかは上がるだろうと見ていました。
しかし、北浜を押しのけて上がれるとは。
来期A級のメンバーからして残留できれば御の字と思う。
それでもがんばってほしい。
毎日インタラクティブ将棋

182.王将戦第5局(2004.3.9)
羽生勝ち。
矢倉戦から難しい将棋に進展し、最後は羽生が競り勝った模様。
これで羽生の2−3。
復調の兆しと見たい。
逆転防衛なるか。
毎日インタラクティブ将棋

181.将棋世界4月号(2004.3.8)
今月号はちょっとした振り飛車特集の感有り。
メモ
p24竜王戦第3局、相穴熊模様から銀冠穴熊対高美濃に進展
p34藤井システム誕生前夜
p55現代に生きる大山振り飛車中飛車急戦編
p64対局日誌
p118盤上のトリビア△4四銀四間飛車
p139仕掛け
p142タカミチの実戦コーナー角交換四間飛車
他三間飛車、相振り飛車。

180.最新四間飛車事情。第2回次の一手大会前半戦終了(2004.3.7)
最新四間飛車事情。で開催されている大山15世名人の次の一手大会が全20問のうち半分が終了。
運良くトップで折り返すことができました。
とはいえ僅差なのでこれからの頑張り次第といった感じです。
前回2位だったので今回も上手く行けばいいのですが。
とりあえずぐろりんさんには負けないように頑張ります。
次の一手らしくない手ばかりで考えさせられる良問ぞろいですので、
強くなりたい方にはお薦めです。
最新四間飛車事情。

179.B級2組順位戦最終局(2004.3.6)
順当に行方、堀口が自力で昇級を決めた。
次点の脇は惜しかった。
順位を生かして来期も頑張って欲しい。
さて、行方だがプロ入り後すぐに大活躍してから急ブレーキし、以後鳴かず飛ばずだったのは良く知られたところ。
順位戦も格から言えばもっと勢いよく連続昇級していっても良さそうなものなのに今ひとつ伸び悩んでいる感じである。
ようやくといった感のある昇級である。
これを起爆剤に一気に勝ち抜けられるかどうか。
A級を何期維持できるか今後の見所となるだろう。
一方の堀口一史座は朝日オープンを取って芽が出た棋士。
地位に育てられたと一時期揶揄されたが、このまま登っていけるようならそれは地位のおかげではなく、
実力だったと認めざるを得ないだろう。
それぞれ見所のある棋士の昇級と思う。
思うが、一気に駆け抜けていくような力強さがあるかというと今ひとつ。
実績がまだ充分ではないのがひとつと下から渡辺を筆頭にもう一つ若い世代が押しているのがもう一つ。
さて、予想を裏切ってくれるかどうか。
毎日インタラクティブ将棋

178.A級順位戦最終局(2004.3.5)
9勝0敗−森内俊之竜王(挑戦)
6勝3敗−佐藤康光棋聖
5勝4敗−谷川浩司王位・丸山忠久棋王・三浦弘行八段・鈴木大介八段
4勝5敗−藤井猛九段
3勝6敗−久保利明八段
2勝7敗−島朗八段(降級)
1勝8敗−青野照市九段(降級)
A級の全勝は、1971年度の中原誠の8戦全勝以来とのこと。
すごいですね。
振り飛車3人衆は辛くも残留。
来期はもっと良いところまで行って欲しいですね。
藤井さんは不調の中よく残留してくれました。
来期はまた一から出直しだと思って頑張ってほしいです。
森内のリターンマッチはどうなるだろうか。
現在の王将戦を見ると森内がとりかえすのではないかという雰囲気がある。
しかし、羽生の執念は怖いのでやっぱり羽生のりですね。
個人的には四間飛車を指してくれるならなんでも良いんですけど(笑)
毎日インタラクティブ将棋
その他の関連リンク
勝手に将棋トピックス3/4
将棋タウンメイン掲示板747
ある棋士の日常3/4

177.級位者への入門書(2004.3.3)
お気づきの人もたくさんいるだろうが、
今回の更新でいままで要望が出ていた級位者の入門書について書いてみた。
大したことは書けなかったが、わずかでも役に立つかもしれない。
書いていて思ったのは第1段階としてあげた2冊も結構難しい気がする。
なんでその基本形になるのとか、なんで角道を止めるのとか、そんなことが書いてあり、一冊で用が足せる本ってないんでしょうか。
駒の動かし方から載ってる本から一歩進んだ内容でかつあの2冊よりも簡単なもの。
わがままでしょうか。
子供用の書籍を探せば見つかるのかな。
もちろん他の手筋もの、1,3手ぐらいの詰め将棋みたいなのはありますが、
1冊で済ませられる本は無いような気がしますね。
しかし、考えてみるにもしかしたらこれらの本でも充分なのだろうか。
まあ結局のところ、駒の動かし方を覚えてからあの本を読みこなせるようになるまで
どの様な経路を辿るのかが明らかにならないと推論しか重ねられないですね。
インターネットで将棋を勝て(ロッキーさんのレビュー)が意外といい本なのは知ってましたが高いのと付録が使えないのがちょっと。

176.最新四間飛車事情。第2回次の一手大会(2004.3.2)
書き漏らしていましたが、
すでに始まっています。
大山15世名人の将棋から出題とあってなかなか味わい深い良問ばかりです。
途中からになりますが、回答に加わってみてはいかが。
最新四間飛車事情。

175.棋王戦第3局(2004.3.1)
再び△8五飛戦法で今回は谷川勝ち。
△8五飛は先手よしに成ったんでしょうか。
次辺り振り飛車来ませんかね。
次は3/20の模様。

174.この本を読め!更新(2004.2.29)
なんとか更新。
一覧表とトップのみ。(笑)
本編はおいおい。
本が順調に増加しているのでなんともかんとも。
古くなった本はどんどん評価落とさないといけないのだが、
その作業量が半端じゃない。
しかし、更新しないと役立たなくなるわけで。
更新はしても全体の評価の見直しは年1回ぐらいにしようかなと考えている。
新しい本の評価もしないとねえ。
どっかに暇ないかな。

173.力戦振り飛車マニュアル(2004.2.28)
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172.王将戦第4局(2004.2.27)
久しぶりの相矢倉で森内勝ち。
いよいよ羽生は角番に追いつめられました。
森内がタイトルを取ると羽生がかすんでくるなあ。
2冠は何年ぶりでしょうか。
谷川も棋王取りそうなので棋界は混沌としてきますね。
誰がトップに立つのか。

171.東大将棋四間飛車道場15藤井システム破り(2004.2.25)
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第一章 基本図までの駒組み
第一節 基本図までの駒組み
第二章 ▲3五歩急戦▲4六歩型
第一節 ▲4六歩に△3五歩
第二節 ▲4六歩に△4二飛
第三章 ▲3五歩急戦▲4六銀型
第一節 ▲4六銀に△4二金
第二節 ▲4六銀に△7一玉
第四章 その他の▲3五歩急戦対策
第一節 ▲3五歩に△3二金
第二節 ▲3五歩に△同歩
第五章 ▲4六銀型対△3二金型
第一節 △3二金に▲5五歩
第二節 △3二金に▲3四歩
第三節 △3二金に▲3八飛
第六章 △3二銀型対▲3五歩急戦
第一節 ▲4六銀に△4五歩
第二節 ▲4六銀に△3六歩

170.NHK将棋講座3月号(2004.2.4)
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169.棋王戦第2局(2004.2.22)
後手谷川で△8五飛。
丸山勝ち。
△8五飛はさっぱり解らない。
なんであんな危なっかしいのが平気なんでしょうか。
次局は2/29。

168.王将戦第3局(2004.2.20)
四間飛車。
森内勝ち。
森内一歩リード。
次局は2/27。
毎日インタラクティブ将棋

167.順位戦C2(2004.2.18)
8−1、宮田、千葉、横山
7−2、山崎、飯島、上野、高野、安養寺
安養寺が敗れ大きく後退。
横山に自力の目が回ってきました。
期待しましょう。
新人が1期で昇級となったら一体何年ぶりになるのでしょうね。
毎日インタラクティブ将棋

166.googleで「四間飛車」のトップに(2004.2.17)
ちょっとうれしかったので書いておきます。
もちろんただのgoogleダンスのおかげですが。
証拠
しかし、どうやらアルゴリズムが変わったようでダンスが収まった現在でも
当サイトが5位(amazonが1,2位毎コミが3,4位なので実質は3位)とかなり上がりました。
凄いなあ。
ここまで来るとなんか他人事のようです。
もうちょっと更新も頑張らなきゃな。

165.順位戦B1,B2(2004.2.14)
B1から。
加藤が深浦に敗れ降級。
B2か。つらいですね。
もう一度波にのればA級まで戻れるはず。
頑張って欲しいです。
2番手争いは高橋、北浜で変化無し。
最終戦は高橋ー阿部、北浜ー井上。
最後までわからないですね。
B2は混戦。
泉が敗れ、大きく後退。
行方、堀口、脇、畠山鎮の順。
脇が上がれたら凄いが、次点を飲みそうなきがする。
さて。
毎日インタラクティブ将棋

164.順位戦C1(2004.2.11)
屋敷がついに長沼に土を付けられました。
まだトップなので大丈夫ですが、
他の1敗、豊川、野月、渡辺が手堅く残ったので気を抜けません。
自力で決めないと危ういですね。
毎日インタラクティブ将棋

163.棋王戦第1局(2004.2.8)
丸山棋王に挑戦する谷川王位の棋王戦5番勝負が開幕。
第1局は先手谷川で相掛かりに進展。
後手の谷川が押し切った模様。
振り飛車指してくれ。頼む。
残りの日程
第2局 2月22日(日)
第3局 2月29日(日)
第4局 3月20日(土)
第5局 3月30日(火)

162.将棋世界3月号(2004.2.7)
now printting

161.A級順位戦(2004.2.4)
8勝0敗−森内俊之竜王
5勝3敗−佐藤康光棋聖・丸山忠久棋王・鈴木大介八段
4勝4敗−谷川浩司王位・三浦弘行八段
3勝5敗−藤井猛九段・久保利明八段
2勝6敗−島朗八段
1勝7敗−青野照市九段
青野の降級が決定。
藤井さんの残留も確定。
もう見所がないなあ。
あとは久保が落ちるか島が落ちるかですね。
久保が負けて島が勝てば島が残れるようですね。
とは言っても最終戦は島ー森内(挑戦者)
残れると思う方が凄い。
あとは藤井ー丸山、鈴木ー佐藤、久保ー谷川、三浦ー青野です。
3/4最終戦は盛り上がらないだろうなあ。
毎日インタラクティブ将棋

160.新谷川浩司全集2(2004.2.1)
自戦記15局を含む全59局を収録。
平成13年度版だそうです。
もう一年ぐらい早まらないのでしょうか。
まあその分良いものを作っているようなのでいいですが。
実際、谷川さんいい仕事しますよね。
異次元の大局観とか谷川流スピード将棋とかいまでも充分面白いです。
しかし未だによく分からないのはなんで谷川はあって羽生はないのか。
羽生って羽生の頭脳以外そんなにいい本出てない気がしますね。
いや、悪いってほどじゃないですけど、可もなく不可もなくって感じで
類書より間違いなく良いと自信を持って薦めるほどじゃないなあと。
羽生は自分で書いているわけではないようなのでそれもまた仕方ないか。
関係ないけど羽生も引退したら羽生善治全集が出るんだろうなあ。さすがに。
それはそれでまた面白そうだ。
関係ないけど升田全集はどうなったんでしょうか。

159.王将戦第2局(2004.1.31)
千日手指し直し後、羽生勝ち。
なんだか羽生は千日手にしないと勝てないような気さえするんですが。
戦型は千日手局が後手森内の中飛車、指し直し局が後手羽生の△8五飛だった模様。
1勝1敗。まだ解らない。
毎日インタラクティブ将棋

158.振り飛車ワールド'04第1巻(2004.1.30)
第一章インタビュー 青野照市九段
第二章指定局面戦
特選指定局面戦第一局第二局
指定局面戦第一局第二局第三局第四局
第三章振り飛車党列伝 飯野健二七段
第四章どんどん攻める石田流
第五章さばきの極意
第六章あじあじの振り飛車日記、ばんかなのブレイクタイム
第七章熊せて戦う四間飛車2
第八章符号で見る振り飛車の手筋
第九章定跡信ずべし、信ずべからず
タイトル戦の局面を特選指定局面戦として盛り込まれたのが大きな改善点。
非常に面白い企画だと思います。
いままでのマンネリの打破というのもありますが、
棋力の低い人を取り込むのにもってこいなのではないでしょうか。
あまりにも難解すぎるので私のような定跡マニアには垂涎ものですが、
この本の読者の確実に何割かは読み飛ばすのではと思っていました。
タイトル戦の局面なら少しは興味を持ってくれるかもしれないですからね。
その意味ではもう少し敷居を下げる事ができるかもしれないですね。
そのあたりはこれからに期待ということで。
千葉さんの講座は相変わらず良いですね。
勉強になります。

157.千日手考(2004.1.28)
メモ
千日手発生のメカニズムを仮想棋士(美学派、探求派、超合理派)で論理的に説明している。
個人的には千日手には抵抗感があまりない。
3分類なら自分は探求派に属するかなと思う。
とは言ってもお互いに局面を深く研究してから指すプロならいざ知らず、
アマチュアでは大方の場合、相手が打開してくれますからね。(笑)
そもそも自分に序盤の千日手の経験が少ないのが問題で、少ないくせに良いとかいやだとかなにか感情を抱くほうがおかしい気もする。
というわけで積極的に千日手を受け入れていきたいです。
それもまた一興といったかんじで。
勝手に将棋トピックス(1/27)

156.棋譜の派生的(デリバティブ)な価値(2004.1.27)
タイトル戦の観戦経験からその場で膨大な量の情報が現れてくるのにそれらは捨てられてしまうことに触れ、
そこには一つの棋譜から多くの派生的(デリバティブ)な価値が生まれるのではという提言。
おもしろいですね。
将棋をもっと面白くすることができるでしょう。
振り飛車ワールド041での新しい試み(タイトル戦の指定局面戦)がその一翼を担う形になりますね。
考えるに、オープンソースでもプログラマー達はものすごい量の情報を生成できるはずですけど、
残っていくのは主にソースだけ。
若い人達はソースを見てプログラミングを勉強する訳です。
もちろん定跡書(プログラミング言語の入門書、アルゴリズム詳説、ニューメリカルレシピ(笑))はありますが。
私が知らないだけかもしれないけど新しいコードを生む段階でなされた膨大な議論の情報はどのように管理されているのでしょうか。
開発用MLとソースのコメントぐらいしか思いつきません。
それが解ると応用できていいんじゃないかとおもうんですが。
まあ、それはそれとして、もうひとつ思うのは現地で主に得られる情報できることというのは
充分な棋力があれば棋譜並べだけで追体験できる訳です。リアルタイムの緊迫感だけは無理ですが。
よく分からないところを観戦記で補う感じ。
ただ三人寄れば文殊の知恵で人がたくさんいるとほとんど全てのいい手悪い手が示される。
けなしたいわけではなくて、ポイントは凄い棋力の人が意見を出し合いながら本気で検討してそれを教えてもらうことで
われわれの様な底辺の下手の横好きにも感動が共有できるということだと気付くべきなんだと思うわけです。
羽生や森内、谷川の様な人が見た将棋の世界はわれわれが感じるよりはるかにわくわくどきどきはらはらするものなんだろうなと思う。
だからあたらしいプロ棋士の活用方法と新しい記録手法が必要なんじゃないかと。
感動をもっと共有できる方法を考えて行ってほしい。
こう思っています。
関係ないけどデリバティブと聞いて導関数としか訳できない自分は駄目だと思いました。(笑)
雑記帳(メジャーリーグ、将棋、抜書き) by Mochio Umeda(1/25)

155.米長の将棋復刊(2004.1.26)
マイコム将棋文庫にて米長の将棋が復刊されました。
米長による自戦記が30局載っています。
全6巻のうち1,2巻が振り飛車。
コラムもいくつかある。
この本は古いのを持っているので買う予定は無いが一応立ち読みだけしてみました。
内容は全然変更無し。
羽生による解説が後に付いただけの模様。
解説と言うより羽生の想い出と言うべきかも知れませんが、
他の文学作品の解説を鑑みるにこのようなものも許容してもよいでしょう。
中終盤型の米長なので本書の見所もそのあたりになります。
というか序盤はさすがに古すぎて参考にならないでしょう。
ねばり強い指し回しを身に着けたい人には何度も並べる価値があると思います。
しばらく文庫は米長の将棋で引っ張るようですね。
売れるんでしょうか。自戦記ってなかなか売れないような印象があるんですが。

154.四間飛車関連メモ(2004.1.24)
NHK将棋講座2月号
P11、8筋保留山田定跡
P18、5筋位取り▲6五歩型
P48、16期竜王戦第4局

153.A級順位戦順位戦(2004.1.23)
藤井ー久保戦は藤井勝ち。
連勝で3勝目を挙げた藤井は順位の関係もあってほぼ残留を確定したと言える。
残りは森内丸山と続く。
是非5勝4敗で終えて欲しいものだ。
久保さんは逆に降級の芽も出てきた。
踏みとどまって残留を決めて欲しい。
7−0森内
4−3佐藤、谷川、丸山、鈴木
3−4藤井、三浦、久保
2−5島
1−6青野
森内以外は凄い星の潰し合いの様相。
今は混戦でも最後はどうなるか分からないのが順位戦。
最終局の順位も楽しみである。
毎日インタラクティブ将棋

152.振り飛車ワールド2004(2004.1.22)
1月下旬発売予定のようだ。
しかしこの表紙は。参照MYCOM BOOKS
6巻の編集後記で下村氏が「次巻はどんなカバーになるか楽しみにしていて下さい」と書いていただけに、
あの路線は懲りたかと思っていたのだが。
と思ったら3巻で(来年はかわいいサルの予定)などとかいてあるではないか。。
かわいいサルではなくて、こじゃれたサルぐらいにして欲しい。
目次を見ると竜王戦の局面の指定局面戦を盛り込んだようですね。
企画として面白そうです。

151.順位戦C2(2004.1.21)
7−1、宮田、千葉、安養寺、横山
6−2、山崎、飯島、田村、上野、高野、伊奈
ついに千葉さんに土が。
2番手に後退。
昇級最有力と目された山崎も痛い一敗。
にわかに昇級戦線が混戦の様相を見せてきました。
残り2局。まだ分からない。
宮田は大器の呼び声が高かったが、ようやくチャンスが巡ってきた感じですね。
あとは西尾に勝てば昇級か。
安養寺は次の飯島戦が大勝負。負ければ再び番狂わせとなる。
注目は横山が1期で抜けられるか。
自力の目はまだないので運を天に任せて頑張って欲しい。
毎日インタラクティブ将棋

150.東大将棋中飛車道場第1巻ゴキゲン中飛車超急戦(2004.1.20)
第一章基本図までの駒組み
第1節基本図までの駒組み
第二章▲5八金右型(大決戦型)
第1節△6二玉に▲7五角型
第2節△6二玉に▲1一竜
第3節△6二玉に▲3三角型
第4節△6二玉に▲7七角型
第三章▲5八金右に△5四飛型
第1節△5四飛に▲2八飛型
第2節△5四飛に▲2六飛型
第3節△5四飛に▲7八玉型
第四章▲5八金右に△6二玉早上がり型
第1節▲4八銀に△7二玉型
第2節▲4八銀に△3三角型
第五章▲2四歩早突き型
第1節△2六歩に▲7七桂型
第2節△2六歩に▲7七銀型
第3節▲2四同飛に△2二銀型

素直に感想を言うと別の本かと思った。
表紙をはじめとしていくつかマイナーチェンジがある。
背表紙の書名や章題がゴシック体から明朝体に変わっていたり、
前書きや編集後記が不自然に小さな字になっていたり。
カバーを外してもスマートな見栄えになった気がしますね。
しかし別の本だと思った理由はそんなことではなく、
中の文章が格段に読みやすい。
何が変わったのかと思っていたら、編集者が違う模様。
編集後記を見ると四間飛車道場の小川氏ではなく下村氏の署名があった。
編集者で本はこんなに変わるものなんですね。
下村さんの印象はゴキゲン中飛車の講座なんかも書いていた微妙なコラムの人という感じだったのだが、
ちょっと印象変わりました。
なんて誉めておきながら言うのはなんですが、各ページの1行目を何とかして欲しい。
何をいっているのか解らない人はどれでも良いので東大将棋を手にとって各ページの1行目だけ拾い読みしてください。
きっと分かってくれるはずです。
四間飛車道場に比べれば遥かに良いのだが、くどい感は免れない。
1ページに収める形式なのも考慮に入れると不親切になるかもしれないがこの文章はもっと削っても差し支えないはずだ。
第2章の(大決戦型)は良い意味で思い切ったなという印象。
無味乾燥な章題が多かっただけにポイント高し。
どんどんやってほしいと思うのは私だけか。
重箱の隅をつつくようなことしか言ってないので肝心の内容を。
あまり中飛車は詳しくないのでコメントは難しいが、今までにない重量感のゴキゲン中飛車解説書とは言える。
2章はせっかくだからもう少し頁数を増やして徹底的に解剖しても良かったかもしれない。
東大将棋ブックスはこういう細かい変化に対して強い印象がある。
なかなか面白かった。
3章以下も良い。
次巻以降も期待できそうである。

149.東大将棋四間飛車道場14藤井システム封じ(2004.1.19)
なぜか書いていなかったようなので書いておきます。
第一章基本図までの駒組み
第1節基本図までの駒組み
第二章9八香対3二飛型
第1節▲5五歩の変化
第2節▲6六銀の変化
第3節▲7八銀の変化
第4節▲9九玉の変化
第三章6六歩型対3二飛型
第1節6六歩型対3二飛型
第四章1六歩型対3二飛型
第1節1六歩型対3二飛型
第五章6二玉・6四歩型藤井システム
第1節▲9八香の変化
第2節▲6七金の変化
第六章3二銀・6二玉型藤井システム
第1節▲9八香の変化
第2節▲6七金の変化
まとめ

藤井システムに対し居飛車が一旦▲3六歩と突き、急戦を見せて牽制する指し方についてまとめた本。
▲3六歩として藤井システムを諦めさせてから再び穴熊を目指すという指し方が一時流行したが、
藤井もこれに新対策として三間飛車を目指す指し方を披露。
これが非常に優秀でこの周辺の研究が進んだ。
『シンプルながら「新藤井システム」と呼びたいほど完成度の高い戦法』(最前線物語)とまで深浦は言っている。
それが二章、三章、四章。
五章は△6二玉型での藤井システムの仕掛け。
六章は△3二銀型の初期藤井システム。
何げにいい本です。
いままでこの戦型に触れていた本は「島ノート」と「最前線物語」のみでどちらもエッセンシャルな本だったため、
この本が埋めた解説領域は意義深いと思う。
これで2003年の第三位に入れました。
あまり言われていないが東大将棋四間飛車道場は居飛車穴熊編になってから格段に良くなった気がする。
局面の整理が巧くなったという意味である。
所司さんは急戦はあまり指されないからということも無いとは言えなさそう。
相変わらずの編集方針なのはご愛敬ということで。
まとめが入ったのも初めての試み。
11巻から14巻までの居飛車穴熊をめぐる指し方について大まかに分類したような感じ。
何故この巻に載せたのかは不明だが、試みは評価したい。
15巻は藤井システム対急戦だとか。
これも期待したい。

148.四間飛車の急所の評価(2004.1.18)
他所の評価が気になるのでちょっと調べてみました。検索結果by google
まず大手サイトから。
白砂青松の白砂さん

本書は歴史を探りつつ現代の最新形を紹介するという二重構造になっている。
その辺りが、非常に「お得感」が強く、また、名著だと感じさせる要因なのだろう。

将棋タウンのisodaさん
特に、急所の部分では、藤井ノートとしてコメントが書かれていることや、大山時代の指し方から現代の指し方に至る手順でも、藤井自身の考え方が色濃く出ていて、プロは(藤井は)、この局面をこう考えているのか、と言うことが分かって面白い。

もずいろ 風変わりな将棋の部屋のもずさん(03.12/26)
この本は、「使える」とか「読むと棋力が上がる」といったちっぽけな目的(あえてこう書きます)のために書かれたものではありません。
最近の将棋の戦形の変遷をまとめるという壮大なプロジェクトの一環です。

まえがきにある「四間飛車の急所を、その定跡の進化を追いながら自然と身につける」という狙いは、本書の中で見事に具体化されていると感じました。


雑記帳(メジャーリーグ、将棋、抜書き) のMochio Umedaさん(04.1/8)
名著の所以は歴史的俯瞰と明晰な論理にある。第2巻、第3巻期待大。

他にもいくつかあるがChess Chroniconのmaroさんが戎棋夷説で書かれていたのがいたく気に入ったので抜粋。
升田・大山・山田の時代から始まって、現代における鷺宮定跡や棒銀など。
たんにその歴史をたどってくれるだけでも満足なところ、読むほどに、居飛車の急戦と穴熊の両方に対応する藤井システムの玄妙な駒組みが浮きあがってくる。
歴史と論理がかみ合うドラマに感動した。
藤井システム以前の居飛車穴熊を扱った章がまた秀逸。
7八金7九金型が6七金7八金型に移行する流れを初めて理解できた。
それを240ページほどの小著でやってのける。
こんなの、哲学書だってなかなか無い。

高い評価が大勢を占める中、寄せの構造のロッキーさんはいつものスマートな評価の後でこう付け加えている。
内容は盛りだくさんである一方、“急所”以外の変化はかなり省略されているので、定跡の知識をある程度持っていないとついていけない。
逆に、定跡にすごく精通していて、頭の中での整理整頓もできている人には物足りないだろう。

素晴らしい本であることは間違いないのだ。だが、現時点では「四間飛車本で史上五指に入る一冊」といえるかどうか、よく分からない。
本書はシリーズ化されるようなので、シリーズ完結後にもう一度振り返って評価してみたい。


ちなみに私の感想はNo.127

147.順位戦B1,B2(2004.1.17)
B1は深浦が勝ち、昇級を決めました。
そして2番手に高橋が浮上。
これはひょっとするとひょっとするかもしれません。
北浜は田中に痛い1敗。
もう一人は高橋と北浜に絞られたようですね。
B2は行方は勝ち、トップを維持。
堀口が負け後退。
2番手以下は泉、堀口、脇、木村と続く。
南は脇に敗れ3敗目。さすがに圏外だろう。
辛いが仕方ない。
こちらは最終局まで決まりそうにない。
毎日インタラクティブ将棋

146.将棋タウン厳選リンク(2004.1.16)
紹介していただきました。
将棋タウンさんの推薦リンクに載せていただくことを目標にしていたので
嬉しい限りです。
ラスカル先生のサイトが閉鎖になったため、仕方なくということだと思います。
どう考えてもラスカル先生のサイトには及びませんから。
その分はこれから先を買ってという事だと思いますので
これから一つずつ積んで行きたいと思います。
将棋タウン

145.王将戦第1局(2004.1.15)
短手数で森内が制勝。
羽生に誤算があったようで早々と銀損した模様。
第1局からこれではこのシリーズの行く末が案じられますね。
第2局は1月29・30日(木・金)
毎日インタラクティブ将棋

144.名人挑戦者決定(2004.1.14)
谷川ー丸山で丸山が勝ち、自動的に森内の挑戦が決定。
今期圧倒的な強さを発揮した森内。
竜王戦、王将戦に続き名人戦も羽生ー森内となります。
しかし、本当に今年度は森内yearだな。
今年度で終わるのか、森内元年となるか。
羽生は大山になれるのか。
毎日インタラクティブ将棋

143.C級1組順位戦(2004.1.13)
屋敷は全勝をキープ。マジック1。
ほぼ決まりでしょう。
屋敷がプロになり、C2を1期で抜けたときはだれもこんなに長くC1にいるとは思わなかったでしょう。
14期目にしてようやく上がれるわけです。
名人が視野に入っているのでしょうか。
この先数年が楽しみになってきました。
他の上位陣は動き無し。
1敗が豊川、野月、渡辺。
渡辺は頭はねの予感。
毎日インタラクティブ将棋

142.この本を読め(2004.1.12)
更新準備中。
このコンテンツにも不満がある。
作った当初は珍しいものが出来たと思っていたのだが、
しばらく時間をおくとあらが目立ってくる。
まずはレイアウト。見栄えが悪い。
サイト内を観覧された方なら分かると思うが、はっきり言って美的センスがない。
特に色彩感覚が最悪である。
その中で無い知恵を絞ってレイアウトを工夫しているところである。
次に本の評価。
Sランクが多すぎる。Aも多い。これでは何の役にも立たない。
もっと大胆に精選する必要がある。
しかし、そうするとBが大量に出て、以下はCしかないとなると扱いづらい。
100点、80点、60−20点、0点ぐらいの感覚である。
するとBの幅が広くなりすぎてよくわからなくなる。
5段階(A−E)ぐらいにすべきか。
規格外でSを設定するのが良いかも知れない。
もう一つは情報の絶対量不足。
別に他所のまねをする必要はないが、現状では少なすぎて茫洋としている。
ほとんどの本を一読したようなマニアな人以外は理解できない言い回しもあるだろう。
問題点を挙げるのは容易だが、改善は難しいものである。

141.A級順位戦(2004.1.11)
島ー青野戦は島勝ち。
島がかろうじて残留に望みをつなぎました。
降級はもう少しわからなそうですね。
毎日インタラクティブ将棋

140.棋王戦挑戦者決定戦(2004.1.10)
谷川勝ち。
深浦は残念だったが、まだチャンスはこれからだろう。
次回に期待したい。
昨期棋王を初めて獲得した丸山に谷川を止めることが出来るかどうか。
谷川も59期名人戦の借りを返せるかどうか。
王位と2冠では天と地の差がある。
じっくりと見守りたい。

139.A級順位戦(2004.1.9)
森内ー鈴木は森内勝ち。
谷川が負けるか、森内がもう一つ勝てばその次点で挑戦者決定。
強すぎですね。
本当の実力が表に現れてきたと言うことでしょうか。
おかげで最終戦は盛り上がらなくなるかもしれませんが、
こんな破竹の快進撃も見ている方としては気持ちが良い。
プロ棋戦を見ていて面白いのはこういった風を感じる時である。
死力を尽くして名人防衛戦に臨む羽生。
まさに第1人者の座をかけた戦いになる。
羽生ー森内なら四間飛車が出るのでそれもまた期待。
毎日インタラクティブ将棋

138.四間飛車党養成講座について5(2004.1.8)
現在の予定としては講座を駒の動かし方なら分かる程度の初級者向けと、
定跡は一通り聞いたことがある程度の中級者向けの二つに分けてみようかなとおもう。
これくらいなら二つのギャップは広くないと思うからだ。
理想として初心者講座を読んでマスターしたら中級者向け講座に進めること。
そして借り物の棋力だけではない本当の棋力がつくこと。
本当の棋力というとやたら小難しい感じを受け、自分を出来る限り絞り込んで苦労の末に僅かに得られるものというイメージを受けるかもしれない。
そうではなく、覚えるべき必要な知識と学んで忘れる部分を取捨選択できること。
強くなる方法が分かる力をつけること。
借り物の棋力というものも案外馬鹿には出来ない。
人間は模倣と自省、工夫の繰り返しで賢くなるものだから。
もう一つ、趣味なのだから楽しくなければ意味がないわけで、楽しさも追求したい。
#言うのは自由だ。目標は高く。
初級者の方は大体構図が描けているので遠くない将来に更新できるかと思うが、
中級者の方はもう少し思索を深めて焦らずに形にしていこうかとおもうので気長にお待ち下さい。
アイディアがあればご教示下されば嬉しいです。

137.四間飛車党養成講座について4(2004.1.7)
将棋に強くなったからといって学校の成績が上がったり、
仕事が上手くいって人生が好転するなんて事はほとんどない。
将棋は趣味であり、遊びである。
だから気楽に楽しめば良いというのではなく、
だからこそ本当の棋力を付けることが必要だと思う。
将棋は趣味なのだから楽しいことが第一である。
強くなればもっと面白くなるし、楽しいことがもっと豊かになる。
詰め将棋も棋譜並べも定跡の勉強も局面の研究も次の一手もタイトル戦観戦も
昔もっと弱かった頃に比べて何がどう面白いのかが断然わかる。
なんとなく「凄い。面白そう。」ではなく「こうこうだからこうなのか。なるほど。」となる。
考えても考えても分からないほど難しい局面があり、
それを考えるのが楽しいという世界を共有したい。
将棋という深淵を一緒にのぞけるようになりたい。
それがページ作成者としての私の願いである。
これだけ書くとなにを偉そうにと思うかもしれないが。
この養成講座を通して私も何かを得ようと或いは得ることが出来ると思っている。
強くなるということをより深く理解することで自分の棋力向上の糧にしたい。
当然だが私ももっと強くなりたい。
自分は強いから教えてあげるという態度ではなく、知っていることは教えても全然構わないが
その代わり私の強くなるための糧を下さいということなのだ。

136.四間飛車党養成講座について3(2004.1.6)
蛇足だが棋力には大局観と読みの二つが必要である。
大局観とは攻めるべきか受けるべきかということ。
有利なのか不利なのか、どのくらい形勢が傾いているのかが分かるということ。
どういう構想を描くかということ。
そしてどう手を作っていくかということ。
読みとは局面を正確に理解するということ。
玉の詰みがわかるということ。
攻め方、寄せ方、受け方がわかるということ。
大局観だけでは勝てない。
有利なことが分かったとして好手が見えなければ瞬く間に逆転されるだろう。
読みの力だけで将棋に勝てるなら世の詰め将棋作家達はプロを遥かに凌駕するはずである。
しかしそうはならない。
何を読むかが大事なのだ。それは大局観で判断される。
大局観と読みはどちらも経験で厚みがつき、直感がわき出てくる。
読みと大局観の双方を厚くする内容はどうやったら実現できるだろうか。
模索中である。

135.四間飛車党養成講座について2(2004.1.5)
それから定跡に対する考え方も随分変わってきた。
以前は一つの戦型の形を絞れば結論が出せると思っていた。
定跡は覚えるものではなく、学ぶもの。
分かっていたつもりだったが、実感で思えたのはそんなに遠い話ではない。
これは山田道美著作集を読んだことと古い棋譜を並べた影響が大きい。
自分の研究にまっすぐ持っていくのではなくて曲がりうる流れを作っておくのだそうだ。
研究するということ。研究と実戦の違い。将棋はもっと広いものだということ。
これはもう一つの問いと関係してくる。
初級者向け定跡書の意義である。
定跡をレベルを下げ、難しい変化に目を瞑って解説することに意味があるのか。
ほぼ結論が出た形はいくつかある。
それをいきなり全て覚えることは無理だろうし、
かといって分かった気にさせるだけでは本当の力はつかない。
通り一遍の事をやるだけで良いならもうこんな養成講座など読む必要がない程の知識を既に持っているだろうし、
そもそも読む必要のない程強くなっているだろう。
しかし逆に、知識を余すことなく子細に語ったとしてどれほどの意味があるだろうか。
いくら何度も学んでくれと書いたところで、大多数の人は暗記すれば良いと思うだけだろう。
それでは意味がない。強くなれない。
こういう定跡の密度を上げ下げするのではない別の発想が必要ということだと思う。
まだ思索中である。

134.四間飛車党養成講座について1(2004.1.4)
意外に評判の良いこの講座だが、目次をざっと作ってその勢いでいくつか作ってみたもののそれ以来全く進んでいない。
単に私が怠惰なだけであるが、更新が止まったのにはきっかけがあった。
いまさら何をと思われるかもしれないが、などともったいぶるのはやめにしておこう。
きっかけとは24の5級は意外にレベルが高い、そして10級も私の想像より遥かにレベルが高かったということ。
自分の想定していた四間飛車の入門はもう少し低いレベルだった。
「将棋基本戦法振り飛車編」から「四間飛車を指しこなす本1」ぐらいが楽に理解できるレベルを目指すつもりだったのだが、
10級ぐらいになると指しこなす本1ぐらいは平気で読みこなせるようである。
そうなると強くするにはなにを纏めればいいのかが、にわかに分からなくなってきたのである。
そうこうしているうちに「ホントに勝てる四間飛車」という先崎さんの本を読む。
ここで衝撃を受ける。
自分の作ろうとしていたものが自分の実力を越えた完成度で現れたのである。
上回れるとしたら紙幅の量のみという切ない状況となり、再び袋小路に迷い込んだというわけだ。

133.キフドー(2004.1.3)
他所でも紹介されているのでいまさらかもしれないが、
クッキーさんによるキフドーというサイトと相互リンクした。
「自戦記投稿や棋譜の検索集計などが出来る棋譜データベースサイト」である。
今はまだ始まったばかりなので掲載棋譜も少ないがまだ未開拓の分野なのでこれからが勝負であろう。
逆から見ると今のうちに自分の棋譜を大量投稿すると覇を唱えることが出来る訳ですね。
一番という言葉に弱い人はぜひ行ってみてください。
キフドー

132.四間飛車関連メモ(2004.1.2)
将棋世界2月号
P38竜王戦第4局森内自戦記
鈴木システム
P88将棋論考大山ー米長
五筋位取り持久戦型
P104現代に生きる大山振り飛車
棒銀など
P192将棋カウンセリング
棒銀(加藤流振り飛車破りの変化)
P195相振り飛車の極意鈴木大介講座

131.賀正(2004.1.1)
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
本年も宜しくお願いいたします。

抱負として
1.将棋思録の地道な継続
2.この本を読め!の更新
3.四間飛車養成講座の更新
の3点を挙げておきたいと思います。
ゆっくりしか進まないと思うので気長にお付き合い下さい。

130.年の瀬に(2003.12.31)
今年もこれで最後となりました。
振り返ると将棋思録の更新だけで引っ張ってきた一年だったと言えますね。
近代将棋誌に掲載されたり、寄せの構造さまのような大手サイトに相互リンクを貼っていただいたりと、
私の更新努力に比して多大な評価を頂いた年だったと思います。
ほとんど更新されないこんなサイトを支持してくださるみなさまに多謝いたします。
ようやく大手サイトの御歴々の末席あたりにたどり着けたでしょうか。
この将棋思録はゆるゆるとはじめましたが、年の後半は精力的に、少なくとも日付の上では、毎日更新しました。
結果、ただの雑記でつまらない独り言ですが、支持くださる方々も想像以上にいらっしゃいました。
身に余るお言葉もいくつか頂戴し、励みになったこともありました。
重ねてお礼申し上げます。

129.年間棋書ベスト5(2003.12.30)
1.四間飛車の急所1
2.最前線物語
3.東大将棋四間飛車道場14巻
4.加藤流振り飛車撃破
5.杉本流四間飛車の定跡

四間飛車の関連書籍に限って見ていく。
1位は文句無いでしょう。
こんな画期的な本が出るとは思いませんでした。
読むほどに、また棋力に応じて深さが分かる本と思います。
続刊も気になりますね。
2位は最新型の攻防を四間飛車に絞って解説してある本。
これが最前線だの流れを汲む本ですが絞った分深くなり面白い内容でした。
これから定期的に出してくれると良いですね。
3位は東大将棋四間飛車道場の中から14巻を選出。
居飛車穴熊関係書はどれも面白かったんですが、
14巻の内容はこれまで類書がない範囲をカバーしていて面白かった。
まだまだ四間飛車道場は継続するようでどう展開していくか目が離せないですね。
4位は外すわけにはいかないので加藤先生の棒銀を。
あなどれない本でした。
5位は杉本先生の本。
杉本先生はいつも良い仕事をするので期待していましたが、
その期待を裏切らない好著でした。
ちょっと見ないアイディアで成功したと思います。
こんな感じですね。
今年は年末に好著が集中した気がします。
浅川書房の2冊が上位独占したのが凄いです。
これからもこの出版社には注目したいと思います。
鈴木さんの居飛車穴熊の本を入れたかったんですが泣く泣く次点で。
あなたのベスト5はどうでしたか。

128.王将戦挑戦者決定リーグプレーオフ(2003.12.29)
久保ー森内で行われた王将戦挑決リーグプレーオフは森内が難解な終盤を制し挑戦権獲得。
最後の最後まで指した久保はよほど悔しかったのだろう。
見ているこっちも悔しかった。
しばらく遠ざかっている振り飛車党のタイトル挑戦はまたお預けとなりました。
つぎのチャンスはいつか。
そして誰が来るか。
振り飛車党として待ち遠しいです。
森内が挑戦者になったことで再び羽生森内のタイトル戦となりました。
名人戦の挑戦者もほぼ決まりなのでこれからしばらく二人のタイトル戦が続きそう。
前回の竜王戦がそうだったように四間飛車なら我々にも興味深い局面を選んでくれると思います。
むしろそうでないといけないと自覚している二人だと思っていますがどうでしょうか。
もし森内が両方とも奪取なら羽生は棋界のトップから滑り落ちる。
これも重大なポイント。
面白いタイトル戦になりそうです。

127.「四間飛車の急所」発行(2003.12.28)
藤井猛『四間飛車の急所(1)進化の謎を解く』定価1400円+税浅川書房
第1章 基本図をめぐるダイナミズム —— 5七銀左戦法の急所
第2章 四間飛車は《矢倉化》するか —— 居飛車穴熊の急所
第3章 単独では生き残れない —— 右4六銀戦法の急所
第4章 なぜ主流の座を譲ったのか —— 5筋位取りの急所
第5章 この局面をどう見るか —— 玉頭位取りの急所
第6章 手順を尽くすということ —— 左美濃の急所
第7章 最新最強の布陣 —— 棒銀の急所
第8章 基本形のセンス —— 右四間飛車の急所
第9章 新世紀のシステム対策 —— ミレニアムの急所
戦型の急所*8
定跡と実戦から*9
番外編*2「端角作戦」「藤井システムのヒント」
待った甲斐があった。
今年最高の内容の棋書である。
一つ一つの戦型を対象にどう変遷してきたかをポイントを押さえて解説している。
定跡の勉強が上達に必要と言われるがその定跡とはなんなのかどのように進歩してきたのかが分かる内容になっている
ただの手順の羅列に過ぎなかった定跡がその歴史を押さえることで四間飛車の全体像を浮き彫りにする。
再読するほどに深みが増す本と思う。
四間飛車党を名乗るなら必読の本となるだろう。
追記:玉頭位取りの項が気になる。藤井はかなりの有力戦法と見ているようだ。

126.四間飛車の歴史15ー四間飛車の現在(2003.12.27)
一時棋界を席巻した四間飛車だが現在はやや下火に成っている。
それは振り飛車党のタイトル挑戦がないことと指されすぎたことに因る反動が来たのではないか。
流れは三間飛車とゴキゲン中飛車へ移っていく。
三間飛車は佐藤康光が王将戦で採用し、純粋三間飛車党中田功をその自戦記の中で採り上げた事で優秀さが広まった。
ゴキゲン中飛車は鈴木大介や田村康介が勝って優秀さを広めている。
この二つの振り飛車が勢力を広げている。
つまり四間飛車を契機として総合的な振り飛車ブームへ移ったと言える。
これは大山の四間飛車連採による振り飛車ブームと同じ流れで興味深い。
升田式石田流を軸とする石田流も静かに復興の気配があるようだ。
この振り飛車ブームに対して必然の流れである相振り飛車も僅かに流行を見せている。
現在は振り飛車の流行は継続していて多様化に進んでいると思う。
この先居飛車穴熊のような戦法が現れることはもう無いだろう。
振り飛車は棋界の主流戦法として確かな地位を築いたと言える。
その振り飛車の中で抜群の採用率を見せる四間飛車はこれからも振り飛車を、ひいては棋界を牽引していくだろう。

125.四間飛車の歴史14ー藤井システム対策と鈴木システム(2003.12.26)
藤井システムの快進撃を居飛車は指をくわえて見ていた訳ではない。
はじめは藤井システムは無理攻めだと見ていたが漫然と囲っていては駄目だと気づき、様々な工夫を凝らすようになる。
その最たるものは三浦弘行が指し始めたミレニアム(かまぼこ、かまくら、トーチカ、西田スペシャル)である。
居飛車穴熊に代わる藤井システムに強い新しい囲いの出現である。
角筋を避けたことで藤井システムの強攻を未然にかわしたのが大きい。
また流行の影には駒組みの途中で藤井システム側に△2二飛と回らせる事が出来る、駒組みの制約を与える味の良い手順が発見されたこともある。
他にも2002年型と呼ばれる▲8六角と早めに出て藤井システムを牽制する順や
早めの△6四歩を狙って▲5五角と出る戦型など様々な工夫が凝らされた。
その結果藤井システムでの速攻が常に出来なくなり以前の銀冠対居飛車穴熊の構図が再びクローズアップされてきたのである。
この戦型は藤井システムを指さない鈴木大介が継続して発展させてきていた。
鈴木大介は研究を深め、駒組みを工夫して居飛車穴熊の動きに合わせ柔軟な駒組みが出来るようにしたのである。
この鈴木の指し方は鈴木システムと呼ばれるようになる。
これにより居飛車穴熊は組むまでは藤井システムの速攻を警戒し、
組めたとしても今度は鈴木システムの相手をしないといけないという居飛車にとって容易ではない戦型に成った。
こうした情勢の変化で再び急戦も指されるようになる。
と言っても居飛車穴熊が消えた訳ではなく依然居飛車の最有力戦法として君臨しているのは事実である。

124.杉本流四間飛車の定跡(2003.12.25)
第1章居飛車右四間に対する作戦
相腰掛け銀▲6七銀型四間飛車
居飛車急戦
相腰掛け銀型/振り飛車▲6七銀型/対船囲い
居飛車持久戦型
対左美濃/対銀冠/対居飛車穴熊/振り飛車石田流
飛車先不突き右四間
復習問題
第2章居飛車▲4五歩早仕掛けに対する作戦
玉頭銀戦法
居飛車△4一金型
振り飛車▲6七銀待機型/玉頭銀戦法
居飛車△4二金型
復習問題

内容を四間飛車党が悩まされやすい右四間と早仕掛けに絞った珍しい本である。
絞っていると言えば東大もそうだが、こちらは初段弱対象と言うことで理解しやすい。
文句なしの良書と言える。
杉本が書く本はどれもそうだがシステマティックで且つ実戦的な振り飛車の感覚、指し方、狙い筋を
応用するという見地からわかりやすい言葉で語ってくれる。
右四間編は上手にまとまっていて、これだけで他の本はいらないほどわかりやすく、応用しやすい。
振り飛車が一方的に良くなる変化もあるが最後にこうやると互角と纏めているのが真面目な杉本らしい。
また、これがあるため有段者も一度は目を通す価値があると思う。
新しい筋などは出ていなかったとは思うが。
右四間が苦手な級位者はこれを繰り返し読めば対策は万全である。
第2章は早仕掛けと言うより、玉頭銀の解説。
早仕掛けはほんのさわりだけである。
今までで最も広くて深い解説になっていて、有段者でも充分使えると思う。
類書がほとんどないので後手で玉頭銀を採用しようと思っている人は手元に置いておくと善いだろう。
ただ、先手四間の時は手数の関係で玉頭銀に出にくいのでそこら辺をもう少し解説してあるとさらに良かったと思う。
杉本さんがこの調子で本を書いてくれると嬉しいですね。

123.四間飛車の歴史13ー黄金期の再来(2003.12.24)
藤井の活躍によって将棋界は大山以来の振り飛車ブームが巻き起こる。
第2期振り飛車ブームである。
藤井は藤井システムを原動力に96年に新人王に輝くと
98年には挑戦者決定戦で羽生を破り、7番勝負では谷川を破り棋界最高位の竜王に就位した。
これよりトッププロでも四間飛車が指されるようになり羽生、谷川を中心としてタイトル戦において四間飛車が指されるようになる。
97年度は羽生の3局のみだったタイトル戦での四間飛車採用数が、
98年度99年度には7局になり、
続く2000年度には24局、2001年度には15局という激増している。
振り飛車党は藤井だけではない。
藤井の後を追って鈴木大介が99年に竜王に挑戦した。
久保利明は2000年から2001年にかけて棋王戦、王座戦で挑戦者になっている。
また杉本は2002年に朝日オープンで準優勝している。
大舞台で指されるようになると振り飛車が他の棋士にも浸透し徐々に採用率が上がった。
振り飛車を指すと強くなれないとまで言われた時代から四間飛車は誰でもさせる教養の時代へと完全に移り変わったのである。

122.四間飛車の歴史12ー序盤戦術の刷新、居玉藤井システム(2003.12.23)
左美濃を攻略した藤井が次に狙いを定めるのは居飛車穴熊である。
当時振り飛車の世界を席巻していた居飛車穴熊に対してはこれという有効な対策はまだ見つけられていなかった。
藤井は一目散に玉を固める居飛車に対し、速攻は出来ないかと考えたのである。
95年12月22日B級2組順位戦藤井ー井上戦において世に出ることになる。
この一局は47手という短手数で藤井の圧勝となり藤井システムの優秀さが明らかになった。
藤井システムは玉の移動を後回しにして攻めの形を急ぐ指し方で居飛車が急戦にしても対応できるのが強みである。
また駒捌きも独特で角筋を陰に日向に利かして右桂や右香を主軸に居飛車の玉が不安定なうちに攻める。
この藤井流の理論は棋界を震撼させた。
藤井システムはその後、いくつかの工夫により先手番の作戦から後手番でも使えるようになり、
玉の位置も3九から4八、5九へと手を省略されるようになり、
居玉での戦い方も進歩することになる。
藤井システムはもともと対左美濃の作戦を指す言葉だったが、これより居玉での居飛車穴熊を警戒した駒組み全体を指すようになる。
なにより新しいのは序盤の何気ない駒運びの一手一手にまで藤井は息を吹き込み意味を持たせたことである。
この藤井システムは四間飛車の歴史を大きく塗り替えた一大革命と後世まで語り継がれるだろう。

121.四間飛車の歴史11ー新しい四間飛車、立石流(2003.12.22)
90年代初頭。新しい四間飛車がプロ棋界に現れる。
立石流四間飛車である。
この戦法はアマチュアの立石活已さんが開発した戦法で、
立石さん自身この戦法を駆使してアマ棋界で活躍しているそうだ。
▲7六歩▲7五歩▲6八飛というかなり奇異な出だしだが、
升田式石田流の良いところを取り込んでいて居飛車の急襲には全て互角以上で対応できる。
そして居飛車が攻めてこないなら自陣の整備に努め、中盤には本格戦法に変わり身するのが立石流四間飛車の骨子だろう。
居飛車の飛車先交換を気にせず、角交換も厭わない、新しい四間飛車と言える。
バランス重視の駒組みのため居飛車は穴熊に組みにくく、当時決定版が無かった居飛車穴熊対策として一躍脚光を浴びたのである。
小林健二9段はこの戦法を駆使して94年に早指し選手権戦で見事優勝した。

またこのころから居飛車穴熊対策の一つとして四間飛車穴熊が注目され、
鈴木大介や小林健二らによって急速に定跡化が進んでいる。
派手な戦いになりがちな穴熊戦だが駒組みで細かい駆け引きが必要という考えが徐々に広がり始めた。

120.B1順位戦回戦(2003.12.21)
注目の深浦ー郷田戦は深浦勝ち。
残り3局を残して8勝1敗。
マジックを1としました。
残りの対戦相手は神谷(3-6)加藤(2-8)中川(4-5)。
全勝でもおかしくはない。
もう一人の昇級候補北浜(7-2)は抜け番で対局なし。
こちらは順位が悪いので残りを全勝しないと自力にはならない。
先崎、阿部、高橋がともに(6-3)で追っていて北浜より順位が良いのでもう一人は最終戦まで決まらないでしょう。
残りの日程は1月16日(金) 2月13日(金) 3月12日(金) 。
毎日インタラクティブ将棋

119.B2順位戦回戦(2003.12.20)
まだ混戦状況のB2。
注目の南ー畠山鎮戦は南が下して2敗をキープ。
泉が敗れたためやや順位に変動有り。
6-1 行方、堀口
5-2 南、泉、木村、畠山成、脇。
南が3位まで詰めてきました。
順位の関係で行方、堀口が一つでも敗れるとチャンスが巡ってきます。
次の脇戦が勝負所ですね。
まだこのクラスは誰が昇級するか分かりません。

期待の杉本さんは行方に敗れ3敗目。
完全に圏外へ。
来期へつながるよう、順位を上げて欲しいです。
毎日インタラクティブ将棋

118.激指3の実力(2003.12.19)
将棋タウンの勝手に考察文において「激指3の実力」がアップ。
毎度ながら厚い内容ですね。
やっぱりソフトは段々強くなってきているようです。
私は柿木将棋派なのですが、激指も面白そうだなと思って見ています。
買おうかどうか考え中。
考えている間に激指4が出る可能性もありますが。(笑)
MYCOM GAME WEB

117.17期竜王戦藤井9段敗退(2003.12.18)
17期竜王戦1回戦で藤井さんが屋敷8段に敗れ敗退。
「藤井九段vs屋敷八段という優勝候補同士の対戦は、終盤の際どい攻防を制し屋敷八段が勝ち上が」ったらしいが、
またしても逆転負けですか。
年明けの復活を期待しています。

いつの間にかよみなおの独り言が変わってますね。
以前の惨状が改善されてました。
htmlのテキストベースなのでさくさく読み込めますね。
ときによみくまのほうはどうなったのでしょうか。
竜王戦倶楽部

なんかあれなので藤井さんの関連記事を。いや、最近まで知らなかったもので。
読売家庭版YOMY2003.5

116.C2順位戦7回戦(2003.12.17)
千葉が手堅く全勝をキープ。
横山さんは残念ながら1敗を喫し、6番手に大きく後退。
1敗勢は上から山崎、飯島、宮田、安用寺が踏みとどまり、横山を加えて5人。
もう1敗も出来ない状況となってきました。
この展開だと千葉、飯島と直接対決のある安用寺がクローズアップされてくる。
もし両方勝っても自力の目はないが、安用寺としては望みをつなぎたいところ。
千葉さんは1敗しても昇級できそうですが、全勝で決めて欲しいですね。
あとは横山さんが昇級できるかどうか。
現状では厳しそうですね。
残りを全勝で収めれば良い結果が出るかもしれません。
毎日インタラクティブ将棋

115.四間飛車の急所の章題(2003.12.16)
寄せの構造のRocky-and-Hopperさんの日記12/15より

なんかこれだと、『ホントに勝てる四間飛車』(先崎学、2002)に似てませんか? わたしは『消えた戦法の謎』とか、そういう感じのを期待してるんですが
「ホントに勝てる四間飛車」の目次。
プロローグ 四間飛車とはどんな戦法か
第1講 四間飛車の最高の姿—山田定跡に学ぶ
第2講 さばいてから押さえこめ—斜め棒銀対策
第3講 高美濃から反撃せよ—角交換急戦対策
第4講 力の棒銀には力で対抗—棒銀対策
第5講 玉頭で勝負せよ—左美濃対策
第6講 好き勝手にやらせるな—居飛車穴熊対策
こちらはどれも指し方についての言葉なので雰囲気は似ていてもちょっと違うと思います。
今の予想では「これが最前線だ」に近いんじゃないかと思っていますが、どうなるでしょうね。
浅川書房の将棋の本は「最強将棋21」シリーズと「初段を目指す将棋塾」シリーズの二つに分かれるようなので
「最強将棋21 #02」の本書は有段者向けの本で「ホントに…」とは一線を画すると見ています。

「『四間飛車の20年』の方がそそられるんだけどな」には同感です。(笑)
恐らく山田道美の名著「現代将棋の急所」から取ったんだと思います。
『四間飛車の20年』では数年経つと訳が分からなくなりますからね。

ちなみに「消えた戦法の謎」は好著です。
昔指されたけどいまは全く指されない戦型について纏めた本ですが、
いまは指されないため現在の本ではフォローされない戦型を勉強できるんですね。
これから定跡の勉強を始めようという人にとってはすでに結論の出た形を勉強するのがよいというのが私の今の考えです。

114.朝日オープン(2003.12.15)
徐々にベスト8が揃いつつあります。
現在決まっているのは、羽生、郷田、阿部。
残りは久保ー森内、佐藤ー北浜、矢倉ー三浦、谷川ー鈴木大、内藤ー山崎の勝者。
ここまで来るとどれも好取組ですね。
評価が上昇中の北浜と今期絶好調の矢倉、そして大ベテラン内藤が目新しい。
新鋭山崎もどこまで残れるか気になりますね。
A級の壁が破れるかどうかという展開になりそう。
挑戦者決定戦まで阿部、北浜、矢倉、内藤、山崎のいずれかが残って欲しいですね。

この朝日ドットコムでは新聞掲載の観戦記を読むことが出来る。
現在は1回戦の櫛田ー鈴木大がトップにある。

才能に恵まれながら自らフリークラスに転じ、8年余も鳴かず飛ばずだった櫛田六段が、猛勉強を再開して話題になっている。将棋会館にひんぱんに顔を出し、新しい棋譜を調べたり、若手棋士と練習将棋に励んだりと、これまでのイメージを一変する熱の入れようだ。

櫛田六段の昨年度の成績は通算3勝9敗、勝率2割5分だった。それが今年度はここまで6勝5敗でフリークラスの棋士の中では大健闘だ。窓際のサラリーマンが急に活躍しだしたようで、「なんで」と棋士仲間の関心も高い。


櫛田は振り飛車ワールド6の列伝に出られるほど過去の棋士だった。
最近復活して勝ちまくっているが、まだ一時力と思われているらしい。
この観戦記でも振り飛車ワールドでもそう書いてあったが、
これがアベレージだと言えるほど活躍して欲しいですね。
これから応援していきたいと思います。
朝日ドットコム将棋

113.四間飛車の急所(2003.12.14)
浅川書房より12/25に発売決定。
藤井猛 『四間飛車の急所(1)進化の謎を解く』定価1400円+税
年を越すかと思っていたんですが、なんとか間に合ったみたいですね。
浅川書房のサイトで藤井さんのコメントや前書きが見られます。
注目しておきたいのは目次。
第1章 基本図をめぐるダイナミズム —— 5七銀左戦法の急所
第2章 四間飛車は《矢倉化》するか —— 居飛車穴熊の急所
第3章 単独では生き残れない —— 右4六銀戦法の急所
第4章 なぜ主流の座を譲ったのか —— 5筋位取りの急所
第5章 この局面をどう見るか —— 玉頭位取りの急所
第6章 手順を尽くすということ —— 左美濃の急所
第7章 最新最強の布陣 —— 棒銀の急所
第8章 基本図のセンス —— 右四間飛車の急所
第9章 新世紀の四間飛車対策 —— ミレニアムの急所
*戦型の急所(まとめ)とコラム(定跡と実戦から)が入ります。
この目次の章題を見ただけでわくわくしてしまいました。
定跡を学んだ四間飛車党の有段者ならきっとこの気持ちを共有してくれるのではないでしょうか。
最近の四間飛車の常識から見つめ直したという感じが確かに伝わってきます。
今このページで定跡講座をやるならこの章題を意識して(というか意識しないわけにはいかないで)、作るでしょう。
それくらい的を射た章題だと思います。
期待大です、
25日を楽しみに待ちます。
四間飛車の歴史はそれまでに完結させる予定。

112.局面検討用掲示板(2003.12.13)
当サイトの局面検討用掲示板において新案が出ています。
我こそはと思う人は議論に参加下さい。
検討をみんなでやるとおもしろいですよ。

111.棋王戦挑戦者決定戦決まる(2003.12.12)
トーナメントが煮詰まり、挑戦者決定戦の対戦者が決まりました。
谷川と敗者組を勝ち抜いた深浦の対戦。
棋王戦は独特のシステムを用いていて、
ベスト4以上は敗者復活があるというシステムで、その代わり敗者組が挑戦権を得るには挑戦者決定戦で2連勝が必要。
ということで深浦さんは2連勝が必要となるわけです。
深浦にとって試金石の挑戦者決定戦となりそうです。
朝日オープンの時は堀口という言ってみれば格下が相手だったわけですが、
谷川になると話は別。
挑戦者決定戦ならまた注目度も違うわけです。
2連勝出来れば本物と言うことになるでしょうね。
その意味で注目して見ておきたいです。
挑戦者決定戦は12/24と1/9の予定。

110.王将戦挑戦者決定リーグ終了(2003.12.11)
米長さんの引退最後の対局で話題を集めた王将戦リーグでしたが、
4勝2敗で並んだ森内と久保がプレーオフとなりました。
久保さんに是非頑張ってもらいたいですね。
2年ぐらい前に続けてタイトル戦に出ていた久保さんですが最近はタイトル戦はなしだったんですが、
ついにチャンスが巡ってきましたね。
竜王をとって波に乗る森内さんですが、ぜひとも捌きの極意を見せつけてタイトル挑戦に漕ぎ着けてほしいです。
降級は郷田森下米長。
まあ順当という気がしますが。
プレーオフは12/29の模様。
年の瀬ですが久保さん頑張ってください。
スポニチアネックス
毎日インタラクティブ将棋

109.順位戦A級(2003.12.10)
藤井青野戦は藤井勝ち。
一安心ですね。
あと1つは勝たないと残留は確定しないでしょうけど。
同時に行われた鈴木三浦戦は鈴木勝ち。
順位が危ういので少しでも勝ち星を増やしておきたいところでよく勝った。
鈴木さんはこれで次の森内戦に勝てればプレーオフ進出もあり得る。
頑張って欲しい。
鈴木さんと久保さんは4勝が安全ラインと思う。
その意味で鈴木さんにとってこの1勝は大きかった。
毎日インタラクティブ将棋

108順位戦C級1組7回戦.(2003.12.9)
いよいよ詰めが近づいてきたC1。
注目の屋敷は小林宏を下し一人全勝を維持。
マジックを2としました。
1敗対決の中田功ー野月戦は残念ながら野月が制しました。
この時点で1敗だった小林裕、中田功、石川が破れ、大きく後退。
もう一人の昇級者は豊川、野月、渡辺に早くも絞られたと言って良い。
順位戦なのでまだ何があるか分からないとは言える。
注目したいのは淡路9段。
最下位ながら、今期5勝2敗で奮闘しているが、
この淡路の8,9回戦の相手は渡辺、野月なのである。
淡路の頑張り次第で昇級者の行方は分からなくなるだろう。
渡辺は中田宏樹との対戦もあり、容易ではない。
残りの1敗者豊川は実力者松尾と今期好調の飯塚がいる。
興味を持って見つめていたい。
次局は1/13

窪田さんが2勝目を上げた。
復調か。
あと2つ勝てば降級点はまぬがれそうである。
頑張って欲しい。
毎日インタラクティブ将棋

107.四間飛車の歴史10ー時代の寵児、藤井猛(2003.12.8)
小林健二によって息を吹き返した四間飛車であったが、
それでも居飛車党にとって居飛車穴熊と左美濃は勝ちやすい有力な対策と見られ、
充分居飛車が指しよいと思われていた。
そこに登場したのが藤井猛(1970-)を中心とする新時代の振り飛車党達である。
左美濃、居飛車穴熊に対し次々と新機軸を打ち出していく。
その中でも最初に名を成したのは藤井猛である。
彼がまず標的にしたのは左美濃だった。
90年代に入る頃には左美濃は▲8七玉型、いわゆる天守閣美濃が主流になっていた。
まだ一つに対策に過ぎなかった△7一玉型に藤井は注目し、研究と実戦を重ねた。
そしてその完成度は次第に上がり、左美濃を鮮やかに破るようになっていった。
ついには藤井の指す形が対左美濃の決定版と言われるようになる。
これが藤井システムである。
天守閣美濃が玉頭に弱いということはすでに認知されていて大山のような棋士は実践していたが、それは終盤での指し方の話だった。
それを序盤から玉頭を狙った駒組みをするというある種過激な発想で藤井は左美濃の新定跡を創ったのである。
この藤井システムはその完成度の高さから左美濃対策の決定版と呼ばれ、ついには左美濃をプロの世界から一掃してしまった。

この対左美濃新定跡は非常に完成度が高く、また破壊力も抜群でありこの形になれば必勝という局面がごろごろ出てくる。
四間飛車党なら必ず押さえるべき教養の一つと言える。
毎日コミュニケーションから「藤井システム」という書名で文庫により復刊されているものがわかりやすくお薦め。

余談だがこの形の研究には杉本昌隆(1968-)のような他の若手振り飛車党も大いに関与している。
しかしこの戦法に最も精通し勝ったのは藤井だった。
そのため藤井システムと名前が付いているのである。

106.リンク完了(2003.12.8)
延び延びになっていたリンクを貼る。
それと西田さんに指摘頂いたサイト構成の見直しを考えている。
手始めとして蔵書をこの本を読めに統合。
他に改善した方がよいと思うことはなんでもいいので教えていただけますか。
対応できるかどうかは余力次第ですが、出来るだけサイト閲覧者の便を図りたいと考えています。
嗚呼、更新の暇が欲しい。

105.早仕掛けの最新の研究(2003.12.7)
最新四間飛車事情。で最新の早仕掛けの研究が更新。
非常に深く広い内容で興味深い。
必見。

104.中将棋(2003.12.6)
大山康晴といえば中将棋。
ということで中将棋について。
中将棋は12格の大きな盤で敵味方併せて92枚の駒が入り乱れるゲームである。
取った駒は使えないのでどちらかというとゲームの感覚はチェスに近い。
駒の種類も歩兵、仲人、猛豹、銅将、銀将、金将、盲虎、酔象、麒麟、太子(玉将)、
香車、白駒、反車、鯨鯢、竪行、飛牛、横行、奔猪、飛鹿、飛車、龍王、角行、龍馬、鳳凰、
奔王、飛鷲、角鷹、獅子と29種類。
特に強力なのは獅子で居食い(隣接する駒を動かずに取れる)などの特殊ルールが満載である。
ルールの詳細は日本中将棋連盟へ。
ここの中将棋講座の中将棋紹介で大山15世名人の言葉を抜粋してある。

内容は単純に思えるが、そうでもない。
歩のような小さなコマが微妙な働きをする今の将棋にくらべ、飛びゴマが多いから動きがハデである。
またコマの大軍が押し寄せてくるあたり、豪壮な感じで、ゾウの大群に追いかけられるような気持ちにもなる。
実は小学生のころ中将棋の存在を知り興味を持って少し調べたことがある。
結局見つかったのは百科事典ぐらいで大将棋大局将棋なるものもあるらしいということだけ。
ルールも載ってなかった。
今やネットで調べれば何でも分かりますからね。
便利な世の中になったものです。
面白そうなので勉強してみようかなと思っている。
対局相手が見つかるかどうかは別として。

103.将棋世界1月号(2003.12.5)
将棋世界を単独で採り上げるのは初めてですが、
敢えて挙げようと思ったのは鈴木さんの相振り講座ではなく、こっち。
「現代に生きる大山振り飛車」
技術解説/藤井猛
記/鈴木宏彦
大山という将棋界の巨匠に時代背景、振り飛車戦術の技術面からアプローチしている。
彼の振り飛車は現代振り飛車の礎となり有形無形の影響を未だに持ち続けているのである。
大山が振り飛車を指し始めた頃はまだこれといった振り飛車対策がなく居飛車党も手探りで仕掛けを考えていた。
これはこの思録の「四間飛車の歴史」をお読みの方は分かって頂けると思う。
この現代振り飛車草創期を大山は支え、道を造ってきた。
文字にすればほんの1、2行だがその実、偉業と呼ぶしかないほどの難道だったと思う。
将棋論考でも大山将棋が採り上げられている。

大山のそれ(新手)は部分部分を微妙に変えるミクロ的新手が多い。
一見地味だが発想は斬新である。
大山将棋に改めてスポットが当たる時期が来たようだ。
藤井9段が指摘する「大山将棋のナゾ」は他にもたくさんある。
次回はそうした部分にさらなるスポットを当てていきたい。
次回が楽しみである。

本日も130。落ち着いた模様。

103.振り飛車ワールド6(2003.12.4)
いささか遅きに失した感のあるが一応書いておく。
巻頭インタビューは谷川。
昔は振り飛車党だったのは知っていたのだが、三間飛車だったとは。
確かに終盤党の人は振り飛車の方が力を発揮できるのかもしれないですね。
他は目新しいところなしと思った。
指定局面戦はミレニアム。
先手番だと千日手の関係はどうなのだろうか。
その辺は余り書いてなかった気がする。
「手詰まりになりやすく、先手番では得な戦法ではない」ということをもう少し解説して欲しかったなあと。
全体的に居飛車が端歩を早めに受ける傾向有り。この手は手詰まり対策なんだろうけど。
このコーナーはややマンネリ気味。といって妙案はないですが。
下村アマによるミニ講座はゴキゲン中飛車対策。
結構実戦的で面白そう。事前に研究しないといきなりの採用はきつそうだけど。
▲7五歩▲7六銀から▲5六歩とする順が参考になった。
そして振り飛車党列伝は、櫛田。
まだかなり早いような気がしますが。
某世紀末四間飛車の書籍しか知らなかったんですが、随分丸くなられたようですね。
復調の兆し有りとのことなので今後注目したいと思います。
次は真部さんや山口千嶺さんを希望。
どんどん攻める石田流は今回から▲6六歩と止める形。
今までは力戦型の定跡化というコンセプトだと思っていたんですが、
持久戦型となると話は別。大いに興味あります。
特に棒金の正否が大きな因子になってきます。
三間に対しては石田流に組ませて棒金が私の常套なんですよね。
▲7七桂に手待ち作戦が今回の内容。
深くて面白かった。
こういう古くて新しい形をもっと勉強したいですね。
久保さんの自戦記は普通。悪い意味ではなく、このレベルなら満足という意味。
コメントは難しいが楽しめましたということにしておく。
安食板東のエッセイは段々良くなっていると思います。
写真が一枚になっているのはこのページの圧力のためでしょうか。(笑)
西村アマの相振り講座は自分と違う視点で興味深かった。
千葉さんの講座は「藤井システムの現在」。
毎度の事ながら難しい題材をスマートに纏めてあって読みやすいですね。
石川さんの符号で見る振り飛車の手筋は飛車編でした。
前号で続くのかと危惧していたんですが、蓋を開ければびっくり。
良い出来です。こんなのを作りたかったんですよね。
あーあ。
定跡信ずべし、信ずべからずはミレニアムの崩し方。
タイトルはそろそろ換えた方が、、。
見ていて思ったんですが囲い崩し問題集なんて良いかも知れないですね。
或いは「光速の寄せ」の実戦詰め将棋のような。
1ページに4,5問(ノーヒントで)問題を載せて次のページに回答を少し。
この本中にない色を加えるには2ページで出来るのでおいしいかも。
総括として後半の講座がにわかに面白くなってきたと評しておきます。

本日130。近将効果終了か。

102.リンク予定(2003.12.3)
相互リンクの依頼を受けていて、次回の更新でのリンク予定のサイト。
龍一の将棋道場(龍一さん)
振り飛車将棋研究所(ライさん)
CONAの将棋道場(conaさん)
81升の軌跡佐藤和俊4段斎田晴子女流4段応援ページ(tosiakisaidaさん)
非定跡党(ひょいさん)
寄せの構造(Rocky-and-Hopperさん)
将棋喫茶(若店長さん)
将棋FILE(gororoさん)
加えて近代将棋さんにもお礼の意味でリンクを貼る予定。
短期間にこんなにたくさんのサイトからリンク依頼を受けたのは初めてです。
紹介文を書くのが大変ですね。嬉しい悲鳴というやつです。
それだけっこのサイトが高い評価を受けたと言うことで素直に喜びたいと思います。

今の見通しでは更新は日曜日に成りそうです。
いや、そんな贅沢なことを言える偉そうな立場ではないのは重々承知ではありますが、
12時過ぎでも家に帰れない日々なので済みませんがわがままを言わせてもらいたいと思います。

書いていて不安になったのですが、リンク依頼したのに載ってないよと言われる方は
お手数ですが胡乱な私にお教えいただけますか。

今日は150。ロッキー特需終了。
近将効果はもう少し継続ですか。

101.Zの法則(2003.12.2)
MYCOM将棋文庫の21冊目。
第1章Zの素人編
第2章Zの新人編
第3章Zの凡人編
第4章Zの鉄人編
第5章Zの達人編
前に一度読んだことがあるんですが持っていないので購入。
この本は終盤の基本概念である「ゼ」あるいは「ゼット」と呼ばれるものについて纏めた書籍である。
「ゼット」とは簡単に言うと持ち駒が何枚あっても絶対に詰まない形のことでそれを活かして勝つ方法が書いてある。
基本概念といっても詰む詰まないが分かり、一手隙のような概念が分かった上でないと理解できないと思う。
この概念は数年前にプロ間や雑誌などで一躍有名になったものである。
それまでその概念が無かったわけではないが、それが重要だと広く認識されてきたのはそのころ。
そういう経緯なので基本といっても難しいわけである。
一口にゼットと言っても色々あって、
「角銀ゼット」「斜めゼット」「横駒ゼット」「桂馬ゼット」「逆王手ゼット」など
こうした形を利用して勝ちに持っていく術を著者日浦市郎は次の一手形式で上手に纏めている。
対象棋力ははっきり言って高い。
並の級位者は買うだけ無駄だと思う。
著者自身も「ちょっとアマチュアの方には難しすぎるかな、という気がしないではない」と書くほど。
有段者必読としておきます。
問題が全然解けなくてもちっとも恥ずかしくなんか無い書籍は珍しいかもしれませんね。(笑)

本日190を越えた模様。ロッキー特需ですね。


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